ダブルリードの苦労人   作:桜紅月音

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縣祭り

 

-縣祭り-

 

祭り当日、いつもの場所で待ち合わせをして、みぞれがやってくるまで待っていた。

天気は生憎の雨だけど…

 

「おまたせ」

 

「ううん、待ってないよ」

 

そこに現れたのは、浴衣に身を包んだみぞれの姿だった。

普段は制服と私服しか見てないので新鮮だった。

 

「浴衣着てくれたんだね」

 

「うん、拓哉が喜ぶと思って//」

 

と言いながら頬を赤く染めるみぞれ

本当に可愛いのである

 

「可愛いねみぞれは」

 

「もう//何言ってるの//」

 

と言いながら僕のお腹をポカポカと叩いてくる。

 

「それじゃ…そろそろ行く?」

 

「うん。行く」

 

「ほらみぞれ」

 

僕はそう言って、みぞれに手を差し出す。

みぞれは、笑顔で僕の手を取って、二人で屋台が並ぶ祭りの中へと入っていった。

この頃には雨が上がっていた。

 

「これ欲しい」

 

「オッケーおじちゃん、これ二つ貰っていい?」

 

「はいよ。お二人さん恋人同士か?」

 

「はい//そんな所です」

 

おじちゃんに恋人か聞かれて、ちょっと恥ずかしかった。

みぞれも同じようだったようで…頬を赤くしていた。

 

「それじゃ、もう一本おまけしておくぜ!」

 

「悪いですって…」

 

「いいから、これは俺からの幸せのおすそ分けだ!有難く受け取ってくれ」

 

「そういう事なら…」

 

お金をおじちゃんに渡して、おつりを貰い。みぞれが欲しいと言ったりんご飴を3本貰って、再び歩き出す。

 

「美味しい」

 

「うん、美味しい」

 

「拓哉、甘い物苦手じゃなかった?」

 

「そうだけど、みぞれと一緒に食べてるから美味しいよ」

 

「もう!」

 

本当に可愛いなみぞれは

 

そして、二人で歩いて行くと優子と偶然出くわした。

 

「あっ。拓哉とみぞれ」

 

「二人は楽しそうね」

 

「みぞれ~!」

 

「三人と会えるとは思ってなかった」

 

「うん、楽しい」

 

「そっかそっか。みぞれが楽しそうで良かった」

 

5人で集まり、ワイワイとしながら会話をする。

 

「三人も楽しんでる?」

 

「うん!夏紀が相変わらずうざいけど」

 

「優子だって!」

 

「また始めた」

 

相変わらず…この二人は…

 

「いつもの変わらないね」

 

「本当にそうだよ」

 

「ふふっ」

 

「みぞれが笑った!?」

 

「いやいや…みぞれだって笑う時はあるでしょ…」

 

夏紀と優子がワーワーと言ってる中、三人でそんな事を話していた。

希美から優子達は任せてと言ってくれたので、希美に任せて再び2人で屋台を巡り始めた。

 

「あっ…雨が降り始めてきた…」

 

その後、屋台をある程度周り終えると、さっきまで止んでいた雨が再び降り始めた。

 

「拓哉。相合傘」

 

と言って、みぞれは持っていた傘を広げてこちらに向けてきた。

 

「相合傘する?」

 

「うん」

 

みぞれから傘を受けとって、みぞれが濡れないように近寄って、ちらほらと片付けて始めている屋台を抜けて歩く。

 

「もう、縣祭りも終わりか」

 

「うん、来年もまた一緒に」

 

「そうだね。来年もまた一緒に来ようね」

 

 

 

 

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