関西大会を終え、久美子に部長を任せて引退した僕達。
あっという間に時期は10月。
音大受験に向けて、空き教室を使わせてもらえる事になった僕とみぞれは部活に居た頃と全くと言っていいほど変わらない日々だった。
「はぁ…部長の仕事に自分の練習、今はまだいいけどな~ あ~… ああ… コンクールの時期が来たらと思うと」
「泣い…てる…の?」
「え?うっ…ん?う…う…」
「違…うの?」
「うわあっ!ああっ おお…」
驚き、あわてふためく久美子
「驚かないで…私」
「えっ あれ 鎧塚…先輩?」
窓を開けようとして開けられないみぞれ
「当たり」
みぞれと違って窓をすんなりと開けた久美子
「あっ」
「久美子お疲れ~」
教室から出て、久美子に僕は声をかけた。
「あっ、お疲れさまです拓哉先輩、何してるんですか?」
「うん?音大受験の為の練習って所かなみぞれと」
僕と久美子がそんな話をしていると、背後に居たみぞれが
「やっぱり泣いてた?」
「久美子、泣いてたの?」
「えっ いえ全然。どうしてそう思ったんですか?」
「なんとなく」
「なんとなくって…でも、みぞれがそう言うならそうなのかも…?」
「拓哉先輩も感化されないでくださいよ」
久美子はジト目になりながらそう言ってきた。
「ごめんごめん…」
「所でみぞれ先輩も拓哉先輩と一緒に練習ですか?」
「うん。滝先生が空き教室用意してくれたから」
「音大受験ですもんね」
「うん」
「梨々花ちゃんパートリーダー頑張ってますよ」
「なら良かった」
「梨々花ちゃんなら大丈夫だよ」
「ですね」
久美子とそんな会話を済ませ、僕とみぞれは教室に戻って再び練習を再開するのだった。
-後日-
「お兄ちゃん、アンコンでこれで出るんだ~」
さつきが空き教室までやってきて、スマホの画面を見せてきながらそう言ってきた。
その画面には、現時点で決まってるメンバー一覧だった。
「金管六重奏か、いいんじゃない。さつきならやれるよ」
「うん、さつきちゃんなら大丈夫」
「はい!お兄ちゃん達に負けないくらいに頑張る!」
さつきは両手をグーに握って元気よくそう言った。
「所で何するの?」
「『高貴なる葡萄酒を讃えて』」
「へぇ~それって十人でやる曲じゃなかったっけ?」
「うん、でも アレンジして頑張ったら、絶対吹けないという曲じゃないから、後、簡単なのにすると気持ち的にサボっちゃうから…」
さつきがそう言うと、みぞれがさつきの頭を撫で始めた。
「みぞれお姉ちゃん…?」
「うん、さつきちゃん偉い」
みぞれはそう言った。
「えへへっ、お姉ちゃんにこうされるとなんか嬉しい」
さつきはみぞれに撫でられ、凄く満足そうにしていた。
「じゃ、練習の時間だからそろそろ行くね」
「うん。演奏会楽しみにしてる」
「お姉ちゃん…うん、お姉ちゃん達にびっくりさせるくらいの演奏をするからね」
さつきはそう言って、教室から出て走っていった。
さつきが見えなくなるまで廊下で見送っていると、外から久美子が話かけてきた。
「さつきちゃん、元気ですね」
「久美子、居たんだ」
「居ますよ。私の練習場所、ここですから」
「アンコンのメンバー、大体決まってるんだね」
「はい、さつきちゃんもですけど、梨々花ちゃんも決まってますよ」
「木管五重奏だっけ?」
「はい。拓哉先輩とみぞれ先輩に教えて貰った事を発揮するんですって言ってました」
「久美子は麗奈と組むのかな?」
「まだ決まってないです…」
「そっか…無事に決まるといいね」
「はい」
野球×ユーフォ ヒロイン 3年生順
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小笠原晴香
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中世古香織
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斎藤葵
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姫神琴子
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鳥塚ヒロネ
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吉川優子
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中川夏紀
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鎧塚みぞれ
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傘木希美
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加部友恵
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島りお
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黄前久美子
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高坂麗奈
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川島緑輝
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加藤葉月
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井上順菜
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堺万紗子