ダブルリードの苦労人   作:桜紅月音

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クリスマス

 

「みぞれ!拓哉!」

 

みぞれと一緒に帰っていると、後ろから僕達の事を呼ぶ声が聞こえた。

振りむくと、手を元気よく振って走ってくる希美だった。

 

「希美、どうしたの?」

 

「二人に聞きたい事があって」

 

希美がそう言うと、僕とみぞれはお互いの顔を眺めて

 

「私と拓哉に聞きたい事…?」

 

「そう、二人ってクリスマスどっかに行ったりするのかなって」

 

「あー市内の方にデートしようかって話はしてるけど」

 

「うん、クリスマスデート楽しみ」

 

そう言うみぞれの表情はワクワクしていた。

 

「そうなんだ。夜って暇?」

 

「まぁ…そうかも…?」

 

「うん、昼間デートしようって話合ってるだけだからね」

 

「それならさ、私の家でパーティーしない?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-12月25日当日-

 

「拓哉、おまたせ」

 

そう言って現れたのは、コートに身を包みながらも膝上のミニスカを履き、生足を出しているみぞれの姿だった。

絶対領域というやつだった。

 

「ううん、待ってないよ」

 

「それなら良かった」

 

「みぞれってそんな服持ってた?」

 

「ううん、昨日希美と一緒に買いに行った。希美が『これならみぞれに似合う』って言ってた」

 

なるほど、希美の差し金か。

 

「なるほど。似合ってるよ」

 

「ありがと//」

 

そう言うみぞれの頬は紅く染まっていた。

 

「それじゃあ、そろそろ行く?」

 

「うん、行かないと間に合わなくなる」

 

「そんなに気にしなくても大丈夫だと思うけど…」

 

みぞれがそう言うのも、みぞれが観たい水族館のショーに間に合わなくなるためだ。

 

みぞれの手を取って、駅に向かって歩き出し。30分もすれば市内に着いた。

市内に着くと、みぞれが僕の手を引っ張って歩くので、僕は連れて行かれるままだった。

 

「楽しかった」

 

「それは良かった」

 

みぞれが観たいと言ってたショーにも間に合って、みぞれは満足そうだった。

そして、今は水族館内のカフェでアイスを堪能している所である。

 

「んっ」

 

そう言ってアイスが載ったスプーンを僕の方に差し出してくるみぞれ

 

「食べていいの?」

 

僕がみぞれにそう聞くと、みぞれは顔を縦に振った。

みぞれに許可を貰って、アイスを口の中に入れる。

 

「…美味しい…」

 

「でしょ?これで拓哉と関節キスだね//」

 

「なっ//」

 

関節キスだと言ったみぞれも顔が真っ赤になっているけど…僕も真っ赤になっていると思う。

というより、みぞれにやられた…

 

「ふふっ、拓哉、顔真っ赤だよ」

 

「みぞれも真っ赤だよ」

 

「お互い様だね」

 

「そうだね」

 

みぞれとのクリスマスデートはこんな感じで終わったのだが、クリスマスはまだ終わってない。

 

 

「二人ともいらっしゃい。夏紀と優子はもう来てるよ」

 

デートをして、そのまま僕達は希美の家までやってきた。

希美の家でクリスマスパーティーをする事になっていたからである。

 

「拓哉とみぞれ、遅いわよ」

 

「そう言いながら、優子だって遅れそうになってたじゃん」

 

「ぐっ…そうだけど…」

 

後ろに居る夏紀と優子は言い合っていたけど、いつもみたいな言い合いまでは発展しなかった。

 

「とりあえずお邪魔します」

 

「そんな気を使わなくていいよ~両親居ないから」

 

「そういう訳にも行かないでしょうが」

 

そう言いながら、希美の家の中に入って、リビングへと入っていく。

 

「それじゃ、南中5のクリスマスパーティーをここに開催する事を宣言します!」

 

ジュースが入ったコップを高く持ち上げてそう宣言する優子

その際に、ちょっとだけ中身が零れて、夏紀に降りかかった。

 

「ちょっと優子、かかったんだけど」

 

「夏紀、これで拭いて」

 

「ありがと」

 

「優子、部屋を汚すのだけは辞めて、掃除するの面倒くさいんだから」

 

「ごめん…」

 

そんな事もありながらも、クリスマスパーティーは楽しかった。

 

「それじゃ、拓哉とみぞれが音大に無事に合格できるように」

 

優子はそう言って、お守りを取り出して渡してきた。

 

「なんでクリスマスにお守りなんだよ」

 

「だって、希美が急にパーティーするよって言うから、何も用意出来なかったの。それに今の二人にはそれがいいかなって」

 

「まぁ…それもそっか」

 

そこには、優子、夏紀、希美のメッセージがあって、僕とみぞれのイニシャルが入ったお守りがあった。

 

 




京都っていいですよね。

梅小路公園ばっかり行ってた頃が懐かしい。

こうみえて、SL大好きなんですよね私。
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