TS転生ヴィランロリ、疲れ切ったヒーローを拾う 作:蓋然性生存戦略
あと、いつも誤字報告ありがとうございます
「うぃーす、今来た。子連れでごめんねー」
「全然。今日はアルコール無しですし」
「皆~、エソ先来たぞー!!」
「ラギ先は?」
「俺らの穴埋めるために現場に呼ばれたって言ったでしょ!!」
「そうだった、ごめん!!」
「というわけで……ソフトドリンクだけどカンパーイ!!」
「「「「かんぱーい!!」」」」
さて。
時は経ち、臨時講師の任期を終えて10年。
子供は10歳になり、ボクも三十路を迎える今日この頃。
同窓会が開催されていた。
「みんな元気そうじゃーん!問題児も含めてさあ!」
「先生こそ子供二人もこさえても変わらずのようで」
「人間早々変わらんよ。シオン、アヤメ。現役のヒーローの人達だよ~~、挨拶しな~~」
「「こんにちは~~!!」」
一期生、二期生合同の同窓会で、三期生以降は呼ばれていない。
まあ単純な話、場所が無かった。
「四神くんも立派なエースになっちゃって。あの甘ちゃんがねぇ……もう正面戦闘じゃ勝てないしなあ」
「正面戦闘じゃなきゃ勝てる前提なの勘弁してくれよ」
「そりゃそっちが本職だしねえ?」
「ママ強いの?」
「ママ強いんだ」
「強いぞ~~。俺も昔はボコボコにされたなあ」
「私だけ念入りに叩かれた気もしますけど」
「あー、それはね、とても個人的な理由で……」
「「え」」
「《テリトリア》と能力が似てるからつい殴りたくなっちゃって……」
「ママ、テリねえ嫌いなの?」
「ママ、テリねえ殴りたいんだ」
「ぶっちゃけもう許したけど。あの時はまだ若かった……」
「笑う」
「とんだ八つ当たりで草」
「ドンマイ双葉」
「エソ先まだ若い定期」
「《テリトリア》御大は一体何をしでかしたんですか?!」
まあ、その、ね。
色々あったんだよ、幼少期に。
詳しくは第一部参照……何言ってんだボク。
「んで、最近どーよ?トート周りしかボク知らないんだよね」
「全体的に犯罪件数は微妙に減少傾向ですかね~~」
「少なくとも私がバカやってた頃よりは少ないんじゃない?」
「自虐ネタの切れ味が鋭すぎるだろキリ」
「実際キリエがバカやってた頃は増えてたしね~。そう考えると予定調和?」
「いやでもヒーローの数に対して減少数がそこまでなあ」
「相変わらず手が足りるってことは無さそ~~」
話している間にも、子供たちの動向を確認しておく。
ゲーマーの卒業生も多いし、仲良くやってるみたい。
というか、奥の方でスマヒロ対戦会やってるじゃん。
ボクも混ぜろよ。
シオンとアヤメが楽しそうだから良いけど。
「にしてもエソ先相変わらずちっさいっすね」
「おう、それ以上身長に言及したらぶちのめすぞ」
「ちなみにラギ先今いくつなん身長」
「185」
「40差……犯罪臭しかしない」
「うるせえ!!ボクだって身長が欲しかったよ!!具体的には身長170くらいのスレンダーなお姉さんになりたかった!!」
「自分の好みに正直すぎる」
「エソ先は昔から自分に正直」
「寮に来てボドゲ大会を定期的に開催したりと破天荒でしたよね」
「楽しい方が良いじゃん」
「それはそうですけど」
くそ、皆ボクより身長伸びやがって。
全員見上げなきゃいけないじゃないか!!
おうこら三堂、テメエ視線をシレっと合わせてんじゃねーぞ。
ガキじゃないんだガキじゃあ。
ヒーロー仕草は別のところで出せ。
「にしても、チビたちゲームが上手いな。あいつらゲームそれなりに上手い奴らだったのに必死になってら」
「分かる?下手に手加減してると負けるんだよね」
「マジっすか」
「学習能力が高くてやんなっちゃう」
「言葉の割にはにやけてますよ」
「そりゃもう我が子の事だから。そのうち焚火杯連れてこうかなって思ったり」
「焚火杯に?流石に予選落ちな気が」
「良いんだよ、ちっとくらい悔しい経験させとけ。今んとこ挫折を知らないんだよこいつら」
「あ~~……」
「挫折知らない奴はなあ」
「同僚に欲しくないよね」
「っぱ、一回挫けてからが本番」
「ボクもなんだかんだ挫折してるしねえ……」
「え、エソ先が?」
「想像できねえ~~」
「おうコラ人を何だと思ってるんだ」
「超人」
「ガチになると手が出せなくなるタイプの最悪のギミックボス」
「挫折とかしたこと無いと思ってました」
「お前らなあ~~」
何なんだその評価は。
まったく、失礼しちゃうな。
「え、エソ先~~!!お子さんたち強過ぎません!?」
「だってシオンとアヤメVIP行ってるよ?」
「VIP!?10歳で!?」
「大体ボクよりは弱いってさ」
「そりゃそうでしょうね!ジャック・ブレイディア・ブレエソの3冠相手にしてたらそうでしょうよ!!」
「何で圧倒的なスコアで3キャラトップに君臨してるんだこの人……」
「その3キャラに関してだけは誰も勝てないって口を揃えて言うからな」
「エソラゴトってこんな強かったっけ」
「最新作ではアッパー受けてるぞ」
「にしたってティア表は下だったろ」
「お前それエソ先ジャックの前で言っても意味ねーぞ」
「それはそう」
「使いこなせれば強いはどのキャラでも言われてることではある」
「あんな強いエソラゴト見るの初めてなんだけど……」
「アヤメちゃんうっま……うわ、このコンボえげちぃ」
「シオンくんのブレイディア、めっちゃエソ先感じるんだけど」
「お前ら同窓会そっちのけで観戦に回るなよ」
「負けた方が交代にしたからお子さんコンビが強くてずっとおるんよね」
「星野と蒼穹崎のコンビまでやられたのか」
「あいつら私らの中じゃ一番スマヒロ強かったよね?」
「エソ先に同期全員薙ぎ払われたの懐かしいわ~~」
「星野の奴、懐かしさで馬鹿笑いしてる」
「なお、おこちゃまたちはあまり理解していないもよう」
遊んでくれる大人がいっぱいいるとしか思ってないだろうな、多分。
あ、星野、子供たちこっちまで連れて来てくれた。
何?一期生二期生の挑戦者全員なぎ倒したから一旦褒めてあげてくれ?
なーほーね、ありがと。
「全員倒してきたんか、このやんちゃどもめ~~。流石はママとお母さんの子だ」
「みんな強かった!!でも最後は負けるかと思った!!」
「星野おじちゃんと蒼穹崎ねーちゃんが特に強かった!!」
「そうかそうか。遊んでくれたみんなにありがとうは言ったか?」
「「ありがとうございました~~!!」」
「よし!」
子供たちもニッコニコだ。
全員倒したということで満足度が高そう。
対戦会してる連中に感謝のサムズアップ。
手が空いてるのは返してくれた。
うむ、やはりいい子たちだ。
「てかエソ先もやっていかん?」
「いや同窓会どうすんのよ」
「ぶっちゃけエソ先にリベンジしてぇ~~が半数以上なんで……」
「馬鹿かよ」
「ちなみに残りの半数はエソ先の子供と遊びたい、っすね」
「お前らバカだろホント」
「ついでに言うとキリが一番乗り気だった」
「あ、それは言うなって言ったじゃん!!」
「そうなの?い~ち~の~せ~、可愛いとこあんじゃーん!!」
「ああもう!!」
「キリエ~、遊んで~~」
「遊んで遊んで~~」
「子供たちがお望みっぽいのでよろ」
「このクソガキィ!!」
でもなんだかんだ言って付き合ってくれる今のお前好きだよ。
さて。
「おうこら馬鹿ども、ボクが相手しようじゃないか」
「ッシャきたぁ!!」
「待ってました!!」
「リベンジリベンジ」
「星野とかこれが楽しみで来てるようなもんだし」
「普段付き合い悪いくせによー、蒼穹崎を見習えよ」
「言うなよ!!」
全く、歳が近いのも困るねえ。
慣れた手つきで愛用のコントローラーを取り出し、キャラをピック。
「当然、ブレエソ使います」
「これを待ってたんだよ」
「じゃあウチ蒼穹崎とデュオで挑みます」
「アレ?ボク一人?」
「何を当たり前のことを」
「なんすか、怖いんすか?」
「は?かかって来いよオラァン!?」
ナメてんじゃねえぞコラァ!!
・星野おじちゃん
とても強い。
四神くんたち主人公一行の次くらいに武闘派。
とても落ち着いており、一匹狼になりがちだがコミュ障ではない。
ただ面倒がり。
ゲームも上手く、冷静なプレイングがブレない。
ただただ純粋に練度で負けているので悔しさをバネにゲームの修行も怠らない。
メインキャラは《ボルテクス》。
近接ゴリラキャラ。
・蒼穹崎ねーちゃん
とても強い。
四神くんたt以下略。
バーサーカー。
同期たちには技の星野、力の蒼穹崎と呼ばれている。
人付き合いはよく、戦闘以外では頼れることも多いおねーさん。
ゲームも上手く、勢いに乗った時のパワーは計り知れない。
ただただ純粋に乗り方がエソラの方が上手いのでパッション負けしてる。
メインキャラは《バウンティハウンド》。
遠距離攻撃が豊富な嫌われキャラ。
・シオン&アヤメ
十歳になり、ゲームのプレイングも上手くなった未来多き子供たち。
持ちキャラではないとはいえ本気の一期生二期生のゲーマー組を全て撃破した。
それぞれ親のプレイングを受け継いでおり、《ブレイディア》と《エソラゴト》を使ってリアルな《ブレイディア&エソラゴト》を実現した……ということを掲示板在住のコテハン組二期生がプレイ動画をアップロードして広めた。
これにより、《エソラゴト》のキャラ評価が見直されることになった。