TS転生ヴィランロリ、疲れ切ったヒーローを拾う   作:蓋然性生存戦略

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ネタを貰って気が向いたので。
ちょっと短いですが。

・投稿後追記
ちょっと過激かもしれないゴア示唆表現があります。
苦手な方はご注意を。


終幕譚:BAD ENDING IF. Lost of False Holy

「コヒュー……コヒュー……」

「キャス、場合によってはお前を殺す」

「いや、悪ィ。10:0とは言わんが私が悪かった。とはいえコイツが見せて欲しいって言ったからな、そこは考慮してくれ」

「……何を見せたんだ」

「こいつにとってキツイIFの世界線」

「なんてものを見せたんだお前」

 

 

 


 

 

 

「あれ?ここは……」

『あーテステス、聞こえるか』

「あ、キャス。聞こえるよ」

『とりあえず、見るだけってことだからな。この世界線には干渉できないから気を付けてくれ』

 

ああ、そうだった。

そう言えばそうだった。

キャスが並行世界を色々と干渉する能力だって言ってたから、IFの世界線を見たいってお願いしたんだった。

でまあ、戒めの意味も込めて悪い結末を迎えた世界線をお願いしたんだけど。

 

「……なんか荒廃してね?」

『さぁな。お前にとって悪い結末ってことでテキトーに選んだが』

 

そう、なんか廃墟が並んでいた。

ボクとヒイラギが健在ならこんなことにはなっていないはずだ。

まあ、悪い結末ってことだから何かがあったのだろうけど。

 

「……ヒイラギはどうしたんだろう」

『この様子だとくたばってそうだが……』

 

ヒイラギに限ってそんなことはないと言いたいけど……。

事実として世界が崩壊しているのだから、ヒイラギに何かあったのは確実だろうな。

 

『原因になってそうな反応は結構近いな。よく見りゃここトートじゃねーか』

「案内してよ。ちゃんと見ておかないと」

『オッケー。そっから西方向だな』

 

干渉もできないし干渉されないけど。

気を付けながら歩いて行こう。

って、あれ?

この扉は……。

 

『お前のアジトの扉だな』

「だねえ。入れるかな、これ」

『一応入れるはずだが……』

 

これがあるってことはボクは無事みたいだけど……。

嫌な感じがする。

扉を開いて、中に入る。

 

そして、入らなければよかったと後悔した。

 

「ぇ……」

『こいつはたまげたなあ……』

 

死体がある。

それもたくさんの死体だ。

状態に覚えがある。

リンカに施していた防腐処理と同じだ。

ただ、その数がおかしい。

 

ヒイラギがいる、シオンがいる、アヤメがいる。

他にもたくさんの死体がある。

ボクがこれまでの人生で知り合った人たちがいる。

 

「これって……」

「おはようみんな、今日もきれいだね」

「っ……!!」

 

こんなことできるのは、ボクしかいない。

ボクしか、この処理はできないんだ。

だから、今目の前でのほほんと死体に挨拶してる、この世界線のボクしか、犯人はいない。

 

「今日も頑張るからね、少しの間我慢してね」

「何を言ってるんだ!?もう死んでるんだよ!?何ができるって言うんだ!?」

「よっこいしょ」

「まって、まって、まって!!髄液で何をしようって」

「えい」

 

ズブシュ、と音を立てて、この世界線のボクは死体に刃を入れていく。

切って、開いて、何かをして、縫い合わせて。

 

「ちゃんと治してあげるからね、また一緒にお話ししようね」

『イッちまってるな、頭が……おい、エソラ、大丈夫か』

「ハッ、ハッ、ハッ……」

『……刺激が強過ぎたか。引き上げさせるか』

 

アレもボクだというのなら、だとしたら、あ、ぁ、あぁあ、嗚呼ぁ阿アぁあァあ啞。

 

――ズガァァァァァァン!!

 

『うぉ、なんだ?ここに無理矢理入ってこれる奴がいるのか』

 

縺ゅ≠縲√□縺九i繝懊け縺ッ豁サ縺ェ縺ェ縺上■繧?>縺代↑縺?s縺?

 

『なんだか知らんが撤収だ撤収……って、コイツあれか、こっちの世界線の……』

 

 

 


 

 

 

「ってことがあってな」

「よし、斬る」

「いや私も悪かったけどさぁ!!斬るのは違くねぇか!?なあ違うだろ!?」

 

だいたい話は聞いた。

その上でキャスを斬ることにした。

覚悟しろ、お前はエソラを傷つけた。

 

「まずはエソラの状態を治すことを優先しないか?精神的にはお前が適任だし、それでも戻れないなら魔術的に私が対応できる。だから、とりあえず私を斬るのは後にしないか?な?」

 

……口の回る奴だ。

良いだろう、その口車に乗ってやる。

 

「処遇は後回しにしてやる。エソラ、私が分かるか?気をしっかり持て」

「ぁ、ぅ……ひいらぎ……ヒイラギ……ヒイラギ!!」

「ああ、私だ。ちゃんと生きている。話のあらましは聞いた。辛かったな」

「ぅえ、ぇぐ……」

「今日見たことは忘れろ。眠れないなら寝かしてやるから……」

「……っ」

 

ああ、コアラのように張り付いて離れてくれなくなった。

久しぶりだな、こうなったのは。

エソラの頭を撫でて、可能な限りあやす。

 

「とりあえず持ち直したか、良かった」

「許すとは言っていないがな?」

「分かった、分かってるから、睨まないでくれ」

「……アルトリウスとも協議して沙汰を出す。覚えておけよ」

「ウッス……」

 

全く。

エソラは基本的に心が弱いのだから、あまり刺激の強い光景を見せないで欲しい。

エソラが覚悟の上だったとしても限度がある。

 

「いつまで経っても泣き虫なのは変わらんな」

 

とりあえず、向こう一週間くらいは甘やかしてやらないといけないだろう。

随分と酷いものを見たのだろう。

出会ったばかりの頃、以前生きていたという世界を滅ぼしたときと同じような不安定さがある。

あの時は自ら命を絶ちかねない勢いだったが……。

 

「っ……ッ……!!」

 

同じくらいマズいな。

これならば憎しみに駆られて暴走してくれた方がまだマシだ。

 

「キャス、あとで映像を寄越せ」

「構わないが……」

「だめ」

「エソラ?」

「みないで……おねがい……」

 

自分の醜い部分でも見たか。

あるいは、自分の最悪の可能性でも見たか。

 

「わかった。今は何も聞かないし、キミの意思に反して見ることもしない。だが、落ち着いたら話してくれ。いいな」

「……ぅん」

 

いずれにせよ、エソラが立ち直るのはだいぶかかりそうだ。

ああ、私はどこにもいかないから、その細腕で抵抗しないでくれ。

一人になるのも怖いのか?

仕方がない、アルトリウスにしばらく家事を任せっきりになるが、頼み込むとしよう。

 

「あー、一旦考えることができたから戻って良いか?」

「勝手にしろ……」

「ウッス、サーセン」

 

 

 


 

 

 

「念のため燃やしとくか。こっちに干渉しないとも限らんしなぁ……」

「どうしたんだい、キャス」

「ああ、ちょっとやらかしてな。私の仕事が舞い込んできたってワケ」

「……彼女らは能力が能力だからね、対処するなら早めの方が良いよ」

「だよな、燃やしとくわ」




というわけでね、ヒイラギが先に死んだ世界線の中でも一番のバッドエンドを描写しました。
エソラ狂っちゃった……。
エソラは割とセルフSANチェックして失敗しがち。
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