三日月は流離う   作:がんめんきょうき

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済まぬ…





第六十三話 死神と侵略者と、虚無と剣鬼と

 都会の超高層ビルに匹敵する程の巨体を揺らしながら、数体の下級大虚がゆったりとした速度で瀞霊廷へと近付いて行く。

 その足元では、大勢の隊士達が勇敢にも立ち向かっていた。

 

 

「どりゃあああああッ!!」

 

「死にさらせえええええッ!!」

 

 

 顔に刻まれた無数の傷跡。清潔感の感じないボサボサの髪。帯も締めずに羽織っただけの死覇装。

 見るからに無法者としか思えぬ散々な出で立ちをした十一番隊の隊士達は、其々に下級大虚の右足目掛けて斬魄刀を振り下ろす。

 だがそれ等は全て薄皮一枚を斬り裂いただけに終わり、ほぼダメージを与えられない結果となる。

 

 とは言え、下級大虚としては痒みを覚える程度の効果はあったらしい。

 右足を僅かに持ち上げると、其処に群がっていた隊士達をまるで小虫を追い払うかの様にして前方へと蹴り出した。

 

 

「ぐわッ!?」

 

「ぎゃあッ!!」

 

 

 当然、隊長どころか席官にも及ばぬ実力の彼等が回避出来る筈も無く、瞬く間に宙へと投げ出された。

 内数名は運悪く直撃を受けた様で、全身の骨は砕け、酷い者は原形を留めぬ只の肉塊となって絶命する。

 

 

「ヒッ…!!」

 

「う…ぁ…」

 

 

 眼前で目の当たりにした惨劇に恐怖した大半の隊士達は、その表情に恐怖を浮かべて硬直してしまう。

 だがその中でも、仲間達がやられた事で逆に己を奮い立たせたのか、足を止めない者達が居た。

 

 

「今だてめえ等ァッ!!」

 

『往生せえやあああああッ!!!』

 

 

 無論、それは十一番隊だった。

 先程より更に増した気迫を周囲に撒き散らしながら、未だに右足を振り上げた体勢で固まっている下級大虚目掛けて一斉に駆け出す。

 彼等が狙うは左足。そう、先に足を潰す事で転倒させ、そこから畳み掛ける作戦なのだ。

 

 只でさえ攻撃力が足りず、空中で霊子の足場を構築する事も出来ぬ彼等にとって、並外れた巨体を持つ敵が相手では部が悪い。何せ手が届く範囲は足のみで、弱点である頭部を狙えないからだ。

 弱者が強者を打倒するには、隙を狙った上で弱点を突く以外に無い。絶体絶命の窮地に追い詰められてパワーアップして逆転―――といった芸当が出来るのは、今も昔も物語の主人公のみである。

 

 

「オオ゛…!?」

 

 

 十一番隊の面々の勝利への執念が実ったのか、下級大虚の左足へ先程よりも大きなダメージを与える事に成功する。

 攻撃の際の衝撃に耐え切れず大半の斬魄刀の刀身が砕ける中、偶然にも僅か数本が踵周辺へ深々と突き刺さったのだ。

 

 片足立ちという不安定な体勢、そして下級大虚が武の心得なぞ欠片も持ち合わせていなかった事。この二つの要素が重なった結果、根を傷付けられた巨木はバランスを崩し、見る見る内に後方へと傾いて行く。

 やがて十秒も掛からぬ内に、周囲へ凄まじい轟音と衝撃が響き渡った。

 

 

『よっしゃあああああッ!!!』

 

 

 直後に立ち上る、男達の荒々しい歓声。

 まあ致し方無いだろう。彼等は一般隊士でありながら、下級大虚を転倒させるという前代未聞の偉業を成し遂げたのだから。

 

 

「流石は十一番隊! 見事だ!!」

 

「この機を逃すな!!」

 

 

 絶好のチャンスとばかりに踏み出したのは、席官クラスの面々。

 彼等は其々に斬魄刀を解放しながら、仰向けに倒れた下級大虚の頭部へと狙いを定めた。

 

 

「“巻きて昇れ―――春塵(しゅんじん)”!!」

 

「“吹鳴らせ―――虎落笛(もがりぶえ)”!!」

 

「“打消せ―――片陰(かたがげ)”!!」

 

 

 三番隊第三席、戸隠(とがくし) 李空(りくう)は、鎌状へと変化した刀身を振り被り。同隊の第五席、吾里(ごり) 武綱(たけつな)は、穴が空いた剃刀状の刀身を肩に担ぎ。第六席、片倉(かたくら) 飛鳥(あすか)は、音叉状の刀身を大きく引き絞る。

 多大な犠牲を払いながらも、十一番隊の隊士達が作り出した隙である。決して無駄にしてはならないと、彼等の表情には尋常ならざる覚悟が見て取れた。

 

 確実に仕留める為だろう。三名は一斉に下級大虚の頭部、それも硬質な仮面を避ける様にして、己の斬魄刀を振り下ろした。

 その一撃は皮膚を斬り裂き、次に頭蓋を砕き、内側の脳を破壊。結果、下級大虚を完全に仕留める事に成功する。

 霊子となって消え始める巨体を目の当たりにした十一番隊の隊士達は、先程よりも更に大きな雄叫びを上げた。

 

 

「どんなもんだコラァ!!」

 

「思い知ったかデカブツが!!」

 

「これが俺達、護廷十三隊最強―――」

 

『十一番隊の力よォッ!!!』

 

 

 止めを刺したのは彼等では無いが、それを指摘する様な野暮な者は此処には居なかった。

 それに等しい働きをしたのは間違い無いのだから。

 

 離れでは此処と同様、十一番隊の奮闘により下級大虚が転倒させられ、それを上位席官達が仕留めるという光景が広がっていた。

 だがその代償は余りに大きい。十一番隊の隊士の数は、当初の半数近くにまで減少していた。中には重傷を負って退却した者も含まれてはいるが、それ以上に死亡者が大半を占めている。

 今後、新たに隊士が補充されでもしない限り、この作戦は二度と出来無いであろう。

 

 

「仇は取ってやったぜダチ公…!!」

 

「今度一緒に飲もうって言ったじゃねえか…バカヤロウ…!!」

 

 

 下級大虚の最後の一体が消えた直後、十一番隊の一部の隊士達が悲しみの感情を爆発させていた。

 仲間の亡骸を前に、地面に膝を着いて涙を流しながら、其々に思い思いの言葉を投げ掛ける。

 

 礼儀を欠いた荒くれ者の多い隊ではあるが、皆総じて身内に対する人情味は持っている。

 そんな彼等の様子を目の当たりにした他の隊士達は、下級大虚達を打倒した事に喜びを覚えつつも、沈痛な面持ちを浮かべながら犠牲となった者達へ感謝の意を示していた。

 

 

「…これはこれは、何とも予想外な結果で御座いますのう」

 

「んな事言ってる場合かよ、じいさん」

 

 

 瀞霊廷へ攻め込んだ主犯格であり、終始戦場を遠目で観察していた破面―――ビエホは思わず呟いた。

 恐らく不安なのだろう。隣ではグラが貧乏揺すりをしながら、視線を忙しなく動かしながらそう返す。

 

 所詮は主力を欠いた有象無象。そう考えていたのだが、如何やら侮っていたらしい。

 情報によれば、下級大虚を確実に打倒出来る実力を持つのは隊長格のみで、それ以下の死神達は相手をするので手一杯の筈。

 

 それが如何だ。ワンダーワイスの協力の元、兵隊として用いた下級大虚達は全滅。

 対してこちらの戦果は二割三割の一般隊士達を殺したのみ。無傷とはいかずとも、席官クラスは一人も欠けていない。

 何とも無様な結果か。表面上は変わらぬものの、ビエホは内心で盛大に焦っていた。

 これでは藍染より叱られるだけでは済まない。少なくともこれは処刑レベルの失態。加えてワンダーワイスにも合わせる顔が無い。

 

 

「隙ありだあああッ!!」

 

「くたばれジジイ!!」

 

 

 次の瞬間、突如としてビエホの背後に飛び掛かる二つの人影が現れた。その物騒極まりない言動からして明白だが、十一番隊の隊士である。

 見た目からして、恐らくグラよりもビエホの方が弱いと判断したのだろう。

 老人だろうと御構い無しに、男達は全力でその隙だらけな背中へ斬魄刀を振り下ろした。

 

 

「…は?」

 

「んなっ…!?」

 

「…やれやれ。老人は労わるものですぞ」

 

 

 だが無情にもその二本の刀身は、ビエホの背中に当たった状態で止まっていた。

 言うまでも無く鋼皮に阻まれたのである。

 相手が“数字持ち”クラスともなれば、鋼皮を斬り裂くには少なくとも第三席程度の実力は必要だ。それ以下では真面にダメージを与える事すら難しくなるだろう。

 完全に不意を突いた心算だった二人は、想定外の出来事に全身を硬直させた。

 

 ―――仕掛ける相手を間違ったな。

 結果を確信していたグラは溜息を吐くと、襲い掛かって来た二人へ憐みの視線を向けた。

 何せ弱体化した現在ですら、ビエホの実力は自身を遥かに上回っているのだから。

 

 

「反省しなされ、若人達よ」

 

「ぐあああッ!!?」

 

「ギャアッ!!」

 

 

 二人が正気に戻るよりも先に、ビエホは振り返り様に虚弾を放つ。

 反省しろという言葉通り、殺意は無かったのかもしれない。直撃を受けた二人は存命。だが無事とは言い難く、鮮血を撒き散らしながら吹き飛んでいった。

 

 

「っ、怯むんじゃねえ!! 今度は全員で掛かるぞ!!」

 

「…めんどくせー」

 

 

 その掛け声を皮切りに、周囲の隊士達は一斉に駆け出す。

 眉を顰めながらグラは呟くと、右手を自身の斬魄刀へ添えた。

 

 

「“欲せ―――暴食王(アブソルベール)”」

 

 

 グラが解号を唱えるや否や、身体が帰刃形態へ変化するのに余り時間は掛からなかった。

 白装束が破ける程に胴体が大きく膨張した以外は、特に外見は変わらず。唯一目立つのは、露出した腹部へ不気味な文様が浮かび上がり、赤く発光している部分か。

 

 当然、隊士達もグラが解放した事には気付いている。だが今更攻撃を止める訳にもいかない。

 ―――ならば奴が行動を起こす前に仕留めるまで。

 そう判断した隊士達は、眼前の大きな的である腹部目掛けて斬魄刀を突き立てた。

 

 

「…けっ、腹一分にも満たねえや」

 

「なん…!!?」

 

「が…ァ…!!」

 

 

 やはりと言うべきか、その攻撃は全て意味を成さなかった。

 今度はビエホとは異なり、切っ先は全て腹部へと突き刺さりはしている。

 だが手応えが全く無い。まるで水の中に刀身が飲み込まれたかの様な感覚が、柄を握る手に伝わっていた。

 

 戸惑う隊士達。すると次の瞬間、グラの腹部が先程までより強く発光したかと思いきや、彼等の全身が弾け飛んだ。

 これはグラの帰刃の能力。敵の攻撃を吸収し、溜め込んだそれを一気に周囲へ放出するという、カウンターに特化した力。

 但し、吸収可能な攻撃には限度があり、それを超えた場合は普通にダメージが通る。とはいえ、隊長格ならまだしも、上位席官以下の実力では厳しいと言わざるを得ない。

 即ちこの場に於いて、グラを倒せる者は皆無と言って良い。

 

 周囲へ飛散する大量の血と肉片。つい先程、下級大虚が見せた凄惨な光景を遥かに上回っている。

 これには流石の十一番隊の面々も怯んだ。

 青褪めた顔で、じりじりと後退し始める。熱く燃え滾っていた筈の戦意も、今や半減以下にまで落ちていた。

 

 

「む…無理だよ…こんなの…」

 

「バカヤロウ!! 弱気になってんじゃねえ!!」

 

 

 金髪のショートヘアで白手袋を装着した小柄な少女―――十三番隊第三席、虎徹(こてつ) 清音(きよね)は、全身を震わせながら弱音を漏らす。

 彼女は解放したグラの霊力を感じ取り、察したのだ。自身では勝てないと。

 

 それに大声で喝を入れたのは、同じく十三番隊の第三席、小椿(こつばき) 仙太郎(せんたろう)。白い綱を襷に、捩り鉢巻きとして装着した、ガサツな印象を受ける男。

 とはいえ、彼も清音と同様に敵との実力差を察しており、その表情は強張っているのが判る。

 

 ―――もはやこれまでか。

 戦場に立つ死神達の内心はこれだった。

 かといって後退が許される状況でも無い。此処は正に最後の砦。突破されてしまえば全てが終わる。

 例え全滅に終わろうとも、最期まで戦い抜く以外に、自分達に残された選択肢は無いのだ。

 

 彼等が己の死の運命を予感しながら、斬魄刀を構えた―――その時であった。

 ビエホとグラ、そして死神達の間に、突如として一つの影が舞い降りた。

 

 

「―――皆、良くぞここまで耐えた。後は全て私に任せよ」

 

「…え?」

 

「あ、あんたは!!」

 

 

 それは人知れず尸魂界へ帰還し、北と東の敵を殲滅せしめた長次郎であった。

 突然の事に清音は呆けた様な声を漏らし、仙太郎はその人物の正体に気付き、瞠目する。

 

 

「ほっほっほ。まさか隊長格が残っておられるとは…」

 

「…タイミング悪過ぎだろ、くそが」

 

 

 余裕を崩さぬビエホの横で、グラは舌打ちする。

 雑魚を片付けて終わりだった筈が、面倒な事になったと。

 

 

「グラや、焦らずとも良いですぞ」

 

 

 ビエホは笑みを崩さぬまま、優しくグラに語り掛ける。

 

 

「確かにこの者は副隊長。しかし脅威でも何でも無い」

 

 

 虚夜宮にて情報管理を請け負っている彼は、勿論長次郎についても把握している。

 長年一番隊の副隊長を務めている事から、確かに相応の能力を持っているのだろう。だが戦場に立った実績は殆ど無く、御蔭で極端に腕を鈍らせた。その結果が、ルキアを救出する為に現れた一護との交戦時に表れている。

 

 

「実力は斬魄刀も使わぬ黒崎一護に素手で制圧される程度。これで副隊長とは実に痛ましい」

 

 

 事実、今の長次郎の霊力は大して高くは無い。並の“数字持ち”なら十分に制圧出来るレベルだ。

 嘗てヤミーを制圧した実績を持つビエホは、自信満々にそう断言した。

 

 

「否定はせん。だが―――」

 

 

 長次郎は悔しさを滲ませる様子も無く、淡々とそう返した。

 そして周囲に転がる隊士達の亡骸を一瞥すると―――表情を変えぬまま、全身より凄まじいまでの怒気を発した。

 

 

「貴様等のこれまでの所業、もはや見過ごせぬ」

 

 

 斬魄刀の柄へと右手を添えつつ、ビエホ達を睨み付ける。

 

 

「我が全霊を以て―――討つ」

 

 

 そして抜刀。続け様に切っ先を向ける。

 気付けばその斬魄刀は何時の間にやら、西洋風のレイピアの様な形状へと変化していた。

 

 

「その堂々たる姿、実に天晴れ! なればこちらも相応の対処をさせていただきますぞ!!」

 

 

 珍しく大声で称賛の意を示しながら、ビエホは自身の斬魄刀へと手を伸ばした。

 敵の強大さを理解しながら、懸命に挑んで来たのは周囲の隊士達も同様。

 ところがビエホ達の力を目の当たりにした途端、その戦意は著しく落ちた。

 勝機が限り無く薄いと、否応無しに理解出来たのだ。当然と言えば当然だろう。

 

 だが反面、長次郎にはそれが一切無い。

 自身は弱い。相手の方が強い。それがどうしたと言わんばかりに。

 怯まず、迷わず、前だけを見据える。たった1パーセントでも可能性があるのなら、それに全てを賭ける。

 そんな長次郎の強き在り方が、ビエホにとっては好ましかった。

 

 

「…例の準備は」

 

『万全です!!』

 

「ならば良し」

 

 

 ビエホが斬魄刀を抜くと同時に、長次郎が何かを呟いた。

 すると何処からか、長次郎のみに聞こえる程度の声量で答えが返ってくる。

 

 長次郎はふと周囲を見回す。

 その目は主に冷静な思考が残っている席官クラスの者達へと向いていた。

 

 

「ッ、てめえ等こっから離れろおおおおお!!」

 

「ええっ!? いきなり何さ!!」

 

「モタモタすんな早くしろ!!」

 

 

 長次郎の意図を真っ先に理解したのは仙太郎だった。

 彼は戸惑う清音を引っ張りながら、この場から退却を始める。

 それに続く様にして、他の隊士達も一斉に動き始めた。

 

 

「ちょ、説明しろっての!!」

 

「察しろアホ!! よーするに、だ!!」

 

 

 抗議の声を上げる清音へ振り返らずに、仙太郎は断言した。

 

 

「あの人が本気出すから、巻き込まれねえ場所まで離れろって事だ!!」

 

 

 見た目に反して、意外と勤勉な彼は知っていた。

 護廷十三隊の成立時より一番隊副隊長として着任し、以降長きに亘り重國を補佐し続けている男。情報が少ない上、当人も極めて寡黙。戦場に立つ事も皆無に等しい為、その実力を疑問視する者も少なくない謎多き人物。

 

 だが実際は恐ろしく優秀で模範的な死神であった。

 若かりし頃、卍解を僅か一月という短期間で習得し、重國の額に二つ目となる消えぬ傷を刻み込み、十字傷にした張本人。

 そしてその実力の高さ故に、一時期は尸魂界にその名を轟かせた実績を持つ。

 

 如何せん千年以上昔の情報故に、この事実を知る者は極僅かだが、深く踏み込んで調査してみれば誰でも知る事が出来た内容である。

 何故これ程の人物が目立たないのかと、当時の仙太郎は疑問を抱いた。

 故に隊長である浮竹に問い掛けた。京楽と共に重國の教え子である彼なら、何か知っている筈だと。

 そして返ってきた答えに納得した。

 長次郎は自身が称えられるよりも、重國の右腕として生涯を捧げる事を望んでいるのだと。

 故に他の部隊への人事異動、最近では藍染の裏切りにより欠けた穴を埋める為の隊長権限代行の依頼すら断っていた。

 

 

「“限定解除”」

 

 

 仙太郎が清音に叫ぶと同時に、長次郎が呟いた。

 すると長次郎の右鎖骨の下辺りより、菊の花を模した印が浮かび上がり、発光した後に消え去る。

 

 次の瞬間、彼を中心に膨大な霊圧が巻き起こる。

 それは相当距離を取った筈の隊士達が気を失い、席官クラスの殆どが全身を弛緩させる程。

 

 

「ん…な…!!?」

 

「莫迦な、その霊圧は一体…!?」

 

 

 その霊圧の余りの強大さに、グラとビエホは先程までの余裕を全て失い、戦慄した。

 冗談では無い。これ程の水準の者が副隊長であるものか。

 それこそ―――隊長だと言われた方が納得出来る。

 

 

「一番隊副隊長、雀部長次郎忠息」

 

 

 本来、限定霊印というものは現世の霊に影響を及ぼさぬ様に刻むもの。

 だが長次郎の場合は違う。既に隊長に相応しい実力を持ちながら、重國の右腕として在る事を望み、常日頃より副隊長として不自然の無い様に力を抑える為、限定霊印をその身に刻んでいたのだ。

 

 故に一護に後れを取った。反撃どころか反応すら出来ず、完膚無きにまで。

 今の様に本来の力を解放していれば、あの様な結果にはならなかっただろう。

 だが長次郎はこの結果を真摯に受け止めた。故に残ったのは一護への恨みでは無く、自身の未熟さへの怒り。

 

 瀞霊廷の守護を命じられた際、長次郎は重國より伝えられた言葉があった。

 一番隊副隊長としてでは無く―――雀部長次郎忠息という一人の死神として戦えと。

 それは即ち自身の力に一切の制限を与えず、全身全霊を以て外敵を尽く打ち破れという意味に他ならない。

 

 

「護廷十三隊総隊長、山本元柳斎重國殿の右腕也」

 

 

 ゆったりとした足取りで歩を進めながら、長次郎は淡々と名乗りを上げる。

 全身より溢れ出す、静かに研ぎ澄まされた強大な霊圧は、先程までこの場に居た死神達を遥かに凌駕していた。

 一歩、また一歩と距離を詰められる度、ビエホとグラも無意識の内に後退して行く。

 

 

「貴様等にはもはや…一歩たりともこの先には進ませぬ」

 

 

 やがて長次郎は右手に持つ斬魄刀を天に掲げた。

 刀身を覆う霊圧の流れから、ビエホは彼が何をしようとしているのかを悟った。

 

 

「この地に土足で踏み入った事を、冥府にて悔いるがいい」

 

「まさ…か…ッ!!」

 

「“卍解―――黄煌厳霊離宮(こうこうごんりょうりきゅう)”」

 

 

 一瞬にして暗雲が垂れ込めた空に―――雷鳴が轟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一体何が起きたのかと、考えるよりも先にウルキオラは動いていた。

 即座に響転でその場から離れて安全を確保した後、自身の片翼を斬り落としたであろう張本人―――剣八を睨み付ける。

 

 

「貴様…」

 

「ふぅ~」

 

 

 先程まで瀕死状態だったとは思えぬ様子で、剣八は平然とその場に立ちながら、自身の首をコキコキと鳴らしていた。

 

 

「まずは片方だ」

 

 

 斬魄刀を軽く振ると、笑みを浮かべながらそう呟く。

 彼がウルキオラの翼を斬り落とした理由は単純。攻撃の手数を減らす為だ。

 先程斬撃を受け止められた時点で察していた。あの翼は防御のみならず、攻撃にも使用可能な強度を持っていると。

 

 言うなればウルキオラは帰刃前とは異なり、腕が四本となっているに等しい状態。

 ならば此方の攻撃を両腕で受け止めている内に、残った翼で反撃するという芸当も可能だろう。

 正に攻防一体。これでは攻撃を通すだけでも難しい。

 互いに斬って斬られての戦いを望む剣八としては、余りにつまらない状況である。

 

 ならば―――その増えた部分を斬り落としてやれば問題無い。

 そうして本来の姿に戻してしまえば、思う存分斬り合える。

 

 

「…その傷で動けるか」

 

 

 ―――化け物め。

 ウルキオラは内心で毒づいた。

 

 傷の深さからして、明らかに致命傷だった筈。なのに何故立っていられる。

 痛みが麻痺しているのか、それとも単に不死身なだけなのか。

 後者は確実に有り得ないのだが、今の剣八の姿を見るとそう思わずにはいられなかった。

 

 

「さァて、後はもう一枚だけだな」

 

 

 剣八は残る左側の翼へと視線を移しながら言う。

 その言葉に、ウルキオラは全てを悟った。

 奴は此方の翼を全て斬り落とし、元の対等な状態に持ち込まんとしているのだと。

 

 

「…この程度で俺の力を削いだ心算か?」

 

 

 実に単純で浅はかな思考である。

 ウルキオラは冷めた目で剣八を見遣ると、斬り落とされた翼の付け根に意識を向ける。

 直後、その部分から黒い霧の様なものが噴き出したかと思いきや、ものの数秒で翼が元通りとなった。

 

 

「俺の帰刃の最たる能力は、戦闘性能の向上では無い。再生だ」

 

 

 瞠目する剣八に対し、ウルキオラは自身の帰刃の能力―――脳と臓器を除いた部分を即座に再生出来るという、弱点にあたる部分すら説明し始める。

 だがこれはウルキオラの余裕の表れだった。

 慢心では無い。例え知ったとしても、剣八程度では己を殺すに至らないという確信。

 

 

「進化する過程に於いて、強大な力と引き換えに大半の超速再生を失う破面達の中で、俺だけはそれを残していた」

 

 

 事実、ウルキオラはこれに加えて更なる切り札を残している。

 ならば彼の行動にも得心が行くというもの。

 

 

「はははははははッ!!!」

 

 

 これだけの実力を持ちながら、強力な再生能力を持つとなれば、大抵の相手は絶望するだろう。

 しかし案の定、剣八は臆さない。

 

 

「なんだその羨ましい能力(チカラ)は!!」

 

 

 傷口から盛大に血を流しながら、血走った眼をウルキオラへ向ける。

 その姿は正しく、戦いという名の血肉を前にした獣。

 今直ぐにでも目の前の御馳走に喰らい付きたいと、涎を垂らしながら唸るそれに似ていた。

 

 

「つまり何度手足を斬り落とされても、中身を潰されねえ限りは永遠に戦い続けられるって事じゃねえか!!」

 

「………」

 

「最高だなオイ!!」

 

 

 如何すればそんな発想に至るのか。全く以て理解不能な思考回路だ。

 ―――もはや手遅れなレベルで狂っている。

 高笑いする剣八を無表情で眺めながら、ウルキオラは内心でそう思った。

 

 ならば自身の力を以てその狂気を払い、正気に戻る程の衝撃を与えて治療してやろう。

 ウルキオラは今一度、右手で光の槍を握り直すと、有無を言わさず剣八へと襲い掛かった。

 

 

「グ、ォッ!!?」

 

 

 倍増した響転の速度に加え、ウルキオラの行動が余りに予想外だったのか、剣八の反応がやや遅れる。

 寸での差で防御態勢に移行するも、ウルキオラが振るった槍は盾代わりの刀身を押し退け、がら空きとなった胴を斬り裂いた。

 

 それだけでは終わらない。攻撃の際に発生した衝撃により、長身で筋骨隆々の重量のある身体はいとも容易く吹き飛ばされ、後方の支柱へと激突する。

 ウルキオラは追撃の為にその後を追う。

 剣八が埋まった瓦礫の山の前に立つと、躊躇無く槍を振り被った。

 

 

「っ!!」

 

 

 矛先を振り下ろさんとした刹那―――瓦礫の中より突如として右手が飛び出し、ウルキオラの顔を鷲掴みにせんと迫る。

 寸でのところでそれを躱すと、槍による攻撃を中断。その場で身体を回転させると、勢いを乗せた右足で瓦礫の山ごと蹴り飛ばす。

 

 虚夜宮の天蓋の上を抉る様にして、瓦礫と共に剣八が吹き飛んで行く。

 今度こそ仕留めると、ウルキオラは全速力で駆け出す。

 刹那、剣八は斬魄刀を地面に突き立て、勢いを殺す事で強引に体勢を整え、超高速で接近して来たウルキオラを迎え撃った。

 

 

「ゴフッ!!」

 

 

 しかしウルキオラの追撃は想像以上だった。

 繰り出されたのは槍の投擲。剣八は驚異の反応速度により回避に動くも、気づけばその槍は左脇腹を貫いていた。

 宙を舞う大量の鮮血によって赤い軌道を描きながら、剣八はまたしても衝撃によって吹き飛ばされる。

 

 敵に大きなダメージを与えたにも拘らず、ウルキオラは内心で舌打ちした。

 何故ならその槍は心臓を狙って放たれたものだったからだ。直撃の寸前、剣八は飛来する槍を叩き落とす為に斬魄刀を振るい、僅かにその起動を逸らしていたのである。

 

 

「無駄な足掻きを…」

 

 

 ウルキオラは新たに再構成した槍を握ると、更に追撃を仕掛ける。

 だがやはり―――仕留め切れなかった。

 先程よりも早く体勢を整えた剣八は、何と脇腹を貫く槍をそのままに、反撃へと転じたのだ。

 

 

「ク、はッ!!」

 

「…ちっ」

 

 

 この期に及んで、まだ戦いを楽しめるその精神。もはや何と言い表せば良いのか分からない。

 襲い掛かる斬撃の嵐を裁き、時折反撃を加えながら、ウルキオラは戸惑う。

 自身の方が斬っている。剣八の傷は数え切れぬ程に増え、血も大量に流れた。

 なのに何故―――奴は何度斬っても斬っても、平然と斬り返してこれるのか。

 

 そして気付く。剣八の力が増大している事に。

 先程まで一方的な展開だったにも拘わらず、現にこうして正面から斬り合いが成立しているのが何よりの証拠だ。

 ウルキオラが攻撃を捌き続けているのもそれが理由である。如何に解放したとは言え、この様子では硬度を増した鋼皮でも耐え切れる保証は無い。

 

 剣速、威力、反応速度。全てが尋常ならざる勢いで上昇を続けている。

 正に底無し。如何なる強敵が相手だろうと、その尽くを超えてゆく規格外。

 

 この時、ウルキオラの中で何かが芽生えた。

 一刻も早く眼前の敵を殺さねばならないという、焦燥にも似たそれ。

 もしもこの場にノイトラが居たならば、こう言っていただろう。それは理解の及ばぬ未知の存在に対する―――恐怖という感情であると。

 

 

「ははははははははッ!!!」

 

 

 そんなウルキオラに対し、剣八は歓喜の絶頂の真っ只中だった。

 これ程の戦いは何時振りか。一護との斬り合いも素晴らしかったが、これも相当だ。

 下手すると―――幼少期に経験したあの至高の一時を彷彿とさせる程に。

 

 

「速ェ!! 強ェ!! 愉しいなウルキオラァッ!!!」

 

 

 この斬り合いを長く続けていたい。一時間や二時間では無く、日を跨いででも。

 だが剣八の願いは儚く散る。他でも無いウルキオラの手によって。

 

 

「…狂人が」

 

 

 もはや自身が優位に立って居られるのは僅かな時間しかない。

 ―――ここで決める。

 ウルキオラは負傷を覚悟で、剣八の懐目掛けてへ踏み込んだ。

 

 恐らく一撃では殺せない。先程の様に、寸前でその化け物染みた反応速度を用いて致命傷を避けるであろう。

 だがそれでいい。一瞬でも隙を作れれば重畳。後の追撃にて畳み掛けるだけだ。

 

 後方へ引き絞った槍を、胸部の中心に狙いを定めて全力で突き出す。

 一気に攻勢へと移ったウルキオラに驚いたのか、ほんの僅か動きが鈍った。

 だがそこは流石の剣八。思考よりも先に身体が動き、繰り出された必殺の一撃を右下へと逸らす。

 

 

「ッ!!」

 

 

 先程とは逆の右脇腹へと突き刺さる槍。それは屈強な肉体を易々と貫通し、周囲に鮮血を撒き散らした。

 剣八は盛大に吐血する。だがあろう事か、彼は自身を貫く槍をウルキオラの手ごと鷲掴みにして固定し、斬り掛かった。

 ―――肉を斬らせて骨を断つ(ぶった斬る)

 それは以前尸魂界にて、東仙と対峙した際に用いた戦法。極めて単純で下手すれば自殺行為だが、その分見返りは大きい。何せ相討ちとは、余程で無い限り回避は不可能なのだから。

 

 無論、ウルキオラは剣八の意図を読んでいた。

 迫り来る刃先を視線に入れながら、徐に空いた左手を持ち上げ―――超至近距離で虚弾を御見舞いする。

 

 

「な…!!?」

 

 

 これが下位十刃クラスの虚弾であれば、確実に剣八は踏み止まっていただろう。

 だが相手はウルキオラだ。階級は別にして、単純な戦闘能力は限り無く上位に食い込むであろう破面。そんな実力者が放ったそれでは、流石に分が悪かった。

 

 瞬時にその場から弾き飛ばされる剣八。絶好のチャンスを潰されたばかりか、致命的な隙が出来上がる。

 そしてそれを見逃すウルキオラではない。

 虚弾を放った左手に、再び霊圧を集束させる。

 その色は―――黒。

 

 

「これで詰み、だ」

 

 

 その手より放たれる漆黒の光線。史実に於いて、虚化した一護に重傷を与えた黒虚閃だ。

 当然、体勢を整えていない剣八に回避なぞ出来る筈も無く、実に呆気無く呑み込まれた。

 

 その光景を眺めながら、ウルキオラは己の勝利を確信していた。

 霊圧反応からして、まだ剣八は死んではいない。だがその弱弱しさから、ほぼ瀕死まで追い詰めた。ならば後は止めを刺すだけ。

 ウルキオラは油断無く槍を構えながら、黒虚閃の余波が晴れるのを待った。

 

 

「……参ったぜ…」

 

 

 黒い霧の様な霊圧の余波の中より現れた剣八の姿は、実に凄惨であった。

 死覇装は袴の一部を残して消し飛び、剥き出しとなった肌は殆どが焼け爛れ、酷い部分は炭化に等しい状態。

 それまでに刻まれていた傷は、その深さ故か未だに出血を続けている。

 

 死体が立っている、そう言っても何ら不自然では無い。

 剣八の並外れた生命力に、ウルキオラは内心呆れを通り越して感心していた。

 

 

「このままじゃ…本当に死んじまう…」

 

 

 全身を脱力させながら、剣八は空を仰いだ。

 

 

「…嫌だなァ、死ぬのは」

 

「剣ちゃん…」

 

 

 恐怖故に、の発言では無い。此処で死んで、二度と戦えなくなる事が何より嫌なのだ。

 とは言っても、このまま戦闘を続行すれば確実に死ぬ。霊圧に余裕はあるものの、余りに肉体が傷付き、血を流し過ぎた。

 

 そんな剣八の思いを誰より理解していたやちるは、その姿を眺めながら同情する様に呟いた。

 

 

「しょうがねぇ…久しぶりにやってみるか」

 

 

 ―――致し方無い。

 剣八は溜息を吐きながら、決めた。

 不本意ではあるが、この戦いを終わらせると。

 

 

「“剣道”ってやつを」

 

「…何?」

 

 

 剣八の言葉に、ウルキオラは不審に思った。

 この期に及んで、こいつは一体何を言っているのかと。

 

 

「むかし山本のじいさんに無理矢理やらされた事があってよ…」

 

 

 斬魄刀を持ち上げながら、剣八は語り始める。

 死神となって間も無く、重國に騙されて習った剣道。だがそれは我流の剣術が染み付いてしまった自身とは相性が頗る悪く、二度とやらないと誓った。

 剣の道だか何だか知らないが、結局はいけ好かないものと断じた事。

 だが―――そんな中で一つだけ納得したものがあったと。

 

 

「知ってるか? 剣ってのは、片手で振るより両手で振った方が強ェんだと」

 

「…馬鹿か貴様は」

 

 

 何を当たり前の事を言っているのかと、ウルキオラは先程よりも冷めた視線を向けた。

 剣―――というか日本刀を扱う場合、基本的に柄は両手握りだ。でなければ剣筋は大概不安定となり、斬撃の威力も乗らない。西洋剣の類であればまた話は別だが、それは一先ず置いておく。

 片手で剣を振るう者は、別に両手で握らずとも問題無いレベルの技量を持っているに過ぎない。腕力に頼り切ったり、形だけ繕った見せ掛けの剣を振るう者とは全くの別物だ。

 

 

「…もう良い」

 

 

 これ以上の会話は無駄でしかない。

 そう断じたウルキオラは、止めの一撃―――彼が現状にて使用出来る中で最も殺傷能力に優れた技の準備をする。

 見せたのは投擲の構え。勿論、先程の斬り合いの中で使用したそれとは別物である。

 帰刃形態のウルキオラが持つ能力全てを注ぎ込んだ状態で放つのだ。単純に己の得物を投げ付ける域に収まらぬ威力を持つ事は明白。

 

 

「知らねえだろ、どのくらい強さが違うのか」

 

 

 剣八は正面を見据えながら、ゆったりとした動作で柄を両手で握ると、正眼に構えた。基本に忠実な、堅実過ぎるそれを。

 全く以てらしくない佇まいである。恐らく彼を知る者がこの姿を見れば、間違い無く目を丸くしていただろう。

 

 剣八が構えを取った瞬間、先程まで荒れ狂っていたばかりの霊圧が急激に静まり返る。

 殺気も、威圧感も無い。まるで静水の如く。

 別人と見紛う程の剣八の変化に不気味さを覚えながらも、ウルキオラは限界まで引き絞った槍を全力で放った。

 

 

「“月光槍(ルス・デ・ラ・ルナ)”」

 

 

 鋭利に光り輝く穂先が、凄まじい勢いで剣八目掛けて突き進む。

 その速度は放たれてからでは到底回避が叶わない、正に対象へ確実に死を齎す必殺の一撃。

 

 瞬き一回。直撃までその程度の時間すら必要無い程の距離まで槍が迫る。

 その時、剣八の構えは既に正眼から上段へと移っていた。

 

 

「…ふっ!!」

 

 

 息を吐くと同時に――― 一閃。

 僅かなブレも無く、縦一筋に振り下ろされた刀身。

 膨大な霊圧を纏って放たれた斬撃は、迫り来る槍を粉々に打ち砕いただけで終わらなかった。

 

 例えるなら、まるでビルかと思われる程に常軌を逸した巨大さを持つ太刀。それが振り下ろされたに等しい。

 槍が砕かれた瞬間、ウルキオラは反射的に両腕を胸の前に交差させ、防御体勢を取る。

 

 

「な…に…!!?」

 

 

 しかし無意味だった。

 剣八の斬撃はその両腕を豆腐の如く断つと、あわやウルキオラの身体を二分割せんとする勢いで、左肩口から真下を深々と斬り裂いた。

 

 

 




スーパーピエールさんタイム。
剣ちゃん無双。





捏造設定及び超展開纏め
①十一番隊の隊士がこんな強い訳無いだろいい加減にしろ!
・火事場の馬鹿力を発揮するのは、大抵は熱血系キャラ。つまりはそういう事である。
・護廷十三隊最強舐めんな!
②隊長以下の一部の死神もピエールさんの事を知ってる。
・思考停止しないで向上心持って行動してる人なら、少なくとも疑問に思って調べる筈。
・真実が広まらないのは、きっと事情を知ってる隊長が止めてるからかと。
③ピエールさんは常に限定霊印してる。
・後に語られた過去から、山じいの右腕として徹底してた事を考慮するに、これぐらいしてそう。
・多分あっさり殺されちゃったのは、想定外の事態で限定解除する手続きが間に合わなかったのかと。
・色々と不遇過ぎてつれーなあ!!
④虚無さんは通常の帰刃でも超速再生可能。
・帰刃しなくても再生能力あるので、多分そうかなと。
・恐らく第二階層の方が再生速度が速い。
⑤剣ちゃんの剣道!
・こうかは ばつぐんだ!
・虚無さんの運命や如何に!?
⑥いつ主人公出てくんのよ。
・その内です(笑
・物語ってのは少なくとも、登場人物全員が主役なんだぜ?(綺麗事





中々マイストマックの穴が塞がらないぜ!HAHAHA!

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