時空序章~カーレッジ・黒影/たくっちスノーZEROラグナロク~   作:黒影時空

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ここからがメイドウィン小説の世界観の本髄です。


時空新時代の始まり

 黒影の策略によって実質第6試合と第7試合、更には第8試合と第9試合が強制敗北が確定となったたくっちスノー。

 ここで戦績を振り返ると思いとは別で真っ当に戦ってないのに負け続き、純粋に負けたのはアウララくらいで大半は反則に試合中止……唯一白星となったボルコンWもメイドウィンが相手ではなかった為実質勝てた試合はない。

 もう残すところはたくっちスノーの戦いのみである……だが過ぎたものはしょうがないので、現実逃避も兼ねていた今はこの休暇を満喫することにした副局長三人衆とミリィ、あとポチの5人。

 後に時空の根底まで関わる集まりになるとは当時は夢にも思わなかったとか。

 

「なんで俺まで休暇に巻き込まれてるんだ……」

 

「まあいいじゃない、黒影が休みくれるなんて太っ腹な所もあるんだし」

 

「貴方ラグナロク中はメチャクチャ罵倒してたのに手のひら返し凄いですね……」

 

「おだまり」

 

 久しぶりに仕事以外で時空監理局を抜け出し3日間の休みを全力でエンジョイするために何かしらの準備していたバカ3人、仕事も全力だが遊ぶことにも全力、時空犯罪者だった頃は出来なかった事も山ほどあるので存分に羽目を外すつもりでいる、監理局職員という立場を無くせば年相応の青春に飢えたマガイモノ2人とまだまだ遊び盛りな青年だ。

 だがポチだけは挙動不審だった、財布の中には札束が詰まっている他まだまだお金がはみ出している。

 

「あの……おたくらの局長が前金ってこんなにくれたんだけど、これ何万銭??」

 

「何!? 500万ジーカはないか!?」

 

「オレ達でも前金なんて貰ってないのに……メイの奴本気でこの男を丸め込む気だな」

 

 色々与えすぎて怖くなっている猫のようになっている、あれからミリィと黒影もどきは正式に時空監理局臨時アシスタントなる部署が作られてこの5人が局長の次に偉い立場となった、現実には自分達より下は監理局に存在しないことを知る由もないが。

 更にその高キャリアが揃って休暇で休んでいるのが現状だがたくっちスノーにとっては黒影が働いてくれるというだけでお釣りが来る。

 

「今日はやりたかったこと全部やるぞ、遊ばなきゃやってられねえ!」

 

 だがこの時たくっちスノーは思いもしなかった。

 このポチという男が元・史上最悪の時空犯罪者である自分をはるかに超える監理局並びに時空に佇む大きな地雷だったということを……。

 


 

 黒影もどきは貰った前金のほとんどを発明品やグッズの制作費に当てるために貯金、数万も入ってれば充分であるという。

 無駄遣いが多いミリィからすれば金の監理が出来るのは羨ましい限りらしく、しばらく会えなくて寂しかったのかすぐくっついている。

 こうしてみるとまるで兄弟だが、あの2人は研究所で同時期に作られたので本当にそういうものなんだろう。

 まずexeが遊園地に行きたいと言い出したのでたくっちスノーがレンタカーを借りてドライブに入る。

 ……運転してるのはローレンだが。

 

「あの……一応聞いておきますが俺以外に運転免許持ってる人いなかったんですか?」

 

「仕方ないじゃん自分はこんなデカい車のライセンス持ってないんだから……」

 

「まあコンシェルジュとして全うしますけど、たくっちスノーさんもちゃんと何かしらの免許取ってくださいよ」

 

(でもこいつのライセンス全部偽装なんだよな……休み中に捕まるのは嫌だな、マジで時間できたら検討しておくか)

 

 遊園地に着くまでにこれからのことを考える、最初の行き先は時空監理局がスポンサーの黒影ランド、当然アイツの趣味と自己顕示欲によって作られた巨大遊園地だが楽しむには充分だ、exeは初めての遊園地らしくパンフレットを見ながら意気揚々としている。

 多分この5人の中で1番子供っぽいのは彼かもしれない。

 

「ティー、ここにデンジャードッグはあるのか?」

 

「いきなり食い物かよ! しかも衛生概念放棄したようなあの飯食ってるところ早々ないんだよ!!」

 

「ふっ……せっかくの休みだからこそ健康度外視のメシを食うべきじゃないか?」

 

「……なるほど、じゃあ晩飯はこのホテルで揚げ物バイキングしない? カリッカリの唐揚げ食い放題だぞ」

 

「お前最高だなミリィ」

 

 ちなにデンジャードッグとはホットドッグの亜種、ソーセージにベーコンを巻いてさらにそれを揚げて挟むというとんでもない代物、ソニックの好物といえばチリドッグだがexeはとんでもないものに惹かれるらしい、名前の由来はカロリー爆弾なのもあるがこれを販売する店の大半が未認可のもので冷蔵設備を持たず、食品衛生管理が十分ではないというイメージからきているとか。

 2人が童心に返って盛り上がっている中ミリィともどきは……。

 

「ポチ、変なこと言うけど俺サウナ体験してみたいんだよね、汗を掻くってどんな気分なんだろう」

 

「え、サウナ? おーいたくっちスノー、そのホテルってサウナとかある?」

 

「あるぞー」

 

「呑気なものですね……この3日間でどれだけ俺を酷使してくれちゃうつも?」

 

 しばらく苦労が続くことを感じて嫌になるローレンは気分転換に時空間でのみ見れるニュースを開きながら遊園地まで走る。

 

『臨時ニュースをお伝えします……【退場】報告です、世界番号BO-437に住むシュバルツバルト(マイクル・ゼーバッハ)氏の【退場】が確認されました、尚マイクル氏は新聞記者であり時空の真実を掴み各地にばらまいたとされており全世界のキャラクターが他世界を認識するのも時間の問題であり、時空監理局局長黒影氏によりますと近い内に誰でも時空移動が出来る時代が……』

 

 たくっちスノーが遊びに行ってる頃に時空の歴史が大きく変わる事件が起きていた、それは誰の関与も無く一人の新聞記者の真実への執着によって起きたことだがたくっちスノーは知る由もない。

 しかし、ポチは分かる、よく分かってた。

 

(えっ、ちょっと待って? シュバルツ・バルトってビッグオーの? 確か【退場】ってことは亡くなって……まあ本でもそうだけとさ、もしかして何かとんでもないことやったんじゃ、彼ならありえるぞ?)

 

 そして遠くない未来、その不安は的中することに。

 


 

 しばらくして、車に乗っている間退屈してきたたくっちスノーの軽い一言がきっかけでポチとの関係は進展していく。

 

「おーいポチ公さぁ暇だからなんか貸してくれない? ゲームとか本とか作ったやつあるだろ?」

 

「いいよ、今日は喜んでもらいたくてとっておきを山ほど持ってきたんだ、お気に入りのマンガ揃えてきたよ」

 

「お、やったー」

 

 もどきは後ろからパンパンの袋をたくっちスノーに渡す、開いてみると様々な自作ゲームソフトや本が沢山ありこれを見てればあっという間に時間が過ぎて遊園地に辿り浮く……はずだった。

 

「んっ?」

 

 たくっちスノーは取った本に書いてある内容に目を疑った、表紙を確認するとコミックスのようだったが内容は……何度も確認したり目を擦ったりもしたが見ての通りだった、何かの間違いかと思って別の本に変えては同じものを実感して戻し、たまに読み返しては全部返してもらう。

 

「たくっちスノーってプレイ早くない? 飽きっぽいタイプ?」

 

「ごめんローレン、ちょっとトイレ行きたいから遊園地は3人で先に行ってくれる?」

 

「どうかしたの?たくっちスノー」

 

「ちょっとポチとお話したいことがあってさぁ……」

 

「なんだ、ティーは一緒に行かないのかか残念だったな」

 

「自分の分まで楽しんでおいで~」

 

 たくっちスノーは急遽車から降りて黒影もどきを引っ張りトイレの中へ入っていく。

 個室に二人で無理矢理入り込むと壁ドンしてポチを問い詰める、これまでとは一転して真面目で困惑と不安、並びに好奇心を感じている顔だ、自分でもどう表現したらいいのか分からない。

 簡潔に言えば得体のしれないものを見たような感覚といっていいだろうか、面白くはあったのだが心境的には複雑だ。

 

「なるべく短めに済ませるぞ……お前の作ってるもの、アレは同人誌か?」

 

「俺が作ったという意味では違うのかな? でもそういう顔をすると思った」

 

「これでも自分は色んな作品を見てきた、時空によって物語の中身が違うことも理解している! 漫画喫茶だってこの間ミリィと行った! でもあのバージョンは見たことない!」

 

「簡単に言えば全ての作品のオリジナルだ、面白かったでしょ? あのマンガ」

 

 オリジナル? 何を言っているのか分からない。

 時空においては認識が違うだけで全て本物のはず、はじまりの書も実際は曖昧なことしか書いていない。

 それなのにポチは全部の元になった本が存在するかのような言い回しをして、自分が持っているものが正式だとでも言うかのような形だ、これまでのメイドウィン達の前提が大きく変わる。

 わけが分からない、しかし知る必要がある、彼の言うグリモアというものが大事な気がしてならないから……。

 


 

 残ったミリィ達は黒影ランドに行ったあとホテルで揚げ物バイキングを楽しみ、そのまま部屋を取ったローレンはミリィとexeと一緒にポチが買っていたゲームをしていた。

 仕事が忙しすぎて積みゲーも多かった為解消するにはいい機会だったので存分に楽しむ

 その一方でたくっちスノーは別の部屋でまだポチを尋問していた、ポチはまた別の本を取り出していく、これでもまだ全部読みきれてないが奥が深すぎる。

 

「オリジナルって言い方は悪かったかもしれないね、これをみてほしい……昨日届いたばかりの『仮面ライダーゼッツ』の第1巻だ」

 

「ゼッツ!? おかしいだろ、だってゼッツは特撮番組だ! マンガなんてどこにも……」

 

「そう、ゼッツは現状漫画は確認されてない、他だとエースコンバットや人間失格、ドクターXとか別媒体の作品も俺のところには『マンガ』として届く、多分そういう能力なのかもしれない」

 

 理屈は不明だがポチは『本来の物語』、即ちハジマリア時代(1周目)に作られたものをマンガとして読むことができる、カーレッジのはじまりの書に類似した力を使えるようだ。

 これがオリジナルと断定した理由に関してはもう1つの能力が関係している。

 

「この本を元にゴッドイベントを予知できる、どんなに話を変えても絶対に起きるイベントがなんなのかってことね、グリモアの力だ」

 

「なんでそんな凄いこと言わないんだよ!?」

 

「当然だろ? 端から見たら俺はただの陰謀論者だ、それに分かるからって何かできるわけでもないしね……」

 

 本人も知る由がないがポチはサヤの『猟兵』の力を継承したどころか、騒動を先読みしてオブリビオンを阻止する『グリモア猟兵』に目覚めている。

 マンガという形で各世界の情報を知れるどころかゴッドイベントを先読み、自身には何も出来ないが読んだ世界に猟兵の片鱗を混ぜることでまた新たな形で物語を導ける、実際は1番カーレッジの敵だったりする。

 ポチの元に届けられる『マンガ』ははじまりの書と違い、一区切りでしっかり終わる仕組みのため珍しい、時空の漫画のようにどこまでもページが増えていくわけでなく『ドラゴンボール』は魔人ブウを倒して終わり、俺達の戦いはこれからだとしてもお話としては終わりを迎えるというのは不思議な気分だった。

 

「で、これが絶え間なく届いてくるものだから引きこもり時代の時点でパンクして俺なりに発明品をいろいろとってわけ、でもオタクグッズは本当に趣味で作ってたんだよ?」

 

「確かににわかには信じ難い話ではあるが、そのグリモアってやつが時空崩壊を食い止める鍵になるかもしれない」

 

 これを最初に知ったのが自分で良かったと心から思う反面、そりゃ研究所で無かったことにされかけると納得した、ここまで尋問して話すほど危ない情報しか出てこない、もしあの時たくっちスノーに見つからなかったらどんな人生を歩んでいたのか分からない。

 もちろんたくっちスノーはこう言いながらも全部信用しきれてないので実際にポチが全部分かるのかテストしている。

 

「自分達5人の中で正確な情報がわかるやつはいるか? ローレンとexeのこと、よくわかるはずだ」

 

「漆黒君はまだ見たことない作品だけどexe君は有名だよ? Sonic.exe、ソニックそっくりな化け物がテイルス達を虐殺するゲームという都市伝説だ」

 

「なるほど、アイツも似たようなことを言っていた……同じ事を繰り返して苦しんでいたとか、そんなことありえるのか?」

 

「exeと言っても色々あるからね、『LoadX』『Fatal_Error』『NeedleMouse』などなど……派生が沢山いるんだから一人くらい優しいexeが生まれてもいいんじゃないか?」

 

 そういうものだろうか? たくっちスノーが初めてexeの所に来た時もだいぶ異質だったが結局あの世界に行くことは出来なかった、彼の言う通り派生が多く存在するのであればもう少し事例を聞いてもおかしくないはずだが……exeについては正しい情報だったので一旦信用する事にした。

 研究所で生まれたポチはたくっちスノーのように数多くのアニメ、ゲーム、マンガに自ら手を出して触れたが黒影もどきが初めて行ったことはアニメキャラのファンレターを書いたことだった。

 彼を突き動かすものはたくっちスノーと似て異なる好奇心、彼がキャラクターに対する興味とすればポチは世界そのものと物語についての興味本位、この物語は誰が作ったのだろうか? この本と他のものの違いはなんだろう? サヤの文献から『猟兵』と『グリモア』を知った彼は世界と猟兵に深いつながりがあることを確信してグリモア研究家になった。

 だがポチをこのまま外に出してしまうとまずいので相談の為黒影に電話を入れる、事情を話すと普段呑気していた黒影も驚いたようだ、何せポチが新しく手配した本というのが複合構造力で新たに生まれた世界だった上に猟兵を研究しているときた。

 

「グリモア……なんてこった、俺のそっくりさんなだけあってこんなところで似るものか」

 

「こんな時でも呑気なもんだな……まあ黒影としてはよかったじゃないか、ゴッドイベントを予知できるとなれば少しは楽になるんじゃないのか?」

 

「それは本当にそう! 絶対に避けられないというのは気に入らないけど、そのオリジナルのマンガというのは凄い興味がある! 是非とも本棚を作らせてくれ!」

 

「こういう時にやる気出すのもどうかと思うぞ、てかアンタちゃんと働いてるんだろうな?」

 

 しっかり約束したにも関わらず口うるさく言ってしまうのは悪い癖だが、これくらい言っておかないと黒影は本気出さない。

 ひとまず結果論とはいえポチという餌でガンガン働かせることは出来るようになったので休んでる間は問題ないだろう。

 3試合負けが確定しているのだからこれくらいしないと割に合わないとベッドで横になる。

 

「ポチの待遇に関しては俺がしっかり扱っておくから休暇を楽しみなよ! ちゃんと働いてるからさ!」

 

「なんか悪いな、ということだがポチ公準備しとけ」

 

「ああ大丈夫! ミリィにはすまないって伝えておいて」

 

 電話を終えてすぐに時空の渦が開かれて黒影の迎えが来てポチを引っ張って連れ去ってしまった。

 あんまりすぎる対応かもしれないが黒影と絡むということはそういうことである。

 だがこのあと自身も厳しい取り調べを受けることは確定だろう、そういえばポチの鞄を残したままだったが折角なので一通り読んでいくと……一つだけたくっちスノーでも知らない作品があった、触れるだけで神々しい力を感じるその本は目に映った途端表紙が浮かび上がる。

 

「アックス&ウィザーズ……? またなんかのゲームの本かな? またポチに聞いてみるか」

 


 

「よっ!」

 

「あ、おかえり」

 

 やっと肩の荷が下りたたくっちスノーは別の部屋に居たミリィ達と合流、3人はゲームに疲れたので備え付けのテレビを見ていたらしい。

 たくっちスノーも一緒になって見ていると映っている番組はお宝鑑定モノだった、これも当然ながら監理局がやっているもので時空各地から特別な掘り出し物が次々見つかるので時空共通TVでは需要の高い番組だ、画面の向こうで古いゲームのコントローラー単体が130万ジーカという高価格と判定されている。

 

「あんな古臭いゲームコントローラーが俺らの給料と同額?」

 

「あれは『タベータ』っていうSTGの大会で入賞したやつが貰える限定カラーだよ、非売品で時空にも数個しないプレミア品だ、そりゃあんな価値になる」

 

「凄いよなー時空って、お宝どんどん発見されるし……見つかりすぎて自分も不安になるレベルだよ」

 

「そういえば前に黒影がティラノサウルスの虫歯の化石とかいうの発見したな、見る?」

 

「それは面白そうだな……」

 

「じゃあ明日は時空古代博物館に行くか……ああ、それとポチは急遽黒影が連れ帰った、理由に関してだが研究内容に興味が湧いたんだって」

 

 こうしてたくっちスノー達は三日間休暇を満喫した。

 ポチには悪いと思っているのでゼロ・ラグナロクが終わった頃にでもグッズ開発の手伝いでもしてあげようと思ったが、この休暇の内容をひとつひとつ描写していくとキリがないので割愛。

 要はめちゃくちゃ楽しんだということはわかってほしい。

 


 

 一方黒影もどきは黒影に引っ張られてある部屋に足を運んでいた、ガラクタまみれで天井も壁も全然見えないがゴミの中から目で見えるだけでもめぼしいものが見つかる、子供の頃はこういうものがお宝の山のように感じたなと思い、これが自分が住むプライベートルームであることに気付く。

 

「なるほど、これが君のオリジナルと称する本? なるほど、これは『ゼルダの伝説』……確かに精巧に作り込まれてるし終わりもある、俺の知ってるメイドウィンでもここまでの内容は作れなかったし、これを君一人でねえ」

 

 黒影は本を次々と読んでいきながらポチを解放する、更に数々の人々を呼び寄せた。

 

「あ、あの……出来れば穏便に済ませてくれる? 俺一応休み返上されちゃったからさ」

 

「うーん穏便がどのレベルかによるし俺が決めることじゃないからね、やってることは個人的には素晴らしいがこれがメイドウィンに知られたらまずいんでね、コレ分かる?」

 

 黒影は最後にもどきに仮の請求書を見せる、もし一大事になったらこれだけ払わされるという物で本物ではない、明細はまず数万を超える世界への損害賠償、該当するキャラクターへの示談金、更にアニメスタジオや雑誌編集社などにも示談金や罰金……さっき貰った前金祝いが秒で溶けるどころか桁外れのマイナスになり、ポチが見せる『真実』だけでここまで混乱を招くことになるとか。

 これにはポチも思い当たるものがあるので苦笑いしてしまうが、その代わりとして本棚の設置作業が始まる。

 

 

「あっマリオシリーズだけでこんなに! てかこれマンガにするとこんな感じなんだ!」

 

「仮面ライダーとスーパー戦隊で本の形が違うのも面白いよね、あっグリッドマンは電光超人とSSSS分けておいて」

 

「これの分け方何? えっ掲載順? しっかりしてるね」

 

 

 次から次へと回収されては成立されていく成果、これだけ用意しても全然マンガは減らずむしろここからさらに増えるのだからヤバい。

 これだけの情報が知られれば時空はそれだけ混乱するということでもあるらしく、仮の借金を押し付けて逃げられないようにした上でプライベートルームは一瞬で最高機密セキュリティ室へ早変わり、ポチ専用のラボとなる部分まであるから抜かりはない。

 

「あっそれでさぁ……黒影さんだったかな? 出来れば俺にも世界合体? ってやつ協力させてくれない? グリモア研究の為に使えそうでさ」

 

「え? うん、むしろやってもらいたいくらいだよたくっちスノー共々」

 

「それともう一つ、シュバルツバルドと何があった?」

 

「彼は余計なことを知りすぎたんだ、そういうキャラなの?」

 

「まぁ確かに、そういうキャラだったからね……」

 

 

 

「では改めて……私が新しくメイドウィンになった星野アイでーす!」

 

 そしてムゲンダイ研究所、手続きも終わりスターノイドのメイドウィンは星野アクアの母、アイが引き継ぐことになった。

 元々アクアはアイをメイドウィンにする気はあったがここまでスムーズに行くとは思っていなかった、おまけに黒影達は新時代やポチに夢中のため手続きもあっさりと終わってしまったのだ。

 アイとしてもメイドウィンというものかなんなのかよくわかっていない様子だったが、まあこれくらいノリが軽いほうが案外やっていけるかもしれないし死ぬ心配もない。

 

 

「ゼオノイド……だったか、本当に良かったのか? 俺は買収を想定してクラウドファンディングまでしたが」

 

「……たまたま世界の枠が空いた、それでいいだろ、俺は夜空ばかり見て飽きた」

 

「メイドウィンを辞めたいゼオノイドさんとメイドウィンを求める貴方の利害が一致したということで」

 

「ワーニワニワニ」

 

「……今更だが、全員逃げ場所はここにしていたのか、五体満足の俺が言うのもなんだが単純すぎるぞ」

 

 ゼオノイド、葉天文寺、デンジャーポールの失踪していた3人はジルトーに言われて隠れていた、フレアブーストもまさかこんな形で合流するとは思わなかったがすぐに慣れた。

 ローレンと戦う予定だったオディオも、その後のZEROも無効試合と聞いた際にゼオノイド達と合流しているので命の危機は免れた。

 しかしアテネだけは見つからなかったので黒影に悟られないように探してもいた。

 

「バックレとは思い切ったな、俺たちもしばらくは派手な行動はしないほうがいいな」

 

「どうせ奴は望みを叶える気はないと分かっていたからな、最後の嫌がらせだ」

 

「しかし……貴方も貴方で母親をメイドウィンにしてしまうとは、それもそんな幼い状態で勝手に」

 

「……俺も必死だったんだよ」

 

 アクアと松山の狙っていた目標は果たされた、アイも少し性格などに問題はあるがいくらなんでもメイドウィンとしての仕事が出来ないわけでもない、大昔のシューティングゲームの世界なんてどうせ宇宙人が攻めてきたとか母星が危ないとかそのレベルだから適当にやっても問題ないとはアクアの談、こういうところで性格とかおっさん臭いところが出るぞとツッコんだ。

 

「しかしまさか、ミリィはともかくあのバカまで見つかった上に時空監理局に入っていたとは……新時代とかいうニュースといい嫌な予感しかしねえぞ……」




時空新時代到来によって全てのキャラが時空を理解して誰でも世界を超えられるようになります、つまり全作品クロスオーバー化です。
皆作品全てがフィクションではないと知ることになるのでポチのようなオリジナルは知られたら混乱を招くわけですね。
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