ぬわーーーーん!!!!筆者もう疲れたよぉーん!!!!疲れ過ぎて爆発しそうだよぉおぉおぉ〜〜〜〜!!!!
…………すみません、キチゲ発散してました。
大自然の中で2夜3日ガチキャンプしに行かされるので次の更新まで長くなるかもしれないです。
復讐者
古びたミニアチュール
塊の重力石持ち込み
雷の槍
精神力+3
深海の暗き夜
属性攻撃力+2(被ダメ出血)
アビリティ時FP上昇
属性攻撃力+1(聖杯瓶使用時カット率低下)
ルーン取得増加
属性攻撃力上昇+2(知技低下)
隠者
石のような骨
コレクター産杖3
夜の痕跡
魔力攻撃力+4(被ダメ出血)
毒耐性
毒状態へのダメ強化+1(HP最大以下で攻撃力低下)
魔力攻撃力+3(被ダメ冷気)
埋もれ宝表示
魔力攻撃力+3(筋信低下)
雷カット率上昇
無頼漢
安寧者の意志
ちぎれた組み紐
攻撃を受けた時攻撃力上昇
吹っ飛びカット率上昇
物理攻撃力+2
(コレクター産遺物)
リゲイン+2(技知低下)
強靱+3
撃破時アーツ蓄積
攻撃命中時スタミナ回復
物理カット率上昇+1(被ダメ毒)
スキル命中時敵の攻撃力低下
最大HP(聖杯瓶使用時カット率低下)
復讐者ちゃんが雷の槍なのは諸事情があっての事です。
追跡者が入院してから数日が経った頃…………
砂漠の中央へ向かう電車には、古めかしい貴族の服を来た麗人と少女達の姿があった。
「これが電車…………」
「そういえばレディさんって電車乗るの初めてなの?」
「えぇ、初めてよ。私達は大抵リムベルド内は走り回っているから乗り物と言う概念はあまり無いわ」
「一応霊鷹っていうのに捕まって移動できるけどね〜」
レディは昔乗った馬車にも似た乗り物だと感じていた。
「ここに兄上もいてくれたら嬉しかったけども……」
「ん、それは今考えることじゃない。まずは目の前の事に集中しよう」
「そうね」
レディはそう言いながら外を眺めた。砂漠を進む速さは、かつて
「にしても、無頼漢さんが言っていた事が本当なら……」
「カイザーが砂漠で怪しい事してるみたいですね」
そう、レディ達はただ砂漠の真ん中に向かっていた訳では無い。追跡者が入院してから数日後、無頼漢からカイザーが砂漠の真ん中に陣取っている事が聞かされた。また鉄の目も確認したそうなのでその詳細を確認すると、土地の使用権がカイザーに渡っていたということが確認できた。
どういう事なのか、詳しい事を調べる為に向かっていた。
「先生、私は多人数を相手にするのは不得手だから貴方の指揮能力にかかっているわ。頼むわよ」
「任せて。相手が何千何万だろうと突破してみせるから」
レディは内心追跡者がいないが不安だった。カイザーとぶつかる可能性もある中追跡者という心強い味方がいないのは、少し心細かった。
だが、彼女も
対策委員会の皆と先生は電車をおり、砂漠の中央へゆっくりと歩みを進めていた。
「少し進めばアビドス砂漠……砂嵐が発生する前から砂漠だった地域です。普段から壊れたドローンやオートマタ、ロボットが徘徊しているので、とても危険な場所ですが……今は強行突破するしかありません。今一度武器の点検をお願いします!」
アヤネのその言葉と共にレディは短剣を取り出し、刃毀れがないか確認した。
「アビドス砂漠でカイザーコーポレーションが企んでること、実際に行って調べてみましょう!」
「……けどさ、よく考えるとなんでゲヘナの風紀委員長がその事を知ってるの?無頼漢さん達ヘルメット団は潜伏してるからいいとして、なんかおかしくない?」
「恐らく、私達の知らない情報網を持っているのでしょう。或いは、私達の学校に何かしら因縁か何かがあるのか……」
「無頼漢の様に宝探し、という可能性も否めないわ」
「そんなまさかー」
この時のレディの予想があながち間違いでもないことが分かるのは、到底先のことだ。
「そろそろオートマタが出てくる地帯です!準備を!」
「……マガジン、よし。チャンバー……問題なし……ゼロイン、50m……うん、いける」
「久しぶりにぶっ放すわよ!」
「はい☆行きましょう!」
そう気を引き締めて進んでいると、不良達と出くわす。不良達はヘルメットを被った者やスケバンが混ざっていた。
「げっ!……あんたらは……」
「……貴方達はヘルメット団ね」
「仕方ない。頭領からの指示だ。行け」
「ありがとう。無頼漢にもよろしく言っておいて欲しいわ」
「分かった」
そうレディはヘルメットを被った一人と話し、不良達の開けた道の真ん中を進んで行く。
「前方から正体不明の勢力が来ています!」
「よくわからないけど、歓迎の挨拶なら返した方が良さそうだね?」
アヤネの声と共にオートマタ達が現れる。レディは真っ先に駆け出し華麗な身のこなしを生かしてヘイトを取る。
わざわざレディが死の危険を冒してまでヘイトを取る必要はないかもしれないが、それでも最前線にいようとするのは兄上の容態を知った焦燥故だろうか。
「皆はレディがヘイトを買っている内に倒して!」
「ん、了解」
「分かりました〜☆」
ダダダダダダダダダ!!!!
シロコとノノミは弾丸がレディに当たらないように注意を払いながら敵を一掃して行く。
「グワッ!!」
「ウグッ!!」
カチーン!カチカチカチ…………
レディはその弾幕の嵐がオートマタに届いたのを確認すると、リステージを発動させる。時計の音と共に幻影が現れ、オートマタの動きを再演してダメージを与える。
「まだまだ行くわよ!」
ファーン!
レディは対策委員会の最も掃討能力に長けるノノミのリロードを確認し、フィナーレを放つ。
「何処に消えた!?」
ダダダダダダダダダ!!!!
ノノミのミニガンに加えシロコのドローンからの爆撃も加わりオートマタは次々と倒れて行く。
それと同時に、レディの攻撃力は指数関数的に上昇し*1今なら戦車だろうと戦技を叩き込めば即座に破壊できる状態になる。
「大規模な戦力が接近中!包囲しようとしています!ヘリや戦車……装甲車まで……すごい数です!包囲が完成する前に逃げてください!まずは急いでその場から移動を……先生!指揮をお願いします!」
「分かった!」
「私は先に戦車を破壊するわ!」
そう言ってレディは透明化が切れる前に戦車に辿り着けるよう、疾走して言った。
「ノノミ!弾幕張って!シロコ!盾持ってるやつをドローンかグレネードで爆破させて!セリカ、ホシノ、ノノミの撃ち漏らしを仕留めて!」
「はい☆わかりました〜!」
「ん、ターゲットロックオン、起動開始」
「分かったわ!狙い撃ちは大得意よ!」
「よおし!おじさん張り切っちゃうぞ〜!」
「ぐわああ!」
「うぐっ……損傷率69%……撤退する!」
「ロケットランチャーでも食らえ!ってあれ?」
「おいバカ!弾頭が刺さりきってないぞ!」
レディ達はいつの間に包囲されそうになっていたらしい。レディはその危険性をよく知っている為*2レディはより多く戦力を削げるよう戦車に向け建物を上手く盾にしながら走る。
「いたぞ!」
「させないわよ!」
レディに向く兵士はセリカが注意を引く。レディはそれに感謝しつつ、戦車にぴったりくっついて短剣で手を切り短剣に血を這わせる。
ゴッゴッ!!!!ゴッゴッ!!!!
レディはそれを戦車の側面に向けて放つ。戦車は
カチーン!カチカチカチ…………
更にそれをリステージでダメージを上乗せし、戦車はトドメを刺され動かなくなる。
(……撃破アーツでの攻撃力上昇効果はもう切れた…………となれば私はヘイトを買ってバクスタを狙うべきね)
レディはそう思い対策委員会の方を見ると、既に敵は殆ど倒れていた。対策委員会は追跡者による教育の賜物か、その強さ、連携能力は以前より格段に高かった。
「敵戦力、全滅を確認しました!」
「ま、まさかこんなすぐに壊滅できちゃうなんて…」
「ん、先生の指揮と私たちの実力、レディさんのサポートのおかげ」
「ふあ〜〜、おじさんもだ〜いぶ楽できたよ、ねむねむ……」
「ホシノ先輩、お昼寝の時間はまだですよ〜?」
ホシノはそう言うが、まだ何か引っかかっているような様子だったがそれに気付く者は今は病室にてゆっくり眠っている事だろう。
「みなさん!そこを進んでください、そこを出れば……」
そこに広がるのは、果てしなく広がる砂の海だった。
「……ここから先が、捨てられた砂漠……」
「砂だらけの市街地に行った事はありますが…ここから先は私も初めてです」
「いや〜、久しぶりだねえ、この景色も」
「……ホシノは来たことがあるのかしら?」
「うん、前に生徒会の仕事でね〜、もう少し進めばそこにはなんと、かつてアビドスの砂祭りが開かれていたオアシスが!」
レディはオアシスと言うものは聞いたことはあったが見たことはなかった。それゆえに興味がわいた。
「そんな物が!……でも今は…………」
「うん、今はもう干上がってなくなっちゃった。前は船が浮かべるほどの大きさだったらしいけどね〜。ま、私見たことないけど」
「砂祭り……聞いた事ある。アビドスで有名なお祭りで、沢山人が集まったって……」
「そうそう、別の学校から来る人もいたからね、それも何十年も前のお話だけど」
「そんな物があったのね」
そう下らない会話を交わしながら進んで行く。するとレディは長年の義賊としての経験か隠れるべきな予感がした。
「……嫌な予感がするわ」
「え?」
「皆一旦隠れて」
みんながそれぞれ遮蔽に隠れる。するとガシャン、ガシャンとオートマタが歩き、ドローンがそれに追従していた。皆はオートマタの集団が通り去るまで隠れてやり過ごした。
「……結構多かった、戦闘になってたらやばかったかも」
「油断禁物ね。行きましょう」
そしてレディ達は先へ進んで行く。
「そう言えば、この辺りって何故かさっきみたいなドローンやオートマタが集まるんだよね、おかしなこともあるもんだねえ」
「なんか大きなロボットが操ってたりしてね」
ホシノと先生が会話を交わしたその時、アヤネが何かに気づく。
「…?……っ!?皆さん、前方に何かあります!」
「え?嘘、何もないわよ!」
「ん、多分砂埃で見えないだけ」
アヤネが続ける。
「はい、砂埃でよく見えないですが……これは……巨大な町……?いや、工場……?と、とにかく大きい施設が……」
「……こんなところに施設?見間違いじゃない?アヤネちゃん」
「こんな僻地に、建物?…………」
「今のところ、干からびたオアシスしか見えないけど……」
「一先ず進んでみましょう」
そう言ってレディ達は更に先へと進む。すると遠くに砂漠の中央に座す巨大な建物の姿が微かに見えた。その建物は有刺鉄線に囲まれ、中へは行けなさそうだった。
「……工場?石油ボーリング施設でもなさそう……一体これは…」
「……こんなの、昔は無かった」
「…………ここに長居するのはまずいわ。一旦引いて……っ!」
レディがそう言って振り向くと遠くでオートマタが小銃を構えている姿が見えた。
「回避!」
「うへっ!?」
ダダダダダダダダダ!!!!
「ん、危ない」
レディの声に反応して、対策委員会の皆は回避する。
「前方から正体不明の勢力が来ています!」
「十中八九カイザーの戦力ね」
「よくわからないけど、歓迎の挨拶なら返した方が良さそうだね?」
「……やっぱりこうなるのね、覚悟してたけど」
「ふふふ、なんだか大変なことになりそうですね〜」
「ん、準備は出来てる」
「じゃ、派手に行こっかー!」
「け、警報音!?」
「……こうなったら強行突破しか無さそうね!」
レディは更に濃くなる弾幕を懸命に躱しながらそう言う。レディとしては大物を狩りたいところではあったが、冷気付与した血の刃短剣とはヘリも戦車も相性が悪く回避に徹し、隙あらばバックスタブで数を削っていた。
その濃厚な弾幕は時にレディの頬を掠め、回避がギリギリの状態であった。それでも彼女は引かないのは
援護する対策委員会も幾らレディがヘイトを可能な限り買っているからと言え対策委員会の方に弾丸が飛んでこない訳では無い。対策委員会もまた少しずつ数の多さに体力が削られて行く。
「はあ……はあ……」
「ん、数が多い、レディさんが少しは減らしているらしいけど、多すぎる」
「うへえ、キリがないなあ……これ…………」
ふと対策委員会はアヤネの声が聞けていない事に気付く。
「……アヤネとの通信は!」
「つながらない……となると」
「包囲されちゃったか……」
「まずいですねえ……」
そう話していると、オートマタが急に道を開け始めた。レディと対策委員会はそれをただ警戒するが、出て来たのは一体のスーツを来たオートマタだった。
「侵入者と聞いて焦ったが……まさかアビドスだったとは……」
「な、何よこいつ……」
「まさかここにくるとは思っていなかったが……ビナーよりはマシか、まあいい。」
(こいつ確か……あの時の……)
ホシノは柴関ラーメンが爆破された日のことを思い出していた。黒服と共にいたオートマタがそこに立っていたからだ。
「勝手に人の私有地に入り、暴れたことによるこれらの被害額、人的被害…君たちの学校の借金に加えても良いのだが…まぁ大して金額は変わらないか……」
「あんた、あの時の……」
「……確か、例のゲマトリアが狙っていた生徒会長……いや、副会長だったか……ふむ、いいアイデアが浮かんできたな…便利屋かヘルメット団を雇うより効率が良さそうだな」
「…あなたは、誰なんですか?」
「……まさか私のことを知らないとは…まったく、子どもらしく無知なものだな、アビドス。君たちなら、よく知っている相手だと思うがね。私がカイザーコーポレーションの理事を務めている者だ。そして、君たちが借金をしている相手でもある」
大柄なオートマタはそう名乗った。レディはもう少しでアーツが溜まりそうだったので時間を稼ぎ脱出の為の算段を立て始めていた。
「!!」
「…嘘……」
「……」
「なるほど、これは厄介なことになったわね」
「さて、古くから続くこの借金について話し合いでもするかね。」
カイザーPMC理事が喋る。
「通信、やっと繋がった……って、か、カイザーコーポレーションの理事!???」
「そんなのどうでもいい、要はあなたがアビドス高校を騙して、搾取した張本人ってことで良いね?」
「……ほう」
「そうよ!ヘルメット団と便利屋を仕向けて、ここまでずっと私たちを苦しめてきたのがあんたって事でしょ?」
「……ふむ……」
「あんたのせいで、私たちは……アビドスは……」
「……やれやれ、最初に出てくる言葉がそれか……勝手に私有地へ侵入し、善良なるわがPMC職員たちを攻撃し、施設を散々破壊しておいて、くくっ……面白い、子供とはいえ、馬鹿すぎてもはや笑い物だな……だが、口の聞き方には気をつけたほうがいい。ここはカイザーPMCが合法的に事業を営んでいる場所。まず君たちは今、企業の私有地に対し不法侵入しているのだということを理解するべきだ」
「…………貴方が私に借金を課して、ヘルメット団に襲撃を依頼していた会社のトップ……そう言う認識でいいわね?」
「そうだが……せめて理事長と呼べ」
「そう」
レディは淡々と返し、時間稼ぎついでに相手の腹を探るつもりで前に出ながら質問する。
「貴方……借金を返済させるのにヘルメット団の襲撃なんてさせる必要があったかしら?」
「まあいい、教えてやろう、私達はアビドスのどこかに埋められているという『お宝』を探しているのだ。」
「その『お宝』って言うのは?」
レディはアーツが溜まったのを確認し、短剣を握っていない方の手を後ろにして対策委員会に合図を送る。レディからはどう取られているか分からないが、対策委員会と先生はそれを理解してすぐに走れるよう心の準備をしていた。
「そこまで言わなければいけないのか?」
「そう……ならいいわ」
レディはそう言うと振り向きながら透明化させるマントを取り出して翻す。そしてレディは言う。
「撤退!」
ファーン!
「なっ!!何処に消えた!!」
その瞬間対策委員会の皆は全力で逃走する。この場に於いて彼女達がどう足掻いても不利であることは明確だった。レディはそれを見極め撤退の指示を出す。夜渡りたる者、損切りと言うのは重要な能力である。
「南東の方が薄いです!そちらへ!」
アヤネの通信を聞きつつレディの『フィナーレ』は敵からは視認されないが味方は僅かに見える。それ故レディと対策委員会、ホシノに背負われた先生に手話で指示を出す。
「これ以上は通信は傍受の可能性があるので私はここまでです。皆さんのご無事を祈っています!」
そう言ってアヤネの通信は切れる。だがそんな物がなかろうと相手から見えていないのだからアビドス高等学校まで走るだけだった。こんな所でも、追跡者がしごいてきたせいか『フィナーレ』が切れる前に包囲網を抜けて砂に埋もれる街中を走っていた。
「撒いた!?」
「多分…………でも後で面倒な追求はありそうね」
「取り敢えずは大丈夫そう」
そのまま、レディ達はアビドス高等学校まで走り続けた。
…………………………………………………………
アビドス高等学校に着いた後、対策委員会の皆は一度帰ることとなりレディは去りゆく生徒達を見送り教室へ戻った。
「ん?シロコちゃんはまだ何かやることある感じ?」
「……先輩、ちょっといい?」
「あら……二人とも帰っていなかったの?」
「ちょうどいい所に……レディさんも来て」
そう言われ、シロコの言われるがままについて行く。とは言っても着いた先は先生のいるまた別の教室だった。レディは促されるままに席に着き、先生がホシノに対しこう言った。
「ホシノ…これ、何かな?」
「!?」
先生はホシノの退部、退会届を取り出す。レディは衝撃を隠せなかったがそれを取り繕おうと口を噤む。
「え……それって……いつのまに……あ!これ取ったのきっとシロコちゃんだよね!?」
ホシノが気が動転したかのように喋る。
「全くシロコちゃんったら、いくら何でも先輩のカバンを漁るのは……全くもう、先生、シロコちゃんに厳しく言っておいてよ。あのままじゃとんでもない大悪党になっちゃいそうだよ〜、狼も、もししてたらやめてね?乙女のバッグを勝手に漁るのは……」
「……ホシノ」
「うへ?」
「これは……どういう事なの?……」
レディの声はほんの僅かにか細い声だった。ホシノを失う事を恐れている事がホシノだけは見抜いた。
「……面を向かって言うのもなんだし、先生、レディさん、ちょっと歩かない?」
「わかった、じゃあ行こうか」
そしてレディと先生とホシノの三人は砂の積もる静かな廊下を歩く。
「けほっ、けほっ……うげ、ここも砂だらけだな〜。ま、仕方ないか、掃除をしようにも、人数に対して学校が大きいもんね〜。砂嵐が減ってくれれば、楽なんだけどな〜。」
それを聞きながらレディは廊下を埋める砂に目をやる。
「うへ〜、せっかくの高校生活が砂だらけなんて、ちょっとやるせないと思わない?」
「ホシノはこの学校が好きなんだね」
「高校生活、ね…………」
レディはそれを聞いて昔を思い出そうとした。かつて兄と双子の馬に乗って駆けた草原を。子爵の継子として勉学に励んだ日々を。だがそれは破り取られた紙のように断片的で繋がらず欠けていた。
レディは無言のまま、ホシノの話を聞き続ける。
「今の話聞いて、本当にそう思う?うへ、やっぱり先生は変人だね。」
レディの呟きに気付かなかったホシノが続ける。
「…砂漠化が進む前、アビドスはかなり大きくて力のある高校だったけど……そんな記憶も、おじさんには全くないんだよね〜。最初から全部めちゃくちゃで、ちゃんとしたものは何もなかった。本館も砂に埋もれて、当時の先輩も全員いなくなった。今いるここは、何回も移動して最後にたどり着いたただの別館。」
「そう……だったのね……」
レディは何処か言伝で聞いた自身の故郷の様子を想起した。夜に蝕まれ、一族で殺し合いになり、生き残りがいるかどうか分からないほど沢山の墓標が建った…………そんな様子に似ているような気がした。
「……ま、ここにきてシロコちゃんやノノミちゃん、アヤネちゃんとセリカちゃんに会えたから…………うへ、やっぱり好きなのかもしれないな〜」
「……」
「……先生、レディさん、正直に話すよ、2年前から、変なやつから提案を受けてた」
「提案?それって……」
「……」
「カイザーコーポレーション……ま、どっちかって言えばスカウトかな。アビドスに入学してから、何回も。この前もあった…………誰から見たって破格の条件だった、借金の半額だなんて、でも当時はずっと、私がいないとアビドスが、って思ってたから……あいつら、PMCで使える人材を集めているみたい。」
「その人って一体……何者だい?」
無言でレディは少し考え込んだ。宝探しをしているにしてもホシノが引き合いに出されるのは幾ら強いからとはいえおかしい。
「……わからない。私は、黒服って呼んでる。」
「……黒服?」
「なんとなくゾクってする感じが…キヴォトスひろしといっても、ああ言うタイプは見た事がないし…………ま、怪しいやつだけど、何か問題を起こしたりはしなかった……なんだろうね。カイザーの理事すら、そいつを恐れてたみたいだし……」
「ホシノ…………詰まりこの届は……」
レディはようやく口を開く。
「……うへ、悩んでないと言えば嘘になるけど、ちょっとした気の迷いさ……もう、捨てちゃうか。」
「ちょっと待って…………」
レディはそう言ってホシノの方を見る。ホシノの顔を疑問に満ち溢れていたが、レディは何か光明が見えたような顔でそう言った。向こうが騙して来るのならこちらも騙してしまえば良い。その算段が彼女の中で出来上がり始めていたからだろう。
「…………それ、使えるかもしれないわ」
アビドスにて続いて夜の王が襲来するとしたら?……
-
常世グラディウス
-
エデレ
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グノスター
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マリス
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フルゴール
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リブラ
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カリゴ