評価登録ありがとうございます。
感想等、励みになります
作品の着地点を妄想中
原作風に恋愛を混ぜたいところ
ATの台頭の気配にキヴォトスは大きく揺れた
ゲヘナでは最強悪魔のヒナがATの30ミリ弾幕に怯んだという話が誇張され、規制されてもなお、不良共によりATが影に闇にと隠れていく
開発元のミレニアムでは、最先端技術ではなく粗雑な棺桶を輩出するとは何事かと批難、対して逆に効率や操縦の良さは優秀だと反論があったりと政治ではなく技術的な問題で議論が白熱し規制する気が無い
お嬢様学校のトリニティ総合学園は、正義実現委員会の歩兵隊から要望がありつつも、伝統や文化を重んじる傾向にあるのと、生徒会相当の組織ティーパーティが新しい物の導入に渋り、これまた進展がない
特に安物棺桶だと酷評される粗悪品はプライド的にも受け入れ難いのもあった
一方、クッソ汚い大人達は金儲けの臭いだヒャッハー特許寄越せやオラァと開発者にスリスリしている地獄絵図
そして肝心の開発者といえば、やりたい事をやったもん勝ちだぜと部活を立ち上げ予算を捻出、AT系の総称をVOTOMSと名付けて武器装備の開発を続行する
が、ガラの悪い不良共が乗り回す印象から名前をもじり、BOTOMS(最低野郎)というスラングを現場が使い始めるのだった
「ミレニアムの恥だわ」
金の気配と周囲からの圧力に屈したセミナー、その金庫番ともいえる会計のユウカは酷く嘆いたという
なんにせよAT騒動と拡散は沈静化を見せない
ロボット好きな男の子でもある連邦捜査部シャーレの先生は、この事態に腰を上げ、ミレニアムやゲヘナでの事の始まりを知ってお説教を入れたりしている
同時に懲罰部隊としてモルモットにされたジャブジャブヘルメット団、ラブ達の行方を気にかけていた
「ラブ達は大丈夫だと良いけど」
中退、退学、停学処分の愚連隊の子たち。
まだ若く未来があるだけに、良いように扱われないか不安が募る
そんなラブ達は今───。
「これからどうします、団長」
ヘルメット団は、廃墟ビルをアジトに今後を話し合う。 ゲヘナの追手は当分来ないだろうが、ATの騒ぎは次第に広まり、やがては特別な物でもなんでもなくなり需要と価値が下がってしまう
経緯はクソだが、ATの操縦技術を先んじて習得したのだ、是非とも活かしたい
バイトでもなんでも道がある筈だ
「ATは手に入った。 レッドウィンターに亡命モドキでもしてみる?」
「いや、あそこは環境が劣悪と聞きます」
「ゲヘナよりも?」
「もっと身近で考えましょうよ。 工事現場とかで雇ってくれるんじゃないスか? 温泉開発部も土木に使っていた風だし」
「そこまでどうやって行く?」
「トラックには積めますよ。 ほら」
団員が指差す先。
大きめのトラックの荷台に積めている
逆関節で前傾姿勢に膝を折り曲げた、降着姿勢で並んだトレイン状態
その上にシートでも被せておけば、大きな注目を浴びずに運べそうだ
「それでデカい山は当てられない?」
「闘技場を開くとか?」
「賭け事は御法度だろ」
「変なトコで真面目ッスね」
「ATが流行りそうなら、先んじて私たちを教官や警備員として重用してくれないかしら」
「カイザーPMCとかはどうっすか?」
「いや、あそこ黒い噂もあるからさ」
「うーん……そういやシャーレの先生ってロボットが好きらしいっす。 相談するのはどうっすかね?」
シャーレ。
その名を聞き、ラブや一部は後ろめたい
連邦捜査部シャーレ。
キヴォトスを管轄する連邦生徒会長により創設された、自治区関係なく生徒の問題を解決する機関
その為、部活でありながら超法規的に権限を行使できる組織であり、学校や生徒への干渉が許されている
事実上、生徒会に次ぐキヴォトスの支配者になり得る存在だ
だが、その顧問である先生は人格者であり生徒の考えを尊重し、滅多な事で権限を発動しない
やや頼りない部分もあるが、誰に対しても優しく寄り添ってくれる。
その姿勢で生徒達からは信頼と人気があり、中には恋心を抱く者もいる程だ
「……先生」
かくいうラブも世話になった事があるし、その優しさ、慈愛に触れた1人である
不良だからと差別はせず、思い出作りに共に遊んでくれた
思い出した途端、顔が熱くなるラブ
乙女になるのに時間は掛からなかった
「なに赤くなってんスか団長〜?」
「うるさい!? 30ミリ喰らわすわよ!?」
などと言いつつも、会える喜びに顔が綻ぶ
そんな彼女達を双眼鏡で見つめる怪しい影
「……あのガキ共がそうか?」
「ああ。 ゲヘナの懲罰部隊共だ」
少女達に大人の魔の手が迫る───。
後書き
《次回予告風》
ATを巡る穢れた欲望に、見え隠れする特許という金塊
どうやら、社会の闇の根は深く重い
人の運命は金で遊ばれる双六だとしても、あがりまでは一蓮托生の仲間次第
凶とでるか、吉とでるか、謎に挑む連邦捜査
次回「襲撃」
先生、敢えて渦中の栗を拾うか。