ナイトレインの落書き   作:トマボ

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夜勤で眠れないので暇つぶし。だれか書いて。割とぶつ切りで保存してます。後で直すかも。
常夜の王とかストーリー的にはどんな登場させたいか自分でも分からないけどとりあえずナイトレインは最高。ジャーナル良すぎる。

それでは皆様深き夜で逢いましょう。


レディは激怒した

 

レディは激怒した。

 

必ずやあの兄にまとわりつく老いた氷トカゲと絶滅危惧種の害虫達を除かねばならぬと決意した。

 

レディは円卓の巫女である。挿木の一族のこの身は円卓に根付き囚われている。そのため夜を終わらせてもなおこの身は外に出ること叶わず。

 

私の友。円卓の終わりまで共に居てくれると言った召使い人形たる彼に弱りゆく兄の結末を任せるしかなかった。

 

だがしかし、しかしである。

 

記憶の欠けた私に懐中時計を持ってきてくれた兄。

幼き日に共に馬の背に乗り平原を駆け抜けた兄。

優しい思い出と故郷の味を思い出させてくれた兄。

 

共に夜を終わらせてくれると誓ってくれた優しい私の兄様。

 

 

 

その兄をぽっと出の人外共に、ましてや宿敵たる夜の王達に抜け駆けされるなど許しておけるものか。

 

兄様は私だけの兄様である

 

 

頼りになる仲間達と共に剣を携えた獣を討ち、新たな夜の気配を見つけ、ようやく動き出した円卓。

巫女たる私もかつての義賊として、否、レディとして共に夜を駆け抜けた。

 

何度も何度も挑み続け、そしてようやく掴んだ原初の気配。

それぞれの思惑はあれど、この円卓ならば夜を終わらせることができる。

 

順調であった。そんな折のこと。きっと私は油断していた

 

時には手分けしてリムベルドを探索し夜の王を超えることもあった。それが間違いであったのだろう。

 

隠者と復讐者と共に夜を超えてきた時、兄に取り憑いていた嫌な気配。夜のそれとは違う匂い。

それに気づいた瞬間私は、同行していた無頼漢と鉄の目を壁際で問い詰めていた。

その時の私が筋力Sの無頼漢を力でねじ伏せていたことなど些細なことである。

 

曰く、倒した蟲達が追跡者を認め、外の兄に取り憑いた、と。

 

言葉などなくてもわかる。あれはマーキングだ。

何があるじ様を羽と鋏で包み込んで癒してさしあげたいだ。両耳ASMRなど言語道断である。

 

召使い人形に虫除けスプレーの製作を依頼して手が滑って頭から兄にぶち撒けてしまったが優しい兄は気にしないと言ってくれた。さす兄。

 

 

そして、また別の折に同じように泣く泣く兄とは別に出撃し、老いぼれの氷トカゲの匂いが憑いていた時、ほんの一瞬自我を亡くした私は盾を構えたヒヨコと獣化して逃走を図った執行者を投げ飛ばした。

 

守護者曰く、氷漬けにされている間にトカゲを炎で切り裂いた追跡者を認め、行く末を見守るべく目を付けた、と。

 

老いぼれの雌トカゲなどそのまま永眠していれば良いものを。

何が勇ましき者を見届けたいだ。番いにふさわしい?存在ごとアーツで消し去ってやろうか。

 

 

 

円卓は終わる。否、終わらせる。

だが、片割れだけでも生かす。

覚悟は決めた。だがそれはそれとして兄にまとわりつくコバエは無くさねばならぬ。

 

 

 

………

 

 

もうすぐ夜は終わる。

私達が討ち果たす。

 

私は円卓の巫女。

 

しかして、私はレディ。

 

かつて義賊だった者。

 

懐中時計の針を回し、世界を騙す。

 

時計の針は逆方向に回る。回り続ける。

 

再演し、消え、また再演する。

 

夜の欠片を手にし、原初の王の前で時計の針を回し続けよう。

 

私の望む未来まで。

 

兄さまだけど愛さえあれば関係ないよね

 

 

……

 

 

待っていてください兄様。この髪留めと共に必ずや貴方の元へ参ります。

 

 

 

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