無名のリンクス 先生になる   作:雨垂れ石

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テスト…だるい…難しいねん…
今回…便利屋の場面が少なくなっちゃった…

でも是非見てくれるなら嬉しいです
感想…お待ちしております



彼女達は…ちゃんとした会議をしない

 

 

セリカを救出した日から数日後

この日はアビドスの全員が集まり会議をする日みたいだ

 

「コホン…」

 

軽く咳ばらいをし、アヤネは会議の前に行う挨拶を始めた。

 

「……それでは、アビドス対策委員会の定例会議を始めます」

 

「本日は先生にもお越し頂いたので、いつもより真面目な議論が出来ると思うのですが…」

 

「は〜い‪☆」

 

「もちろん」

 

「何よ、いつもは不真面目みたいじゃない……。」

 

「うへ〜よろしくねー、先生」

 

「それでは早速議題に入ります。本日は、私たちにとって非常に重要な問題......「学校の負債をどう返済するか」について、具体的な方法を議論します」

 

「ご意見のある方は、挙手をお願いします!」

 

「はい!はい!」

 

そうセリカが勢いよく手を上げた

 

「はい、1年の黒見さん。お願いします」

 

「……あのさ、まず苗字で呼ぶの、やめない?ぎこちないんだけど…」

 

「せ、セリカちゃん……でも、せっかく会議だし……」

 

「いいじゃーん、おカタ〜い感じで、それに今日は珍しく先生もいるんだし」

 

「珍しくというより、初めて」

 

「ですよね!なんだか委員会っぽくていいと思いま〜す‪☆」

 

「はぁ…ま、先輩たちがそういうなら……」

 

「……とにかく!対策委員会の会計担当としては、現在我が校の財政状況は破産の寸前としか言いようがないわ!」

 

まぁ…確かに…9億の借金があるからな…さすがに俺でも危機感を持ってはいる…

 

「このままじゃ廃校だよ!みんな、わかってるよね?」

 

「うん、まあねー」

 

ホシノはのほほんとした様子で答える。

気楽だな…

 

「毎月の返済額は、利息だけで788万円!」

 

「…………What?」

 

聞き間違えだろうか…

毎月788万?

普通に生活しても…いや今の状態でもかなり厳しいぞ?

 

「私たちも頑張って稼いではいるけど、正直利息の返済も追いつかない…」

 

「これまで通り、指名手配犯を捕まえたり、苦情を解決したり、ボランティアするだけじゃ限界があるわ…」

 

「このままじゃ、らちがあかないってこと!何かこう…でっかく一発狙わないと!」

 

「例えば?」

 

そう言うと…セリカはある1枚の紙を出し…

 

「これこれ!街で配ってたチラシ!」

 

アヤネはセリカから受け取ったチラシを見て何かに気づく

 

「これは……!?」

 

「どれどれ………」

 

「…ゲルマニウム麦飯石ブレスレットであなたも一攫千金!……ねぇ…?」

 

「そうっ!これでガッポガッポ稼ごうよ!」

 

「……………」

 

「これね、身につけるだけで運気が上がるんだって!で、これを周りの3人に売れば……」

 

「……みんな、どうしたの?」

 

ホシノは即答した…

 

「却下ー。」

 

「えーっ!?何で?どうして!」

 

「はぁ………」

 

俺でもわかる…騙されてると…

 

「セリカ…ゲルマニウムにそんな効果ない…」

 

「えっ?でも説明会では…」

 

「騙されてるだよ…それにそれはマルチ商法という犯罪の一つだ…」

 

「えっ!?そんな…私…2個も買っちゃった…」

 

「まったく、セリカちゃんは世間知らずだねー気を付けないと、悪い大人に騙されて、人生取り返しつかないことになっちゃうかもよー?」

 

うう…どうしよぉ…せっかくお昼ご飯のお金を抜いたのにぃ…

 

セリカはシュンとして落ち込んでしまった…

なんて言うんだ…意外と騙されやすいんだな…

 

「………またなんか買ってやるから…そう気を落とすな…」

 

うん…

 

 

「コホン!」

 

徐々に会議の雰囲気が薄れ始めてきたのを察知したアヤネは再び咳払いして話を戻した

 

「…えっと……それでは、黒見さんからの意見はこの辺で……他にご意見のある方……」

 

「はいはーい!」

 

次に手を挙げたのはホシノだった…

………とんでもない事を考えてる気がする…

 

「えっと……はい、3年の小鳥遊委員長…ちょっと嫌な予感がしますが……」

 

「うむうむ、えっへん!」

 

「我が校の一番の問題は、全校生徒がここにいる数人だけってことなんだよねー」

 

「確かに…5人だけではさすがに厳しいよな…」

 

「そう、生徒の数イコール学校の力…トリニティやゲヘナみたいに、生徒数を桁違いに増やせれば、毎月のお金だけでもかなりの金額になるはずー」

 

「え……そ、そうなんですか?」

 

「そういうことー!だからまずは生徒の数を増やさないとねー、まずはそこからかなー」

 

「そうすれば議員も輩出できるし、連邦生徒会での発言権も与えられるしね」

 

なかなか…まともな意見だな…ホシノとしてはいい考えだ…だが…

 

「それで…肝心の生徒を増やす方法とやらは?」

 

「簡単だよー、他校のスクールバスを拉致ればオッケー!」

 

いい考えだと言ったな…あれは嘘だ

何を食ったらその考えになる!?

 

「登校中のスクールバスをジャックして、うちの学校への転入学書類にハンコを押さないとバスから降りられないようにするのー」

 

「うへ〜、これで生徒数がグンと増えること間違いなーし」

 

「それ、興味深いね。」

 

シロコは何故かホシノの案に乗り気だった…何で?

 

「ターゲットはトリニティ?それともゲヘナ?ミレニアム?」

 

「狙いをどこに定めるかによって、戦略を変える必要があるかも…」

 

「お?……えーっと、うーん……そうだなあ、トリニティ?いや、ゲヘナにしよーっと!」

 

さすがに…生徒を拉致するのは…先生として止めなければ…

いや人として…

 

「そんな真似をしたら敵を作るだけだぞ…」

 

「ん…バレなきゃいい」

 

「バレないとでも?いきなりバスが学園から消えるんだぞ…絶対捜査しに来る…失敗は確実やぞ」

 

「先生の言う通りです、そんな事が知られれば各学園の風紀委員が黙ってませんよ……」

 

「うへ〜やっぱそうだよねー?」

 

「わかっているのなら…何故提案した…」

 

「ん…それがダメならいい考えがある」

 

「……はい、2年の砂狼シロコさん……」

 

そうしてシロコが挙げる…

………今の雰囲気からしてまたとんでもない事が出そうな…

 

「銀行を襲うの」

 

「…………はっ?」

 

「確実かつ簡単な方法…ターゲットも選定済み…市街地にある第一中央銀行」

 

「金庫の位置、警備員の動線、現金輸送車の走行ルートは事前に把握しておいたから」

 

何?ここの連中全員頭イカれてんのか?

普通の女子学生が言うセリフじゃねぇよ!?

 

「さっきから一生懸命見てたのは、それですか!?」

 

「5分で1億は稼げる。はい、覆面も準備しておいた…」

 

そう言うとシロコは2と書かれた覆面を出した…他にも色々なカラーがあるが…まさか全員分あるのか?

 

「いつの間にこんなものまで......」

 

「うわー、これ、シロコちゃんの手作りー?」

 

「わあ、見てください!レスラーみたいです!」

 

そう言ってノノミは緑色の覆面を被っている…

 

もう…何も言いたくねえ…

 

「いやー、いいねぇ。人生一発でキメなと…ねえ、セリカちゃん?」

 

ホシノはセリカに露骨にネタをふる…が…

 

「そんなわけあるか!!却下!却下ー!!」

 

まぁ…そうなるわな…

 

「そっ、そうですっ!犯罪はいけませんっ!」

 

うん…ごもっとも…何で君たちは軽々と犯罪に手を染めるのかね…

 

「ん…残念…」

 

そうシロコは悲しそうな顔をした…

いや…どこに悲しむ要素があるんだよ

 

「はあ……みなさん、もうちょっとまともな提案をしていただかないと……」

 

「あのー!はい!次は私が!」

 

今度はノノミが手を挙げた…

 

「はい……2年の十六夜ノノミさん…犯罪と詐欺は抜きでご意見をお願いします…」

 

ノノミ…頼むからまともな意見を出してくれ…

おそらく君は常識人のはずだ…

 

「アイドルです!スクールアイドル!」

 

「ア、アイドル……!?」

 

………アイ……ドル?

 

「そうです!それで、アニメで見たんですけど、学校を復興する定番の方法はアイドルです!私たち全員がアイドルとしてデビューすれば......」

 

「却下」

 

ホシノはノノミの意見にそう即答した。

相当嫌っだったのか…

 

「あら……これも駄目なんですか?」

 

「なんで?ホシノ先輩なら、特定のマニアに大ウケしそうなのに…」

 

それに対してホシノは自虐交じりに否定する。

 

「うへーこんな貧相な体が好きとか言っちゃう輩なんて、人間としてダメっしょー…ないわー、ないない…」

 

「………」

 

「そんな、決めポーズも考えておいたのに……」

 

「じゃーん!」

 

「水着少女団のクリスティーナで〜す♣︎」

 

?????

ダメだ…脳が追いつかない…

ノノミが謎の自己紹介をするが…いやホンマに謎なんだが…

 

「どういうことよ……」

 

「何が「で〜す♣︎」よ!それに「水着少女団」って!だっさい!」

 

うん…俺も同じ意見だ…ハッキリ言ってダセェ…

 

「えー、徹夜で考えたのに……」

 

徹夜で考えるなら寝ろ…

ノノミ…お前は常識人だと思っていたんだが…

 

「あのう……議論がなかなか進まないんですけど、そろそろ結論を……」

 

「それは先生に任せちゃおうー先生、これまでの意見で、やるならどれがいい?」

 

「…………What?」

 

いやなんで?

何で俺が決める事になってんの?

しかもこの中から?

ウッソだろお前…

 

「えっ!?これまでの意見から選ぶんですか!?も、もう少しまともな意見をだしてからの方がいいのでは!?」

 

「大丈夫だよー先生が選んだものなら、間違いないって」

 

何の確証があって!?

 

「ちょ、ちょっと待ってください!なんでそう言い切れるんですか!?」

 

「まさかアイドルをやれなんていわないよね?」

 

「アイドルで‪☆お願いします♣︎」

 

そうみんながこっちを見てくる…

いや…正直…全部嫌なんだが

 

そう…どうしようか悩んでいると…

 

「…………ださい…」

 

「??」

 

「ちゃんと会議をしてください!!!!」

 

そうアヤネが叫んだあと部室の机をちゃぶ台返しをした…

 

吹っ飛んで来た机を片手で掴み、元の位置に戻す

さすがに机の上の物は床に散乱してしまったが…机がみんなに当たるぐらいならいいか…

 

「アヤネ…気持ちは分かるが…気をつけろ…みんなに当たりそうだっだぞ…」

 

「あ…はい…すみません…」

 

「はぁぁぁぁ…」クソデカため息

 

「さて…みんなが出してくれた意見だったか…」

 

「全部却下だ」

 

「「「えっ?」」」

 

そうノノミ、ホシノ、シロコが驚く

そりゃそうだろあの中から選べって…死んでも御免だ

 

「まずホシノの案だが…バスジャックなんてしたら学園の風紀委員が動く…そしてバレれば敵を増やすことになるぞ…これ以上敵を増やしてどうする…そこら辺にいるチンピラみたいになりたいのか?」

 

「うへぇ…」(´ ᯅ ` ;)

 

「次にシロコの案だが…まず銀行強盗なぞ論外だ、れっきとした犯罪だし…もしも学生が銀行強盗なんぞしようなら連邦生徒会やヴァルキューレが黙っていないぞ…みんなと一緒に豚箱行きになりたいか?」

 

「ん…それは…嫌だ…」( ´ . _ . ` )シュン

 

「そしてノノミの案だが…まぁ確かにアイドル…という物は犯罪でも詐欺でもない…あの2つと比べれば全然マシなんだ…」

 

「うんうん、やっぱりアイドルですよね☆」

 

「だが…」

 

「そういうものは名が売れてこそだ…名が売れるのにどれだけ時間がかかるんだ…」

 

「現状…今月返済でもかなり厳しいっていうのに…こんな事をしてる間にもっと厳しくなって…最終的にはアビドスはお陀仏だ」

 

「分かるか?」

 

「今君たちがやろうとしている事は…アビドスの首を絞め…何もメリットもない事をしようとしている…ことわざで言うなら…焼け石に水だな…」

 

そんな厳しい事を言う…

みんなが間違った方向に行かないように先生が生徒にキツく言うのも…1つか…

 

「け…結構…厳しい事を言うんですね…」(・∀・;)

 

「ん…じゃぁ先生は何か考えはあるの?」

 

シロコにそう言われる…

1番手っ取り早いのは…その借金の元を潰す事なんだが…

それはそれでどうかと…

まぁ最終手段として…入れておくか…

 

「ふむ…そうだな…」

 

「ヴァルキューレや他の学校の依頼をやるのは?」

 

「うへぇ〜何回かやったよ〜」

 

「ん…指名手配犯を捕まえたり…色々…あんまり報酬は良くないけどね…」

 

「それは多分…不特定多数に向けた…ばら撒き依頼だろうな…直接的な依頼ではないから報酬は安いんだ…」

 

「名指しの依頼ではない限り…報酬は良くならない」

 

「それなら…どうすればいいのよ…」

 

「………ヴァルキューレに話を付けておこう…アビドスの皆に名指しの依頼を付けてもらうようにしておく…」

 

「報酬もそれなりに用意するようにも言っておこう…」

 

「多分…これならすぐに出来る…それなりに名が広まれば…各学園からも…依頼は来るだろうな…」

 

「要するに…傭兵みたいな事をすればいいよね?」

 

「あぁ…そういうこと…だが企業の依頼は絶対に受けるな」

 

「?…それは…」

 

「今の現状…お前らは…企業に目を付けられてる状態…」

 

「そんな中…企業の依頼を受けるようなら…捨て駒にされるのがオチだ…」

 

あっちの世界でも…捨て駒にされ死んでいった傭兵もかなり多いはず…

俺もその1人になりかけたんだが…

 

「とまぁそんな感じかな…」

 

「まぁ…これはあくまで選択肢の一つに過ぎないから…そこまで深く考える必要はないと思う…」

 

「うーん…なかなかいい案じゃない?」

 

「ん…慣れてる方法なら大丈夫…」

そう言っていると…もう昼になっていた

 

「あっ…もうお昼ご飯の時間だねえ〜」

 

「ん…お腹すいた…」

 

「それじゃぁみなさんで食べに行きましょうか☆」

 

そういってみんなは席を立ち外へ出ようとするが…

 

「待ってください…」

 

アヤネがみんなを止めた…

 

「ん〜?どうしたのアヤネちゃん?」

 

「お説教のお時間ですよ」満面の笑み

 

「う…うへぇ…」

 

「………お手柔らかに…」

 

「ん…逃げたい…」

 

「はぁ………」

 

そうして…みんなはアヤネにこっぴどく説教されたとさ

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「いやぁー、悪かったってば、アヤネちゃーん…ラーメン奢ってあげるからさ、怒らないで、ねっ?」

 

「怒ってません……」

 

「はい、お口拭いて…はい、よくできましたねー‪☆」

 

「赤ちゃんじゃありませんから…」

 

「…なんでもいいけどさ…なんでまたウチに来たの?」

 

あの後…昼を食べるために柴石ラーメンに来ていた…

まぁアヤネのご機嫌取りなんだが…

 

「アヤネ、チャーシューもっと食べる?」

 

「ふぁい」

 

うん…どうやら上手くいってみるみたいだ…

そうしていると…店に誰かが入ってきたみたいだ…

 

「四名様ですか? お席にご案内しますね」

 

「んーん、どうせ一杯しか頼まないし大丈夫」

 

「一杯だけ……? でも……どうせならごゆっくりお席へどうぞ…今は暇な時間なので、空いてる席も多いですし」

 

「おー、親切な店員さんだね! ありがとう、それじゃあお言葉に甘えて」

 

ヘイローがある…彼女達も生徒か…

頭部に生えている角か…

四人のうち二人……白髪と黒髪の少女と、紅色の髪をした少女に角が生えているように見えるが…

 

「あ、わがままのついでに、箸は四膳でよろしく、優しいバイトちゃん」

 

「えっ? 四膳ですか? ま、まさか一杯を四人で分け合うつもり?」

 

「ご、ご、ごめんなさいっ!貧乏ですみません!! お金がなくてすみません!!」

 

「あ、い、いや……! その、別にそう謝らなくても……」

 

「いいえ! お金がないのは首がないのも同じ! 生きる資格なんてないんです! 虫けらにも劣る存在なのです! 虫けら以下ですみません……!」

 

「はあ……ちょっと声デカいよ、ハルカ…周りに迷惑……」

 

………ネガティブ思考なんだな…それに極度の…

 

「そんな! お金がないのは罪じゃないよ! 胸を張って!」

 

「へ? ……はい!?」

 

セリカが励ますように言う。

 

「お金は天下の回りもの、ってね、そもそもまだ学生だし! それでも、小銭をかき集めて食べに来てくれたんでしょ? そういうのが大事なんだよ! もう少し待っててね。すぐ持ってくるから」

 

そう言ってセリカは厨房へ行った

 

「何か妙な勘違いをされてるみたいだけど?」

 

「まあ、私たちもいつもはそんなに貧乏ってわけじゃないんだけどね。強いて言えば、金遣いの荒いアルちゃんのせいだし」

 

「『アルちゃん』じゃなくて社長でしょ? ムツキ室長、肩書はちゃんと付けてよ」

 

「ん? だってもう仕事終わった後じゃん? ところで、社長のクセに社員にラーメン一杯奢れないなんて」

 

「…………」

 

「今日の襲撃任務に投入する人員を雇うために、ほぼ全財産使っちゃったし……」

 

「ふふふ。でもこうして実際ラーメンは口にできるわけでしょ? それぐらい想定内…よ……」

 

社長…アルちゃんと呼ばれる少女と目が合った…

 

(えっ…あの人…雰囲気がすごい…目付きだって数々の修羅場をくぐり抜けた人よ絶対!)

 

「たったの一杯分じゃん…せめて四杯分のお金は確保しておこうよ……」

 

「ぶっちゃけ、忘れたんでしょ? ねえ、アルちゃん。夕飯代取っておくの、忘れたんでしょ?」

 

「……か」

 

「……あれ? どーしたのアルちゃん。おーい」

 

「はぁ…ま、リスクは減らせたほうがいいし…今回のターゲットは、ヘルメット団みたいなザコみたいには扱えないってことには同意する。でも全財産をはたいて人を雇わなきゃいけないほど、アビドスは危険な連中なの?」

 

「…………か」

 

「……? どうしたの社長?」

 

「かっこいい!」

 

「「「えっ?」」」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「ねえ貴方! その、何をしてらっしゃる人!? あなたから出る雰囲気…とてもすごいものじゃない……!」

 

「もしかして…何かしらのエージェントだったり!?」

 

「なっ、なんですか貴女! 先生に何か……ってちょっ、力強……!」

 

…………現状を説明しよう…

左腕にアルって言う人がくっ付いていてアヤネがそれを剥がそうとするが…ビクともしない…こちとらラーメン食ってんのに…(現在4杯目)

 

「アヤネ…離してやれ…悪意は無いだろう…」

 

「アルちゃんアルちゃん…その辺にしときなって…お兄ちゃん困ってるよ」

 

「はっ……あっ、その、ごめんなさい! つい興奮しちゃって……」

 

彼女の暴走を見かねたか…灰色の髪をした少女が声を掛けると、アルと呼ばれた少女は正気に戻ったらしく気まずそうに頭を下げた…

 

 

「コホン…改めて…はじめまして先生…私は便利屋68社長の陸八魔アルよ」

 

「先生みたいなアウトローに出会えて光栄だわ!」

 

「便利屋…雇われか…」

 

「ええ…そうよ…そこで先生…質問なんだけど…」

 

「先生みたいな…真のアウトローになる為にはどうしたらいいと思う?」

 

そう…単刀直入に聞かれる…別に俺はアルが思っているようなアウトローでは無い…ただの傭兵だ…

 

「いや…俺はお前が思っているような人間ではないぞ…だから俺に聞いても意味ないと思うが…」

 

「どうして?貴方は私の理想よ?」

 

「只者ではい雰囲気…数々の修羅場をくぐり抜けた目つき…」

 

「まさに私の目指すアウトローの姿よ?」

 

……………俺ってそんな感じを出していたか?

 

「見た目で判断するのはどうかと…」

 

「いいえ…私にはわかるわ…先生は”本物”よ…」

 

「……………」

 

”本物”…か…違う…俺は”本物”じゃない…

 

「………真のアウトローになりたいって言ったな…」

 

「ええ…」

 

「あまり…為になるか分からんが…それでもいいか…」

 

「……!何かしら先生!」

 

……ただの傭兵のアドバイスなんて…なんの役に立つのか…

だが選ぶのは彼女だ…俺はその選択肢が見えるように支援すればいい。

選べるように…すればいい

 

「………戦場を知り…経験を積め…」

 

そうアドバイスをする…

俺が感じ…体験した事を含め…こう…アドバイスをした…

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「それじゃあ、気を付けてね!」

 

「お仕事、上手くいきますように!」

 

「あははっ! 了解! あなたたちも学校の復興、頑張ってね! 私も応援してるから!」

 

あの後…役に立つのか分からないアドバイスを深く深くと聞き…そして彼女の「私、頑張るわ!」と聞き遂げた後の事である

生徒同士、彼女たちは様々な談笑をして距離を縮めたようだ…

 

「じゃあね!」

 

 明るく…純粋で…純粋な笑顔だった…

……そう…純粋すぎる…

こんな子が…雇われの仕事を…少し…不安だな…

 

「……で、先生…どうする? 多分私たちだよ」

 

ホシノが、俺の隣まで来て呟いた。

 

どうやらホシノも、アルたちの会話を聞いていたらしい…それも、彼女が行なっている仕事の内容を…

 

「……対策するしかないだろうな…向こうも……アル以外は気付いてたみたいだが…」

 

 全財産をはたいて人を雇わなきゃいけないほど、アビドスは危険な連中なの?

 

 白髪と黒髪の少女……カヨコという人…あの時聞こえた発言…アルの語った仕事とはアビドスを襲撃すること…

 

 それも、人を多く雇って…

 

「奴らは…傭兵を雇って襲撃しに来るだろうな…」

 

「傭兵か…そう言えば先生って元々傭兵だったでしょ?」

 

「こういうのは先生が一番得意そうだけど…何かいい案とかない?」

 

「……………」

 

傭兵は名が売れれば実績となる…それと…報酬さえ良ければどんな仕事でもやる…

 

 

「……1つある…だが…これはほぼ運に頼る事になる…その為にも…アビドスに戻って策を立てるぞ…」

 

「うへぇ〜それまでにご飯消化できたらいいなー」

 

策を練る為にも…アビドスへ戻ろうとしたが…

 

「なあ…先生…」

 

大将に呼び止められる…

 

「お互い大変みたいだが……あの子たちのこと頼んだぜ、先生」

 

「そうは言っても…俺はできる範囲の事しか出来ない…」

 

「んなことはないさ…先生…むしろ俺の方こそ…あの子たちに飯を食わせるくらいしか能がない…俺じゃあ…あの子たちは救えない」

 

「先生は…俺より出来る事はあるんだ…」

 

「気付いてるか、先生…あの子たちは前に比べて笑顔が増えた…それはきっと、先生が来て事態が好転したからだ」

 

「………そうかな…」

 

「勿論俺も…あの子たちを笑顔にできるようラーメンを作っちゃいるが、借金の問題はどうにもできない……できなかった…だから頼む…先生…あの子たちを導いてやってくれ…」

 

真っ直ぐに…

真剣に…そうお願いをされる…

 

生徒を導く事…こんな俺にそんな事…出来るんだろうか…

否…やらなくてはならない…それが…俺に与えられた仕事…俺が…そうしたい…選んだ事だ…

そうでなければ…俺は…

 

「あぁ…そのつもりだ…生徒達が…笑える様に導いてやる…」

 

「ハハッ…そうか…ありがとな…先生…」

 

「だが…あの子達だけではなく…先生…あんたも…笑えるといいな…」

 

笑う…か…

戦う事しか覚えてない…笑う事なんて…ほとんど無かった…

………ここ…キヴォトスでは…笑えるだろうか…

 

「気遣いありがとう…大将…俺も…笑える様に頑張るよ…」

 

「あぁ…頑張りな…」

 

「それでは…また来る…」

 

「おう!いつでも来な!また沢山ご馳走してやるからな!」

 

そう大将の言葉を聞き…店を出る…

学校へ戻ろうとした時…

 

「先生…」

 

ホシノにそう呼び止められてしまう

 

「ホシノ?どうした?」

 

「ねぇ…先生…便利屋の人と話してた時…なんか様子が変だったよね?」

 

「確か…”本物”って言葉を聞いた時かな…」

 

………見てたのか…よく気づいたと言うか…何で気づいたんだ…

 

「”本物”って言う言葉…嫌いだったり?」

 

「………嫌いではない…だが…アルから”本物”って言われた時は…」

 

「なんと言うか…複雑な感じだった…」

 

「アルは俺の事を”本物”と言ってくれたが…俺はそうは思わない…」

 

「俺は……”本物”じゃない…」

 

「”偽物”なんだ…」

 

 

 

………先生は…自分の事は”本物”じゃないと言う…

おそらくだが…先生が言う…偽物…本物は…

”本物”は「強者」…”偽物”は「弱者」と言う認識だと思う…

そして…先生は…偽物(弱者)は何も出来ないと思っている…

 

「先生は”偽物(弱者)”じゃないよ…」

 

「えっ…」

 

「こうやって私たちを助けようとしているじゃん…先生は何も出来ないと思っているかもだけど…それは違うよ…先生は”本物”…強い人だよ…」

 

「ホシノ…」

 

「うへぇ〜おじさんらしくない事を言ったね〜」

 

「それじゃ…早くしないと便利屋の人達が来ちゃうから戻ろうか〜」

 

そうしてみんなは学校へ戻っていく…

 

「……………」

 

(ホシノ…生徒にそう言われるとはな……)

 

(…………”偽物(弱者)”じゃない…か…少し…前向きに考えてもいいのかな…)

 

ホシノのおかげで…少しは考え方は変わってきそうな気がする…

 

 

 




いやぁ…やっぱ長いな…小説を書くのめっちゃ時間かかるわ…
まぁ自分が始めた事だし…しっかりやっていくしかない…

次回は便利屋との対峙のお話です…お楽しみ(´・ω・`)

リンクス先生の大切な人『ステラ・エリン』をどのような登場させるか

  • 幻覚や幻聴として登場
  • 転生して『生徒』として先生と行動
  • 転生して『人間』として先生と行動
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