天使の塔へと戻ったリュウたちは、急なパーティ変更を余儀なくされた。
ディースがすっぽんぽんだったことを思い出したニーナが、恐らく唯一まともな性教育を受けているであろうニーナが、待ったをかけたからである。
「私たちが様子を見て来るから、リュウたちは待ってて!」
『アッハイ』
そんな訳でガーランド・ニーナ・モモという特例的な三人組で、塔の横になる地下への階段を下りて行く。
何回も出入りするガーディアンが、番人たちから不審がられたりもしたが、それはそれこれはこれ。
「いたわ!」
「本当に裸ね、どうして服を脱がしたの?」
「え?いや、オレもその辺のことはよく知らん」
封印が解けて鎮座している女性を前に、ニーナたちから睨まれる。
「そもそも人間の下半身をしていなかった」
「どういうこと?馬とか魚だったりしたの」
「ああ、奴の足は確かゴハアッ!?」
目を話していた隙にジャンプしていたディースから強キックが入る。
そこから流れるように始まるコンボの数々。
「ごっ、ぐお、うお」
「よおおくうもおお!このディース様を!何年も封印してくれたなあー!」
途中から浮かされては追い打ちを掛けられてはまた浮かぶ。死ぬまでお手玉状態となる永パの嵐!
まるでスト3のリュウが如き猛攻!
「起きろコラア!」
今度はダウン状態からバク転のような強キックで起こされ、コンボ補正を切っての永久が始まる。
まるで燃えジャスのロイが如き猛撃!
「トドメ!」
「ぐおわ!」
最後にバンパイア的な強い追い打ちでKOが入る。
「ほらもう一ラウンド行くよ!」
「待って!待ってください!」
「あーん?なんだいあんたら」
慌ててニーナが止めに入ると、モモがテキパキと服を着せて行く。
「私たちはリュウの仲間で、神様に会う方法を聞きに来ました」
「リュウ……?ああ!あのドラゴンの子どもだね。でも何だって神なんかに会いたいんだい?」
「それなんだけどー……という訳なのよー」
※画面が暗転して説明がなされたと思って頂きたい。
「なるほどねえ、だからあの時私は言ったんだ。お前たちは間違ってるってね!それをドラゴンが粗方いなくなってから気付くなんて、どうかしてるよまったく!」
「……そうだな」
返す言葉もないのか、ガーランドは落ち込んでいた。ぶち込まれた十割コンが思ったより効いたのかもしれない。
「まあ興味本位であっても会うべきじゃないとは思うけど、どうしてもって言うなら神の居場所を教えてやってもいいよ」
「どうするの、ニーナ?」
「えっと、私が決めちゃダメよね。リュウたちに聞いて来ないと」
「早くおし。待っててやるから」
そうしてニーナたちは一度外に出て、リュウたちと話して来た。
「行ける所まで行って、ムリそうならやめますって」
もう本人が来てもいいのに、何故かニーナたちはそのまま戻って来た。
「そうかい。まあそういうことならいいよ。一度ズブロ火山の壁画まで来な。私も準備しとくから」
ディースがそう言うと、彼女の体が光って消えた。
「ここで教えてくれないのかしら」
「ていうかあっちへ行ったりこっちへ行ったりで忙しいわー」
その話、場面転換しなくてもよくない?というのはRPGでは日常茶飯事である。
――そんな訳で一行はまた来た道を引き返す。結論から言うとしばらくはラパラ地方をうろうろすることになる。
「あら本当に来たわ」
「よろしくお願いします」
そしてそこには下半身が蛇の姿になったディースがいた。
「ちゃんと会うのはこれが初めてだね、リュウちゃん」
「リュウちゃん……」
近所のおばちゃんみたいな距離の近さで、彼女はリュウと接した。
「どう?若い子もいいけど、私もまだまだグッと来ない?」
「はい、今の方がいいです」
こう答えないと師匠にできない。
「よろしい。それでえーっと、そうそう、神と会うって話だったね」
「え、今の質問って何か意味あったのか?」
「よせティーポ、うかつに触れるな」
リュウの後ろでティーポが訝しむ。モモという洗礼を浴びたせいで、彼の中では女体への幻想は木端微塵に打ち砕かれていた。
「よーく見てなよ。むん!」
ディースが念じると、眩い光は生まれ、ある一点へ向かって突き進んで行く。
「はー疲れた。だいぶ弱ってるわ私。これが精いっぱいだわ」
「もしかしてこれって」
「そ。この光を辿れば神の元へ行けるよ」
その言葉にレイが外へ行き、そして戻って来る。
いったいどういう理屈なのか、物体や空間を貫通して光は外へと続いている。
「今見て来たけど、海の先まで続いてたぞ」
「この大陸にはいないってことか」
「ガーランドが会えなかった訳だ」
「外海の先にいるから、先ずは海を越える方法を考えるんだね」
「となると船がいるな」
「言っとくけどその辺の漁船じゃ無理だからね」
割りとムリ目なアドバイスを受けて、一行は一度ラパラへ戻った。
本職の人たちに話を聞くのが一番だと判断したからである。
で。
機械浜へ船を取りに行き、部品を集め、モンスターを引き上げ、パーチへ行き、抑うつ状態になった村長のために郷土料理のシースを作ることになり。
釣りポイント16
メーカース名物 シース―の 最高のネタが ここにある!(だいたい原文まま)
シオタ 78
「はいこれお礼のシャーマンリング」
でかい切り身にシャリをたっぷり、スーの水とサビ草を適量入れて握ったモノを食わせた末に、村長を元気付けた結果。
「この海図の奥にいる人に話を聞いて」
と言われ。
「たまに来るでっかい船にたまたま乗り込んでここまで流れて来ただけ」
という、あまりにも実の無いお使いを済ませたのだった。
「要するにあの黒くて怪しいでっけえ船に乗れば、外海に出られるんだな」
だいぶ無為にグルグルしていたというか、初めからそれで良かったような気もする。
「お前ら、モモを押さえておけよ」
「何よー、ちょっと撃ってみただけじゃない!」
「それで撃ち返されただろうが!」
「お願いだから今だけじっとしててね」
事前にちょっとしたトラブルもあったが、リュウたちはベイトたちから借りた船で、外海から来たコンテナ船へと突入。
内部を探索し、設定を直し、襲い来る海産物を撃退し、揺られること数日。
「もううみは あきた」
「釣りがしたい……」
「暇だなー」
遂に。
「みんな大変よ!陸が見えたわ!」
「え、どこどこどこどこどこどこ!?」
「はっ早く下りよう!もう耐えられねえ」
「わー本当だー!」
船は動きを止め、いつの間にか見たことも無い街に、停まっていた。
「付いたー!」
リュウ一行、コンテナヤード到着。