結構長いやつ書いちゃった!では本編どぞ
前回のあらすじ
突如現れたファントムと戦ったハル。しかしラプチャーの大群に巻き込まれてしまう。
だが!そこにはゴッデス部隊がいて見事ラプチャーに大勝利!
しかし、魔石から出現したグールによってゴッデスは退避しなければならなくなった。
勝利の翼号内
指揮官たち一向はグールから逃げて今は浮上している。
「はぁ……はぁ……よし、全員いるな。」
「ドロシー、後で艦内の全員にここの上空で待機しろと伝えろ。」
「………わかりました。」
「ラプンツェル、今すぐその少年を病室に運べ。」
「はい!」
「ラプンツェル、降ろすぞ。」
「はい。…よいしょっと…」
「では、ベルトを外しましょうか。」
と腰に手を伸ばす手が止まる。
「・・・・あのー、どうやって外しましょう?」
「ん?何を言っているんだラプンツェル?普通に…」
指揮官が見たところ、普通のベルトのような金具も無い。
「………どうすれば良いんだ?」
「私がこじ開けても良いのだけれど……リスクがあるわね……」
「わ、私が外してみます。」
「スノーホワイト!爆発させんなよ!!」
「ふ、不吉なこと言わないでください!!」
と怖がりながらもハルのベルトに手を伸ばして手探りでどうやって外すか探している。
「……うーん…?ここ?いや……ここかな?」
「ん〜〜〜〜……?」
口を尖らせながら苦戦している。
「まさか正面?」
「あっ、スノーホワイト…そこは…♡」
「?」
「どうしたのですか?ラプンツェル。」
「えっ?い、いえ……なんでもありません…♡」
「仕方がないわ……スノーホワイト。そこをどいてくれる?私がやってみる。」
「お願いします。でもくれぐれにも壊さないようにしてくださいよリリスお姉ちゃん。」
「わかってるわよ。」
と笑顔を浮かべながら横のベルトを引きちぎらんばかりに力を込める。
「……ふっ……!」
より力を込める。
「ふぅ……!」
「ぬぅぅぅ〜〜」
「ふぅぅぅぅぅぅ〜〜〜〜〜ん〜〜〜〜!!」
「ふぬぬぬぬぬぬぬぬぬ〜〜〜〜〜〜!」
「あ、もう無理………」
へたん…と力無く膝から崩れ落ちる。
「リ、リリーバイスの力でも無理なのか?」
「どんだけ頑丈なんだよこいつ……」
「これは……素材も気になります…!」
「もう一度やってみます!」
「もうそのままにしたほうが良いのでは?」
「ダメです!このベルトの裏側までも…」
とハルをうつ伏せにして背後の四角い部分を触る。
「う〜〜ん?」
「仕方がない、このまま連れ…」
カチッ…
四角い部分を触り続けていると音がして外れた。
「取れたぁぁ〜〜〜!取れました〜〜〜!」
「おおおおー!!!すげえじゃねえかおチビちゃん!!」
「おチビちゃんって呼ばないでください!!」
「よ、良かったわね…ふぅ〜………」
「リリス、お前が疲れるなんて初めてじゃないか?」
「そう…ね………」
「ところで指揮官、このことも報告書に書かないといけなくなりますよ?」
「・・・・・そう、だな………」
「これまでよりも厚くなりそうだ………」
指揮官は肩を深く落としてこれから書くであろう報告書の量に落胆していた。
「では、私はこれを持って調べます。それとついてる指輪も。」
「わかった。そこは頼んだぞスノーホワイト。私はこの男の戸籍を調べてくる。あとでブリーフィングルームで話す。今日はご苦労だった。」
夢を見ていた。
その人は、大切な人たちを失った。
その人は、絶望しても立ち上がった。
だけどその人は、人を助けるために自分を鼓舞して戦った。
その人は、人の希望を守るために戦った。
その人は、、また大切な存在を無くしても、立ち上がった。
その人は、約束を守った。
その人は、決して負けなかった。
夢の中でも、俺はその人みたいになりたいと思った。
でも、俺は………そんなふうな人間になれるだろうか……
「・・・・・・・」
「ぅ……」
目が覚めるとそこは知らない天井だった。病室だろうか?
(どこだここ………)
左にある窓を見ると空の上だということがわかる。
ん?空?
「・・・・・・・は?」
「あー………やぁ、おはよう。昨日は眠れたかな?」
「うわぁぁぁっ!!?」
「ゴッ!!」
青年は隣にいた男性に驚いて病室のベットから頭から落ちてしまう。
「痛っ……たぁ…………」
「大丈夫か?」
歩み寄り手を伸ばした手をハルは恐る恐る掴んで立ち上がる。
「ええと…はい……」
「大した怪我は無かったようでなによりだ。」
「ところで…君はなぜあそこに居たんだ?」
「・・・・・・まずは自己紹介からしたほうが良いんじゃないんですか?」
「ああ…すまない。役職上、聞かなければならないことが山積みだったからな……」
「私はゴッデス部隊の指揮官をしている。そしてここは勝利の翼号で我々の拠点だ。」
「えっと……ゴッデス?」
「知らないのか?」
「いえ…少し聞いたばかりであんまり……」
「・・・・・・」
「まぁいいだろう。君の名前は?」
「あ、はい。ハル。ハル・ソーマです。」
「ハル・ソーマ……」
「戸籍と一致したな……」
「ではハル君。君はなぜあそこにいた?」
「俺は…あっ!!あの!近くにツインテールの女の子がいませんでしたか!?あと…カマキリ?みたいな怪物とか!」
「・・・・なるほど、あの女の子の証言と半分一致したな。」
「安心してくれ。君がいなくなった時にラプチャーが襲いかかってきたが我々が倒した。女の子は無事で、軍が避難所まで運んでいってくれた。」
「よ、良かった……」
青年は胸を撫で下ろした。よほど心配だったのだろう。
「だが、カマキリの怪物?というのは私たちは遭遇していない。遭遇したのは罅割れた複数の人型の怪物だ。」
「え?なんだよそれ…??」
「・・・知らないんだな?」
「はい……」
「では、君の言っていたそのカマキリの怪物からどうやって逃げた?」
青年は思い出すように少し静かになった後に口を開くと指揮官を驚かせた。
「逃げたというより…戦いましたけど…」
「……君が?」
「はい。」
「武術は?」
「やったとこありません。」
「他には?」
「亡くなった父から教えてもらった簡単な手品しか…」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「ええと………自分で言うのもなんですが結局、俺にもわかってません……。」
「すぅぅーーーーーー」
「ふぅぅぅぅぅぅぅ……」
指揮官は大きなため息をついて自分を落ち着こうとしたが、これから出す書類にどう書けば良いのかわからなくなっていった。だが、彼はゴッデス部隊の指揮官だ。クールに話を変えて彼がどのように戦ったのか聞きだす。
「・・・・次に、どうやって戦ったんだ?」
「ええと……ベルトを…」
「ベルト?」
「はい。あれどこにあるんです?父の遺品の中になぜかあったんです。」
「なぜか?」
「はい。」
「・・・・・・」
「少しここで待っててくれ。」
「わ、わかりました……。」
病室の自動ドアが開かれ、向こうへ消えたと同時にまた深いため息が病室のところまで聞こえる。
ハルはベットの上で石のように固まったまま自分を助けたであろう軍服を着た男を待っているとすぐに開いてこちらに向かってくる。
「えーーーと……?つまり君が言いたいのは……、よくわからないけどそれを付けて戦った…と?」
「はい。」
「は、はっきり言うねぇ……嫌いじゃないぞ?」
「ありがとうございます?」
「あー……すぅーーー…うーーーん……………」
「実はー、その、君のベルトなんだが……技術的にはできるらしいんだがなぜか作動しないということが起きているんだ。何か心当たりは?」
「わかりませんが?」
「・・・・・・・・」
指揮官の目がサングラスの向こうで点となっている時に、自動ドアが開いて誰かが入ってくる。
「指揮官。こちらにいらしたんですね。」
「リリス……何か進展があったのか?」
「いいえなにも。」
「それより指揮官。ちょっとこちらへ。」
と手招きした彼女にわかったと一言言い、病室からいなくなった。
「指揮官、なぜあの人を警戒しないんです?」
「・・・・そうだな。」
「あの場所、ラプチャーが来た場所で寝ていた。それだけで怪しいが…嘘はついていないのだろう。こちらで調べた戸籍と一致していたからな。」
「指揮官、いくらなんでもお人好しですよ?」
「リリス……確かにそうだが、警戒は解かないぞ?もしも奴がラプチャーの手先でもなんでも、取り調べを行うつもりだ。」
「そうですか。」
と呆れた顔を指揮官に向ける。
「そういえば指揮官。報告書は完成しましたか?」
「・・・半分終わったところだ。」
「手をつけて無いんですね?」ゴゴゴゴゴゴゴゴ
「」
「はぁぁーー……仕方がないですね、、、私も手伝います。」
「すまないリリス……」
「でも…私の拳が効かないなんて…………驚きね。」
「だが、知能は低かった。いつか答えは出るかもしれないぞ?」
「そう祈ってますよ。」
「よっ!何話してんだ?」
少し深刻な話題を話している2人の間にレッドフードが現れた。
「昨日のことだ。」
「あー、あれかー……たまげたよなあれ。」
「あれが複数いるんじゃ勝ち目は薄いよな。」
「だけど、知能は低くそうだからなんとかなると思うの。」
「ふぅーん?ま、相手はわからない奴だし、私はここで失礼するぜー」
「あら?そっちは病室だけど?」
「昨日運んだ奴に会いに行くんだよ。悪かったか?」
「別にいいけど、警戒してね?」
「わかってるわかってるってー!」
と笑いながら病室へと向かう。
自動ドアが開くとハルはそこに目を向ける。
「よっ!眠れたか!」
(え?誰?)
突如現れたスタイルの良い女性に驚いてしまったが、彼はまず自己紹介をしようとした。
「あっ、俺はハル…」
「良いって。知ってるから。」
「え?」
「昨日お前を運び込んだ時に戸籍を調べたんだよ。だから知ってる。」
「えぇ…………?」
(まぁ……仕方がないのか?……いや、仕方がないと割り切ろう…)
「私の名前がまだだったな。私の名前はレッドフード。よろしくな!さんづけはいらねえから仲良くな!」
「よ、よろしく。」
レッドフードという人物が手を差し出してきたため、ハルはそれに応じて握り返した。
「んじゃ、互いを知ったところで質問だ!お前なんの曲が好だ?」
「私はカントリーミュージックが好きだぜ!」
「あー……俺は、……」
「・・・・・」
「無い…かな。」
「えー、つまんねえのー」
「つまんないって言うなよ………」
「わりぃわりぃw」
「んじゃあ、好きな食べもんはなんだ?」
「好きな…あー、、、」
「特に……甘いものかな。」
「へー?例えば?」
「ドーナツ。」
「種類は?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ちょっと待ってくれ……」
(種類かぁ………種類………ポンデ、いや…プレーンシュガーも良いけど……フレンチ?いや、オールドファッションも……)
「ん〜〜…………………」
「あー?おーーーい?おーーい?」
「なんだ?」
「んな真剣に考えるもんじゃねえだろ……?」
「顔こんなになってんぞ。」
と眉間にしわを寄せ、しわくちゃになった顔を見せられてハルは少し吐き出して笑った。
「なんだそれ…!おっかしぃ!」
「笑うなって!!お前がんな顔してたんだからな!?」
「ハハハハハ………!」
「はぁ〜………なんか疲れた…」
「・・・・・・・・」
「なにじっと見つめてるんだよ……」
「いや?なんでもねぇよ。んじゃ、よろしくな!ハル!またここに来ると思うけど気にすんなよ!」
と背中を向けてその場を後にした。その背中は、とても大きく見えた。
自動ドアの向こうには工場があり、そこに1人の少女の側にはメンテナンス済みの武器が立てかけられてある。
「よっ、おチビちゃん。」
「その呼び方はやめてください。」
と頬を膨らませる姿が可愛いこの子はスノーホワイトである。
「良いじゃんかー〜」
「んで?進展はあったか?」
「ありません。………機構は真似できるんですけど、重要な素材や中身もわからないんです。」
「つーことは分解したのか?」
「できるわけないじゃないですか!お姉ちゃんの力でも壊れなかったんですよ!?」
「じゃあなんでわかったんだよ?」
「触ったらわかりますよ。このベルト、横が連動して動いて手の部分が変わるんです。でも、彼が持っていた指輪を先ほどみんながはめてもドロシー以外反応しなかったんです。」
「え?私がいない間に??」
「だってその時寝てたじゃないですか。」
「えー、じゃあ私もやらせてくれよー」
とスノーホワイトの首に手を回して脇でホールドした。
「むぐっ…!やめてください〜!!くるちいですぅ〜!」
「んじゃ、やらせてもらうぜー!」
とウキウキしながら右手に赤い指輪をはめて近づけるが何も反応しない。
「……………ちぇっ…。なんだよー反応しろよーー」
「レッドフードは反応しないんですね。」
「つまんねぇの。んで?ドロシーがつけたときはどうだったんだ?反応したんだろ?」
「はい。ただ一言。エラーとだけ。」
「ふーん?」
「じゃあ、あいつに試してもらうか。」
「本気ですか!?敵だったらどうするんです?」
「いや、さっき話したんだけどさ?信じられるかもしんねぇぞ?」
ジぃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
その言葉を聞いた瞬間、スノーホワイトは疑いの目をレッドフードに向けた。
「あいつ、根っからの良いやつだ。」
「根拠は?」
「おチビちゃんも話せばわかるさ。」
「…………………」
「いや本当だって?な?」
「・・・わかりました。後で会いに行ってみます。それとレッドフード?」
「なんだ?」
「なんでチャンバーにカビが?」
「・・・・・・てへっ☆」
と舌を出して片手を頭の後ろでかくそぶりをする。
「メンテナンスする気持ちもわかってください!!!!」
「わ、わるかったってぇぇーー!」
「……………」
悲痛な?叫びが病室まで届いてハルは茫然とした。だが、ここを動くわけにはいかない。ここは軍人がいっぱいいるところ。動いたら何か面倒なことになるかもしれない……
だが、あのベルトが気になっている。
なぜ使用できたのか。なぜ戦えたのか。
ハルはベットの上で考えた。だが、答えは出ていない。
「・・・・・・・ちょっとくらい…良いよな?」
とベットから降りて立ち上がり、置かれた靴を履く。
傷……はあまりない。打撲くらいで済んだのだろう。
「し、失礼しまーす……」
そう言いながら自動ドアをくぐると廊下には誰もいない。
「・・・・・・どうしよ。」
あの軍人の人もいない。レッドフードという人もいない……まずは誰かと話してみようと考え、壁につたっていきながら歩いた。
・
・
・
・
「広いなここ……」
と小声で言っていると十字路の角から足音が聞こえた。
「おや?」
「もうお目覚めになったのですね。」
ピンク色の髪をした女性と鉢合わせとなった。
「はい。このとおり元気になりました…」
とハルは深く頭を下げた。
「・・・・・一つお聞きになってもよろしくて?」
「あ、はいなんでしょう。」
「あなたは……、あの場所になぜ?」
あの指揮官の人と同じことを問われてハルは先ほどと同じように説明する。しかし、ハルにだってわからないのだ……。そんな気持ちを抑えながら目の前の人に伝えた。
「………では、あのベルトは?」
「その…俺にもよくわからなくて……」
沈黙。2人の間に妙な静けさが流れる。片方は何を話せば良いのか。もう片方は疑いの目を。
(誰かー!助けてーー!この人怖い!!)
「あ、あはは………その……お、お名前は?」
「ドロシーです。」
「ドロシー、さん?その〜……」
(やっべぇー…どうしよう!初対面でこの空気を変える方法は!!)
と心の中で白目を剥きながら模索していると後ろから聞いたことある声がした。
「おーーいハルーー!どこだー?」
「レッドフード…?」
「レッドフード?」
「おっ!いたいたー!ん?」
「お嬢サマも一緒か!なら都合が良いや!2人とも来てくれ!」
「「は?」」
・
・
・
・
レッドフードに連れられた先には工房が広がっていた。そのテーブルにはベルトと指輪が置かれている。
「ど、どうも。えっとその……」
「こいつはスノーホワイト。私はおチビちゃんて呼んでる。」
「レ、レッ…レッドフード!?」
ハルはスノーホワイトに近づいてしゃがんで視線を低くして彼女の目を見る。
「俺はハル。ハル・ソーマだ。」
「あ…知ってます……」
「やっぱり?」
「ところでレッドフード?なぜ私までも呼んだのです?」
「んな警戒しなくても良いって!こいつ絶対いい奴だから。」
「・・・・・・・・・・」
「あー……レッドフード?俺、そんなにいい奴か?初対面だろう?わかるわけ…」
「わかるって。」
「なんで?」
「勘。」
「・・・・・」
その場にいた3人はレッドフードに疑問の眼差しを向けていて、その針がレッドフードの心にダイレクトアタックした。
「おい……そんな目で見るなって……な?」
「レッドフード……確かにそうですよ。いくら初対面だとしてもそこまで信じる愚かな人がいるわけないでしょう?」
「俺もそう思う。」
と言うとドロシーが何を言っているんです?と言わんばかりな嫌悪?な表情を向ける。
「あーもうー!始まんねえ!!」
「要件を言うぞ?ハル、お前これ付けてみろ!」
とドライバーを渡される。
「え?」
「ほら。」
と強引に押し付けた後、スノーホワイトを抱えて遠ざかる。
「・・・・・実験台になれと?」
「ん、んなこと言ってねえよ、私はお前の持ち物を返しただけだ。」
と額に汗が滲み出てきた。
「わ、私が言ったんです……どうやったら正常に作動するのか見たくて…でも……」
「あー……残念だけど俺にもわかんないんだよね…ごめんよ…」
「ただ勘?みたいな感じで動かせたから…」
「んじゃあ思い出してやってみろよ。」
「・・・・・・条件がある。」
「このベルトと…そこに置いてある指輪全部返してくれ。多分父の遺品だ。」
「え?それだけ?」
「ああ。あとは別にどうだっていい。」
と真剣な目でスノーホワイトを見る。
「・・・・・あの、終わったらそのまま返すんですけど…」
「あ、ホント?なら無しで。」
(良いのですか????)
と後ろからどん引かれた気がするが、ハルは立ち上がってベルトをつけようと手をつけると帯が収納された。
「わっ!?」
「これ伸びるんだ……」
と小声で言いながら自分の腰につけると帯が展開されて巻き付く。
「こんな感じか…」
「えーとたしか…」
テーブルの上に置いてある指輪を全部横につけていき、つけ終わった後に右手に指輪をはめてかざす。
「あ、できた。」
「レッドフード!見ましたか!!コンパクトになりましたよ!✨」
「おー。」
「おー、じゃないですよ!!どんな技術が…✨」
ハルは横のスライドを操作した。
「な、なんですか!?✨」
「なんか歌ってね?」
「えーと……確か…………」
ハルはまた指輪の中から赤い指輪を取り出して左手につけて右手と同じ動作をする。
魔法陣が左手から覆われて仮面が装着された。
「………………」
「……………✨」
「・・・・・・・」
「す、姿が変わりましたーー!!!✨」
「なんだこりゃぁぁぁー!すげぇぇー!!」
2人はその姿を見てテンションが最高潮に上がった。スノーホワイトは見たこともない技術を見て。レッドフードは装着される過程がカッコいいという理由で。
一方ドロシーは思考が止まってより引いた。
「あー、これでいいか?」
「他!他も!!他もお願いします!!」
と目をキラキラさせながら要望する。
「じゃあこれ?」
と黄色い指輪を左手につける。
「あれ?こっちか?」
激臭が工房にいる全員を襲う。
「くっっっっっさ!!!!」
「鼻がぁぁぁぁぁーー!!!!」 。゚(゚´Д`゚)゚。
「ぐっっぜぇぇぇぇぇ!」
「っ!」
バゴォォォォォゥゥゥン!!!!
工房の扉がドロシーによって強引にこじ開けられ、轟音が艦内に鳴り響く。
「どうしまし…ぐっ…なんふぇすかこの異臭は!」
騒音に気づいたラプンツェルが急いで来たものの、激臭にやり鼻を摘む。
「おい!何があったってくっっっっさ!!!」
「な、なに!?この臭゛い…」
「ぐぇぇ〜〜助けてくれぇ〜〜!」
「レッドフード!ぬぁにがあった゛!」
「指゛揮゛官……くっせぇ……」バタン…
「た、助け………」
「ぐぇぇぁ………」
指揮官が鼻をつまみながら覗き込むと工房の中には気絶寸前なスノーホワイトと倒れている宝石の顔をした人間?がいた。
「・・・・・・なるふぉど。状況は
「すまふぇ…」
「うぇぇ〜〜ん……!」(´;Д;`)
「スノーホワイト…
「あの……ごめんなさい本当に……知らなかったんです……」
「・・・・・・・・・・次は外でやれ。」
「すみません……」
「というか……臭いはもう無いか?」
「ええと……無いと思います。」
「そうかってくっさ……まだマシだが……」
「えぇ〜…………」
ハルは変身したまま落ち込んだ。
「・・・・・・」
ドロシーは鼻を摘んで静観していた。あまりにも馴染みすぎていると思い、口を開ける。
「指揮官。」
「なんだ?」
「なぜこの男に気を許しているのです?」
「嘘はついていないからだ。」
その問いに指揮官は即答した。
「それだけで?」
「ああ。」
「・・・・理解できないです。」
「そうか?じゃあ、なんであそこにいたんだ?」
「あそこには少女もいた。だが、1人ではあの場所には来れなかっただろう。」
「短い間だったが彼が一緒にいたからあそこで待ち、立ち向かった。」
その話にハルは反応して思い返した。無事だとしても、あのラプチャーに立ち向かったのかと。
「約束を守ろうとしたんだろう。そこで待ってくれと言ったことを。」
「だが、正体不明の存在とラプチャーが近くにいたから戻れなかった。そうだろう?」
とハルの方を見る。
「君には選択肢が一つしかない。私たちがその子と君を合わせること。だから拾った上空で止まっている。」
「私たちもその子と約束したからな。君を助けろと。」
「その技術も気になるが、君の大切なものだ。返すには返すが今回のような真似はしないでほしい。」
「・・・・・・・・わかりました。」
「……ところで、他の指輪もあるんだな?」
「ええと…はい。」
「全部把握しているか?」
「いえ…なにも。」
「では、その左手の指輪と似たようなものならあるだろう?」
「ええと………」
思い出している。たしかあったはずだ。
「それだけ見せてくれ。」
「指揮官……見たいだけでは?」
「良いだろう?リリス。これも取り調べの一貫だ。」
(……………見たいだけじゃねえか……)
「良いけど……何かあったら俺は責任取りませんよ?」
「ああ。」
「じゃあ、外で……」
・
・
・
「青い色になったー!」
「姿も変わりました!✨」
「おおーー!!」
・
・
・
「風だー!」
「緑ですね!!」
「良い風だな。」
「あら、夏場には良いわね?」
「あのーー?」
「土かー?」
「なんか地味ですね……」
「ふむ、私は好きだぞ?こういうがっちりしたの。」
「指揮官……」
「色合い的にトパーズでしょうか?」
「ドロシー、わかるのですね?」
「ええ。知らなかったのですか?ラプンツェル。」
「はい……」
「あのーーー??」
「なんだ?」
「あなたたちだけ楽しんでません!?」
「そんなわけないぞ。よくわからないが勉強になった。」キリッ
「それは学んでないのと一緒じゃねぇのか……?」
「ほら、指揮官一般人に言われてますよ。」
「てか、これ一般人って言えんのか?こいつ。」
「すみません!もっと見せてください!!ほら!ローブとかも引っ張るとか!」
「こ、こうか?」
とローブを引っ張ると伸びて身体を包めるくらいの大きさになった。
「その伸縮性!すごい!!素材はなんです!?」
「いや…俺知らない………」
「もっと見せてください!!新しい武装に使えそうなので!!」
とレーザーよようなまっすぐな輝きがハルを襲う。
「ではジャンプしてみてください。」
「わ、わかった。」
と軽く跳ぶと10m以上跳ぶが、落下していく。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「っと!!」
すぐ着地してことなきを得た。
「ゼェ…ゼェ……びっくりした………」
「人間の跳躍力ではなかったな。今度は本気で跳んでみてくれ。」
「ちょっと!?楽しんでません!?」
「ナニを言ッテイルンダ。」
「棒読みじゃねえかよ!?」
「ほら!本気で跳んでくださいよ!✨」
「・・・・・」
「ふんっ!!」
と跳ぶと先ほどよりも高く跳んだ。
「ふ〜ん?大体35mってところかしら?」
「すごいですね……まるで魔法です。」
とラプンツェルもその光景を楽しんでしまっている。
「じゃあ次はキックとパンチね。」
とリリスがニコニコな笑顔で手を広げた。指輪を外して渋々やってみせたが「まぁまぁね。」と明るく言われてハルは驚きながらもこの状況をどうするか…この流されている状態をどうするか模索している。
「ハルさん!次は耐久力です!!リリスお姉ちゃんのパンチを受け止めてください!!」
「え?良いけど……」
「じゃあ遠慮なく……」
「えいっ」
ドゴォォォォゥゥゥンッッ!
「うわぁぁぁぁぁぁぁーー!!!!」
胸部に強烈な一撃が襲いかかり、ハルは勝利の翼号の外へと吹っ飛ばされた。
その光景を、一同は沈黙して見ていた。
「「「「「・・・・・・・」」」」」
「・・・・・はっ!!」
「や、やっちゃった…………」
「と、とりあえず落ち着こうぜ?えっとー……???」
「そんなことよりもあちら方向は確か……昨日私たちが助けたあの子がいるところでは……」
「全員直ちに行くぞ!!まだ見ていないものがあるかもしれない!!」
「そうですよ!!ちゃんと回収して武器をアップデートしないと!!!」
「それよりも、早く行きましょう。」
ドロシーが正論を言いながら降りる準備をしている。
「そうね……」
と自分のやってしまったことを反省しながらどうすればいいか考えているリリスもついていく。
その後ろにいそいそとラプンツェルがついていく。
レッドフードが困った表情を浮かべて工房へ自分の銃を取りに行った。
スノーホワイトは工房へ向かい、全員の武装を運び込もうと走っていった。
指揮官はすぐに地上に降りるように甲板にいる人に大声で伝えていた。
一方ハルは……
「・・・・・・・・・・」
変身が解除されて頭から地面に突き刺さっていた。
地面へ落下し、突き刺さった後に変身が解除されたため別状は無い。
腹部には強い痛みが生じていて、今にも叫びたいが、今は地面の中。とりあえず頭を引っ張って引き抜こうとする。
ぽんっ
「ぷはっ!ふぃ〜…………」
「痛かったけど……なんとかなった………」
「ん?」
見渡すとそこには建物があった。少しボロボロではあるが、おそらく避難所だろう。
その避難所の出入口の前には少女がこっちを見ている。
次回予告
ひょんなことから地上に落ちてしまったハル。
落ちた先の近くにある避難所で会ったのは短いながらも前前回に行動した少女であった。
だが、ゴッデスとその避難所にファントムの魔の手が迫ってきている。
「ごめん。俺は、行かないと。」「誰かって?こいつらの最後の希望さ!」
5話 希望になること