叢雲、天より根差す光   作:聖徳王の笏

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マニアックな題材なのでキャラをまとめてみました。



一章 人物紹介

 

 

 

葦原中国関係者

 

葦原朝斗彦(あしはらのともとびこ)

 

本作の主人公。

所有する能力は『ありとあらゆる根を操る程度の能力』

黒い長髪と蒼眼、恵まれた体格がトレードマークの神人。

養父である大国主に似てドがつくほどの正直者で気まぐれ、あっけらかんな性格。基本的に主君である大国主、幼馴染の神奈刀比売に関すること以外については大した欲がない。

 

元々は伯耆の地にて棄てられていた孤児だったが、嫁探しの旅に出ていた大国主に拾われ、神格と素質を見込まれた事で出雲杵築の地にて育つ。その後、新羅の地より攻めてきた天日槍との戦いで功をあげたことで、大国主より葦原朝斗彦という名を授かった。

大国主の娘である御名方神奈刀比売とは幼馴染の関係。常に行動を共にする仲であり、中つ国の未来を担う若き双璧として期待されていた。

長い交渉の末に高天原との武力衝突が起きると、初めは姿を晦ましていたものの、やがてちゃっかり神奈刀比売と結婚を誓ったあとに戦陣へと舞い戻り、多くの戦いに参戦した。

 

戦争の終盤に起きた敵の総大将である建御雷との決闘では、妻である神奈刀比売が危機に陥った際に汚名を被ってでも彼女を護ろうと介入。あと一歩のところまで敵を追い詰めることに成功したものの、杵築が陥落したことによって戦が終結。最終的には高天原の命令によって神霊となり、国津神としてヤマトの八百万の神々が一柱となった。

 

 

 

御名方神奈刀比売(ミナカタノカナトヒメ)

 

 

皆がよく知る建御名方神、後の八坂神奈子。

葦原中国を治める大国主の長女であり、怪力と母譲りの美貌が自慢の女傑。勝気ながらお節介焼きな性格であり、頑固で負けず嫌い。一つ違いである朝斗彦の事はまるで実の弟かのように気にかけている。

朝斗彦に対して恋心を抱いていたものの、彼が鈍感すぎる事や、かつて伊弉諾と伊弉冉の間に起きた、『女が誘惑すると良くない事が起きる』という言い伝えのせいで長い事上手くアピール出来ず、婚期を逃したが後に結ばれる。

 

父の無茶振りで建御雷と対峙した際には激しく動揺し、彼に決闘を挑む。その結果危うく命を落としかけたが、夫となった朝斗彦に助けられたことで生き延びた。その後は朝斗彦と同じく神霊となる。

 

 

 

大国主大神

 

オリジナル登場人物。

 

 

葦原中国の大王。別名を大己貴といい、またの名を葦原醜男、またの名を八千矛、またの名を宇都志國玉、またの名を(以下略

 

素戔嗚尊より数えて六世の子孫であり、医学、農作、禁厭の神として、魂の親友である少彦名命と共に国造りを行ったことで中つ国の最大版図を築いた賢王。

朝斗彦にとっては自分を見つけてくれた大事な育ての父であり、神奈刀比売にとっては親子の間柄。

性格はフランクで接しやすいが、偶に荒御魂が如く荒ぶることがある。

福耳の中の福耳で、大耳などと揶揄されることも。

 

高天原との交渉においては毎回何故か調略が上手くいってしまい、それに痺れを切らした高天原が軍を送ってきたのでこれを迎撃した。しかし、若い頃から戦が苦手なので徐々に押されていき、神経をすり減らしすぎたことで国を譲り渡す決断を子供二人に押し付けた。

 

戦争に負けた後は幽世、後の幻想郷における冥界へと幽閉される事となった。

 

 

天穂日

 

オリジナル登場人物。

 

天を統べる天照大御神の次男である男神。

誕生した経緯が複雑なので実際の親は大御神一人であるものの、素戔嗚の事を勝手に父と呼んでいる。

 

国譲りの使者として最初に遣わされた事で、比較的早い段階で中つ国へとやって来た。とにかく真面目な性格であり、やることが空回りしがち。

恐らく一番使者らしく振舞った天津神と思われる。

 

高天原で浮いた存在であるということがコンプレックスであり、分け隔てなく接してくれる出雲王家に対して心を絆されたことで帰順する。その決断の際には、実の親を裏切る事に対して円形脱毛症になるほどのストレスに苛まれた。

戦いが勃発すると、主君の右腕として大国主のことを献身的に支え、外交、内務などをひたすらにこなしていた。そして戦後は高天原の名代の一人として杵築の社を造営する事を任されたものの、戦いが終わってもなお大国主への忠誠を誓ったため母の勘気に触れている。

 

 

なお、彼が天下に降ってすぐの頃に集めた中つ国の風習、領域、住民などの事細かなデータは後の戦争の際に高天原陣営によって有効活用された。

 

 

 

天稚彦

 

オリジナル登場人物。

 

 

国譲り第二の使者。先に訪れた天穂日に比べても、弓技大会を開いたり、ちゃっかり王家の姫である下照比売と結婚したりなど、何がしたいのか分からないまま中つ国で十年の時を過ごし、非業な死を遂げてしまった若き天津神。

 

その正体は野心に身を焦がされる運命にある者であり、幼き頃より謎の存在に指示されるがままに物事をこなし、周りの者から神童と謳われたことで強大な自尊心を持つに至った。その為唆されるがままに出雲の王権を手にしようとあの手この手でアピールを続けたものの、全て失敗。

そんな時に神奈刀比売の異母妹である下照比売と結ばれたことで真実の愛に目覚め、ちゃっかり王家の婿として一定の地位を得た。その頃にはもう王位簒奪について、もはやどうでもいいと考えていた。

然し、持てる素質は高く、依然天を脅かすに充分な存在だったため、大御神の命令で誅殺されることとなったが、その後未練を残したまま地上を漂っていた所を袿姫に捕まったことで究極埴輪・ハニワカヒコに転生、下照比売と再会した。

 

 

正邪

 

天探女の魔力と死に斃れた天稚彦の怨念が合わさった事によって生まれた妖怪。種族は天邪鬼であり、不完全な力の継承により逆転させる力と弓の腕を引き継いだ。

ヤマトとの戦においては従軍する鬼に紛れ戦い、海峡を渡る敵船を殲滅するがその力を危険視した出雲勢によって囚われた。

 

 

 

 

下照比売

 

 

オリジナル登場人物。

 

神奈刀比売の異母妹。夫は天稚彦。

姉に比べて色の薄い蒼色の髪、澄んだ目の色が特徴的な出雲の姫。

 

明るい性格で誰とでも仲良くなるタイプ。

姉と違い女の子女の子しているので中つ国中の豪族達が嫁に貰おうとしていたが、中つ国に現れた天稚彦に一目惚れした事で猛アタック。相思相愛の関係になったのでめでたく結婚した。

しかし、神代での女子の誘惑は御法度。子供が出来なかったのは彼女が毎晩のように誘惑していたからであり、決して天稚彦のせいではなかった。

 

大国主の持つ癒しの力を一番に受け継いでおり、玉造にて隠遁していた魅須丸から受け取った勾玉と共鳴したことで、夫の持つ危険な野心すらも浄化していた。

戦争の最終盤にて命を落とすが、神霊として復活した。

安産の神として知られる。

 

 

事代主

 

オリジナル登場人物。

 

大国主の長子。神奈刀比売の異母兄。

黒々と焼けた肌を持つ、潮っ気満点な何よりも海を愛する海の男。

隙あらば釣りをしに美保の岬へと行ってしまうため、出雲杵築の宮殿で見かけることは稀。

 

戦争においては海より来たる建御雷を迎撃したが敗れた。その後、降伏を認めた後に自らが乗っていた舟をひっくり返し海へと入水。和邇の姿となって行方をくらました。

鶏を怖がるという噂がある。

 

 

 

大国主の妻達

 

嫡后の須勢理毘売を筆頭に幾人もの側室が居る。大国主が夫としての責務を果たしているため、奥方達の間に諍いが起こることはまず無く、基本的に皆仲が良い。

神奈刀比売の母であり、玉*1の女神でもある沼河比売もその一人であり、彼女は幼き神奈刀比売と朝斗彦を養育した。なお、彼女は出雲風土記によれば元々別の神と婚姻関係にあったとされるが、ここでは元々大国主の妻という設定。

 

 

 

素戔嗚尊

 

オリジナル登場人物。

 

伊弉諾の禊によって産まれた三貴子が一柱。

荒ぶる海の神であり、大蛇殺しの英雄、葦原中国の建国者にして、中つ国の地中奥深くに広がる根の堅洲国と呼ばれる領域の王。

 

黒髪一本すらない白髪の角髪を結っており、髭が兎に角長い。腰が曲がっているものの、興奮するとシャキッとした姿勢になる。

 

一人で根の国にて過ごす事に強い不満を感じた事で地上へと繋がる黄泉比良坂を経由して地上で火遊びをしていた結果、朝斗彦が生まれることとなった。その後、戦争が起きようかという頃にその責任を本人から追求された事で、力不足ながら度胸を持ち得る面白き者と評し、朝斗彦と神奈刀比売を鍛えた。

 

根の堅洲国は月夜見の呪いによって時の流れが地上と比べ遅く、素戔嗚程の実力者ともあれば寿命など無いに等しく、神霊にならずとも生活を送ることが可能。

 

 

因幡てゐ

 

白兎の海岸に住むイタズラ好きの兎妖怪で、伝説に登場する因幡の白兎その兎。

日課の穴掘りをしていた際に朝斗彦が引っかかったことで面識を得る。誰にも従わないクールなうさぎ(自称)であるが、大国主とそれに近しいものに対しては話が別らしい。

 

戦争の際は自らの掘った落とし穴にヤマト軍を落とす遊びをしていた。

 

 

 

豫母都日狭美

 

その名を聞けば中つ国中の泣く子全てが黙る黄泉醜女。黄泉津大神こと伊弉冉に従う妖怪であり、朝斗彦の追跡者。

黄泉の者に近い雰囲気漂う朝斗彦に一目惚れし、執拗に追跡したもののフラれた。以降は節度を持った支持者(自称)として距離を置きつつも思いを馳せており、それは彼女に新たな推しが出来るまで続くこととなった。

 

なお、彼女が地上にいた理由は素戔嗚の火遊びによって開かれた黄泉比良坂の封印を越えてきたからであり、地下へと戻る前に道が再度塞がれた為に戻れなくなって立ち往生していたからである。

 

 

 

 

天弓千亦

 

別名八衢比売。出雲軍が長門にて闇妖怪によって強襲された際、殿を引き受けた朝斗彦と神奈刀比売を庇護した路の神で、奇抜な配色の装束と上下を指さすヘンテコなポーズがチャームポイントの自称イケてる国津神。

道行く旅人を守る神だったことから時代が移るにつれ商売繁盛を司る神にもなった。

 

何故長門にいたのかと言うと、友人である猿田彦の領域に遊びに来ていたからである。

 

 

 

 

 

高天原の神々

 

 

天照大御神

 

オリジナル登場人物。

 

全ての天津神の頂点に君臨する女神。永遠に変わらぬ見た目を持ち、黒々とした艶のある直髪と凛とした面立ち、高貴な地位を示す朱のアイラインが特徴。

冷酷な判断を躊躇なく行える反面、有象無象の天津神と比べると多少は慈愛の心も持ち合わせている。親族を贔屓しがち。

 

彼女が増え続ける天津神の月への移住計画を打ち出した際、現地に住まう八意思兼神に断られた所から国譲りが始まった。そして、十三年にも及ぶ苦難が幕を開けると、息子の裏切りや働かない使者、のらりくらりと躱し続ける大国主に肝を煮やした。

結果、一連の騒動によって不変であるはずにもかかわらず顔が窶れる程には心労に蝕まれることになり、誰にも干渉されない太陽へと移住を決心。自身の領域を作り出し、戦後は太陽にて悠々自適なスローライフを送っている。

 

 

八意思兼神

 

ご存知八意永琳。月の頭脳。

大御神とは仲が良く、彼女の事を大日女と呼ぶ。

 

月夜見が父の伊弉諾によって月に封された際に共に従い、数千年前に月へと移住した。以来、共に移住した綿津見神と共に彼を補佐している。

しかし、やがて月に逃げ込んできた嫦娥を月夜見が寵愛し出すと共に、穢れを極度に嫌う風潮が月の都において流行り出した。それに伴い、月の民至上主義といった優生思想が蔓延るようになったため、そんな時に地球の天津神の受け入れれば、必ずそれ等が揉め事の種となると考え、彼等を受け入れることを拒否した。

国譲りでは大御神に対して大国主から中つ国を譲らせる事を提言、大御神はそれを受け入れた。使者選び、戦後の決め事あれこれは彼女が指示を出した。

 

 

本来月の民は人類誕生以前から悠久の時代を生きている設定であるものの、そうすると色々と辻褄が合わなくなるので、それに比べれば大分後の時代に誕生した…という設定。どっちにしろめちゃくちゃ長く生きている。

 

 

建御雷

 

オリジナル登場人物。

 

中つ国に向けた最後の使者にして征服者。

松葉色の髪に吊り上がった眉、睨まれた者は生きた心地がしないような眼光と彫りの深い面立ちが特徴。性格は意外にも太っ腹。

 

得物は布都御魂剣(ふつのみたまのつるぎ)。反り立った刀身が特徴の神剣であり、伊弉諾物質(イザナギオブジェクト)の一つ。雷嵐を操る建御雷の力と合わさる事でとてつもない力を発揮する。持ち手を選ぶとされており、力が呼応する者には羽のように軽く、不適合者には大岩のように重く感じさせられるという。

 

 

使者がポンコツばかりなことに対して義憤に駆られた事で、本来使者では無かったのにも関わらず名乗り出たことで使者に選出された。そのまま天鳥船に乗って稲佐の浜へと行き、強硬姿勢で大国主と対峙。交渉が決裂したことで、ヤマトの軍を率いるに至った。

だがしかし、日向で妖精に殺されかけたり、増え続ける兵士に頭を抱えたりと苦労人属性が見え隠れしていた。

戦争の最終盤、なんとしてでも勝ちを手にする為に卑劣な手を使い神奈刀比売を倒そうとするも、彼女を守る為に乱入してきた朝斗彦と交戦。危うく負けそうになるも、布都怒志の暴走によって勝ちを掴み取った。

戦後は暫く天の名代として中つ国を統治し、その後鹿島の明神となった。

 

自分らしくない戦い方に加えて勝ち方をしたので、二人とはいつか正々堂々と対決したいと思っている。

 

 

布都怒志(ふつぬし)

 

オリジナル登場人物。

 

名は経津主とも斎主とも云う。国譲り最後の使者の一人にして、ヤマト軍の指揮官。性格は明るいものの腹の底が見えないタイプで、迷うなら食ってみろの精神で行動する。

出雲の要人が軒並み留守にしている間に杵築を強襲し、それを陥落せしめた。

 

振るう武器は緋想剣。火之迦具土命の子孫たる布都怒志の気質を読み取り、燃えるような輝きを見せる。後に建御雷との飲み比べで引き分けた事で互いの武器を交換したが、向こうはそれを勝手に部下へと授けた上に彼等を天人にまで昇格させてしまったので困惑していた。なお自分も後に伊香色雄に布都御魂剣を授けることになり、物部氏の氏神の一人となった模様。

 

戦争の際は出雲の隣国である伯耆も攻めたが、謎の落とし穴に落とされまくったことで平定後はさっさと退散した。

戦後は暫く高天原で過ごした後に香取の明神となった。

 

 

埴安神 袿姫

 

埴安比売やハニヤスとも呼ばれる。

親戚であり高天原の変人仲間でもある天穂日に請われ、天稚彦ソックリの埴輪を作り上げた。高天原にてぶっちぎりの変人枠であるものの、多少好き勝手やっていても誰も文句を言わないので今の立ち位置に満足している。

 

戦後は移動型工房であらゆる場所で埴輪を伝道するという役割を担い、いつしか上毛野(現在の群馬県)に定住した。

 

 

玉造魅須丸

 

三種の神器が一つ、八尺瓊勾玉を作り上げた勾玉の神。別名玉祖命。

何故か出雲玉造の地にて隠遁しており、その地を管理した朝斗彦と交を結んだ。天津神の中でも珍しく国津神相手にも分け隔てなく接する穏やかな神であり、同じもの作りの神である袿姫とは仲が良い。

 

 

天之忍穂耳

 

オリジナル登場人物。

 

天照大御神と素戔嗚の誓約によって産まれた男神五柱の長子。

国譲りの使者として第一に名が上がったものの、地上の様子を観た際に争う国津神の姿を目の当たりにし、自信喪失。彼が使者の任を辞退したことで、次弟である天穂日にその役目が回ることになった。

彼の息子の瓊瓊杵尊は大国主の後釜として地上に降臨し、その様子は天孫降臨の場面で語られることとなる。

 

真名は正哉吾勝勝速日天之忍穂耳(マサカツアカツカチハヤヒアメノオシホミミ)というものであり、ハチャメチャに長い名前を持つ。

 

 

天探女

 

これまたご存知稀神サグメ。

舌禍をもたらす月の天津神であり、天稚彦とのテレパシー相手。彼が占術によって災いもたらすものと発覚した為に幼少の頃から操り続け、戦争が始まる前に大御神の命令で誅殺した。

 

 

 

 

???

 

 

ルーミア

 

何処よりか現れた凶暴な人喰い妖怪。言わばEXルーミア。

ヤマトを関門海峡にて押さえ込んでいた出雲の陣地に突如として現れ、出雲勢を恐怖に陥れた。彼女の出現によって戦いの流れが変わり、意図せずしてヤマト側が勝利を得る一因となった。

妖怪でありながら自然の要素によって成り立つ原初の妖怪であり、死の気配漂う場所へと惹き付けられる性質がある。

 

朝斗彦と神奈刀比売が挑んだものの全く歯が立たなかった、言わば悔いの残る相手。

 

 

 

 

 

*1
翡翠のこと

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