異世界に来たら先生になった件   作:御神梓

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一応、エピローグ?


六十二話

 あれからアビドスは大きく変わった。リムル先生の口添えがあったとはいえ、三大校がアビドスの土地を借りて、お金を支払ってくれることになった。そして、そのお金で少しずつアビドス地区を復興の足しにしている。

 まだアビドス地区は昔の栄光には程遠いかもしれないが、それでも少しずつアビドス地区に人が戻ってきているのは確かな事実だ。最もその多くはミレニアムの生徒達が、砂漠という特異的な状況下での動作実験をするためのものではあるけど。

 今日もアビドス復興の為にできる事を探しつつ、学園生活をしている。

 

「あれ?リムル先生もう来てたの?」

「ああ、ホシノか。昨日のうちに来て仕事してたからな」

「リムル先生って寝てる?アビドス高校に初めて来たときから寝ている所を見たことがないんだけど・・・」

「ああ、まぁ、寝なくても大丈夫だからな」

 

 本当に疑問なのだけど、リムル先生っていつ寝ているのかな。私も結構遅くまで起きているけど、リムル先生が寝ている所なんて見たことがない。シロコちゃん達も日中リムル先生が寝ている所を見たことがないって言ってるし。本当にいつ寝ているんだろう。

 

「リムル先生、今日時間貰ってもいいかな?」

「あ~、すまないけど、今日は難しいかな」

「あれ、珍しいね」

 

 リムル先生が断るなんて珍しかった。何時もならば多少無茶な頼みであっても聞いてくれていたのだが、多分頼みを断られたのは初めてかもしれない。

 

「今日は帰省の予定があってな、明後日の夕方頃には戻ってくる予定だ」

「あ~、リムル先生って・・・魔王なんだっけ?私は詳しく聞けてないけど」

 

 シロコちゃん達とあの黒服との会話でしか聞いていないが、リムル先生は遠く離れた所の魔王をしていて、連邦生徒会長の指名によってわざわざキヴォトスで先生をしているらしい。本当になんでわざわざこっちで先生なんて仕事をしているんだろうこの人。

 

「ああ、一応魔王もやらせてもらってるよ」

「それじゃあ、魔王の仕事をしてくるのかな?」

「そうだな。部下達にある程度仕事を任せられるようにはしているけど、俺じゃなきゃできない仕事もあるからさ」

「大変だね、リムル先生って」

「いつ、寝転がってポテチを食べられるような隠居生活ができる事か・・・」

 

 リムル先生が魔王であることは、過去に見せてくれた戦い方とシロコちゃん達が私が居ない間に見た戦いの話を聞かせてもらったが、その力は私の想像を絶するものだった。それでも、それが空想の物語に出てくるような魔王、それならば納得がいってしまう。

 

「もっとも、私が知る魔王とはかけ離れている気がするけど」

「・・・ん?なんか言った?」

「ううん、何も」

 

 物語で聞く魔王はその強大な力を使って、やりたい放題で好き勝手をしている。そして、最後は勇者によって倒される。けれど、目の前に居る魔王は全くそんな様子はない。強大な力を持っていてもその力を振るわず、キヴォトスの法や先生としての枷を受け入れて縛られた生活の中でやれることをやっている。本当に真逆とも言える人だった、この人は本当に魔王なのだろうかとも思えてしまう。

 

「ねぇ、リムル先生」

「ん?なんだ?」

「リムル先生の国に連れて行ってくれる?」

「・・・まぁ、良いけど」

「え、良いの!?」

 

 断られると思って提案したことだったが、あっさりと許諾されてしまった。

 

「アビドスの復興の為にも、君達に零から造った国を見せる事もいい勉強になるだろ」

「うへぇ、いいんだ」

 

 こうして、私達はリムル先生が魔王として統治している国に行くことになった。

 リムル先生の国に行くことが決まって、直ぐに皆に連れて行ってもらえることを伝えると、皆で直ぐに旅行の準備を始める。寝床や寝間着、食事なんかは向こうで用意してくれるとのことだが、日用品に関しては全くないので準備しておくようにとことで、大急ぎでそれぞれのバッグに自分の日用品を詰めていく。

 そして、大体十時ごろ準備を終えた私達は体育館で待ってくれていたリムル先生の元へと来た。

 

「リムル先生、お待たせぇ」

「お、来たか。って五人揃っていくんだな」

「ん、当たり前。私達は一蓮托生、欠ける事なんてないんだから」

「そっか、えっと、一度あっちに向かうとこっちには俺が居ないと帰れなくなるから、忘れ物はないな?」

 

 リムル先生が居ないと帰れないというのは、多分魔法を使うからだろう。魔法を使われたら、私達は帰り道が分からなくなってしまう為帰れなくなる。

 

「皆、忘れ物はない?」

「ないですよ」

「大丈夫です☆」

「ん、大丈夫」

「大丈夫よ」

「大丈夫だってぇ」

「そうか、それじゃあ行くぞ」

 

 リムル先生が手を突き出すと、体育館の中であるにも関わらず風が吹いた。そして、風が段々と強くなっていき、何もない空間に穴が生まれた。

 

「これで良し、この穴は俺の国にある俺の家に繋がっているから、付いてきな」

 

 リムル先生はその穴の中へと入って行った。

 私達は見慣れないモノである為、若干の怖気はあるけれど、リムル先生が行ったため私達も続いた。

 

「おぉ」

「ん」

「わぁ」

 

 穴を抜けた先を見て思わず声を漏らしてしまう。そこは木々に囲まれた場所に建てられた戸建ての家。話に聞く百鬼夜行の建築様式に似ている建物の前の庭に私達は居た。

 

「全員問題なくこれたか?」

「ん、全員居る」

「うへ、ここがリムル先生の国なのかぁ。空気が違うなぁ」

「砂漠と森の中じゃそりゃ空気は違うだろ。ほら、こっちだ」

 

 リムル先生は家を出た、私達も続いて家を出て行った。

 

「・・・いやちょっと待ってよ?!」

 

 しばらく歩いて町並みが見えたところで思わずセリカが突っ込むけど、こればっかりは私も突っ込ませてほしい。木々の中を抜けた先にはレンガらしき石材で舗装された道に、定期的に置かれている街頭、なにより綺麗な街並みが続いていくのだけれど・・・・

 

「あの人達何!?」

 

 全身が緑の人達?がそこら中に居る。様子からしてここの住民なのだろうけれど・・・私達が知る人体構造とは外れているような気がする。

 

「ん?ホブゴブリンだけど・・・」

「ホブゴブリン?え、それってゲームの中に出てくる魔物じゃ・・・」

「・・・あれ?おれ君達に魔物の説明してなかったっけ?」

「魔物って何!?」

 

 リムル先生が突然その場でバク転をしたかと思うと、そこには先生の姿はなかった。そして、代わりに何やら液体の塊が現れて。

 

「ごめんごめん、魔物の説明をしてなかったね。ここは魔国連邦(テンペスト)、魔物達が作った国で、俺はそこの盟主にしてスライム、魔王リムル=テンペストだよ」

「・・・ごめん情報が多すぎるから整理させてほしい」

「とりあえず、宿を用意しとくから、そこで落ち「リムルさま~~~~!!」ん?」

 

 何処からか聞こえてくる男性の声、それがリムル先生のことを呼んでいて段々こちらへと来ていた。そして、その声の姿が見えて来た。

 

「ああ、リグルド。どうした?」

「た、大変です。リムル様」

「ああ、どうした?」

「ガゼル王が既に来訪してしまっております」

「はぁ!?今日の昼過ぎの到着予定だったろ!?」

「それが、天翔騎士団を使って向かってきていたようで」

「何してんのガゼル王!?」

 

 王という言葉が聞こえてくるため、魔国連邦(テンペスト)とは違うどこかの国の王が来てしまっているのだろう。

 

「だぁ~わかった。リグルドは彼女達の案内を頼む、あの彼女達の食事と二晩分の宿も費用は俺が出す」

「わ、わかりましたが、彼女達は?」

「異世界の子供達だ。社会科見学でこっちに連れて来たんだが・・・とりあえず彼女達を頼んだ」

 

 リムルさんはいつだったかの様に翼を広げた人型の姿になり、翼を羽ばたかせてものすごい速さで消えて行った。

 

「行っちゃった・・・」

「ああ、えっと、リムル様から後のことを任されたリグルドです。よろしくお願いいたします」

「えっと、よろしくお願いします」

 

 お互いに自己紹介を終えてから、リムル先生の代わりにリグルドさんに魔国連邦(テンペスト)を案内してもらうことになった。

 

「ひとまず、お荷物を置ける宿を確保いたしましょうか。リムル様のお客様でしたらすぐに宿を用意することができます」

「えっと、ありがとうございます」

「ささ、こちらへ」

 

 リグルドさんに案内されて、私達は魔国連邦(テンペスト)の中を歩き進んでいく。

 

「ねぇ、ホシノ先輩。私の気のせいかもしれないけどさ」

「うん、多分私達全員思っていることだよ」

 

 私達が町中を進んでいって思ったことは一つ。あれ?なんだか街並みが段々豪華になっていっていないかな?

 

「あの、すみません」

「はい、何でしょうか?」

「私達一体何処の宿に向かっているんでしょうか、あとこっちの通貨の相場も教えてもらえるとありがたいんですが」

「ああ、来賓用の魔国連邦(テンペスト)で一番良い宿です」

「うん、ちょっと待って?」

 

 来賓用って、本来なら私達みたいなのが泊まるようなところじゃなくて、今ここに来ているガゼル王とかそういうお偉いさんが泊まるような場所だよね?なんで私達をそんな場所に止まらせようとしているのこの人?

 

「何か問題がありましたか?」

「いやいや、問題も何もなんで私達がそんな宿に」

「ああ、もしやもっと上のものがよかったでしょうか。これは失礼しました」

「だからそうじゃなくて」

「そうではない?」

「えっと、どうして私達がそんなに良い場所に泊れるのかがわからないのですが」

「そういうことでしたか」

 

 危うくさらにグレードを上げられそうな会話になりかけたけれど、とりあえずこちらの疑問を理解はしてもらえたようだ。

 

「理由は単純ですよ。あなた方はリムル様が直々にお連れになったお客様です。魔国連邦(テンペスト)で問題に巻き込まれてしまっては、一大事どころではないのですから。安全性が最も高い場所にお泊りになっていただくのは当然のことです。ましてや子供・・・でいいのでしょうか。こちらでは大人のように見えますが、それは置いておくとして。異国の子供達に何かあれば責任を負うのは我らなのですから」

「そうなんですね」

 

 確かに私達は彼等からしたら異国の子供達なのかもしれない。キヴォトスでも他の自治区の生徒が問題を起こせば大きな問題として扱われてきていた。私達子供達であれだけの大問題であれば、大人達の世界で同じような問題を起こしたら、圧倒的に規模が違うものになってしまうのだろう。

 

「それと、通貨の相場でしたね。ドワルゴン通貨を使っていますか?」

「ドワなに金貨?」

「その様子だどご存じなさそうですね。そうですね、都市部の労働者の月当たりの賃金が銀貨150枚で農村部の場合は100枚には届かないですね。ドワルゴン産ローポーションで銀貨3枚、農村部の宿なら銀貨2枚ですね」

「えっと・・・大体銀貨一枚千円前後ですかね」

「ちなみに、そこの宿は普通に泊まったら一泊幾らぐらいなんですか?」

「来賓用なので一般開放はされていませんが、そうですね、金貨10枚程度ですかね」

「・・・金貨1枚は銀貨は何枚ですか?」

「銀貨100枚ですね」

「「「「「・・・」」」」」

 

 えっと、1枚千円程度の銀貨が100枚で十万だよね。それが10枚ってことになるから、百万円?!」

「うぉ、急に大きな声を出されてどうしました」

「え、あ、声に出ちゃってた?」

「ええ、ああ、そうだ一つこちらから質問が」

 

 リグルドさんから質問?一体どんな質問が飛んでくるのかと私たちは身構えるが。

 

「相部屋と個室どちらをご希望なさりますか?皆様全員お泊りになれるお部屋もありますが」

「「「「「相部屋でお願いします!!」」」」」

 

 流石に一晩百万円相当の部屋に連泊、それも費用はリムル先生のポケットマネーともなれば私達の精神が持たないよ。

 そんなこんなでリグルドさんに案内されて、私達は今日明日泊まることになる宿へと到着して、自分達の荷物を置いて身軽な状態になったのだけれど。

 

「豪華すぎて落ち着けないね」

「うん、私達が今まで過ごしてきた環境とは違いすぎる」

 

 用意された部屋はこれまで私達が過ごしてきた部屋とは圧倒的に違いすぎる。部屋は五人で使うには広く持て余していて、使われている布すべてが素人目でも分かるほどに高級なものが使われている。

 

「そうでしょうか?」

「そりゃ、ノノミ先輩は慣れているでしょうけど」

「あはは、こういう時はノノミちゃんの感性がうらやましくなっちゃうよ」

 

 普段から高級なものに慣れているノノミちゃんだけ落ち着けていた。

 

「それにしてもさ」

「うん?」

 

 ベッドに座りながらセリカちゃんが話し始める。

 

「リムル先生がすごい人だってのはわかってたけどさ・・・ここまでだったんだね」

「そうですね。魔王って言葉から、その、悪いことを言っちゃいますけど、お城を中心としてお城の周辺だけ発展しているのかなって、勝手な想像をしていましたけど」

「お城なんてもの、どこにもないですね。それに、穴から出た先にあった家、あれがリムル先生のこっちの家って言ってましたし」

「魔王ってなんだっけ?」

 

 どうしてリムル先生が魔王なんて言葉で呼ばれているのかが、猶更わからなくなってきてしまった。

 

 ホシノ達をリグルドに任せてから、俺は大急ぎで執務館へ向かいつつ、服を先生として着ていたシャツとスーツからいつもの服装へと戻した。

 上空からペガサスの存在を確認しつつ、執務館の前に着地し、急いで扉を開けて中へと入り廊下を走り抜ける。

 

「シュナ、ガゼル王は!?」

「既にお部屋にご案内してあります。お茶とお茶菓子を多めにお出ししておりますが」

「多分なくなってると思うから、新しいお茶とお茶菓子の用意を」

「はい!!」

 

 通路で待っていてくれたシュナに頼みつつ、俺はガゼルの居る部屋へと入った。

 

「大分お待たせして申し訳ありません」

「構わん、こっちも予定よりも大分早く来てしまったのだからな」

 

 そういってガゼル王は俺が遅れてきたことを許してくれたのだけれど、目の前に大分多く用意されていたであろうお茶菓子は綺麗さっぱりなくなっていた。大丈夫?糖尿病にならない?

 

「それよりも早く席に座れ、いつまでも扉の前に居たら話せる話も話せん」

「ああ、すまない」

 

 俺はガゼル王の対面の席に座る。

 

「要件は事前に伝えていた通り、魔導列車の件だが」

「ああ、今のところこちらでは予定通りに進んでいるが、何かトラブルでもあったのか?」

 

 いつものように国のトップとしての会談を進めていく。途中シュナが追加のお茶とお茶菓子を持ってきてくれて、当然のごとくガゼル王は食べきった。

 

「なら、その問題はこっちの方で調整しておくよ」

「手間をかけるな」

「いいって、長期的に見れば誤差程度の問題だから」

「そうだな」

 

 急ぎの案件だった会議も終わり、国王としてしなければいけない会話は終わる。いつもならば、ここからラフな世間話なんかが始まるのだが、今日のガゼル王は何やら雰囲気が違う。

 

「で、今度は何を企んでおる」

「た、企むって人聞きの悪いなぁ。特に何もしてないよ?」

 

 本当に一体何のことを言っているんだ?今のところ特に大きな祭りの開催も企画していないし、新しい発明や発見とかもなかったはずだけれど。

 

「はぁ」

 

 思いっきりため息つかれた!?

 

「考えてもみろ、お前が一か月以上大人しくしていた時期があったか?」

「何その逆の信頼!?」

「魔王になって間もなくに開国祭をしたお前が何を言う」

「うぐ」

 

 まぁ、確かに戦争とかお祭りとか、新しい発明やら発見、異世界からの干渉とかいろいろあって世界を騒がせることはあったけど、なんだか嫌な信頼が生まれてしまっている。

 

「で、本当に何を企んでいるんだ?」

「え、いや、本当に大したことじゃなくて」

「どうなんだ?」

 

 あの、その顔の圧やめてください。あの本当に。

 

「はぁ、わかったよ話すよ。ガゼル王になら話しても問題ないだろうし」

「ほれみろ、何かやっていたではないか」

「やってたのは事実だから否定できない」

 

 俺はガゼル王に異世界からの干渉があったこと、そして俺が今干渉してきた異世界で調査をしていてそこで先生をしていること、それでしばらく国を空けていることを話した。

 

「リムルよ」

「ん?どうした?」

「一国が王が長期に不在になっているなんて大事なことをペラペラ話すでない!!」

「うお!?」

 

 珍しくガゼル王から鉄拳制裁が飛んできた。あの、一応他国の国王同士なんだからね?

 

「お前のやらかしだ、俺のことをとがめる奴は居らん」

「なにそれ!?」

「まったく」

 

 あ、割とご立腹だこれ。

 

「で、その異世界とやらはどんなところなんだ?」

「そうだな。ヒナタやユウキ、うちのほうで保護している子供達なんかの異世界人が住んでいた世界に似ているところがある世界だな」

「ほう」

「ただ、全く違うところもあって、ここ魔国連邦(テンペスト)のように多種族が共存している世界だ。最も、魔物といえるような存在は向こうにはいなかったが。あとは、あっちで一般的に流通している武器は銃、あ~、砲を軽量と小型化をして一度の装填で何発も撃てるようにした武器なんだけど、それが一般的だな」

「銃か、確か帝国にそのような武器を持っていたやつがいたな」

 

 ガゼル王に俺があっちの世界で知りえた情報を共有する。ヘイローと呼ばれる不思議なもの、子供達がまるで小さな国を運営する不思議な社会体制、原住民でもわからないオーパーツとオーバーテクノロジーの存在。

 

「ふむ、確かにリムルがその世界を脅威に思うのも納得がいくな」

「最も、並行世界に干渉することができる技術の存在を知ったのは最近だけどな」

「リムルはその情報を知ったうえでどうするのだ?」

「まだ調査を続けるかな、俺達の世界にこれ以上干渉されないという確証もないし」

「わかった、それまでの間、魔国連邦(テンペスト)に何かあったらドワルゴンも手を貸そう」

「いいのか?」

「お前が不在の間に魔国連邦(テンペスト)で問題が起きてみろ、まともに仲裁ができるものが他にいるか」

「それもそうか」

 

 ドワルゴンが手を貸してくれることになるのはありがたいことだった。俺らの国はまだ国としては新しい、国力や武力等があっても経験が圧倒的に足りていない。そんな中で俺が長期的に不在になっていても、経験豊富で中立国家のドワルゴンが手を貸してくれるのはありがたい。

 

「・・・今更だけど、ドワルゴンって中立国家じゃ?」

「今更過ぎる問題だな」

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