転生したらハロだった件   作:デンドロビューム

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お待たせしました。
内容がタイトルに負けてないと良いです。
どうぞお楽しみください。


少女が見た日本の復興風景

洞窟周辺での作業を開始してしばらく経った。

現在は上下水道に工事が行われており、家はまだ経っていない状態である。

作業の対象でない区画には、仮設の大きめの建造物ができており、そこで皆んな寝泊まりをしている。

ドワーフ達やゴブリン達が真剣に作業してくれており、さらにゴブリン達は進化している為、作業は滞りなくかなりの速さで進んでいる。

僕も手伝った方が速いのだが、内なる製作欲に負けた為、現在は洞窟の内部で新型MSの開発中である。

 

(おいボルド、ちょっとこっちに来てくれ。どうやら人間が来てるらしいんだ。)

(了解、すぐ行く。)

 

どうやらお客さんが来た様だ。

何気にこの世界で初めての人類との接触となる為、緊張感を持ちつつ向かう。

 

リムルの言っていた場所に到着すると、どうやら既にリムルは中にいる様だった。

 

「お待たせリムル。」

「お、ようやくかボルド。紹介する、コイツは俺の兄弟のボルドだ。」

「「「ゴーレムとスライムが兄弟!?」」」

「・・・もしかして、ザク?」

 

どうやらリムルの言っていた人間というのは、あの洞窟の騒がしい3人組と、仮面を被った女の人だった。

3人組は僕とリムルが兄弟だという事におどろいている。

まあスライムとゴーレム(実際はゴーレムコア)は全くの別物だし、正しい反応と言えるだろう。

それよりも注目するべきは仮面の女の人の反応だ。僕のザクを見た反応からして、恐らくは僕たちと同じ世界の人だろう。

 

(リムル、あの仮面の人・・・)

(ああ、後で話を聞くか。)

 

「ま、ゆっくり食事でもして、終わったら話を聞かせてくれ!」

 

リムルがそう言ったのを機に、僕とリムルは専用のテントに移動して4人が食べ終わるのを待つ事にした。

しばらくリムルと雑談をしていると、食事を食べ終えた4人がやってきた。

 

「では改めて、初めまして。ここの主のリムルと言う。」

「同じく、ここの主ボルドだ。」

「早速だが、ここへは何をしに来られたのかな?」

 

改めて自己紹介をして、要件を聞かせてもらう

 

「初めまして、俺はカバル。一応、このパーティーのリーダーをしている。こいつがエレンで、こっちがギドだ。言ってわかるかな?Bランクの冒険者だ。」

「初めまして! エレンですぅ!」

「ども! ギドといいやす。お見知りおきを!」

 

やはり騒がしい3人は元からパーティーだったらしい。

強さはBランクらしいが、僕はランクの下限も上限も分からないので正直ピンと来ない。

まあヴェルドラの洞窟から帰って来れるくらいの強さはあるのだろう。

情報を整理しつつ、仮面の人の方を見る。

 

「で、こっちが道が一緒という事で、臨時メンバーになった、シズさんだ。」

「シズです。」

 

どうやら仮面の人はシズさんと言うらしい。

1度疑ってしまったからなのか、名前からも日本人っぽさを感じ取ってしまう。

しかしお客さんの前で別の事を考えるのは失礼だと思い、思考を切り替える。

 

「これはご丁寧に。それで?」

 

どうやらリムルも話を進める事にした様だ。

そして暫く話を聞いていたのだが、この3人、なんとも間抜けな感じである。

どうやら人間達はヴェルドラが消滅したのを感じ取り、その情報の裏付けをする為にこの人達が送り込まれたのだそうだ。

しかし特に怪しいものも見つからず、やっと怪しい穴を見つけたと思い剣を突き刺すと、それは巨大蟻(ジャイアントアント)の巣穴だった。

そこから3日間逃げ回り、結局僕らの建設区域に来る事となったのだそうだ。

彼らは自らの事を冒険者と名乗っているが、本職はお笑い芸人なのではないだろうか。

僕は訝しんだ。

 

「ところで、見ての通り、ここに町を作っている途中なのだが、ギルド的には問題あると思うか?」

 

ここでリムルが質問をする。

僕としては、人間が魔物の町の建造を禁ずるわけもないと思うのだが、もしそんなルールがあった場合は、そこから摩擦や問題が生じる可能性もある。何気に重要なポイントである。

 

「いや…、大丈夫だろ?」

「そうねぇ…、ギルドが口出す問題じゃないしね。国はどうなんだろ?」

「うーん…、あっしには判りやせん。」

 

微妙な反応である。まあダメだった場合は場所を変えるなりルールを変えるなりするだけだ。

こうして一旦会話は終わりを迎えた。

皆さんには、今日の所はこの町に泊まってもらう事となった。

 


 

見晴らしのいい小高い丘の上に仮面の人、シズさんが立っている。

僕とリムルはそこへ近づいて行く。

 

「ちょっといいかな。」

 

そう言いながらシズさんの隣にリムルが並び立つ。

先に声をかけたのはリムルである為、2人の会話を邪魔しない様僕はリムルの後ろに立つ。

丘の上からは、夕日を浴びた森の木達が宝石の様に輝くのが見える。

この自然豊かな異世界でなければ見ることの出来ない光景だろう。

 

「聞きたいことがあるんだけど・・・その、シズさんは日本「スライムさん、さっきのはゲームのセリフでしょ?」

「ゴーレムさんの体はアニメのだよね?」

 

ゲーム。そしてアニメ。この世界の文明レベルからして無いも物。つまりは僕たちの世界の物の名前である。

つまりは僕たちと同じ異世界の人間だ。

 

「私はやった事も見た事も無かったんだけど、同郷の子から聞いてね。」

 

そう話すと同時にシズさんはリムルを抱き上げた。

心なしか(この姿になってよく女の子に抱かれる。役得だなぁ!)なんて考えてるのを感じる。

なんと破廉恥なスライムなんだ!

僕なんてこの世界でまだ一度も女の子に触れたことないのに!

 

「2人も日本から来たの?」

「ああ、俺もボルドも日本人だ」

「あ、僕はクォーターなんだ。だから純粋な日本人ではないかな。」

「そうなの?でも、会えて嬉しいよ!」

 

正直僕も嬉しい。

こっちにいる日本人が僕とリムル2人だけだったのが、シズさんも合わせて3人になったのだから嬉しくないわけがない。

話を聞く限りは他にも日本人はいる様だし、町が安定してきたら探しに行くのも良いかもしれない。

 

「2人はどうしてこっちに?」

「俺は刺されて死んじゃってさ。」

「刺されて?」

「気がついたらこんな素敵な姿に!」

 

どうやらこの破廉恥スライムは女の子に抱かれるのがよっぽど好きらしい。

フレンチ料理にしてやりたい気分だ。

 

「僕は線路に突き落とされて電車に轢かれたんだ。」

「電車に?」

「そして目が覚めると、体はこんな姿に!」

 

そう言って僕はコックピットから飛び出す。

 

「あれ?もしかしてゴーレムさんってゴーレムコアだったの?」

「そうだよ。町のみんなはまだ知らないからバレるまで隠しておくつもり。」

「そっか、2人とも転生者だったんだ。大変だったんだね。」

 

そう言ってシズさんは僕の本体を撫でてくれた。

その手はなんだかあったかいと言うより、燃え盛る炎の様に熱い様な気がした。

 

「シズさんは違うの?」

「私は・・・召喚者だから・・・」

 

召喚者。僕たちの世界からこの世界に呼び出された人達の総称。

殆どが魔法によっ呪われており、強力な兵器としての役割を持っている。とヴェルドラは教えてくれた。

彼女にも残してきた物があっただろう。転生なら比較的簡単に割り切れたかもしれないが、召喚ならやはり引きずってしまうだろう。

 

「シズさんが召喚されたのはいつなの?」

「ずっと昔。街が燃えて。炎に包まれて。空から爆弾が降ってきて・・・母さんと一緒に逃げて、その時に・・・」

 

恐らくは世界大戦の真っ最中だろう。空襲により命を失わなかっただけ儲け物。なのだろうか?

 

「お母さんは?」

 

リムルが質問するが返事は返って来ない。恐らくははそう言う事なのだろう。

悪い事を聞いてしまった。

 

「すまない。」

「僕も、ごめん。」

 

2人で謝る。謝罪は大事である。

 

「そうだ、面白い物を見せてやるよ!」

「面白い物?」

 

そう言うと共に思念伝達でリムルの記憶が飛んでくる。

そして見えたのは生前のリムル、つまりは三上悟が住んでいたであろう部屋だ。

そこの壁際のパソコンにエルフの画像が写り始め、少しずーつ服が透け初めて・・・

 

「うわぁぁぁ!!違う!そうじゃ、そうじゃない!!」

 

そこでリムルは慌てて思念伝達を止めた。

 

「綺麗だったよ?」

「リムル、君も破廉恥なんだね。」

「な、破廉恥じゃないわ!」

 

閑話休題。

改めてリムルが見せ始めたのは、僕たちの世界の写真や映像だった。

第二次世界大戦大戦直後の東京から、東京タワーの建設、新幹線の開通、そして締めに現代の東京の夜景。

 

「すごい。絵葉書で見た、ニューヨークの摩天楼の様。」

「戦争が終わって平和になったよ。街も経済も発展した。」

「そっか、よかった。お母さんにも見せてあげたかったな・・・」

 

シズさんは感動した目で、しかし少し寂しそうな目でそれを見ていた。

 

「俺達はこっちの世界でも、みんなが平和に暮らせる街を作りたいと思っいてる。」

「素敵。そうなるといいね。」

「なるよね、リムル。」

「ああ、なるさ。きっと。」

 

最後に見たのは戦争で火に包まれた町だったシズさんにとって、この光景が素敵で夢に溢れた物だと感じてくれたら良いと思った。

しかし、ここでシズさんの表情に曇りが見え、同時に苦しみ始める。

 

「シズさん!?」

「大丈夫!しっかりして!?」

「ふぅ、ふぅ、ごめんなさい。」

 

数秒の内にシズさんの表情は元に戻った。しかし未だに表情は曇っているように見えた。

 

「大丈夫かい?」

「ええ、多分。」

「我慢はしないでね。」

 

解析鑑定をかけようか迷うが、やめておく。

きっとそう言う事を勝手にするのは、盗撮と同列の行為だと感じるからだ。

 

「おーい、旦那達ー!ちょっと良いかなー。」

 

ここでカイジンから声がかかる。

 

「新しく家を建てる場所の相談をしたいんだ。」

「ああ。」

 

どうやら建築予定地の相談のようだ。

もう少し話してみたい気持ちもあったが、仕方ない。

 

「じゃあ。」

「じゃあね。」

「じゃあ。」

 

そう一言かけて、僕たちはシズさんと別れた。

 

「邪魔だったか〜?リムルの旦那。」

「うるさいな。」

「そう言う割に緊張してたみたいだったけど?」

「照れんなって。」

 

僕とカイジンでリムルを茶化しながら、僕達は町の方へと降りていった。




ステータス

ボルド・テンペスト(前橋 英作)
種族:ゴーレムコア
搭乗機体:ザクⅡ S型
所持スキル
ユニークスキル「製作者」 ユニークスキル「放熱者」
効果:制作補助      効果:熱変換
   スキル獲得補助      魔素変換
   解析鑑定         熱操作

ユニークスキル「高速者」 ユニークスキル「既知者」
効果:身体能力三倍化   効果:演算解析
   攻撃予測         魔力感知
   超速再生         告知

エクストラスキル「採掘」
効果:物体粉砕

英作(ボルド)は実は父方のお婆ちゃんがアメリカ人。
誤字報告よろしくお願いします。
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