ナノカ「紫藤アリサ...。」
アリサ「あ゛ぁ゛!?何でウチの名前を知ってんだッ!」
マーゴ「...やっぱり
マーゴは一瞬、寂しさを感じさせる無表情を浮かべる。
マーゴ「(私達の様な転生した精霊は転生直後は大きく分けて2つの状態が存在する...1つは私やナノカちゃん達みたいに「転生前の記憶をある程度の保持する者」、主に自分が転生したキャラクターに関する事が頭に保持される。流石に転生後の世界に関する記憶は一部を除いて持ってはいないのだけれど...。そしてもう1つは「転生前の記憶を未だ思い出せず、自分がその
ナノカ「(何より厄介なのは紫藤アリサの性格よ、彼女は何よりも自分自身に厳しいわ、過ちを「許される」という行為は彼女にとって1番やってほしくない行動。そして原作だと魔女化による殺人衝動のせいとはいえ、自分を含んだ魔女候補を全員殺せば悲劇が起きなくて済むと考えてしまっていたのだから。恐らく彼女が精霊を狙う理由は...。)」
耶倶矢「フン!何を言うか!この颶風の巫女たる八舞耶倶矢を相手にお姉様に指一本でも触れられると思ったのか!」
夕弦「肯定、舐められたものです。」
アリサ「うっせーんだよ!なら見せてやるよ...!精霊を殺す為のウチの力を...!《
するとアリサの右腕が燃え上がり、弾けると竜を模した様な鎧が右腕に纏われた。その鎧は赤と黒の指が鋭い鎧で節々から赤黒い光を点滅させ、その腕には熱した様な赤く光る鎖が3本程、垂れながら巻かれており、更に同じ鎖が1本、腕から身体に絡みついていた。
マーゴ「...ッ!」
ナノカ「紫藤アリサの天使...いや
アリサは右腕を振るい、美九達へと飛び出す。
アリサ「燃えやがれッ!!」
アリサは腕を振るうと美九達の周りで火柱が起きる。
美九「くっ...!」
四糸乃「よしのん!」
よしのん『分かってるよ〜!』
すると美九達の周りが氷で囲われる。
アリサ「邪魔なんだよッ!」
アリサは瞋恚咎人を振るうと垂れている鎖が伸び、その熱によって囲いとなっている氷を簡単に叩き壊す。
アリサ「死ねッ!!」
アリサは瞋恚咎人の掌に業火のを集束させ、火球を放つ。
耶倶矢・夕弦「「《
耶倶矢と夕弦は小さな暴風を起こして火球を明後日の方向に吹き飛ばす。すると壁に飛ばされた火球が大爆発を起こす。
耶倶矢「まさに地獄の業火とも言える一撃!」
夕弦「驚愕、アレを受ければ夕弦達も無事では済みません。」
耶倶矢「それなら撃てなくすればいい!」
耶倶矢と夕弦は颶風騎士の力でアリサの足元に暴風を起こす。
アリサ「ぐぅ...!」
暴風は不規則的に風の動きが変わり、アリサはまともに体勢を整える事が出来ない。
耶倶矢「かっかっかっ!見たか!颶風の巫女たる我らの力!これで狙いは定まるまい!」
耶倶矢は動きを完全に封じたと確信した。が...
アリサ「定める必要なんてねーんだよッ!!」
アリサがそう叫ぶと耶倶矢達の真下から爆炎が起きる。
耶倶矢「あっつ!?」
夕弦「驚愕!あの状態でも攻撃を...!?」
そのまま炎はマーゴ、ナノカ、美九、四糸乃の元へと襲い掛かる。
マーゴ「カゲマルちゃん!」
カゲマル『ぬぉぉぉぉぉぉぉッ!!』
四糸乃「《
マーゴとナノカはカゲマルが超音波の壁で美九と四糸乃は氷結傀儡の氷壁で防御する。
ナノカ「(今の彼女は反転状態、私達まのさば組の反転体は人格は変わらないけれどその代わり殺人衝動が強くなる...。)」
美九「このままだとジリ貧です...!行きますよ!」
美九は精霊達を連れて会場から逃げる。
アリサ「!逃すかよッ!」
アリサは追い掛けようとするがナノカはサイトが変形したライフルを構え、アリサの先の床へと威嚇射撃をする。
アリサ「ッ!てめーら...!」
アリサは矛先をマーゴとナノカへと向ける。
ナノカ「安心してほしい紫藤アリサ、私達は味方よ。」
アリサ「巫山戯んなッ!ウチの味方だぁ?」
ナノカ「...貴女はどうしてそこまで精霊を殺そうとするのかしら...?」
アリサ「当たり前だろッ!誰かを苦しめる事しか出来ない力を持ってこの世界に現れて、実際誰かを苦しめる事でしか存在できないなら、存在する必要ねーんだよッ!ウチら精霊は...この世界にとって害悪でしかないんだッ!」
そう言ってアリサは瞋恚咎人の鎖を振るい、マーゴの左腕とナノカの右腕、そして腕ごとメカウデ達を縛り付ける。
マーゴ・ナノカ「ぐっ...!」
カゲマル『ぬぐぅ...!』
サイト『マジヤバッ!ってカンジ〜...!』
アリサ「安心しろ...てめーらを殺したらさっき逃げた奴ら、そして他の精霊を殺して、ウチも死んでやる...それなら文句ねーだろ...!」
ナノカ「!...大アリよ...!」
アリサ「なら...ウチを殺して止めてみなッ!!」
マーゴ「...その必要はないわ。」
アリサ「あぁ?」
アリサはマーゴに怪訝の表情を向ける。
「アリサちゃんッ!」
突如、アリサの背後から1人の少女が抱きつく。
アリサ「ッ!誰だッ!?」
アリサは抱きついてきた人物を見る。毛先と瞳が桜色の白髪、黒いベレー帽とアウター、ドロワーズの様なショートパンツ、少女を象徴とする桜らしき花があしらわれた少女「桜羽エマ」がアリサに抱きついていた。
エマ「っ...!」
アリサから発せられる異常な熱にエマは一瞬顔をかしめるが、堪えて抱きつく。
アリサ「てめーも精霊か...!ならてめーから...ッ!?」
アリサは瞋恚咎人を振り上げ、エマに振り下ろそうとするが瞋恚咎人の鎖がそれぞれ別々の方向へと伸び、床や壁、天井に突き刺さると振り下ろされた瞋恚咎人がエマに当たる前にその場で固定される。
アリサ「なっ...!?」
アリサは驚愕し、左腕をエマに突き刺そうとすると身体に絡みついている鎖が左腕に絡みつき、身体に固定する。
アリサ「どうなってやがる...!」
エマ「アリサちゃん...。」
アリサ「くっ...ッ!?」
アリサはエマの心配する瞳を見て驚愕する。
アリサ「何でそこまでウチの事...ッ!?」
エマの瞳を見たアリサは身に覚えのない光景を思い出す。目の前の少女と背後にいる2人の少女、自分という存在、そして...自分の前世の記憶。それらを思い出したアリサは呆然とした顔で気付かぬうちに一筋の涙を流す。
アリサ「さく...ら、ば...?」
エマ「!アリサちゃん!」
アリサ「宝生に...黒部...。」
マーゴ「アリサちゃん...。」
ナノカ「...やっと思い出したのね。」
アリサ「ウチ...は...!」
すると瞋恚咎人は消え、アリサは膝をつく。
アリサ「ごめんなさい...!ごめん...なさいぃ...(泣)!」
アリサは顔を抑え泣き出す。
エマ「いいんだよ、アリサちゃん...。」
エマはアリサを抱きしめる。
エマ「おかえり...!」
ラタトスク報告書
⚪︎月×日
識別名:パニッシュ
危険度:AA
スナイパー同様、〈天央祭〉にて反転状態で現れた新種の精霊。フードを被った灰色の髪の少女の姿をしている。気性が荒く、炎を発生させる力を持つ。何故か他の精霊を狙っているのが判明。〈天央祭〉での言動で、ASTと似た感性を持っていると思われ、自分を含む全ての精霊を滅ぼそうとする為、早急に霊力を封印すべき対象。新たに現れた謎の精霊と接触後、大人しくなり、ライアー、スナイパー、謎の精霊と共に姿をくらます。現在、捜索中。