先生は塞翁が馬という言葉を知っているかな?   作:ミサキル

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憂鬱な花

「あ」

 

目が覚める。

ジンジンと暑く頭はハンマーに殴られたような痛みがあった。

―――知らない天井だった。

匂いで分かる。

 

「ここは…保健室と観てもいいかな?」

 

しかし周りを見渡しても誰もいない。

……一つだけ言えるとするならば。

 

「どうやらここは現実のようだ」

 

そう言い百合園セイアこと私は、ベットから降りた。

 

「ふむ……」

 

とりあえず周りを探索することから始めなければやれることもやれない。

 

「ここは…もしかすると」

 

少し観察してわかったがここは恐らく先生と共に行こうとした学校の内部の可能性が高い。

―――だとすると誰かが私をここまで運んだのだろうか?

 

「……誰かは分からないけど礼は言わないとね」

 

とりあえずガラガラと鳴る扉を開き職委員室へと足を運んで行くのだった。

 

 

職委員室に行けば誰かがいるかもしれない。

そう考えガチャリと冷たい金属越しにドアを開けた。

 

「―――誰もいないな」

 

確かここの学校はまだ廃校になったりはしてなかったはず…だというのに職委員室には誰もいなかった。

 

「今日は何か特別な日なのもしれないが……私には計れることは出来ないね」

 

ふと、時計を見ると。

 

「時刻は――まだ午後の2時か」

 

随分と時間が経ったように感じてたが、あの世界とこちらは全く時間の進みが違うらしい。

あの世界はこちらよりも進みが遅い…ということだろう。

 

「ん?」

 

なんとなく直感で見たカレンダー。

そこには7月24日に○が入っていた。

 

「どうして…今日に○が?」

 

疑問に思う、何かこの学校では特別なことが行われる日なのだろうか?

その時。

 

ガタンッ。

 

と何か大きなものが落ちたような物音が聞こえた。

 

「――気になるがここはあの物音の方が先か」

 

とりあえずあの物音の鳴る方へと歩を進めメンチカツ部の部室に着いたのだった。

 

 

「メンチカツ部…?」

 

珍しい部活の名前だ…調理関係なのだろうが何故メンチカツ部なのだろうか?

疑問に思いつつガラガラと扉を開けた。

 

「誰も…居ないな」

 

いや居る、確実に誰かが隠れている。

直感がそう訴えかけている。

誘い込むように言った噓はしっかりと機能しているだろうか?

 

「ふぅ―――」

 

油断は出来ない…とりあえず銃の場所を確認するが。

 

………………ない。

 

全く気づかなかったが銃がなかった。

 

―――不味い、今襲われてしまえば勝機はない。

 

武器もない状態でそして相手は隠れ潜んでる…罠にかかったとみていいだろう。

今は隠れているが恐らくそのうち襲いかかってくるはずだ。

隠れている相手が一人と限らない可能性も考慮して考えるなら………。

 

「よし」

 

ここはシマエナガに助けて貰うとしよう。

 

 

「ピューーー!!」

 

シマエナガさん達を呼び寄せる口笛を鳴らす。

 

「何事だ!?」

 

ガバッと急な口笛に驚いたのか赤髪の子が起き上がる。

 

「あちゃー」

 

……小さな声で誰かが頭を抱える。

 

「――2人か」

 

そう零した時には身体が既にそこから横へと飛んでいた。

ダダンッと重厚な音が連続する。

机の裏へと回り込む弾丸を机で防ぐ。

 

「しかし」

 

避けれはしたが盾がこの机1つなのは不安だ。

事態は硬直すると思われたその時。

そこへ。

 

ガラスの割れる音ともにシマエナガさん達が乱入してきた。

シマエナガさん達は赤髪の子を突く。

 

「いた、痛いって!ちょ、いた、」

 

あまり生き物を攻撃したくないのか、銃は使わず追い払うことに赤髪の子は専念してる。

 

「ありがとう…!」

 

シマエナガさん達へは後で大きい高級パンをご馳走する事を決めてこのまま扉へ―――。

 

「そうは問屋が卸さないよ!」

 

シマエナガの攻撃を受けてなかったのか緑色の髪の子がスライディングしながらこちらへショットガンを向け、撃とうとしてる。

が。

 

「…それは予測してたよ」

「なっ!?」

 

基本的に銃は近接戦に持ち込まれると弱いだから、離れるのではなくあえて突っ込む!

予想外の行動に怯んだのかトリガーは引かれず弾丸は来なかった。

 

「足癖が悪くてすまないね!」

「ぐ!?」

 

怯んだ顔をした頭にC&Cキックをお見舞いし緩んだ手からショットガンを奪う。

 

「このまま扉まで逃げる!」

 

まだ赤髪の子はシマエナガと戯れているのを確認し扉へ着く。

 

「まっ」「待たない」

 

緑色の髪の少女の静止を聞かず、部屋から出た。

 

 

「―――はぁ」

 

着いた先は2階のとある教室。

……とりあえずここで一旦休憩を挟む。

 

「さて……」

 

休憩がてら教室をよく見回そうとしたその時。

 

「―――な」

 

1つの机に花瓶があった。

たった1つポツンとあるそのあまりの異様さに驚く。

 

「これは枕花……」

 

コツコツと近づきその机に書いてる名前をみる。

その名前は―――。

 

 

 

「黄 エミコ?」

 

そう、枕花がある机の名前を読んだのだった。

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