ホビーアニメ✕ロボット。これでわかるね   作:イェスコマ

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52話

 黒い閃光が走った。

 ――ギィンッ!!

 貴志の《焔丸》が左腕を前に突き出し、迫る黒刃を真正面から受け止める。

 

 金属がきしみ、圧力で床石が割れた。

 火花が散り、爆ぜるような衝撃音。

 焔丸のマシンガンユニットが悲鳴を上げ、銃身が真っ二つに裂けて飛んだ。

 

 破片が宙を舞い、床に跳ねる。

 それでも、胴体への直撃だけは防ぎ切った。

 

「っぐ……危ねぇっ!!」

 貴志の声がマイクを通して響く。

 視界越しでも分かる。ほんの刹那の判断が、致命傷を免れた。

 

 だが礼人の《オボロ》は止まらない。

 刀を払い戻し、爆風を利用して無音のまま滑るように後退。

 姿勢を低くしたまま、着地と同時に逆手に持ち替える。

 その所作に無駄がない――確実に着実に勝利に近づいていく礼人。

 

 

 焔丸の周囲を風が切り裂く。

 次の瞬間、残像が三つ。

 右から、左から、――二方向同時の奇襲。

 

「くっそ、どれが本物だ!?」

 貴志が叫ぶ。

 焔丸は半壊した左腕で受け止めながら、右手のブロードソードを振り上げた。

 斬撃が交錯し、火花が雨のように散る。

 だが一撃ごとに押されていく。

 オボロの攻撃は、まるで呼吸するように途切れがない。

 

 ――ガガガガガッ!!

 焔丸の左肩装甲が裂け、金属片が飛んだ。

 

「ぐっ……やるじゃねぇか……!」

 貴志が奥歯を噛みしめ、操作デバイスを握り直す。

 スクリーンにはなお2体のオボロが映る。

 分身の揺らぎもない。

 どちらも本物に見える。

 

「……くそっ、見分けつかねぇ!」

 観客席の僕も眉をひそめる。

(スモークミラーの精度……ここまで凄いのかよ。さすが礼人)

 

 オボロが残像を残して消える。

 次に現れたのは、焔丸の死角――真後ろだった。

 冷徹な反応速度で、焔丸が即座に旋回。

 ブロードソードと黒刃がぶつかり、

 金属同士が擦れ合う高音が会場に響き渡る。

 

「焔丸ぁっ、回し蹴りッ!!」

 貴志の指示で、焔丸が脚部スラスターを吹かす。

 重装甲の脚が唸りを上げ、回転の勢いでオボロの胸部を蹴り飛ばす。

 空中でオボロが体勢を崩す――が、

 すぐに両足を交差させて地面を滑り、摩擦で減速、再び姿勢を整える。

 

「うっ……受け身取った!?」

 莉音が叫ぶ。

 

「機体制御のレベルが高いんだろうな、礼人もやるなぁ」

「俺にはあそこまでの制御は無理だな」と元気が頷く。 

 

(オボロ……自分の運動エネルギーを殺さない。全て次の攻撃に繋げてる)

 

 オボロはそのまま両腕を広げ、煙の中へと後退。

 そして、再びあの“静寂”が訪れる。

 紫煙が渦巻き、音が消える――まるで世界から切り離されたような錯覚。

 

 その静寂を破ったのは、金属の開く音だった。

 焔丸の背中――バックパック状の装甲ユニットが開く。

 内部から金属の球体が浮かび上がり、セーフティランプが赤く灯る。

 圧縮空気の充填音が場内スピーカーを震わせた。

 

(……あれって、まさか――!)

 僕は息をのんだ。

 

「焔丸、分身ごとぶっ飛ばせぇぇぇぇ!!」

 貴志の叫びが、まるで爆発の予告のように響く。

 

 焔丸が腕を振りかぶる。

 手榴弾三発が次々と射出され、弧を描いて宙を舞う。

 青白い光を点滅させながら、2体のオボロめがけて突き進む。

 

『おおおっ!? 一気にいったぁぁ!』

 実況の声が弾ける。

 

 紫煙の奥、金属音。

 片方のオボロがバックステップを取った――だが、もう一体は避けきれない。

 

 ――ドォンッ!! ドドドドンッ!!!

 閃光と爆風がコロッセオを覆い尽くす。

 石柱が粉々に砕け、観客席まで熱風が届く。

 

「やった!?」「すごい爆発!」

 莉音とみゆが同時に叫ぶ。

 

 僕は目を細めてスクリーンを凝視した。

 砂煙の奥、爆炎の中――わずかに紫の影が揺れる。

 

「……まだだ」

 僕が呟くと同時に、煙の奥から黒い残光が疾走した。

 

 一瞬。

 炎を裂きながら飛び出す《オボロ》。

 分身ごと吹き飛ばされたはずの本体が、爆煙を背負いながら、

 まるで影のように再び“狩り”を始めていた。

 

『なっ!? オボロ、生きているぅぅぅ!!』

 実況の声が割れる。

 爆煙の向こうから、黒い残光が疾走していた。

 爆炎を切り裂くその姿は、まるで“影の流星”。

 紫の刀身が閃き、焔丸のセンサーを一瞬で焼き潰す。

 

 

 その刃は、もう目前まで迫っていた。

 

「焔丸ぅぅぅっ!! 回避ッ!!」

 貴志の絶叫。

 焔丸がスラスターを噴かし、全身をひねって回転する。

 砂を巻き上げながら横転――ギリギリで黒刃を掠める。

 火花が散り、左脚の外装が削ぎ落とされていく。

 

 衝撃が地面を震わせ、コロッセオの石床がひび割れた。

 焔丸は転がりながら、脚部スラスターで姿勢を立て直す。

 だが、着地と同時に左腕が弾け、制御系統がスパーク。

 火花とともに煙が立ち上がる。

 

「くっ……もう、左腕が……!」

 貴志が歯を食いしばる。

 だが、オボロの攻撃は止まらない。

 礼人の指先が軽く動くたび、影が地を這う。

 その動きには焦りの欠片もない。

 

「油断くらいしろよ……早川ぁ!!」

 貴志が叫ぶ。

 焔丸がブースターを吹かし、砂を巻き上げながら前進。

 右手のブロードソードが閃き、斜めに振り下ろされる。

 

 オボロは一歩も引かず、黒刃で受ける。

 ――ギィンッ!!

 金属が悲鳴を上げ、火花が視界を白く染める。

 お互いの力が拮抗し、一瞬だけ動きが止まった。

 

 その刹那、礼人の声が聞こえた。

「重いだけの剣は、届かないよ」

 

 オボロの左腕が滑るように動き、焔丸の肩部に斬りつけた。

 鋭い音とともに、装甲が剥がれ落ちる。

 焔丸がよろめく。

 だが、貴志の瞳にはまだ光があった。

 

「まだだ……っ、ここからが本番だ!!」

 

 焔丸の背中が開き、内部からエネルギーが噴出。

 熱風と共に装甲の隙間から赤い光が漏れた。

 ブーストシステム限界稼働。

 その姿は、まるで炎を纏う巨兵。

 

「焔丸、出力最大ッ!! 全力推進ッ!!」

 貴志の叫びと同時に、地面が爆ぜた。

 焔丸が音を置き去りにして突進する。

 ブロードソードが振り抜かれる軌道は、炎の軌跡となって残った。

 

「ふぅん……でも負けないよ」

 礼人がわずかに口角を上げる。

 オボロが刀を構え、黒い残光を返すように走らせた。

 

 両者の一撃が交錯――

 瞬間、フィールド全体に衝撃波が走り、観客席にまで風が吹き抜ける。

 

 爆炎の中、オボロが大きく後退。

 焔丸のブレードが相手の胸をかすめた。

 だが、刃は深くは入っていない。

 互いの装甲が焦げ、煙が上がる。

 

「お互い様だな……!」

 貴志が叫ぶ。

 

 オボロが煙の中で静かに構え直す。

 その足元には、先ほどの衝撃で転がった手榴弾が――

 まだ、ひとつ残っていた。

 

 貴志の脳裏に、戦闘中の記憶が閃く。

(……あれだ。あの距離なら、巻き込める!)

 

「いけぇっ、焔丸ッ!! もう一丁いくぞぉ!!」

 焔丸が左腕を振り上げ、

 最後の手榴弾を高く、空へ放つ。

 

 青白い光が宙を描き、軌跡を残す。

 その瞬間――

 オボロが地を蹴った。

 音もなく、砂を踏む気配すらない。

 その影が、まるで闇そのもののように焔丸へ迫る。

 

「防げッ!! 焔丸、ブロックぉぉぉ!!」

 貴志の叫び。

 焔丸の左肩――半壊したシールドが前へ突き出される。

 

 ――ガギィィィンッ!!

 金属が軋み、装甲が裂けた。

 シールドが粉砕し、斬撃が腕を貫通。

 火花が舞い、装甲の破片が宙を舞う。

 

「くっそおおおおッ!!」

 貴志が歯を食いしばる。

 だが、焔丸は倒れなかった。

 

 爆煙の中で、

 その右手のブロードソードがゆっくりと、確実に振り上げられる。

 

「このまま――食らえッ!!」

 

 焔丸が吠えるように咆哮し、ブレードが炎を纏う。

 一閃。

 オボロが回避に移る――だが、

 その背後に、さっき放った手榴弾が落下していた。

 

 礼人の瞳が、一瞬だけ見開かれる。

 ――遅かった。

 

 轟音と閃光が、オボロを呑み込む。

 衝撃が観客席まで伝わり、地面が揺れた。

 スクリーンには、砂煙の中に立ち尽くす焔丸の影。

 そして、倒れ伏すオボロ。

 

 観客が息を呑み、誰もがその光景を信じられずにいた。

 

 

 

 会場全体が爆発するように沸いた。

 歓声、拍手、どよめき、立ち上がる観客。誰もが“決まった”と思った。

 

『決まったーー!! 焔丸、いや黄土 貴志が勝ったぁぁ!!』

 実況が叫ぶ。

 隣の莉音、元気、みゆ、この江も一斉に立ち上がった。

 

「貴志が……勝った?!」

「マジで!?」「嘘でしょ、勝っちゃったの!?」

 その声が、歓声の渦に飲み込まれていく。

 

 僕も同じだった。

 ――そう見えた。

 焔丸はまだ立っている。オボロは地に伏して動かない。

 完全に、勝負はついた。

 

 だが、その瞬間。

 

 ザザッザ。

 

 倒れたはずのオボロが、薄れていく。

 観客は気づかない。だが、僕の背筋にだけ冷たい感覚が走った。

 

(……いや、まさか)

 

 マイクが、礼人の低い声を拾う。

「――サイレントエッジ」

 

 その言葉が響いた瞬間、世界が一拍遅れて凍りついた。

 スクリーン越しに、勝利のポーズを取っている焔丸が映し出される。

 映像が一瞬だけ乱れ――

 

 ――ギィン。

 

 鋭い音。光の線が走る。

 焔丸の首部装甲が、スローモーションのようにずれ落ちる。

 火花が舞い、頭部が宙を舞った。

 

「え……?」

 みゆが呟き、莉音が悲鳴を飲み込む。

 誰もが理解できない。

「い、今……首が……?」

「うそだろ……?」

 観客席の空気が、一瞬にして氷点下へ落ちた。

 

 爆煙の奥に――影。

 黒い残光を纏ったオボロが、ひと振りの姿勢のまま、静止している。

 紫の煙がゆっくりと立ち昇る中、焔丸の胴体が膝から崩れ落ちた。

 金属が砂に沈む音だけが響く。

 

『……っ!? なんてことだッ!! オボロが――まだ生きているぅぅ!!』

 実況の叫びが遅れて爆発する。

 

「は!? 待って、今の何!? 幻影!? 分身!?」

 莉音が叫び、元気が呆然と立ち尽くす。

「……あれ、どう見ても致命傷だったのに……」

 

「そうだ、分身だ!倒れていたオボロが居ない」

 僕は唇を噛みながら答えた。

「爆風と同時に分身したんだ……そこからセンサーに反応する前に動いた」

 

 スクリーンが切り替わり、礼人の顔がアップで映る。

 ゴーグル越しでも分かる――勝者の顔。

 冷たく、静かに笑っていた。

 

「残念だったね、黄土。さっきのは幻影だ」

 マイク越しの声が、観客の熱を奪っていく。

 

 礼人の《オボロ》が刀を静かに納める。

 その所作は仕事が終わったようで、まるで勝利を当然とする動きだった。

 背中から再び紫煙が噴き出し、影のように姿を消していく。

 

 アナウンスが響いた。

『勝負あり――ッ!! 決勝トーナメント第一試合、勝者・早川礼人ぉぉぉ!!』

 

 会場全体が一気に爆発するような歓声に包まれる。

「早川ー!!」「やばすぎ!!」「幻影からの首落としとか反則!!」

 熱狂と混乱が入り交じる。

 誰もが叫びながらも、何が起こったのかを理解できていなかった。

 

 光の粒が舞い、焔丸の残骸が転送されて消えていく。

 その中に、貴志の虚ろな表情がスクリーンに映る。

 ゴーグルを外した彼の顔には、汗と涙が入り混じっていた。

 唇が震え、何かを言おうとして、結局何も言えなかった。

 

 白夜は、拳を握っていた。

「……やっぱ、礼人は容赦ないな」

 

「今の、えげつなかったね……」

 みゆが震える声で呟く。

 この江は「強かったね」と言いスクリーンを見つめていた。

 

 莉音は苦笑しながらも、息を吐くように言った。

「でも、黄土もよくやったんじゃん?。あれは……普通、誰も生き残れないって」

 

 スクリーンには、爽やかに手を振って観客に応える礼人の姿。

 照明を浴びて笑うその顔は、王子様みたいで――けれど、底が見えないほど冷たい。

 

「まったく……腹黒王子の本領発揮か」

 白夜は呟いた。

 

 隣でこの江が、ぽつりとつぶやく。

「……貴志君、悔しかっただろうな」

 

 白夜は静かに頷いた。

(そうだな。だが――ここからだ。

 悔しさを力に変えられるやつが、本当に強くなる)

 

 アリーナの照明がゆっくりと落ち、次の試合準備のアナウンスが響く。

 歓声の余韻が、まだ胸の奥を震わせていた。

 

 白夜は席を立ち、スクリーンの礼人を見上げた。

 紫煙の中で笑う彼の姿は、まるで“影の王”。

 

(……やっぱり、あいつは只者じゃない)

 

 

 *

 

 

 2試合目の上級生の試合が終わった頃、会場のざわめきが少し落ち着いた。

 そんな中、礼人が観客席の通路を上ってくるのが見えた。

 汗ひとつかいていない。

 まるで、今の激戦がウォーミングアップに過ぎなかったかのような笑みを浮かべて。

 

「応援ありがとー」

 いつもの調子だ。疲労感のかけらもなく、太陽みたいに爽やかだ。

 

「私、貴志君の応援したぜっ」

 みゆが茶目っ気たっぷりに言うと、礼人は眉を上げて笑う。

 

「うわ、裏切り者発見」

「僕もー」と僕も軽く乗ってみせる。

「俺も」「あーしも」

 元気と莉音も、同じタイミングで声を揃え、にやにや笑った。

 

「めっちゃアウェイじゃねぇか」

 礼人が肩をすくめて笑う。まるで、それすら想定内だと言わんばかりの余裕。

 

「だってさー、貴志くん可哀想だったじゃん。あんな首チョンパ見たら応援しちゃうよ」

 莉音が悪戯っぽく笑いながら言うと、

「それ最後だろ」と礼人は苦笑を浮かべる。

 

「この江は? 俺の応援してくれた?」とどこか楽しげにこの江へ視線を向ける。

 

 この江は一瞬だけ目を泳がせ、困ったように微笑む。

「どっちも応援したよ?」

 

「なんだよ、それ。結局、俺の応援いないじゃん」

 苦笑しながらも、礼人はまったく気にしていない様子で笑っていた。

 どこまでも自然体――いや、もしかしたら“そう見せてる”のかもしれない。

 

「勝ったからいいじゃねぇか!」

 元気が勢いよく肩を叩く。

「ベスト8おめー!」

「軽いなぁ……」とぼやきながらも、礼人は笑って席に腰を下ろした。

 

 その笑顔を見ながら、僕は思う。

(こういうとき、やっぱり絵になるな。腹黒イケメンめ)

 

「そういえば、貴志は?」

 僕が尋ねると、礼人はペットボトルの水を口にしながら答えた。

「知らねーよ。こっち来てないなら整備でもしてんじゃね? さっきのダメージ相当あったし」

 

 この江が心配そうに顔を上げる。

「礼人君は?」

「俺? 俺も整備出してきたとこ。ラボの人に勧誘されたし、ま、ちょっとは結果出せたってことだな」

 そう言って、白い歯を見せて笑う。まるでステージ上のスターみたいな完璧な笑顔だった。

 

「礼人もかよ! 白夜に続いて礼人って、次は俺だからな!」

 元気が慌てたように叫び、みゆ・莉音・この江の3人を順に見回す。

「おい、もう先行くなよ!?」

 

「えー、次はあーしとかこのちじゃん?」

 莉音が笑いながら肩をすくめる。

「え、ちょ、私は!? りおちー!? 置いてきぼり!?!」

 みゆの大げさなリアクションに、周囲が笑い声に包まれた。

 

 その笑い声が、アリーナのざわめきに溶けていく。

 5試合目のアナウンスが響き渡る。

『第五試合の選手は控室へ――』

 

「それじゃあ、行ってくるよ」

 僕が立ち上がると、4人が一斉に声をかけてくれる。

「いってらっしゃーい!」「がんばれよ!」「白夜、派手に勝ってこい!」

 その声が背中を押した。

 

(……貴志の分まで、な)

 

 控室へ向かう通路は静かで、遠くからアリーナの歓声だけが響いている。

 壁に反射する光が、どこか緊張感を煽った。

 

 控室に入ると、ちょうど4試合目が始まったところだった。

 モニターに映るのは上級生同士の戦い。

 両機体とも無駄のない動きで、武装の精度も桁違いだ。

 

(やっぱり上級生だな。あの動き、礼人の《オボロ》と遜色ない……いや、それ以上か)

 

 僕は深く息を吸って、ベンチに腰を下ろした。

「……でも、負けられない」

 

 視線をモニターから外して、デバイスを手に取る。

 ディスプレイに映るのは、僕のエイドロン――《ハクロ》。

 反射する白い機体の輪郭を、指先でなぞる。

 

 

 視線を上げる。

 目の前のスクリーンには、次の試合の順番が映っていた。

 そこに、自分の名前がある。

 

 

(優勝する。藤堂ラボに入るために――御門先輩と肩を並べるために)

 

 鼓動が、少しずつ速くなっていく。

 

 

 

 

 

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