スーパーパワーでぶいぶい進みたかった
の、ネタ置き場

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(オカルト)ハンター

 

 

 雑に死んで。雑に異世界に行けることになった。

行先は、HUNTER×HUNTER。

 さらに、HUNTER×HUNTERの世界ルールの範囲でチートも与えると。あなたが、神か。

 いや、そんな超常存在が一個人に肩入れするとか逆に怖いんですけど。まあ、貰いますが。

 

「人類文明の中で、人間のまま上位者的存在になりたい」

 

 完璧だね。

初手、暗黒大陸を回避しつつ、スペックでツェーできる。上位者って一般通過狩人に狩られない?って一瞬よぎったけど、固有結界的な場所に隠居してスローライフ送ってれば大丈夫っしょ。

 

 委細承知的な返答があり、HUNTER×HUNTER世界へGO!することとなった。

 

 

 

 

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 本当は後ろから、さっくり片付けたかったのだが。

 

 対面した相手がこちらを認識すると、ただ、勢いと感情の高ぶりに任せた錬もどきを行い、

腕を、その獣のような爪で引き裂くように振り下ろしてくる。が、一歩、こちらから踏み込む。

 

 粗雑な錬といえど、理性を失い一般的な人の膂力を超えた攻撃は甘く見ることは出来ない。

オーラを発露させ堅に移行。相手の腕のより内側で、腕全体を使いしっかりと受け止める。

 

 同時に、目の前の糞野郎の腹部に、のこぎり斧を叩き付ける様に抉りこむ。肉を抉る硬さと、内臓に侵入していく柔らかさ。相手の体温と、叫び声と一緒に届く臭くて生暖かい吐息。本当に気色悪い。

 

 その時点で致命傷ではあるし、腹筋は機能せず、腹圧は維持できず、崩れ落ちるのが正常ではあるのだが、そのくらいじゃ止まってくれない。

 のこぎり斧を一度そのまま肋骨の奥まで押し込み、内臓すべてを掻き出すように引き抜く。

その結果、水浸しの柔らかいいろんなのもが地面にばら撒かれることになる。

 

 そして初めて、目の前の糞野郎は倒れ伏す。

 

 内臓ぶっぱ。これ、狩りの基本である。

 

 完全に停止した相手からオーラではなく、更に根源的な意志の力とでも言うべきものが吸収消費され、自分自身が拡張されていくのを実感する。多くの、もはや人であることを失い獣へと堕ちた存在を狩り取り規模を大きくしたサイズに対しては、微々たる量ではあるのだが。

 

 いまだ規模が大きくなっただけで、人としての規格を上げるには至っていない。

 

 おっと、いかん。

感傷に浸っている暇はなく、周囲に他の気配がないか気をめぐらしつつ、戦闘の余韻を抑え込み、絶でもって気配を殺し周囲に溶け込む。

 もはや蟲毒の坩堝と化したここには、雑魚敵だけでなくボス級エネミーも普通に徘徊している。「さわぎ」を大きくすれば、皆な集まってきてお祭り騒ぎになってしまう。(すでに街全体がお祭り状態というのは考えないこととする)それ、を狩るのも効率的ではあるが、今日はすでに連戦状態でご遠慮願いたい。

 

 一息入れようと道をいくらか進だところ。

 

 きっと、おそらく、たまたま、偶然、少し離れたところに。

 

 完全な絶でもって隠れ潜んでいた。

 

 人を無理やり狼に近づけたような高さ10メートルはあろうか。

 

 獣と。

 

 ばっちり、目が合った。

 

 くそう。

 

 俺はただ、超常的なパワーで安全なところからマウント取りつつ、エロエロなことがしたかっただけなのに。

 

 

 

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 まあ、つまりは。だ。俺は願いの仕方を失敗したのだ。

 

 力を最初から所持しているのではなく、所持した状態になりたいと、過程も込めて願いと認識されてしまったのだ。(よくあるQ&Aが頭の片隅に浮かんでた)

 

 さらに今のままの自分を維持し続けたいという思いから、元の世界から死亡原因を排除した形での「転移」。

 

 Q、元のままの肉体は、念能力を獲得できますか?

 

 A、そんなファンタジー機能は、搭載されていません。

 

 HUNTER×HUNTER世界に来たはずなのに、周囲には正気を失いゾンビのように徘徊する人々。

呻き声を上げながら追いかけられ、唯々逃げることしかできず、脇から飛び出してきた奴に組み付かれ、首を嚙み千切られあっさり死んだ。

 

 そして生き返った。

 

 再び殺されて、生き返って、死んで、生き返って、死んで、生き返って、死んで、生き返って、死んで、生き返って・・・

 

 なぜ、ハンター世界のはずなのに、ブラッドボーン的な相手に死にゲーをしているのか。

 頭サイズくらいの石で一人を滅多打ちし、初めてこの世界の要素を取り込むことになった。

ここまで来てようやくこの世界特有のオーラ。いや、それよりももっと根源的な要素を獲得し、念と言う機能を得ることができた。外付けだからか、オーラの認識自体はすんなりできたが、操作には難儀した。

 

 しかし、生死を繰り返しテンションが廃になっていた時に、頼りないながらもオーラを纏い基礎能力が増した結果、見敵先手必殺に思考が占められ、周囲を狩りまくった。

 敵を倒すごとに相手の存在力よようなものを吸収し、自分自身の存在の規模を拡大しつつ、よりオーラを力強くしていたところ、あっさりまた死んだ。

 少し余裕が出てきたころようやく、頭の片隅に(よくあるQ&A)があることに気が付き、理解するに至った。

 

 ああ、俺は間違いなく願い道理に上位者的存在になれるだろう。

何故なら、願いが達成されるまでこの状況は続くのだから。

 

 神様の正体は、宇宙のパワーがいい感じに何かなった、たまによくある自然現象だった。(よくあるQ&Aを信じるのならだが)

もはや、どうにもならん。

 

 

 

 

 さらに、念能力が一般には秘匿される正しい理由を、身をもって痛感している最中だ。

 

「他人に悪夢を見せる」能力者がいた。

「みんなで同じ夢を見れる」能力者がいた。

「夢で見たものを具現化する」能力者がいた。

「他人の能力を複数で共有して大規模にする」能力者がいた。

 

 何が起きたと思う?

 

 念能力の感染症だ。パンデミックである。

 

 人口十万人ほどの海と山間に囲まれ、都市間をつなぐ主要道路からも外れた街。

故意か偶然かはすでに分からない。発動された能力は、そこに住む人々の念能力の発露を自覚なしに促し、本人すら認識しない念能力の元型とも呼べるような物を取り込み、融合、変質しながら広がっていった。

 

 もはや、念能力はこの街ほぼ全ての人間の集合無意識的な能力になり「念能力のみで機能して」制御を離れ久しい。感染した人間は夢と現実の境目があやふやになり、生きた人間なのか、夢から具現化された念獣なのかも。

 

 秘匿されるわけである。念を習得する人間が増えるほど、こういった念能力災害の危険性は爆増する。

 人間がメビウス湖の中心部を縄張りにできている理由にも納得がいった。

ちょっと刺激を与えるだけで、自滅しかねない速度で自己進化開始するびっくり種族。(方向性不明)

 さわらんとこ、ってなるわ。若しくは、過去に何か人類やらかしてるな。

 

 

 

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 目が合ってからの互いの行動開始は同時であった。

 

 即座に全身からオーラを吹き上がらせ、堅の状態に移行。しながら懐から投擲用にと、金物屋から失敬していた鏨を取り出す。

 獣は爆発させるようにオーラを増加させながら膝立ちになり、大きく息を吸い込んでいた。

 

 距離は空いている。故に、遠距離攻撃で一当て。

決して牽制用の攻撃ではない。先手を取りつつ発動までの時間と、十分致命傷に至るダメージ、もしくは隙を作り出す繋ぎとしての威力を天秤にかける。

 「念」を乗せた鏨を投擲するが、獣は口を大きく開きながら前傾姿勢を取り、音のブレスとも錯覚しそうな咆哮を放つ。同じくオーラを乗せたその咆哮は全身を切り刻み、打ち付けるような衝撃をもたらしつつ、鏨の威力を減衰させる。鏨は腹部に半ばまで突き刺さり止まった。

 

 獣は前傾姿勢からそのまま倒れこみ、手が地についた瞬間、咆哮のために大きく開いた口をそのままこちらに向けたまま、四足で跳ぶように突っ込んでくる。

 呑み込もうとしているのか、食い千切ろうとしているのか。

 こちらは咆哮によって体勢は崩れたまま。のこぎり斧はこれまでの無理が祟ったのか壊れてしまった。

 体勢が崩れた勢いに逆らわず足を地面を打ち付けるようにして、姿勢を低くしている獣のさらに下を潜り抜ける。

 

 獣の背後に抜ける際に真下、かつ視界が遮られている位置に、わざと雑な隠で覆ったオーラを残してくる。

 嫌がらせ程度の小細工に過ぎないが、気づかずに背後へと抜ける俺のみに注視するならば、少し経ってから隠が解ける。露になったオーラから何らかの能力か攻撃を警戒しこちらから意識がそれる。

 直下に残したオーラに気づいたならば、何らかの対処するための行動を迫ることができる。

 

 はたして、獣の行動は迅速で的確だった。突進の勢いを鍵爪を地面に周で強化しつつ食い込ませ殺し切り、振り向きざまに腕を振りぬく。能力の発動条件だった事を考慮したのだろう、残してきたオーラに直接触れくことなく放出したオーラでもって叩き潰し。腕を振った勢いのままさらに回転し、制動にのため食い込んだ鍵爪を振り回し、周によってオーラが込められたままの地面を、石礫としてまき散らす。

 

 一つ一つの行動の移りが早い。巨体に比してという事もあるが、状況に対しての判断から決断を行い行動に移すまでが淀みなく進められている。

 迷っている暇も、考えている時間もなく、全方位に振りかまれる散弾と化した礫の中を、最低限腕で防ぎながら突き進む。

 

 まあ、負けて死に戻りしたわけですが。

 

 

 

 

 これは、念能力とやたら相性のいい、カルト、因習村、噂話、等々相手にアクションホラーゲームをする羽目になった物語。

ハンター協会からも専門の解決人認識され、何処に隠れても依頼(後味が悪すぎて断れない)が舞い込んで来るようになった。


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