連邦捜査部の番頭神   作:九長秀真

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書いてて気付きました。
私戦闘シーン書くのヘッタクソすぎる。

あ、今回は常時三人称視点です。


序章-6 見守るニワタリ神、庭渡久侘歌

 ――D.U.外郭地区

 

「な、なに、これ!?」

 

 ユウカが驚きの声を上げる。

 久侘歌達はリンの誘導のもとD.U.外郭地区へと到着した。

 しかし、彼女たちを待っていたのは想像以上の歓迎だった。

 

「まさか、ここまでとは……」

 

「どうりで、連邦生徒会もまともに機能していないわけですね」

 

「これを進まないといけないのですか……」

 

[大丈夫ですよ、先生。先生の周りにいらっしゃる、立派で暇そうだった方々がなんとかしてくれるでしょう]

 

「なんで私たちが戦わなきゃいけないの!!」

 

[キヴォトスの正常化のためには、暇を持て余した皆さんの力が今、切実に必要ですので]

 

「それは聞いたけど……! 私これでも、うちの学校では生徒会に所属してて、それなりの扱いなんだけど! なんで私が……!」

 

[先生はキヴォトスの外からいらっしゃった方です。私たちと違って銃弾に当たるだけで命に関わります]

 

「ああもう、わかったわよ! 護衛しながら戦えばいいんでしょ!」

 

「……」*1

 

[では、お願いしますね]

 

 そうして、リンとの通信は切れた。

 

「……そういうわけですから、先生、私たちが戦ってる間は、この安全な場所にいてくださいね」

 

「わ、わかりました!」

 

 庭渡久侘歌という人妖は、基本的に他人のお願いを断ることができない。

 だから、何かしないといけないとはわかっていながらも、頷くしかなかった。

 

「……では、行きます!」

 

 そう言って、ユウカが先陣を切った。

 ハスミとスズミがこれに続き、チナツは久侘歌の近くで支援の準備を始めた。

 

「誰か来た、構えろ!」

 

 呼びかけに応じて、不良が続々と集まってきた。

 

「思ったよりもかなり多いですね……」

 

「弱音を吐いている暇はないわ、行くわよ!」

 

 ユウカは不良たちに銃を向け、発砲しながら突撃する。

 それを皮切りに、双方から銃声が鳴り響く。

 

「痛っ!! こいつら違法JHP弾を使ってるじゃない!?」

 

 最前線で敵の注意を引き付けながら、ユウカが叫ぶ。

 

[ユウカさん、ホローポイント弾は別に違法指定されていません]

 

「うちの学校ではこれから違法になるの! 傷跡が残るでしょ!」

 

[ここはあなたの学校(ミレニアム)の自治区じゃないですよ]

 

「それは、そうだけど……」

 

「どちらにせよ、この状況ですから、本当に違法の装備を所有している可能性もあります。警戒していきましょう」

 

 ハスミはそう言ってスコープを覗く。

 

「……」

 

 しかし次の瞬間、彼女の表情が若干険しくなる。

 スコープの先では、ユウカが戦っている。

 そこを遠距離から支援、撃破する。

 その基本方針は、普段の戦闘とあまり違いはない。

 ない……はずなのだが。

 

「……」

 

 仕方なく、彼女はユウカから少し離れた敵を撃った。

 

(何でしょう……嫌な予感がします)

 

 久侘歌は薄々、その違和感を察知していた。

 その正体が一体何なのかまではわからないが……

 

「もう、全然減らないわね!」

 

[9時から11時の方向、また増援が来そうです]

 

「……」

 

 スズミは危機感を覚えながらも、黙々と閃光弾を投げ続ける。

 そのお陰か、彼女が主に対応している方は敵が若干減っているようにも見えた。

 

(11時の方向からの増援……そっちの方向を減らしておいたほうがいいですね)

 

 そう思い、スズミは11時の方向へと閃光弾を二、三発投げ込む。

 しかし、

 

「うっ、耳が……」

 

「……っ」

 

(見づらい……)

 

 確かに不良たちを気絶させることはできたが、同時に他の三人にも影響を与えてしまった。

 特にユウカは間近だったために影響も大きく……

 

「今だっ!」

 

 閃光弾の影響を受けなかった不良に、狙い撃ちされてしまう。

 

「痛っ!! 痛いってば!!」

 

 ユウカは少し後退りする。

 不良たちはなおもユウカを撃ち続けた。

 

[ユウカさん、気を付けてください!]

 

 チナツがドローンを操作し、ユウカを上から支援しようとする。

 それと同時に、

 

「……ここですね」

 

 ハスミが照準を合わせ、ユウカの周りの敵を一掃しようとする。

 二人のサポートのタイミングが、奇跡的に重なり、そして……

 

「うっ……もう、何なのよさっきから!?」

 

「っ……」

 

 段々と、陣形が崩れていく。

 

(まずいですね……)

 

 チナツは僅かに焦りを感じていた。

 この戦闘に、いつものような安心感はない。

 今から訪れるわけもない。

 そのことが、余計に焦りを加速させていた。

 

(……この戦闘)

 

((((ものすごく、やりづらい……!))))

 

 威勢よく突撃したまでは良かった。

 ただ……彼女たちが思っていた以上に、統率に差がありすぎた。

 

「痛っ!」

 

「きゃっ!」

 

 ユウカが蹴り飛ばされる。

 その先にはスズミがいて、ぶつかってしまう。

 

「このままでは……」

 

 しかし、中近距離で戦う戦力が崩れて、敵も接近してきている今、彼女たちだけでできることは少ない。

 チナツの焦りが徐々に表面化してきた、その時だった。

 

「……! 先生?!」

 

 彼女が、動いた。

 

「先生、危険でs」

「これをキヴォトス(この地)で使うつもりはあまりありませんでしたが、仕方ありません」

「?!」

 

 彼女は戦場に立ち、命名弾幕(スペルカード)を一枚、提示する。

 そして、それを高らかに掲げ、叫んだ。

 

「庭渡」

 

「『アルゴリズミックファントム』!」

*1
確かに弾速は速いですが、

直線にしか飛んでこないから全然避けられるし、

そもそも神だから死なないんですけどね……

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