まだまだ未熟ですが、よろしくお願い申し上げます。
「・・・で俺はどうしたらいいんだ?」
旅立ちの塔の2フロア目、旅立ちの間を歩きながら士はウィジャスに尋ねた。
「とりあえず闘い方を覚えるところからじゃな。闘えなければこの世界で生きていくことはできない」
そういうとウィジャスはふところから黄色の玉をとりだした。
「まずこれがドロップ。我々のようなこの世界の住人の命の源だ。そしてこれを消すことで消した色の力を使うことができる」
ウィジャスが宙に浮いたドロップを三つつなげて消す。
するとウィジャスの手に光が集まり、バチバチと音を立てた。
あまりにもまばゆい光に、士は思わず手で顔を覆った。
「ふおお、かっこいい」
「これらはつなげた数によって力の出力が変わる。まあ多ければ多いほど強力な力が出せるわけだな」
「ほうほう」
「しかし人間のお前にはこのドロップの力を使うことはできない」
「じゃなんのために・・・!」
「話を最後まで聞かんかたわけ。別にお前さんがドロップの力を使って闘うわけだはない。お前さんがドロップを駆使してモンスターを闘わせればいい」
ふむう・・と士はうなる。
とりあえず闘い方は理解した。ようはドロップを消してモンスターに力を与えて闘ってもらえ、ということである。
しかし士には大きな疑問が残っていた。
「誰に闘ってもらえばいいんだ?」
「このフェリオを貸してやろう。とりあえず実践してこい」
そういうとウィジャスはふところから卵らしきものを取り出し、一言
”ででおいで”
と呟いた。
その瞬間、卵らしき物体から虹色の閃光がいくつも飛び出し・・・
そこには羊のように優しく、獅子のように気高い竜がいた。
====旅立ちの塔=====
ここは旅立ちの間。
最初に冒険者にたちはだかる壁である。
「よーし突撃だああ!」
「ぴぃー!」
とりあえずダンジョンに突撃する。
塔の中だというのにレンガの隙間から植物が生い茂っている。
中にいたスライムっぽいモンスターが驚いて跳ね回った。
威勢よく突撃しておいていうのもアレだが、一言言いたい。
「光ドロップどこ?」
きょろきょろ見渡すが光ドロップはほとんどない。
あるのは火、水、木ドロップばかりだ。
そうこうしているうちにスライムたちがフェリオに突進を仕掛けていた。
「うおおおおお!!複数対一はいじめなんだぞおお!!」
急いでなけなしの光ドロップを3つ集めて消す。
「ぴぃー!!」
するとフェリオの回り光が包み込み・・
「ぴぴぃー!」
口から少量のブレスを吐いた。
フェリオに群がっていたスライムたちがブレスの光を受けて泡になり、やがて霧散した。
「おおっー!!」
始めてモンスターを倒した。
言葉にできない達成感が士の胸をつつむ。
それは彼の功績でないのだが。
「その調子だ、奥まで進もう」
後ろからウィジャスの声が聞こえる。
このジジイ・・・ふわふわ浮いてるだけで少しくらい手伝えよ・・
内心で舌打ちしつつ光ドロップを集めゴブリンを撃破。
いい調子だ。
「この調子でいけば余裕じゃねーの」
ずんずん進む。
すると少し広い所に出た。
どうやらここが塔の頂きらしい。
先ほどまでわんさかいたモンスターの面影は無く、
奥には大きな石造のようなものが鎮座しているだけである。
「これなんだ・・・?」
ゆっくりと像に近づく。
ツタとコケに包まれたレンガでできた身体。
所々ヒビや欠けている部分があり、この石像がどれだけの年月ここで冒険者たちを見送ってきたのか想像しただけで気が遠くなりそうだ。
するといままでだんまりを決めていたウィジャスが像に近ずく士を見て、ハッとした表情で叫んだ。
「離れろ!!ソイツはダンジョンのボスだ!!」
「!?」
ズシリと、その石像が右手を動かしたのを士は見た。
距離を取ろうとするが、もう遅い。
先ほどの静けさがウソのような豪快な速さで石像はその腕を彼に向かって振り下ろす。
「やべっ…!!」
しかしその拳は士の身体を吹き飛ばすことはなかった。
ウィジャスが士を庇いその腕を魔力で抑えこんでいたのである。
「くっ…」
しかし石像の力が余りにも強いのかウィジャスは苦しそうにうめき声を上げた。
「ワシが抑えている間に光ドロップを集めてコイツに攻撃しろ!」
その隙を逃さず石像はもう片方の腕をウィジャスに振り下ろす。
士は光ドロップを集めフェリオに指示を出す。
「アイツの腕に攻撃だ!」
フェリオに光が宿る。
放たれたブレスはウィジャスに振り下されかけていた腕にぶつかり、石像は大きくよろめく。
石像から解放されたウィジャスは士に叫んだ。
「ワシが光ドロップをつくる!その間に奴を足止めしてくれ!ドロップが出来次第トドメを刺すぞ!」
「わかった!」
昔から追いかけっこは得意なんだ、そういうと
士は危険を顧みず石像に突進する。
そのまま、態勢を立て直し再び腕を振り下ろそうとしている石像の股下をスライディングですり抜けた。
この世界でも自分の身体能力が健在なことに少し驚いた。
石像の腕が地面に叩きつけられ、小さな陥没ができている。
「あれくらったら、ぺちゃんこなんて可愛いものじゃ済まないだろうなぁ…」
ぼそりと呟く。
怖気付いていても始まらない。
フェリオも石像の周りを飛び回り、石像を撹乱している。
標的が動き回るため石像は混乱しているようだ。
一方ウィジャスは指で小さな陣を描き、
そこからワルキューレを召喚した。
「ワルキューレよ、ワシがブレイクタイムでつくった回復ドロップをお前の力で光ドロップに変換してくれ!」
光の魔剣士はコクリと頷き、
「了解致しました、我がマスター。攻撃態勢 ”光”!」
ウィジャスのつくった回復ドロップを光ドロップに変換した。
6つあれば石像を倒すには十分だ。
「光ドロップが出来たぞ!!トドメを刺せ!」
ウィジャスが叫び、フェリオに光ドロップを5つぶつけた。
「いけフェリオ!ブレスだぁぁぁぁ!」
士は精一杯叫んだ。
フェリオの身体がこれまでにない輝きを見せ、
「ぴぃー!!!!」
今までで一番大きなブレスを放った。
石像は大きく揺らぎ、後ろへ倒れると動かなくなった。
「倒した…」
旅立ちの塔を攻略した。
「お疲れ様。初のボス戦にしては上出来じゃないか」
ウィジャスが言う。
「ほとんどコイツのおかげだからあんまり実感わかないな」
フェリオを見ながら士は言った。
石像が倒れている後ろには巨大な扉があった。
それを指差しながらウィジャスは言う。
「あそこから外へ行けるな」
「じゃ、早く行こう」
「すまんが、ワシはここまでじゃ」
「え…?」
「お前さんは半人前だが、もうこの世界でも生きていけるだろう。あの扉から外はお前の知らない新しい世界が広がっている」
「新しい世界…」
現実の世界ではすでに死んでいる自分。
その自分が生きていく未知の世界。
そこでどんな風に生きていけるだろう。
「行け、若者よ。お前の生きる世界は目の前だ」
士は黙って頷くと
「……ありがとうウィジャス。辿り着いて見せるよ、伝説の大地に」
笑ってこう言った。
ウィジャスもつられて笑う。
士はフェリオとともに走り出した。
扉の向こう、
パズル&ドラゴンズの世界に。
ウィジャスはその後ろ姿を見ながら思った。
あの時、自らの危険を顧みず石像に突進して行った勇敢な少年。
”彼なら果たしてくれる。ワシが時間の流れに置いて行った夢を”
戦闘シーンの表現の仕方がわからず悪戦苦闘しております。
本当はフェリオの「防御態勢 光」も使いたかったですが今回はパス。
石像はアースゴーレムを指しています。
【訂正】
光の魔剣士→ワルキューレ
スキルを間違えていました。
申し訳ありません。