目覚め
うーん?ここは、どこだ?
身体を動かそうとしてもうまく動かせない。目の前には何やらお爺さんが目の前にいた。
「おお、目覚めたようじゃな」
『あの、ここはどこですか?』
とりあえず敬語で話してみる。何事も私語で言うのは良くないからな。
「敬語で話さなくてよいぞ。そのほうが良いじゃろう?」
『あ、ああ…ありがとう』
俺はとにかく状況を知る必要があった。
確か……仕事から帰ってきた後、ドラクエモンスターズシリーズを振り返りプレイをして、
午前1時に寝落ちたところまでは覚えている。
「あー実はのぅ。お主の死は死神の手違いなのじゃ」
え!?死神の手違いなの!?
「お主がここに来る前に死神を八つ裂きにしておいた。じゃがどうやら謝罪は無し、悔恨の念はないみたいなのじゃよ…困った者じゃ」
『つまり……俺は死神の手違いでぶっ殺されて、今に至ると…?』
「うむ、残念な話じゃけどな」
あまりにも理不尽さにツッコむ気力が失せた。
『俺……まだやり残したことがめっちゃあるんだけど…どうすればいいんだ』
「そこでなのじゃが…テンプレというのはご存じかのぅ?」
テンプレ?異世界転生とかそんな感じの奴か?嫌だよ妙な使命持たされた挙句、魔王討伐して来いとかやりたくない。
「そんなこともあろうかと、お主を人間か、魔物のどちらかに転生させようと思うのじゃ」
ほう?人間か、人外に転生可能と?
『詳しく話を聞きたいです』
神様曰く、次に転生する先は俺が生前にやっていたゲーム。
ドラゴンクエストモンスターズに似た世界観らしく、人と魔物が住む世界だとか。
人間側にはモンスターを配合する方法があり、魔物側は条件を満たすことで進化を可能としている。
神様が俺に転生してほしいための条件があり、ただその世界で暮らしてほしいだけだとか。
『……』
確かに俺は死んでしまった。人間として楽しかったが、来世は人間として生まれたいとは思っていない。
なら次の人生は魔物を選んでもいいのでは?神様は別に善行を積めだの、悪事に働けだの言ってはいない…暮らしてほしいの一言だけ。
何か怪しいな?
『じゃあ、俺を不老不死にしてください』
「ほう!人外の道を行くと申すか!つまりゾンビ系の魔物じゃな?」
誰がゾンビになるかってんだ。今後の理不尽で死なねぇためだ。
「冗談じゃよ。で、人間か?魔物か?」
『そうだな……なら魔物として生まれ変わろう。隠れるのが得意な自然系の魔物に』
はなカワセミ辺りに転生しておけば大丈夫だろう。
「ふむ、自然系じゃな?必ず低級の魔物になるが構わぬか?」
『ええ、お願いします』
その時、俺の意識が薄くなり始める。
「あ……」
『え、どうしたの?』
神様がなんか青ざめてる。何があったん?
「わ、儂としたことが…!すまぬ青年よ!転生先が全く違うところになってもうた!」
はぁ!?何だと!?俺は何系のモンスターになっちまうんだ!?
「このオーラ……物質系のモンスターじゃ!」
嘘だろ!?スライム系が天敵じゃねぇか!何やってんだ!?
「残念じゃが、取り消せん……すまぬ」
『おいこら!ふざけんじゃねぇ…!』
そう叫んだとたん、俺の意識は闇に落ちた。