味方に加わるモンスター「オレガノ」の登場回です。
GALSさん、応募ありがとうございます…!
ダンジョンを探しながら東の国を歩き回って、4日が経った。
魔王軍の追撃は来ないものの、あちらこちらの村や町が攻撃を受けているのが見える。
この計画性のない攻撃は恐らくアトラスかバズズの配下だろうな。
「こいつはひでぇ。人っ子一人もいねぇじゃねぇか」
「まるで絶滅戦争まっしぐらだな」
町に残っていた武器屋を見る。どうやら商品である武具はいくつか無事のようだった。
『……盗みは良くないとは思うが。生きるためだ。いくつか貰っていくぞ』
俺は武器や防具を漁る。
残っていた武器は「吹雪の剣」「ドラゴンキラー」「バスターウィップ」の3つ
防具は「魔法の法衣」「魔法の鎧」「炎の盾」だけだった。
……どれも高額なアイテムだ。
『済まないな。魔王はそのうち倒される。それまで恨んでくれるなよ』
俺は持っていた鋼の剣を地面に突き刺して、祈る。
*
それからさらに3日後、俺達はダンジョンを見つける。
墓所ではないが、そこらの森のダンジョンよりはマシだろう。
あそこ隠れる場所がないし。
ズンズンとダンジョン内を進む。
その途中だった。
『む!』
「ツルギ、あれって…」
「誰か戦ってるな」
突然戦闘音が聞こえ、急遽そこに向かうと、大きな植物のモンスターが緑色のデブのドラゴンと戦っている。
まず、あの植物のモンスターはローズバトラーか?いや、見たことない色だ。ドラゴンは、デンデン竜の上位種「ドラゴンバゲージ」だな。
「ツルギ!あの植物のモンスター、誰かをかばいながら戦ってやがるぞ!」
「人間だ。人間の子供をかばってるぞ」
『(面倒なことになったな。致し方ない)』
俺は二人に合図を送り、2体のモンスターの戦闘に乱入する。
「……!アンタ達は!?」
『通りすがりのモンスターだ。加勢する』
ソウゴは子供へ駆け寄り、回復呪文で回復させながら様子を見る。
ジュンコは俺と一緒に戦線を張り、植物モンスターの援護に入った。
『気を付けろ、俺達よりランクが低いとはいえ、ドラゴン系の強さはシャレにならん!』
「心配は無用だ」
ジュンコはドラゴンバゲージに向かって突貫し、特技を放つ。
「ドラゴン斬り!」
対ドラゴン用の斬撃ダメージを与える。倒れる気配はないが、奴は数の多さに勝てないと察したのか逃げ出す。
『逃げて行ったか…』
*
あれから10分後、人間の子供をダンジョンの外へ送ってやった後、俺達は本題に入った。
「アンタたち強いんだね。あたしはオレガノ。アルラウネだよ」
アルラウネ?アラウネならスライム系で知ってるが、自然系でこいつは知らないな。
この世界ならではの種族か?ライブラリでチェックしてみるか。
『成程、ローズバトラーの下位互換の種族か。あの強さも納得だな』
「そういってるけど、アンタ達は?助けてもらって悪いけど」
「オレはソウゴだ。元スライムナイトで、進化しまくってゴッドライダーになってる」
「ジュンコだ。元はがいこつでさまようよろいの派生進化で彷徨うロトの鎧になっている」
『ツルギ。元メタルハンターで、終焉の機械兵にまで進化してる』
お互いに自己紹介し、事情を話す。
どうやら、魔王軍の影響がここにまで来て、子供たちがこのダンジョンに避難して来た為、侵入した魔王軍を退治しながら暮らしていたらしい。
被害者が増えるな。
「つまり、あたし達のようなモンスターは
「ホントだよな!迷惑にもほどあるぜ!」
「いっそのこと我々で討伐するのはどうだ?」
『恐らくこの人数だけじゃ、奴らの相手をするんじゃ足りない。もっと人数が必要だ』
ジュンコの言う通り、どのみち魔王軍とぶつかるだろう。
だが、戦力が全然足りない。相手は幹部が優秀だ。チームワークこそないが、実力は俺達よりは上だ。