斥候を終えた俺は戻り、事を伝える。
「マジか…蟻の巣みたいな構造かよ…確かにどれが国境を越える道か迷わされるな」
「しかし、山の中にそのような構造で洞窟を掘るとは…どんだけ敵の侵入を許したくないんだ…」
『ホントそれな…』
話し合ってると、上空から1体の物質系モンスターが飛んできた。
機械の鳥のようなモンスターで、ナンバリングならマシン系としてマイナーなモンスター「メタッピー」だ。
『ピピピーッ!ツルギ様はおりますか?』
『ん?俺だが…』
メタッピーに近づくと、巻物状の羊皮紙を渡される。
そうか、この時代はインターネットでのメールとかが存在しないから、遠距離でのやり取りは手紙だ。
『ありがとう。少し休んでてくれ』
『ピピピッ!わかりました!』
俺達は手紙を読む。どうやらクラリスからの手紙のようだ。まさかメタッピーを伝書鳩代わりに使うとは…。
内容は勇者の成長と、それに同行する仲間についてだった。
あれから勇者の育成は進み、魔王退治に行けるほど成長した。どうやら俺と同じくメタル狩りに専念したらしく、レベルの暴力で中ボス級のモンスターは倒しているようだ。
後は仲間についてだが、勇者であるオルバート、ベネルド、クラリス、道中で仲間になった、きとうしの「ゼーペン」と悪魔神官の「キンゾウ」、リーズレットの側近のクリス…クリス!?
『え、あいつが同行してくるだと!?』
流石に予想外だ。
更に読み続ける。どうやら俺の存在と噂は、イレギュラーハンターズによって怯えていた
オルバート達はどうやら西の国の魔王の討伐に向かっており、場合によっては合流するらしい。
『あいつらなりに計画を進めてるらしい。しかし、場合によっては合流か…』
俺は咄嗟に返しの手紙を書き、メタッピーに持たせる。
『これをクラリスに届けて欲しい。可能な限り早く』
『ピピッ!わかりましたー!行って参ります!』
『あ、待て』
俺は懐から財布を取り出し250Gを取り出す。
『ピピピッ!流石ツルギ様!わかってらっしゃる!』
ゴールドを受け取ったメタッピーは手紙を持って空高く舞い上がり、高速で飛んでいく。
やっぱ手紙出すのに金かかるよな…。
『よし、行くぞ。ベネルド達が奮闘してるんだ。こちらも動かないと見せる顔がない』
「そうだな…」
腰を上げ、洞窟へと向かう。
しかし、その最奥に一つの動きがあった。
超ギガボディを持つ巨大なドラゴンのようなモンスターが国境の洞窟を荒らし、多くの警備兵を蹴散らしていた。
名は「真・竜王」。ひらがなで「しん・りゅうおう」と書く、イルルカの強力なボスモンスターだった。