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高崎駅 ロータリー前交差点/06:35 P.M.
大型バスと4tトラックの交通事故が発生した高崎駅前。
悲惨な現状とどよめく野次馬が群がるこの場所に、通報を受けた救急隊が到着した。
「救急隊の吉川です。怪我された方いますか」
バスの外から、駆けつけたであろう救急隊の声が朦朧とする意識のなか聞こえてきた。
追突された衝撃で身体を強く撃ち、身動きが取れない。
更には右半身を覆う柔らかい存在。
首を回せないため目視で確認できないが、きっとそばに立っていた同級生だろう。
その重くのしかかった純であろう存在に呼びかけるも反応はなく、ただただ長く感じる1分1秒が過ぎて行く。
もしかしたら。
そんな岡島の最悪の想像がよぎったところで、救急隊が入ってきた。
座席に座る女子高校生と、その女子高校生に覆い被さる男子高校生。
その様子はまるで女子高校生を突っ込んでくるトラックから守っているように見える。
「助けてください…羽鳥くんが…羽鳥くんが…」
「すぐに救助します。そのまま安静に。お名前言えますか」
「岡島花梨です…」
大丈夫。
羽鳥くんなら。
また元気になって私たちは登校できる。
だって、これからやってくる文化祭をまだ楽しんでないんだから。
「お名前言えますか?…反応なし」
一所懸命準備してる。
連携がうまく行かなくて、躓いていた私に手を差し伸べてくれた。
飄々とした態度で勘違いされそうだけど、この人は周りを見れる人なんだって感じたよ。
「橈骨静脈触れてます。呼吸なし」
「急いで搬送するぞ」
まだ知り合ったばかりの私を2度も守ってくれた。
だから、お願い。
死なないで。
ちゃんと最後まで準備終わらせて、一緒に文化祭の時間過ごそうよ。
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「傷病者4人を確認。処置を施し、搬送完了しました」
「了解」
「……。」
「ん?どうした吉川。何か気掛かりな方でもあるのか」
「いえ。ただ比較的乗客の多いこの便のバスで、乗客が少なくて良かったなって」
「確かに不幸中の幸いだな」
今回の負傷者。
トラックを運転していた運転手1名、重体。
バスの運転手1名に、搭乗者
内訳、10代の男女共に1名ずつ、40代女性2名。
10代女性は搬送時意識あり。他3名は意識不明の重体。
死亡者。
駅前を歩いていた30代男性1名と50代の男性1名。
トラックに衝突されたバスが、バランスを崩し巻き込まれ死亡。
以上の結果を報告し、救急隊は後の仕事を警察に引き継ぐと現場を後にした。