バトルスピリッツ ソードブレイヴ   作:異次元

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遅くなりました。ツルギとヤイバの対決です。弾とまゐはソラ達と共にグレナダの救出に向かいます。果たして上手くいくのか?

それでは、どうぞ!


再会 母よ、その微笑みは

「レジェンディア全国家に、アトランティア王国、白夜王ヤイバ陛下よりの御言葉を伝える」

 

「度重なる光のソードアイズの騒擾事件によって、闇のソードアイズを取りまとめるヤイバ陛下は、大変に心を痛めておられる」

 

「よって、光のソードアイズを警戒し、各世界の安全保障のために、スティンガー部隊の派遣駐留をけっていされた」

 

「世界の治安は、闇のソードアイズが守護する。心せよ、これは白夜王ヤイバ陛下のご厚情である」

 

白夜王ヤイバの摂政、ガルドス・ランダルの声が響き渡る。

 

レジェンディアは地下世界ストークを除き、五つの大陸国家で構成されている。最大国家アトランティアの他に農業国家レムリオン、石の大陸パシフィス、氷の大陸ザムーラ、そして現在ツルギや弾たちのいるメガラニオン、この内スティンガー駐留を拒否しているのはメガラニオン一国のみ。白夜王ヤイバはメガラニオンとの交渉に特使として闇の黄色のソードアイズ、アマレロ・ベルジェを送り込んでいた。

 

 

「てんてこまいだよ〜!」

 

「ああもう!注文が多すぎて捌ききれないよ〜!」

 

「配達が間に合わないのだ〜!」

 

この様子にキザクラは頬を膨らませていた。

 

「むうう……。これは創業以来の大ピンチ……!」

 

すると、ツルギとハガクレの声が聞こえる。

 

「テンションマーックス!これで五連勝だぜ!」

 

「むうう……もう一回でごさる!そしてソードブレイヴ禁止でござる!」

 

キザクラはツルギ達を見る。

 

そして、ツルギとブリンガーはサイドカーで、ハガクレは疾風丸に乗っていた。

 

「なんで俺たち?」

 

「我々の機動力なら問題を解決できる。キザクラは的確な判断をした」

 

「ま、バイト代はきっちりもらえるんだし、文句言わんでござるよ。では御免!」

 

そう言ってハガクレは飛んでいった。

 

「頑張れよー!そういやソラはどうしてるかな?」

 

ツルギ達の飛行艇

 

ソラが伝書鳩の手紙を見る。そこへ少年がロープで降りてくる。

 

「なんだって?」

 

少年、ロンはソラに聞く。

 

「配達を手伝えとさ」

 

「え〜!」

 

ソラの言葉にロンは不満を漏らす。

 

アトランティア王国 王宮

 

「光のソードアイズに対する危機感を大臣達に植え付けた結果、メガラニオン政府内にスティンガー部隊承認の流れができております」

 

「見事にございます、アマレロ様」

 

アマレロの報告にガルドスは褒める。

 

「ですが、国王だけは未だにスティンガー駐留を認めておりません」

 

「あらら〜?アマレロちゃんの魅力でも落とせないんだ〜」

 

「国王は気骨がある」

 

ゴーディはからかうが、ブラウは国王を高く評価する。

 

「そろそろ僕の出番じゃないですかね?挽回のチャンスを下さいよ〜?」

 

しかし、ヤイバはゴーディを睨み、ブラウも

 

「陛下はお前を許さない」

 

と咎める。

 

「ちぇー…」

 

とゴーディは口を尖らせる。

 

「時に国王は?」

 

「それが…」

 

 

ツルギとブリンガーがサイドカーで配達している途中、ピエロが前に出たため、ブリンガーはブレーキをかけ、ピエロは驚いて仰向けに倒れる。

 

「大丈夫ですか!?」

 

ツルギは声をかけるが、

 

「死ぬ前にスイーツメイツのスイーツが食べたい……」

 

とピエロは言う。その言葉に

 

「は?」

 

と言い、ブリンガーは

 

「命の危険がないぞ」

 

と言う。ピエロは

 

「あ、騒がせたの」

 

と謝る。ツルギとブリンガーは配達を済ませると、そのピエロを連れて戻る。

 

ピエロはキザクラやまゐが作ったスイーツを食べている。

 

「美味じゃ〜」

 

そこへキザクラが来て、

 

「あの〜、お代〜」

 

と聞く。

 

「お代?」

 

とピエロが聞き返すと、

 

「はい、今のスイーツのお金…」

 

と言う。しかしピエロは

 

「金など持っておらぬ」

 

と衝撃の発言をする。当然

 

「はい〜!?」

 

「ただ食いしようってわけ!?」

 

「許さんのだ!」

 

とスイーツメイツの社員からは非難が飛ぶ。ツルギは

 

「ここは仕事で弁償ってどう?」

 

と提案する。ピエロは

 

「仕事とは?」

 

と聞き、弾が

 

「俺たち、今ここで配達手伝ってるんだ」

 

と言い、ツルギは

 

「ピエロさんもいいでしょ?」

 

と言う。

 

「ほう、面白そうじゃ」

 

とピエロは答えた。ツルギは

 

「よっしゃ〜!バイト一人確保!」

 

と叫ぶ。そこへソラとロンの兄弟が帰って来る。

 

「ただいまっと!」

 

ロンは言う。

 

「おかえり〜!」

 

「次、お願いするのだ!」

 

スイーツメイツの社員は配達物をソラとロンの兄弟に渡す。ソラは溜息をつきながら、

 

「はいはい」

 

と答える。キザクラはある紙の束を手に

 

「ヨイショっと」

 

と座り、ツルギは

 

「お前も配達行けよ」

 

と文句を言う。

 

「あたし、ファンレター読み中」

 

とキザクラは言う。

 

「ファンレターとは?」

 

とソラが聞く。キザクラはツルギにファンレターを渡し、弾とソラとロンが覗いて、ツルギが読む。

 

「えー…『私はスイーツメイツのファンです。アトランティアをやっつけたキザクラ所長を応援しています。これからも、おいしいスイーツ待ってます』?」

 

「すごーい!本当にファンレターだ!」

 

とロンは感嘆する。

 

「こういう声、この前ソンネンブルームでバトルしてから多いんのよね」

 

とキザクラは言う。まゐは

 

「ソンネンブルームって?」

 

と聞く。キザクラは

 

「メガラニオンにある向日葵の花畑が有名なの。ソードブレイヴはそこで手に入れたのよ」

 

と答える。とここでツルギが疑問に思う。

 

「でも、あのバトル知ってるの俺たちだけ……」

 

「しゃべっちゃったー!」

 

とスイーツメイツの全社員が言う。

 

「あ………そう………」

 

とツルギは呆れ、ソラも

 

「女子の口に戸は建てらねぬ……」

 

と呆れる。

 

「あたし世界中いろんな所旅したけど、『アトランティア嫌い』って声はよく聞いたよ?なのに、なんで他の国はスティンガーを受け入れてるんだろ?」

 

とキザクラは疑問に思う。するとピエロが

 

「大衆と政治に温度差があるんじゃ」

 

と発言する。するとキザクラが「あれ?」と思い、ピエロに近づく。

 

「あれ?どっかで見たことあるような……?」

 

「はて、そうかな?」

 

とピエロは誤魔化すが、キザクラはピエロに掴みかかる。

 

「あ!ちょっと!なにをする!?」

 

とピエロは抵抗するが、最終的にキザクラがピエロの鼻や胸のリボンを剥ぎ取り、

 

「やっぱりこの人、王様ー!!」

 

とキザクラは発言し、ツルギ達も「ええー!?」と驚く。

 

「まさしくわしは、メガラニオン国王、メガーラ二世じゃ」

 

とピエロもとい、メガーラ二世は言う。

 

その頃、

 

「次、いくでござるよ!」

 

とハガクレは疾風丸に乗って配達をしていた。と疾風丸が何かに気付く。誰かがこっちに向かって来たのだ。

 

「スオウ!?」

 

とハガクレは驚くが避ける間もなく、ハガクレとスオウは空中衝突し、両者は墜落する。

 

「ごめんなさい」

 

とスオウは謝る。ハガクレはスオウを見て、

 

「ちょうどよい。おぬしも手伝うのでござるよ」

 

と協力を頼む。

 

「手伝うって?」

 

とスオウは聞くがハガクレは箱の中を見て、

 

「あ~、マズい~!」

 

と顔を青ざめる。

 

アトランティア王国・王宮

 

「何を謀っておいでです?」

 

とガルドスはヤイバに聞く。ヤイバは

 

「弟と謎の力を持つ例の男女はまだメガラニオンにいる。メガラニオンにはあと一押し…」

 

そう言ってヤイバは去る。王宮からグレナダは外をみていた。そこへヤイバがやってきて

 

「母上、御足労願えますか?」

 

と言った。グレナダは振り向く。

 

メガラニオンでは

 

「アトランティアはスティンガー配備による安全保障の見返りとして、各国の生産物の供給するよう求めておる。我が国は畜産が盛んでのう。食料を求めてきておる。」

 

とメガーラ二世は説明し、ソラは

 

「守ってやるから、それだけの物を出せということですか?」

 

と確認する。メガーラ二世は

 

「こちらが求めてもいないのに、守ってやるとの理屈は如何にもおかしい。己の国は己で守るが道理。民の声も同じじゃ……」

 

とぼやく。まゐは

 

「まさか、王様がコスプレをしているのは街の人たちの様子をみるためですか?」

 

と聞くとメガーラ二世は

 

「ご明察じゃ。民が日々どのように暮らし、意見を持つのか。時々正体を隠し、見回っておるのじゃ」

 

と答える。

 

「スイーツ食べたいだけじゃなかったんだ…」

 

とキザクラは納得する。メガーラ二世はブリンガーを見て

 

「そなた、アトランティアのカードバトルドロイドであろう」

 

と問う。ツルギはブリンガーに顔を向くと

 

「話すべきだ」

 

とブリンガーは言う。ツルギは頷き、

 

「俺は白夜王ヤイバの弟!」

 

とツルギは答える。これにメガーラ二世は驚き、

 

「そなたが、第二王子……!?」

 

と言う。弾やまゐも知らなかったらしく、

 

「王子……!?嘘でしょ……!?」

 

「本当なのか!?」

 

とブリンガー、ソラ、キザクラに問う。問われた三人は頷く。

 

「あの動乱で命を落としたといわれていたが」

 

とメガーラ二世は聞く。キザクラは

 

「それ、嘘だから」

 

と言い、ソラは

 

「白夜王が流したデマだろう」

 

と言う。弾は

 

「不都合なことは基本的にデマを流す。どこの世界も同じだな」

 

とぼやき、まゐも

 

「うん……」

 

と辛そうな表情をする。二人とも過去を思い出していたのだ。ツルギはソードブレイヴを取り出し、

 

「自分のことを知って、母さんのことも知って、じっとしてらんなくなった。だからアトランティアに行ったんだ」

 

と言った。メガーラ二世は

 

「グレナダ様には会えたのかの?」

 

と聞く。ツルギは首を横に振り、

 

「悪者に仕立てられたって話だけど、今はどうなってるのか……」

 

と案じている。メガーラ二世は

 

「案ずるな。グレナダ様は御存命だ」

 

と答える。

 

「本当!?」

 

とツルギは喜ぶ。メガーラ二世は

 

「確かに謀反人の疑いをかけられたが、その後無罪になったと聞いておる。」

 

と答える。ツルギは

 

「そうなんだ……。よかった……」

 

と安心する。ブリンガーは言った。

 

「グレナダ様は聡明な御方だ。ヤイバ王の暴挙を諌める筈。ツルギも思い出せ。アトランティアの城下町を…」

 

ツルギはアトランティアの城下町に行った時のことを思い出す。

 

「確かに……。レムリオンやここと違って、すごく冷たい感じがした」

 

とツルギが言い、

 

「アトランティアは貧富の差が一番大きいって聞くよ」

 

「自慢じゃないが、俺たちのカマータは、貧しい方の街だ」

 

「でも、みんな、チョーたくましいよね!」

 

とキザクラ、ソラ、ロンは言った。

 

「先代国王の頃は国民の心も産業も豊かだったと聞く。17年前にお会いしたグレナダ様は……」

 

とメガーラ二世が言いかけたところでツルギは

 

「母さんに会ってるの!?」

 

と聞く。メガーラ二世は

 

「ああ。ヤイバ王が生まれた年、お祝いに参じたのじゃ。美しいお方じゃった。夫を支え、子を愛し、国民すべての母であった」

 

とその時のことを思い出しながら答える。

 

「これは儂の推測じゃが、白夜王は怪しげな術を使うとも聞く。」

 

とメガーラ二世はさらに言った。ツルギはその時を思い出す。

 

「そういえば……」

 

メガーラ二世は

 

「今グレナダ様が白夜王に対し何も言わないのは、もしやそのような妖術を受けて、催眠状態にあるからなのでは」

 

と疑問を言う。ツルギは

 

「会いたい、会わなきゃ、会うべし!」

 

と言う。そこへ疾風丸の鳴き声が響き、ツルギ達はその声に顔を向けると、疾風丸にはハガクレともう一人誰か乗っていた。

 

「ハガクレ!?」

 

「スオウもいるぞ!」

 

とツルギとソラは言う。ハガクレは

 

「キザクラ、すまん!スイーツもう二セット用意してくれ!」

 

と注文する。

 

「機動音接近」

 

とブリンガーが気付く。

 

「機動音?」

 

とツルギが疑問に思う。弾がハガクレとスオウの背後に気づき、

 

「二人とも危ない!!」

 

と叫ぶ。疾風丸は二人を乗せた状態でも躱す。現れたのは、白のロボットだった。

 

「メガーラ王、探したぞ」

 

「スティンガー!」

 

とツルギは言う。

 

「報告します。メガーラ王の周囲にソードアイズ三名と例の男女を確認」

 

「ヤイバ王にはお考えがある。手出し無用よ」

 

とアマレロは言う。スティンガーは

 

「了解しました。至急城に戻れ!」

 

と言うが、メガーラ二世は

 

「おまえの指図は受けぬ!」

 

と否定する。

 

「王太后陛下の来訪が決定した。準備をされたし」

 

とスティンガーが言う。ツルギは

 

「母さんが、来る……」

 

と声を漏らし、スオウは

 

「何の話?」

 

と聞く。ハガクレは

 

「この国に来るでござるよ。ツルギの母上が」

 

と答える。スオウは

 

「母上?」

 

と聞くがその間にも問答は続く。

 

「グレナダ様は何用でこの国に!?」

 

メガーラ二世は聞くが

 

「直接聞け。特使アマレロ様がこの件について話をされたいとのことだ。戻れ」

 

と言う。ツルギはメガーラ二世に耳打ちする。

 

「罠かもしれません」

 

「注意しよう。な~に、儂も伊達に王様はやっとらんよ」

 

と言う。ハガクレは

 

「これは一波乱があるでござるよ……」

 

と言う。

 

スイーツメイツ

 

「うう……可哀想なスイーツちゃん……」

 

とキザクラは泣いていた。まゐは

 

「うわー……。これは派手にやったわね……」

 

と呆れ、ハガクレとスオウは

 

「面目ない」

 

「ごめんなさい」

 

と謝罪する。ツルギは

 

「口ん中入っちゃえばおんなじだよ。しっかり食べてパワーつけないとな」

 

「パワー、とは?」

 

とブリンガーが聞き、ツルギは

 

「せっかく向こうから出てきてくれるんだ。これはチャンスだよ」

 

と答える。

 

「お母さんのこと?」

 

とキザクラが聞き、

 

「ヤイバから奪ってやる!」

 

と言う。みんなは驚くがツルギは続ける。

 

「スティンガー配備をどうしてやめさせないのか、どうしてアトランティアの人たちが楽しそうじゃないのか、母さんならきっとわかると思うんだ」

 

「グレナダ様の警護はどう躱す?」

 

ブリンガーは懸念する。ツルギは

 

「作戦考えなきゃな…」

 

と言う。キザクラ、ハガクレ、ソラ、ロンは

 

「あたしたち、協力するよ。」

 

「拙者もでござる」

 

「俺もだ」

 

「僕も!」

 

「みんな……ありがとう!」

 

と言い、スオウに

 

「スオウも手伝ってくれる?」

 

と聞く。スオウは

 

「僕も?」

 

と聞き、ツルギは

 

「おう!」

 

と答える。さらに、

 

「俺達も協力するよ」

 

「ええ!」

 

と弾とまゐも協力する姿勢を見せる。

 

その後、ツルギはスオウと共にソンネンブルームに行って

 

「スオウ、どこ行ってたんだ?心配してたんたぞ」

 

「探してたんだよ。僕が人間になれる場所」

 

「そんなに人間になりたい?」

 

「人間じゃなきゃ、駄目なんだ」

 

「そっかな…?」

 

「君が羨ましいよ。君にはお母さんというものがある。人間で親と呼べるものは僕にはない」

 

「リローヴが親みたいなもんだろ?」

 

「実をいうとさ、俺もまだ、母さんに会ったことがないんだ。だからどんな人なのかわかんない。ただ、会いたいんだ。会えば、わかることがいっぱいあると思うから」

 

「僕も協力する。今まで誰かのために、何かしたこと、なかった。これが初めてだ」

 

と会話していた。

 

次の日……。

 

「グレナダ様ご搭乗の飛行艇、間もなく到着です。ところでメガーラ王、光のソードアイズと例の二人の男女はどちらに?」

 

とアマレロは聞く。メガーラ二世は

 

「さて?儂はスイーツを馳走になったに過ぎぬでな」

 

「来たぞ」

 

とブリンガーは言う。上空ではハガクレが疾風丸に乗っている。

 

「ゆっくり接近でござる」

 

と言い、飛行艇にいるソラは

 

「フルスロットル準備!上をとるぞ!」

 

と言い、ロンは

 

「ほいきたー!」

 

と答える。 

 

「ロンってこの飛行艇のパイロットもしてるんだ……」

 

「すごいな。こんな小さいのに……」

 

と弾とまゐはソラの弟のロンがこの飛行艇のパイロットを務める様子に感心する。尚、ロンは弾とまゐの二人と顔を既に会わせており、二人を快く受け入れている。

 

やがてアトランティアの飛行艇が地上に着陸し、そこから一人の女性が降りる。

 

「あれが王太后、グレナダ様。お前の母だ」

 

ブリンガーが言う。ツルギは決意を胸に

 

「行くぞ」

 

と小声で動き出す。

 

アトランティアの飛行艇から降りたグレナダはメガーラ二世に近づくその時!

 

バイクの音が聞こえ、ブリンガーがサイドカーのアクセスをフルに強行突破をしながらグレナダに近づく。

 

「王太后様を護れ!」

 

とアマレロは指示する。上空では

 

「スオウ、もっとスピードを上げろ!」

 

「わかってる!」

 

とツルギとスオウが上から接近を試みる。しかし、アマレロに気づかれた。

 

「上だ!」

 

とアマレロは言うが、ツルギはある程度のところでスオウのボードから飛び降り、ソードブレイヴを抜きながら、

 

「どけえっ!」

 

とスティンガーに振るう。しかし、その剣は一人の男の剣に受け止められた。その正体は……、

 

「ヤイバ!?」

 

なんと、白夜王ヤイバだった!

 

「来ると思っていたぞ!」

 

とヤイバはツルギを弾き飛ばす。

 

「あやつがヤイバ……」

 

とハガクレは言う。スオウは

 

「あれは誰?」 

 

と聞き、ハガクレは

 

「ツルギの兄貴でござる」

 

と答えた。スオウは

 

「兄さん……」

 

と口にする。ソラ達の飛行艇にもその姿は捉えられており、

 

「白夜王だ」

 

とソラは言う。

 

「なんで!?お母さんだけじゃなかったの!?」

 

とキザクラは驚く。弾とまゐは

 

「こいつが……」

 

「白夜王ヤイバ……」

 

と声を漏らす。特に弾は

 

「見た感じかなり強そうだな……」

 

とヤイバの技量を評価する。

 

一方、メガラニオンにおいてヤイバは

 

「余の闇に仇なす輩、光のソードアイズ」

 

と言い、ツルギは

 

「なんで世界中にスティンガーをばら撒いている!?お前の狙いはソードブレイヴじゃなかったのか!?」

 

とヤイバに問う。ヤイバは

 

「ソードブレイヴは必要だ。だが、それは、余の偉大なる計画の一部に過ぎん」

 

と答える。ツルギは

 

「計画?」

 

と聞くが、ヤイバは

 

「お前は母上をどうしようというのだ?」

 

と聞き返す。ツルギは

 

「お前こそどうしようっていうんだ!?」

 

と言い、ヤイバは

 

「母上は余の味方だ。余の計画を喜んでおられる」

 

と答える。

 

「本当…なのか?」

 

とツルギは疑問に思い、ブリンガーは

 

「グレナダ様、お答え下さい」

 

と聞く。ここまで無言だったグレナダは口を開く。

 

「久しいこと、ブリンガー。ツルギ、よく成長しました。母は嬉しく思います。しかし、兄に刃向うのです」

 

グレナダの言葉に

 

 「え?」

 

とツルギはわけがわからないと言わんばかりの表情となる。

 

「兄を助けておやり」

 

その時、ブリンガーはグレナダを分析する。

 

「兄弟とも、ソードアイズとして生まれたことは、私が神に愛された証。あなたたちは神の子として、この世を治めねばならないのです」

 

とグレナダは言う。

 

「スティンガーなんか、街の人たちは望んでないよ!」

 

ツルギは反論するが、ヤイバは

 

「お前は、政が分かっておらぬ。メガーラ王、そなたもだ」

 

とツルギとメガーラ二世を批判する。

 

「ツルギ、あなたもメガーラ王に賛成ですか?」

 

とグレナダは聞き、ツルギは

 

「賛成だ! 自分の国は自分で守る!」

 

と答える。しかし、ヤイバは

 

「この国のどこに、そんな力がある?」

 

と厳しい態度を崩さない。

 

「では、余とお前で、スティンガー駐留をかけたバトルスピリッツ。――どうだ?」

 

「なに!?」

 

ヤイバの提案にツルギは驚く。ヤイバはメガーラ二世に

 

「メガーラ王、いかがかな?」

 

と問う。

 

「上出来です。白夜王」

 

と王国の王宮からその様子を見ていたガルドスは拍手しながらヤイバを褒める。

 

「よかろう。ワシは、そなたの勝利を信じるぞ」

 

とメガーラ二世は言い、ツルギも

 

「はい!勝ちます!」

 

と答える。ブリンガーはツルギに

 

「これまでの経験を全て、このバトルの勝利に生かせ」

 

とアドバイスを送る。ツルギも

 

「やる!やるべし!」

 

とやる気を滾らせる。ヤイバは

 

「母よ、折角のご足労でしたが、ここは国にお帰りを」

 

と言い、グレナダは

 

「勝ちなさい。ヤイバ」

 

と言い、その場を去る。ツルギは

 

「待ってくれ!母さん!」

 

と呼び止めるが、グレナダはツルギに視線を向ける。アマレロが

 

「さあ、お早く」

 

とグレナダに進言し、グレナダは飛行艇に戻る。ヤイバは

 

「始めよう、弟よ」

 

とソードブレイヴをツルギに向ける。

 

「存分に戦え。母のことはソラ達や弾とまゐに任せろ」

 

とブリンガーはツルギに対し、肩に手を置きながら言う。

 

「よし!見ててくれブリンガー!」

 

とツルギはソードブレイヴを手に言った。

 

「行くぞ!神の見舞いに!ソードブレイヴ!!」

 

ヤイバはソードブレイヴを宙に浮かせると、ソードブレイヴはカードとなり、ヤイバの手元に。ヤイバは手にすると、デッキに組み込む。

 

「ソードブレイヴ!!」

 

ツルギはソードブレイヴを鞘から抜いて投げ上げる。すると、カードとなり、ツルギはそのカードを手にデッキに組み込む。

 

「行くぞ!」

 

とヤイバは叫び、

 

「ゲートオープン!開放!!」

 

とツルギは叫ぶ。ツルギの両腕、両足が炎に包まれ、鎧となり、ツルギの頭に飾りが加わり、赤の法衣に身を包み、胸部の鎧を纏う。そして、バトルボードに飛び乗り、エクストリームゾーンに転移した。

 

「エクストリームゾーンの映像を送る。お前たちは、グレナダ様の追尾を」

 

とブリンガーは言い、ソラは

 

「了解!」

 

と答える。

 

「付いてくるでござる!」

 

「行きます!」

 

とハガクレとスオウは言った。

 

「一国の運命がかかったバトルだ。心せよ」

 

とヤイバは言い、ツルギは

 

「ああ!来い!」

 

と受けて立つ。ツルギは手札を見る。手札には「フレイムフィールド」がある。

 

「勝つべし!」

 

とツルギは心に誓う。

 

 

 

ターン1 ヤイバside

[Reserve]4個

[Hand]4枚→5枚

 

ヤイバはダーク・カリブーを召還してターンエンド

 

 

 

 

 

ターン2 ツルギside

[Reserve]4個→5個

[Hand]4枚→5枚

 

ツルギはライト・ブレイドラとブロンズ・ヴルムを召還。ライト・ブレイドラでアタックするが、ダーク・カリブーのブロックに阻まれた。続いてブロンズ・ヴルムでアタック、ヤイバはライフで受けた。

 

ヤイバ

[Life]5→4

[Reserve]1→2

 

 

 

 

ターン3 ヤイバside

[Reserve]2個→5個

[Hand]4枚→5枚

[Field]ダーク・カリブーLv.1(1)BP3000

 

ヤイバはダーク・カリブー、レベル2のダーク・ガドファントを召還してターンエンド

 

 

 

 

ターン4 ツルギside

[Reserve]2個→5個

[Hand]3枚→4枚

[Field]ブロンズ・ヴルムLv.1(1)BP3000

 

ツルギはライト・ブレイドラを召還、ブロンズ・ヴルムをレベル3に上げ、ブロンズ・ヴルムでアタック。ダーク・カリブーを破壊して、ターンエンド

 

 

 

 

ターン5 ヤイバside

[Reserve]1個→4個

[Hand]4枚→5枚

[Field]ダーク・カリブーLv.1(1)BP3000。ダーク・ガドファントLv.2(2)BP4000。

 

「闇、天と地に満ちよ」

 

とヤイバは言う。ツルギは

 

「来る!あいつのキースピリット!」

 

と警戒する。そして、

 

「弟よ、闇の白き力に慄くがよい!闇皇ナインテイル・ダーク、レベル3で顕現!!不足コストはダーク・ガドファントより確保」

 

カードから猛吹雪が放たれる。ヤイバのソードアイズがアップで映ると、ヤイバはカードを掲げる。すると、カードから放たれた猛吹雪が九つの放射線となり、やがて、オーロラが現れる。そのオーロラの上空から九つの蒼い人魂とともに、白い体に黒い筋の巨大な狐が現れ、フィールドに降り立ち、咆哮をあげる。なお、ダーク・ガドファントはコスト確保のため、消滅する。

 

「落ち着け俺! ナインテイルの連鎖を封じる手は、ある!!」

 

ツルギはフレイムフィールドを見て、自分を落ちつかせる。ツルギはヤイバに勝てるのか。




ヤイバ「弟よ。何故、分からぬ。見よ!これが余の新たな美しき獣だ!

次回『宿命の対決 黒天狐ネガ・ナインテイル!』

弟よ、余は悪か?」
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