キヴォトス産魚人   作:月山 白影

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地上

 

 

 

 

 

水中は綺麗だ。

魚たちは生き生きして泳いでいる。

水中は自由で、身体が軽い。

俺にピッタリな場所だ。

地上は野蛮なキヴォトス人…?みたいな奴らが居る。

俺みたいな魚人はすぐに殺される。

魚たちは皆釣られて死んでる。

たまに返ってくるやつは居るけど何も言わない。

俺は気になってしまった。

地上へ行くことは禁忌であるというのに。

興味を持ってしまった。

そして俺は、遂に地上へと来た。

地上は異常な程発展しており、水中とは桁違いだった。

野蛮だと聞いたからまだ火をつけた段階だと思っていた。

けど、目の前の光景は違った。

多くのビルがあり、船があり、水中と地上の違いが見て分かる。

なぜ、こんなにも発展しているのか、気になった。

俺は砂浜を歩く。

砂浜はとても熱く。

俺の足の裏は焼けるように痛い。

俺は痛みに耐えれず、すぐに浅瀬へと戻る。

 

 サグメ「うぅっ……足の裏熱いぃ〜……」

 サグメ「クッソぉ……引き潮まで待つか……。」

 サグメ「……でも地上に行きたい……。」

 サグメ「うぁ〜……もぉ……はぁ…。」

 サグメ「……しばらく待つか。」

 サグメ「はぁ〜……」

 

俺は後ろへ倒れる。

ザバンッ!と俺が倒れた瞬間に水は高く跳ね上がる。

そして、もとに戻る。

俺は力を抜き、ぷかぷかと浮かぶ。

波に身を預けるかのように、ぷかぷかと。

 

 サグメ「う〜暇だなぁ……。」

 サグメ「ふぁぁ……。」

 サグメ「ここの砂浜は人気が無いからか……。自由に地上に居れれるぅ……。」

 ???『そんなここは人気がないの?』

 サグメ「っ!?」

 サグメ「き、キヴォトス人…!?」

 ???『この尻尾本物?』

 

目の前のキヴォトス人か、よくわからない奴は俺の尾ビレを触ってきた。

その瞬間、とてつもない不快感が襲う。

 

 サグメ「さ、触るなぁ!!」

 

俺は尾ビレでそいつの顔を引っ叩いてやった。

「はぁ、はぁ……」と俺は息が上がっていた。

 

 ???『ご、ごめん…。気をつけるね。』

 サグメ「お前…誰だよ…!」

 ???『私?私はシャーレの先生だよ。』

 サグメ「せんせー…?知らないな。地上にはシャーレというキヴォトス人とはまた違った人間が共存しているのか。」

 先生『あはは。違うよ。というか、君、キヴォトス人じゃないの?』

 サグメ「野蛮なキヴォトス人と一緒にするな!!俺は魚人族の末裔だ!」

 先生『ぎょ、魚人族…?ア、アー◯ン?』

 サグメ「俺は誇り高き魚人族末裔、魚目サグメだ!」

 先生『サグメ…。よろしくねサグメ!』

 サグメ「なっ…。俺としたことが!変な奴に名前を……。」

 先生『へ、変な奴……。』

 サグメ「それより……なんでせんせーは裸じゃないんだ?」

 先生『……へ?』

 サグメ「聞いたことがあるぞ。地上では服を着ずに過ごして居ているんじゃないのか?」

 先生『な、何十年前の話…?』

 サグメ「えーっと……わかんない。」

 先生『あはは……。』

 先生『キヴォトス人も進化したからね。服を着だすさ。』

 サグメ「へぇ〜…。」

 サグメ「それじゃあさ。」

 先生『?』

 サグメ「服の作り方を教えてくれ!俺は地上で歩いてみたり、生活を見学したい!」

 先生『ふ、服の作り方……。』

 先生(私家庭科の成績2なんだけどぉ〜……。服の作り方なんてわかんないし……。) 

 サグメ「もしかして……わからないのか…?」

 先生『つ、作るじゃなくて買うのは…?』

 サグメ「買う…。まぁ、作っても着れるのは俺しか居ないしな。魚人俺だけだし。」

 先生『よ、よし。買い……』

 先生『って、そういえばサグメ全裸だった……。』

 サグメ「?」

 先生『しょ、しょうがない…。私が買ってきてあげるよ。』

 サグメ「本当か!助かる!俺も所持金が今……57個だな!」

 先生『個…?』

 サグメ「盗らないってな見せてやらんでもないが…。」

 先生『あはは、盗らないよ。』

 サグメ「盗るなよ…。」

 

俺は所持していた「金」を出す。

なぜだか知らんが、せんせーは愕然としていた。

 

 先生『そ、それって……本物の金…?』

 サグメ「知らんが…。」

 先生『も、もしそれが本物だとしたら……とんでもない価値だよ!?』

 サグメ「そんな価値があるのか?ただ、貝と同じもんだとてっきり…。こんな硬くて重いものがそんなするのか。でも、俺にこんな高価なもんがあっても役に立たないし、やるよ。」

 

俺は金をせんせーに渡す。

せんせーは頑なに拒否していたが、無理矢理持たせた。

せんせーは「本当に貰ってもいいの?」と困っていたが、俺はある事を思いつく。

 

 サグメ「服を買ってきてくれたらそれをやる。報酬だ。」

 サグメ「報酬、だったらいいだろ?」

 先生『ま、まぁ…それなら……って、納得できないよ!?』

 サグメ「むぅ……。」

 先生『それはサグメに必要だから手元にあったんだよ。』

 先生『とりあえず、服買ってくるから待ってて。』

 サグメ「わかった。待ってる。」*1

*1
素直ないい子

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