「ふぅ、つかれた……」
月明かりに照らされた庭園のベンチに座りながらシャーレの先生はつぶやく。隣にある屋敷から心地よい音楽がもれ聞こえる。
「あまりこういった場は得意じゃないんだけどな」
パーティーに招待してくれたのはうれしいが、あれほど大きなパーティーだとは思わなかったと、独り愚痴る。
ダンスや音楽なんてわからないし、食事も確かにおいしかったが口にはあまり合わなかった。
「このままここで時間が過ぎるのを待とうかな」
目を閉じ、耳を澄ませる。
そよ風が庭園を小さく揺らす。葉の揺らめき、こすれる音が屋敷から聞こえる音楽とは別の曲を奏でる。
通り抜けた風に少し肌寒さを感じた。自然そのものが夏の終わりを知らせてくれているようだ。
しばらくそうしていると遠くから足音が響いた。コツ、コツ、と少しずつ大きくなっていく。誰だろうかと少し身構えながら足音がするほうへと目を向ける。しばらくして花木の陰から姿を現したのは慈愛の怪盗こと清澄アキラだった。
「おや、……先生?」
「やあ、こんばんはアキラ」
「えぇ、こんばんは。このようなところで会うとは奇遇ですね」
いつものパンツスタイルではなく、紫のパーティードレスを身にまとい、いつもは隠れているすらりとした体のラインがあらわになっている。白く輝く長い髪も一つにまとめ、アキラの動きに合わせて振り子のようにゆらゆらと揺れ、それに加えアキラ本人のしなやかな動きも相まってなまめかしく美しい。
「そのドレス、似合ってるね。いつもとは違う綺麗さでびっくりしちゃった」
「――ッ!! あ、ありがとう……ござい、ます」
アキラは頬をほんのり朱く染め、小さく頭を下げる。
「と、ところで、先生はなぜここに……?」
「いろいろあってここの人に招待されちゃって。断るのも悪いからね」
「……なるほど、そういう事情でしたか」
屋敷から聞こえてくる曲が終わり、また新たな曲が始まる。アキラが何か思いついた顔をして、笑みを浮かべて手を差し出してくる
「本来は逆ですが……。先生、一曲私と踊っていただけませんか?」
「よろこんで、と言いたいんだけどあいにくダンスなんてやったことがないから……」
「心配いりません。誰が見ているわけでもない。適当にそれっぽく踊ってみばいいんです。……それに、私は先生と踊ってみたいんです。ダメ、ですか……?」
「そこまで言われたらやらないわけにはいかないかな。よろこんで」
アキラの手を取り、立ち上がる。そしてそれなりの広さがある場所まで歩いていく。
礼儀、作法、ルール、マナー、何一つも知らないけれど、アキラと踊り始める。最初は少しおっかなびっくりだったが、次第に体がなじみ、リズムに乗りアキラと息が合い始める。
はたからすれば見られたものではないだろう。けれど、庭園の中で月明かりに照らされながら笑顔を浮かべながら踊る二人はどこか神秘的だった。
(しばらく二人で踊り続けた)
まさか同人イベの続編が来るとは。
しかも場所はトリニティってマジ?
あとタイトルの『健全な文化の交流』なんだよ。
まるで健全じゃない文化交流があるみたいじゃないか!
見たいので『非健全な文化の交流』イベントも実装してください。