ブルアカ二次短編集   作:朱汰清家

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アキラにちゅ~るをペロペロ舐めてほしいだけの小話

 シャーレの先生は買い物袋を手に下げ、シャーレ居住区の裏手に向かっていた。

 居住区の方からは生徒たちの声がうっすらと聞こえる。

 すぐ近くに生徒たちがいる状況で先生は生徒たちにばれないよう息をひそめて歩いていた。

 そして目的の場所まで来るとしゃがみ込み、買い物袋に手を伸ばす。

「何をなさっているのですか、先生」

 突如背後から声がかけられ、ビクンッと体を震わせる。

「っ! ……あれ、アキラ?」

 振り向いた先にいたのは慈愛の怪盗、清澄アキラだった。

「おや、その子は……?」

 アキラは先生の先を覗き込むと、そこには小さな白猫がいた。

「ここに住み着いちゃった野良猫。よくないんだけどたまに餌をあげてるんだ」

 そういって買い物袋からチュールを取り出す。

「ほら、ごはんだぞー」

 にゃーと鳴きながら白猫が寄ってくる。

 ちゅ~るを口元に近づけると目を細め、一心不乱にペロペロと舐め始めた。

「……かわいらしいですね」

「でしょ。だからついついあげちゃうんだよね」

 白猫を微笑みながら見つめる先生。

 その後ろ姿に嫉妬心をアキラはおぼえる。

(……いや、相手は猫、ただの野良猫です。何も嫉妬することでは……)

「お―よしよし、美味しかったかー?」

 空になったちゅ~るを袋に戻し、白猫をなで始める先生。

「今日はもう一本あるぞー」

 新しくちゅ~るを開ける先生。白猫はまた近づいて舐めようとするが、ピタッと動きを止め、一目散にどこかへ走り去ってしまう。

「……あ、あれ?」

 突然のことに呆然とする先生。差し出したちゅ~るは行き場を失う。

「逃げられてしまいましたね」

「いつもなら目もくれずに食べ始めるんだけどな。どうしたんだろ?」

 空いた手で困ったように頭をかく。

「それにしてもまいったな。開けちゃったコレ、どうしよう」

 封が切られたちゅ~るを見つめて眉間にしわを寄せるが、ふと何かを思いついたかの様な表情を浮かべる。

「アキラ、食べる? …………なーんて」

 先生はいたずら心を含んだ笑みを浮かべ、アキラにちゅ~るを差し出した。

 アキラは先生のそばまで近づき屈みこむ。そして顎を突き出すように口元をちゅ~る近づけ、ペロリと唇の隙間から朱い舌をだして舐める。

「――!!!!!?????」

 突然の出来事に思わず尻もちをつき後ずさる。

「え!? ちょっ!? な、なにしてるのアキラ!?」

「おや、変なことを聞きますね。言い出したのは先生ですのに」

「いやっ、確かにそうだけど、ちょっとしたジョーダンというか、ねっ!」

 慌てて引っ込めようとした手をアキラにつかまれる。

「ちょっと!? なんで手を――!」

 アキラは聞く耳を持たず、また口元を近づけ舐め始める。

「待ってアキラ! ちょっと落ち着こう! こんなところ誰かに見られたら……!」

 抵抗も出来ずに慌てふためいていると、遠くの方から声が聞こえた。

「ほんとに聞こえたの?」

「えぇ。確かにこちらの方から先生の声が聞こえた気が……」

 足音もどうやら近づいてきているようだった。

「残念ですがここまでのようですね」

 アキラは名残惜しそうに口を離し、立ち上がる。

「それでは先生、続きはまた後日」

「いやっ、やらないよっ!?」

 先生の声は素早く建物の陰へと隠れていったアキラと共に消えていった。

 

 後日談だが見つかった生徒たちと話をし、白猫はちゃんとシャーレで飼うことになり、多くの生徒から人気を集めた。

 ただ先生といるとき、白猫はたまに怯えたような目で遠くを見つめる時がある。




ミカ、なんだか強かになってない?
そんな直球で好意伝えてきてたっけ?
ナギサに対抗してヒロイン力上げてきているの?
これ以上上げたらヒロインレース独走状態になっちゃうよ?
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