年末夜12時前、ある部屋に大きくない炬燵で寄り添うようにぬくぬくと温まる二人がいた。
一人はこのキヴォトスで知らぬ者はいない唯一の先生。もう一人は慈愛の怪盗として知られる清澄アキラ。
対照的に名をとどろかせる二人だが、今この瞬間では立場も与えられた名も関係ないただの男女として存在していた。
「今年もとうとうおわりだねぇ」
「ええ、いろいろなことがありましたね」
「思い返せばアキラと初めて会ったのは今年の最初の方だったね」
しみじみとしながら先生は出会った時のことを思い返す。
「最初はアキラがどんな子なのかわからなかったけど、次第に優しくて芯がある子だなと思ったよ」
「私も、まさか私の行為を肯定されるとは思いませんでした」
アキラは当時のことを思い出しクスクスと笑う。
「あの日から私の世界は一変しました。誰にも理解されず、けれどそれもしょうがないと、それが当然だと思っていました。味方は誰もおらず、一人で生きていくと。……しかし」
アキラは隣にいる先生の左肩に頭を預ける。
「先生は私に歩み寄ってくれた。理解しようとしてくれた。それがどれほどうれしかったことか」
「……先生として当然だよ」
「その当然が私にとって特別だったのです」
照れくさそうにそっぽを向いて頬をかく先生。そんな姿を見てアキラは言い表しようのない気持ちが溢れ笑みへと零れる。
「……それからもいろいろあったよね」
話題を変えようと話を進める先生。もう少し照れていた先生を見ていたいと思ったアキラだが、話を進めることにした。
「そうですね。先生と共に豪邸に侵入したり、ブラックマーケットの偽物美術館に本物があったり。……罠にはめられ金庫に閉じ込められたり」
「あの時は本当に焦ったなぁ」
今年あったことを振り返り、二人で花を咲かせていると、ゴーンと遠くで除夜の鐘が鳴る。
「あ、いつの間にか今年が、いや去年が終わってたね」
互いに見つめ合い、同時に口が開かれる。
「「明けましておめでとう」ございます」
「「今年もよろしく」お願いします先生」
二人の声が小さな部屋で反響する。示し合わせたわけでもないのにハモったことに二人は笑みをうかべる。
しばらくして、先生がアキラへと問いかける。
「アキラはさ、今年何かやりたいこととかあるの?」
「やりたいこと、ですか。特に考えてはいなかったのですが……」
少しの間目を閉じ、うーんと唸る。やがて眼を開け、先生の方を見上げながら口を開いた。
「強いて言うのであれば、先生の隣にいることですね」
まっすぐ伝えられた好意に先生は「うれしいよ」と笑みを返す。
「そういう先生こそ何かやりたいことがあるのですか?」
そうだなぁとつぶやきながら上を向く先生。数秒後、顔を下ろし口を開く。先生が語ったことにアキラは目を見開き、直ぐに笑みを浮かべた。
「フフッ。先生らしいですね」
その後、アキラと共に穏やかな時間を過ごし、二人で初日の出を見に行った
総力戦クロカゲ来たけどさ。
バグってSAIKYO IKKAKU RAION出てくんねえかな。