とある昼下がりのショッピングモール。人がごった返している中に一人の生徒がまぎれ歩いている。
少々桜色が薄く混じった白く長い髪を一本結びにして帽子を深くかぶり、眼鏡をかけふんわりとした私服を身にまとっており、何やら楽しげな雰囲気を醸し出していた。
そんな彼女の目線の先には一人の大人が歩いていた。その大人は本人の活躍によりこのキヴォトスでは知らないほうが珍しい程の有名人。シャーレの先生だった。
いつも生徒の誰かがそばにいるほど人気な先生だったが、どうやら今日は一人のようだった。
そんな先生を彼女、清澄アキラはばれないように変装をして後をつけていた。
しばらくすると先生はとあるお店に入っていった。見てみるとそこにはいくつものプラモデルなどを飾っており、おもちゃ屋さんであることが分かった。
アキラは先生にばれないようにお店の中に入り、棚で身を隠しながら先生の様子を探る。
そこには子供のように目を光らせいくつもの商品を見つめている姿があった。
長いこといろんな商品を見て回ったが、一つも買うことなくお店を出る先生。
ばれないよう少し間をおいてからお店を出て、また先生の後をつける。
次に先生が入っていったお店はアクセサリーショップだった。
彼女が知る限りそういったものを身に着けている記憶はなく、不思議に思う。
先生の口が少し開かれ動いている。どうやら独り言を言っているようで気になり耳を澄ませた。
あまり大きな声ではなかったためあまり聞き取れなかったがどうやら生徒への誕生日プレゼントを探しているようだった。
そのあとも服を見に行ったり、本屋に行ったり、お菓子を吟味したりとなかなか生徒へのプレゼントが決まらないようだった。
生徒のために一生懸命プレゼントを探している先生を見て、自分の誕生日もあんな風に選んでくれるのだろうかという期待と、今こんなにも思われている顔も名前も知らない生徒に嫉妬心があふれてくる。
けれどその嫉妬心を抑え込み、先生の顔を見た。生徒のために真剣になっている先生の顔をみて今日は邪魔をしてはいけないと、足早でその場を離れる。
コツコツと足音を鳴らすたび、様々な思いがあふれる。「先生なら気にしない」だとか「むしろプレゼント選びを手伝ってほしい」だとか、そんなことを言ってくれると。そんな自分勝手な考えから逃げるようにだんだんと歩く速さが上がっていく。
ショッピングモールを出てそのまま街の中に向かっていく。
少し間をあけて先生が足早でショッピングモールから出てきた。
その時にはもう一人の生徒は街の人ごみの中にとけこんで消えてしまっていた。
待ってくれブルーアーカイブ。
補習授業部にシュポガキにイロハとイブキ。
新年早々こんな事されたら私の体がもたない。