ブルアカ二次短編集   作:朱汰清家

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プレゼントされていつまでたっても熱が引かないアキラ

「助かったよアキラ。荷物持ってくれて」

「いえいえ。この程度、何のことはありません」

 人々の喧噪に紛れるように私は歩く。隣にはこのキヴォトスで多くの生徒に人気のあるシャーレの先生。私たちは寄り添うように一緒に歩く。先生の一歩は私の一歩より大きいはずだけど、私の歩みに合わせるように小さく、ゆっくりと足を運ぶ。

 そんな小さな気遣いが私たち生徒をしっかり見てくださっているのだと、そう理解したときには胸の奥がとてもあたたかな気持ちになった。

「けど、本当によかったの? 何か用事とかがあったんじゃ……」

「そんなことはありません。次の目的のためになにか役立ちそうな道具を探していただけなので」

「……うん、そっか」

 先生はうなずくだけでそれ以上の追及をしては来なかった。本来、先生としては私のことを止めるべきはずなのに、なにをするでもなくただ生徒の動向を見守ってくれている。生徒一人一人のことを理解しようと見続けてくれている。

 今まで否定されてきた私の行動を、思いを、まっすぐと見つめてくれている。そういってくれた時、私がどれほどうれしく幸せな気持ちになったのか、先生は知らないのだろう。

「それにしても、まさかここまで荷物が増えるなんて……普段からもっとこまめに買い物に行くんだった」

「私としてはそのおかげで先生の役に立てているので万々歳なのですが」

 右手に持った買い物袋をすこし持ち上げる。中を見れば仕事に使うのであろう物や簡易的にエネルギーを補給できる栄養食品に買い置きしておけるカップラーメンのような物、タオルやティッシュのような日用品まで、幅広いものが入っている。

 その中でもやけに多いのはエナジードリンク類だった。その多さにシャーレの仕事がどれほど過酷なのかが垣間見える。

「……無理は、なさらないでくださいね」

「? ……あぁ。うん、大丈夫だよ。心配してくれてありがとね」

 なんてことないように、心配をかけないように朗らかに笑う先生。卑怯だ。そんなことをされてしまっては私は何も言えなくなってしまう。

 そんな私の様子を知ってか知らずか話題を変えるように「そういえば……」と続けた。

「ちょっと雲色があやしくなってきたね」

 空を見れば今にも雨が降りそうな鈍色の雲が広がっていた。

「予報では雨が降るとはなっていませんでしたが……」

「降ったら降ったで面倒なことになるし。ちょっと急いで戻ろうか」

 その言葉にうなずいて私たちは早足でシャーレへと戻った。

 

「あらら、間一髪だったね」

 二人でシャーレまで戻ったあと、見計らったかのように雨が降り出した。最初は小雨程度だったが次第に雨粒が大きくかわり勢いも増した。

 シャーレに打ち付けられる雨音を聞きながら買ってきたものを片づける。

「先生、こちらのものは……?」

「ん? ああ、それはあっちの棚に置いといてもらえるかな」

 先生の指示のもと様々なものを片づけながら思う。

 もし、もう少し早く雨が降り始めていたらどうなっていたのかを。

 お優しい先生のことだ。きっとどこかのお店で雨が止むまで雨宿りしていただろう。

 小さなカフェとかでゆっくりと、なんでもない話をして、笑い合って。そんなどこにでもあるような普通の日常。それを慈愛の怪盗ではなくただの一生徒、清澄アキラとして先生と共に過ごす。きっと、楽しい一時になっただろう。

 そんなことを考えながら片付けていたからか、気づけば袋には一つのものしか残されていなかった。

「先生。これはどこに置いたらいいですか?」

 手に取ったのは赤いマフラー。これからは冷え込む季節だし、すぐにでも必要となるだろうからわかりやすいところに置くのだろう。普通に衣類棚だろうか、それとも机の引き出しの中とかに入れたりするのだろうか。そんな風にどこにしまうのか考えていたが先生の口から出た言葉は予想外のものだった。

「それ? それはアキラへのプレゼントだよ。今日は手伝ってくれたし」

 紡がれた言葉に少し理解が遅れた。プレゼント。この赤いマフラーを。私に。

「あっ、ごめん。趣味じゃなかったかな」

「いっいえ! そんなことはありません!」

「そっか。それならよかった」

 安心したようにほっと胸をなでおろす先生を見る。その様子にただ純粋に私のことを思ってプレゼントしてくれたのだろう、その意味も知らずに。当然だ。だって、先生なんだから。

 けれど、それでもやっぱり少し期待してしまった。もしかしたら、と……。

 そんなことを思いながらマフラーを巻いてみる。くるりと、自分の首に。

「どうですか先生。似合ってますか?」

 先生の前でお披露目をする。その場で一回りし、自分の首に赤いマフラーがしっかりとまかれていることを強調するように。

「うん。とても似合っているよ」

「ふふ。ありがとうございます」

 ただ似合っている、そう言われただけなのに。先生の口から出たその賞賛の言葉は胸に響いて、そこから体全体を焦がすほどに熱が広がっていく。けれど、その熱には苦痛など感じず、多大な幸福感と心地よさを与えてくれる。

「あれ? ちょっと顔が赤いよ。熱でもあるのかな」

 表面上は平静をとりつくろえていると思ったが、どうやらしっかり顔に出ていたらしい。けれど、それで私を心配するのがなんとも先生らしい。

「いえ、さすがにまだマフラーを巻くのは早かったみたいですね」

「それならいいんだけど。……マフラーは外さないの?」

「えぇ。もう少しだけ、このままで」

 この熱が、冷めるまでは。




マルクトお姉さまがまさかの厨パで攻略できるの笑った。


ところで皆さんはフェスガチャどうでした?
私は400まわして星3生徒10人来てくれました。
その中にはもちろんケイちゃんとアリスもいます。
でもさすがに6%の排出率じゃねえよアロナ。
しかもケイちゃんにいたってはアリスガチャから出てくるしよぉ。
私のガチャだけ3%のままじゃねえか。
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