アキラとシャーレで仕事をし、休憩時間になったときの出来事。誰かがシャーレに忘れていった雑誌にアキラが興味をもったことが始まりだった。
その雑誌はいわゆるブライダル雑誌で、様々なウエディングドレスで着飾った美しい女性たちが写っていた。芸術作品以外にこんなにも興味を持つなんて珍しいと思ったが、考えようによってはウエディングドレスに身を包んだ女性は一つの芸術作品といっても差し支えない。そう思えるほど雑誌の中の女性たちは美しく見えた。
それにそもそもアキラも一人の女性だ。であればそういったことに興味を持つのも自然に思え、むしろ年頃の女性らしい部分が見れてうれしく思う。
そんなことを考えながら二人で雑誌を見ているととあるページのある一部分にアキラはくぎ付けになっていた。なんだろうとみてみるとそれはウエディングドレスの試着体験だった。やっぱりアキラもそういったことに憧れがあるのかと聞けば「……そうですね」と小さく返事が返ってくる。
その試着がどこでやっているのかと調べてみると、少々遠いが行けなくはない距離だった。そこで行ってみるか聞いてみるとさっき以上にか細い声で「…………行きます」と顔を真っ赤にして答えてくれた。
そして今、私は白いタキシードを着てアキラがウエディングドレスに着替えて来るのを教会のような場所で待っている。別に自分は着るつもりはなかったが、スタッフの人やアキラからも着替えてほしいとの要望があり、とくにお金も取られるわけではなかったのでスタッフにいわれるがままタキシードに着替えた。
アキラが着替え終わるまでの間、着たことのない装い、来たことのない場所にどこか居心地の悪さのようなものを感じていた。けれど扉が開いてウエディングドレスを着たアキラを見たとき、今まで感じていた居心地の悪さはどこかへ吹っ飛んでしまった。
純白を身にまとい、引き連れ、赤いカーペットの上を悠々と歩き、こちらに近づいてくる白の化身。
白く輝く肌、薄い桜色が混じった白髪、見るもの全てを魅了する美しい端麗の顔、白に囲まれながらも爛々と輝く赤い瞳に赤く塗られたプルンとした瑞々しい唇。穢れが一切見つからないその立ち姿はこの世のものとは思えないほど。
気が付けばアキラは私の目の前に立っていて、間近で見る化粧され美しく飾り付けられたアキラの顔に心を奪われる。
「先生。どう、ですか? 似合っていますか……?」
アキラが上目遣いで私を見上げてくる。その瞳は期待と不安をはらんでいて、私の言葉を待っている。
純白のドレスに身を包んだアキラの姿は本当に刺激的で、魅力的で、煽情的で、華麗で。私の世界には彼女だけしか映っていなかった。
「――綺麗だよ」
そんなアキラの姿を見て私の口から自然と賛美する言葉がもれた。けれど、そのこと自体に私は気付けなく、私の賛美の言葉を聞いたアキラが顔を真っ赤にして「ありがとうございます」とお礼を言ったことでようやく気が付き、私の顔が急速に熱くなっていく。きっと私の顔もアキラに負けず劣らず真っ赤に染まっているのだろう。
「すっごくお似合いですよ! お二人とも!」
スタッフの言葉に我に返る。別にアキラと結婚式を挙げるわけでもないのになんだか変な気持ちになっていた。場所や衣装のせいなのだろうか? そうなのだとしたらこれまで多くの人が結婚式を挙げてきたのも納得できる。それほどまでにアキラのウエディングドレスに心奪われていた。
「それでは記念に写真を撮りましょう!」
「はい、お願いします」
そういってアキラは私の隣にピタッとくっついてきた。そのままするりと私の左腕に両手を絡めてきて、私の肩下あたりに頬ずりをするみたいに顔をくっつけてくる。その様はまるで猫が甘えるかのようで愛しい気持ちが湧き上がってくる。
「いいですねー! 彼氏さんはもう少し表情をやわらかくー!」
「――え!?」
急に彼氏さんと呼ばれ驚いたが納得した。そもそもこんなところに男女二人で試着体験をしに来たのならカップルと間違われても仕方がない。
とはいえ私は別にアキラと付き合っているわけではないのだが、まぁここで否定して説明するのも少し面倒だと思いそのまま彼氏としてふるまうことにした。
「……彼氏」
隣でぽつりとアキラがつぶやいた声が聞こえ、気になってみてみると今まで以上に顔を真っ赤にしながらもどこか幸せそうな顔でにやけていた。
この後、いろいろな構図やポーズで写真を撮ることとなり結構体力を使った。けれど、現像された写真を見るとそんな疲れなんか吹っ飛んでしまう。それほどまでに現像された写真は美しかった。
帰り道、現像された写真が入った紙袋をアキラは大事に、とても大事に抱えてて歩いている。今までみたことがないほどの幸せな顔を見て「行ってよかった」と心の底から思った。
後日、アキラと撮った写真がどこからか拡散されてしまったらしく、その結果多くの生徒とウエディングドレスの試着体験に赴くこととなり、そこのスタッフに軽蔑するような目で見られることとなったのは別のお話。
明日はいよいよブルアカライブですね!
こんなにおぜん立てされているわけですし七囚人関連の情報は出る事でしょう!
つまり待ちに待ったアキラの実装ですね!
その時が楽しみで仕方がありません!!
アキラーー! 好きだーー!!!