四年生になったよ。最近は順調に体力もついてきた。その代わりに怪我が増えてるんだがな。木に登ったり飛び降りたりと動いていたら怪我が多くなっちまうんだわ。
「よぉバカマヌケ宮坂」
「なんやねんあの世直送されたいんか貴様」
「やってみろ!その瞬間俺の丸太のような足蹴りがお前の急所を潰すッ!それでもいいのならッ!!!」
「貴様それでも紳士かッ!」
「紳士?違うな。ムキムキ変人騎士さ」
「お前ごぼうだろ」
「あぁん?」
今は昼休み。教室で宮坂と話している。コトリが教室に来る事も少なくなり、逃げ回る事もなくなった。いい気分だ、感動的だな。最高にハイって奴だ!
「そういやお前さ、妹が教室に来る事少なくなったよな。シスコンじゃあなくなった?」
「はいお前シスコンとブラコンの区別がついてない~!正しくはブラコンです~!」
「うっせ間違えただけだろうが!」
揚げ足取りってこういう事を言うのだろうかねぇ?まぁ宮坂との仲だからこれぐらいはじゃれ合いとしてお互い処理できる。
「まぁ実際コトリのブラコンは大分マシになったよ。アイツもう三年生だぜ?流石に自我芽生えるだろ、知らんけど」
「知らないなら黙れ小僧!」
「うるせぇよノンアル中毒」
「そんな事はどうでもいいから授業の準備しろよハゲ」
「まだハゲてねぇわ!……あっやべ、算数の教科書忘れた。見せて」
「嫌だねッ!!!」
そんなに嫌かテメェ流石にキレるぞ?コイツ変な所で嫌がるじゃねぇかキレそうだぜ
「つーかもう休み時間終わるくね?」
「あ、マジじゃねぇか頼むから見せてくれよ宮坂~。見せてくれたら淡水味のポテルト奢るから」
「なんだそのマズそうな味は???絶対旨くないだろその味。普通に塩味とかあるだろなんでよりによってそんなマズそうな味をチョイスした?味覚がバカなのか?」
バカじゃねぇよ実際クソマズいんだから。初めて食った時はマズ過ぎて泣くかと思った。ほんっとにマズかった。錠剤とかが飲み込めなくて溶け出して感じる時の味ぐらいマズかった。
「バカじゃないよ。実際クソマズいから」
「なんでそれを食わせようとするんだオイ」
「オメェにも同じ思いをしてもらおうかなって」
「物を見せてもらおうとする奴の態度かそれが?」
「そうだよ」
「もっと旨い奴にしてくれよ……牛肉味とかさ……」
「あれ旨いよな。あれポテルトの中で一番好きかもしれん」
「そう思えるならなぜそれをチョイスしないんだバカ」
「オメェにも同じ思いをして欲しかったからだが?」
「本当にバカだなバカが」
「バカ言うなバカ」
「お前がバカだバカ」
「あ~もやめろ頭おかしくなる」
そんなバカみたいなやり取りをしてると授業が始まった。宮坂に鶏肉味のポテルトを奢る事を条件に見してもらえる事になった。非常に不満だが仕方がない、多少は譲歩してやらないとな…………やべぇ、眠くなってきた…………
‐‐‐宮坂視点‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐------------------------------------------------------
オイオイオイオイ、コイツマジか。授業開始して一分で寝やがったぞ寝るまでが速いんだよもうちょい耐えろよバカ……
「え~これがこうなる事によりこうなって~……」
「…………」
嘘だろオイ、先生気づかねぇのかよ……
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐------------------------------------------------------‐-----------
……はッ!今何時だ!?
「もう放課後だよバカ」
「えッマジ?」
「マジだよバカ」
そんなバカな!?そんな長い間寝てるはずが……
「ほら途中まで帰るぞ悟雷」
「お、おう……」
いや~寝過ぎってのも駄目だな……普段ちゃんと寝てるつもりなんだがなぁ……?
「ほらさっさとランドセル背負え。帰るぞ」
「……分かった」
寝起きだからかランドセルが重く感じる。ランドセルにはあんま教科書とか入ってないはずなんだがな……?
「そういやさっきお前の妹来てたぞ」
「えっマジ?なんで俺らの教室に……?」
「さぁな。多分一緒に帰ろうとしたんじゃあないか?お前その時爆睡してたからお前の妹も呆れて帰っちまったよ」
マジ?ダウナー系お姉ちゃんへの一歩をようやく踏み出したかアイツ?なら俺の負担は比較的減るな。こんな事を思ってるとお兄ちゃん失格だって言われるかもしれないがまぁいいか。さて、俺は宮坂と帰ろうかね。
「まぁ家に帰れば構ってやるし?だからいいかなって」
「お前なぁ……ちゃんと構ってやれよ?今だけだぞ妹が甘えてくるなんて」
「俺が小さい頃アイツめちゃくちゃ引っ付いてきたから今ぐらいのが丁度いいんだよ」
「後々からもっと構っておけばよかったって後悔するパターンだろ小説とかでよくある王道な奴」
「お前小説なんて読むっけ?」
「読むわバカにしやがって」
そんなバカみたいな会話をしながら帰り道を歩く。いつも通りの道。いつも通りの親友のバカ面。これはいつまでも続く訳ではないのが辛いと思う自分と、それを運命だと受け入れる自分。その二人が俺の中で争っている。呪いが解けなければお母さんか俺のどちらかが死ぬ。お母さんが鈴を拾うのが先か、俺が鈴を拾うのが先か。もし俺が先に拾えれば呪いを解かなくてはならない。解けなかったら化け物になるか呪いによって死ぬかのどちらか。そんな事を考えていると宮坂がジッと俺の顔を見ていた。何か変な顔でもしていたか?
「……どうした?そんな俺の顔を見て」
「……いや、なんかお前の顔が辛そうだったから」
「俺が?そんな訳ねぇだろ家族に恵まれて地頭もそこそこ良い、オマケにイケメンだぜ?」
「最後以外はそうなんだろうが……なんか、お前が遠くに行っちまいそうな気がして」
「オイコライケメンだろ俺は」
「何処がだ普通の顔だろ」
コイツってこんな真面目な顔が出来たんだな。初めて見たなコイツの真面目な顔を。あとそんな辛そうな顔をしてたか……ポーカーフェイスを鍛えないとな……
「あ、俺こっちだからまた明日な」
「おう、また明日な~。ポテルト奢る約束忘れんなよ~」
「分かってるわ~!じゃあな~!」
宮坂と別れて一人で道を歩く。家の玄関を開けたらきっと玄関前に座ってコトリが待っているだろう。長い間座らせるのも可哀想だから速く帰ってやらないとな。そう思うと必然と歩く速さも速くなる。もしかしたら俺はシスコンなのかもしれないな。そんな事を考えてると家が見えてくる。
「そういえば最近アイツ俺が昼寝してたら横にいる事多いんだよな……」
そんな独り言を言いながら家の玄関の前まで来た。そしてドアノブを掴んで家の中に入る。
「ただいま~」
「おかえり!」
家の中に入った瞬間コトリが笑顔で言って来た。コトリの笑顔は癒される……
「ん?俺のランドセルを持ってどうした?」
「持ってあげる!」
「そうか、そうか、そんな良い子にはお兄ちゃんが出来る限り言う事を聞いてあげよう」
コトリがランドセルを持ってくれたしな、これぐらいはしてやらないとな。
「じゃあこれ指にはめて!」
そう言ってコトリがポケットから取り出して渡してきたのは……指輪だった。おままごととかで使う奴。百均とかで売ってそうな奴だ。
「こ、これを?」
当然困惑する。そりゃ妹から指輪渡されるとは思わないだろう普通。ま、まぁ百均とかの指輪だし?これぐらいならお安い御用だ。
「はめたぞ?」
左手の人差し指にはめた。これでいいのかね?
「そこじゃなくてこっち!」
コトリが人差し指にはめた指輪を外し、薬指にはめてきた……What???
「ど、どうして急に指輪を……?」
「だってお母さんが指輪は薬指にはめる物だって言ってたもん!」
「そ、そうか……」
まぁそういう理由なら仕方がないか…………いやそれでもおかしい……おかしいよね?あれこれ俺がおかしいのか?駄目だ頭がバグってきた……勘弁してくれよこういう経験一回もねぇんだよ俺は……まぁ今だけっていうのは分かってんだけどねこうしてくれるのはさ。
コトリって個人的に家族に対して結構重い感情抱くと思うんですよね。感想、誤字脱字などがあればガンガンどうぞ!
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