やぁご友人。悟雷だ。前回は家に帰ろうとして黒猫を見つけてそこで終わったな。今も黒猫を眺めてるぞ。周りがどんどん暗くなっていくが、それでも黒猫を眺めている。かれこれ一時間ぐらいは黒猫とにらめっこしている気がする。黒猫も塀の上でのんびりしているし、拒絶されている訳でもないためずっと黒猫とにらめっこだ。時々「ニャーン」って鳴くがそれで終わりだ。もしかして置物だと思われてるか?それでもいいか…………
「ん……?なんだ?」
急に聞き覚えのある音が耳に入って来た。ウーウーとうるさい音だな……なんだっけなこの音?絶対にこの音の発生源を俺は知っているはずなんだよな……でも、思い出せない。周りを見渡すと街灯と月明りが夜道を照らしている……夜道だと?待て待て待て待て、今の時間は何時だ?時計もないせいで時間を特定できない。一体俺はどれだけここにいたんだ?場所も変わっていないし、ずっとこの場所に留まっていたという事だ。あの黒猫は未だにあの塀の上で背伸びをしたりたまに「ニャーン」と鳴いたりしている……そして、誰かから呼ばれているような気がしてきたがそれはすぐに確実に誰かから呼ばれていると確信に変わり、その呼ばれている方向に向く。赤いランプがクルクルと回りながら光っていた。そうだ、あのウーウーとやかましい音の正体はパトカーのサイレンの音だった。久しく聞いていなかったからすっかり存在を忘れていた。
「島!!!」
「島!」
パトカーのサイレンより大きい声が耳を通り抜ける。すぐにお母さんの声だと分かった。お父さんはお母さんよりは控えめだったがちゃんと聞こえた。どうやら随分と心配させてしまったようだな……黒猫を眺めていただけでこうなってしまうとはな……次からは気を付けるべきか?
「どうしたんやそない声出して」
「大きい声も出すわよ!どうなってたのか分かってるの!?」
「なんやまだ補導される時間じゃあないでしょ?」
「今6時だぞ!?」
「ならまだええですやん……あ、コトリはどうなってた?」
「島が帰ってこないってコトリが泣いてたわよ!」
「ありゃ、後でコトリが俺の腹に吹っ飛んでくるな。流石に兄大好きすぎじゃあないか?」
「その後で説教だからな?」
「ヴェッ!?ちょ、ちょっと待ってくださいよそりゃあないでしょうよ!?」
「自業自得でしょうが」
「後でみっちり説教だからね……」
「だが断る。俺は説教アレルギーだからな」
「嘘おっしゃい!」
「信じてくれよ!?行けたら行くぐらい信用出来るんだから!」
「じゃあほぼ信用出来ないじゃあないの……」
「酷いッピ!ここで泣いてやるッピ!ヴェェェェェェェェェン!ハアアアァアァーー!!ウワッハッハーーン!!」
「落ち着いて?」
「はい。僕は所得税で人をしばけます!!!あ゛ぁ゛!?これ自転車保険効くんか!?俺は保険入ってねぇよボケが!!!」
「……え~と……元気なお子さんですね……?」
「すみません……普段はあぁではないんですが……」
「まぁ無事見つかってよかったです!」
「ご迷惑をおかけしました……」
ふざけまくってたら警察が困ってた。それでお母さんが謝ってた。
「そもそもなんでここにいたんだ?」
「黒猫を眺めてたらいつの間にかこんな時間になってた。俺は自分が悪いと思ってないから決して謝らないぞ」
「えぇ……」
絶対謝らんからな俺は。コトリに泣かれたら土下座するかもしれんがな…………そんなこんなで家の扉を開けると……
「前から物体がっ!?」
「と゛う゛に゛ぃ゛!と゛こ゛に゛い゛た゛の゛!?」
「俺も月まで吹っ飛ぶ衝撃!全く言語が分からない!こりゃまいった!つまりそういうこった!」
玄関の扉を開けた瞬間俺の胴体にコトリが吹っ飛んでくるとは思わなんだ。
「服がめちゃくちゃ濡れてるーーー!落ち着くんだZE!ほら、コトリが大好きな消費税100%味のポテルトあげるから落ち着け!」
「う゛え゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ん゛!」
「だぁぁぁなぜ泣くんだぁぁぁぁ!?頭をグリグリするんじゃあない!後で遊ぼう!な!?」
「や゛た゛!」
「What!?やだ!?やだって言ったか君!?」
「ずっとこうなってたのよ?」
「えぇ……?こんな情緒不安定だっけ……?」
「あんたがいつまでたっても帰ってこないからでしょうが……」
「ところで本当に幼稚園児なのコトリは?めちゃくちゃ胴体にしがみついて離れないんだが?クッソ力が強いんだが」
「あんたが言える事じゃあないでしょ……小学1年生なのに口が達者すぎるし……」
「それが俺なもんで…………コトリ?離れられない?」
「せ゛っ゛た゛い゛は゛な゛れ゛な゛い゛も゛ん゛!」
「駄目だこりゃ……」
まいった。こりゃ今日は離れないぞこれ……明日が土曜日でよかったな……
「むぅ……HEYお母さん。こりゃあ今日中に説教は無理そうだぞ?コトリがこの状態じゃあ説教出来ないだろ」
「そうね……はぁ……全く、次は早く帰ってくるのよ?」
「……はい」
多分次は早く帰ってくるようには善処する事を検討すると思う。
「俺着替えたいから離れてくれん……?」
「…………やだ……」
「これは重症ですね。一刻も早く兄離れしてほしいところです」
「コトリが中学生になるまで無理じゃあない?」
「やめてよその可能性に気付かせないでよ泣くぞ?」
「……島が泣いたところってあんまり見ないわね……」
「そりゃそうでしょうよ。こんな精神がウランの男ですよ俺」
「なんでよりによってそんな危険物質なの……?」
「知らんな。コロコロ精神が変わるから分からん。多分明日には純金になってる」
「えぇ……?」
「俺風呂入りたいんやけどどうすればいいんやコトリを」
「一緒に入ったら?」
何言ってんだこの人は……俺が転生者ってのを知らないだけだろうが……知ったら発狂しないか?
「無理だが?」
「(;_;)」
「m9(^Д^)プギャー」
「煽ってどうすんのよ?」
「知らんな」
「あのねぇ……」
いや~コトリをどうやって引きはがそう?この間までこんな力強くなかったろ?よく俺にぶら下げられるな?やれやれ……しがみついて離れないなコトリィ……離れようや……大分落ち着いてきてるけどまだ離れてくれんな……いやまぁ俺の自業自得なんだけどさぁ……服がずぶ濡れ状態なんですよねぇ……試しに煽ってみたけど離れないんだよな……マジでどうしろと?
「あぁ~……どうしたら離れるんかな~……撫でたら離れるかな?」
とりあえず撫でてみるが……
「(;_;)」
「駄目だなんも解決しねぇ」
誰だよ撫でたら離れるかなって言ったバカタレは?俺だよマジでふざけるんじゃあないぞ!俺の頭を全力で回転させてるけど全く解決策が頭に出てこねぇ……マジで頑張ってくれよ俺の頭……もうちょい役に立つだろ俺の頭……普段は色々思いつくのになんでコトリになった瞬間思いつかなくなんだよ俺の頭……マジでポンコツだな俺の頭……うっぐぁ……うっぐあぁぁぁぁぁぁぁぐがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!……すまん、取り乱した。あまりにも俺の頭がポンコツになってしまっている現状に取り乱してしまった。
「コトリ……?そんな寂しかったか……?」
「うん……」
「……ごめんな……」
「むぅ……」
全然悪いとは思ってないんですがね本当はな。まぁちょっと罪悪感があった気がしたがな……さて、マジで離れないな……これは次の日も俺の胴体にしがみついてくるかもな……だが自業自得だから抵抗するのも憚られるしこんな可愛い妹相手に抵抗出来る訳がないだろうが
頑張って3000文字以上書けましたが多分次は無理な気がします。期待はしないでください……
主人公の能力を消すか消さないか
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