起きて早々に目に入ったのは俺の腕に抱き着くコトリだった。寝てんのになんで俺に抱き着けんだ?疑問はあるが抜け出す事は容易い事だ。腕をスルスルっと力を入れずに動かせば簡単に抜け出せる。
悟雷「さて、朝飯でも食いに行こうかな」
コトリ「……まってぇ…………」
悟雷「なっ何ィィィィィィィィイ!?こっこいつ!腕を引き抜いたら動いただとォォォォォォォォオ!?」
コトリ「……どこいくの……?」
また腕を掴まれた……掴みすぎやろ腕が赤いんだわ!
悟雷「リビング。それはそうとして……HA☆NA☆SE!その手を離すんだ!」
コトリ「いやだ……!」
悟雷「離すんだ……いいか?せめて右腕にしてくれないか?左腕が悲鳴あげてるんだ……だからな?」
コトリ「……分かった……」
しぶしぶといった感じだが離してくれた。さっき右腕に変えようと言ったが……あれは嘘だ。俺は体が自由になった瞬間からすぐ扉へと全力ダッシュで向かう。こんな所にいられるか!俺は先にリビングに行かせてもらうぞ!
悟雷「おーっと足が滑ったー。あ~どんどん扉に向かっていく~」
コトリ「まってぇ~」
悟雷「だが断る。そして逃げる」
コトリ「まってよ~」
トテトテ歩いてくるがそんな速さでは追いつけないぞ今の俺にはな!自分勝手かもしれないがしばらく抱き着かれたくねぇ!腕真っ赤やぞ!?いつまで腕を掴もうとしてんだ!?あの調子じゃあまだ腕を掴んでそうだったしどうなってんだコトリの体力は!教えはどうなってんだ教えは!お母さんとお父さんに言ってんだぞコラァァァーーーー!
悟雷「階段は全段飛ばしが日課です!!!!!!お母さん腕がクソ赤くなったよなんでだと思う!?コトリが腕に抱き着いたりしがみついたりでこんな事になったよ!!!助けてクレメンス!」
お母さん「あの状態だとしばらくはしがみついてくると思うけど?」
悟雷「酷い!まぁ自業自得なんだけどね!あぁぁぁぁぁ……」
お母さん「まぁ頑張って……」
やっべぇ嫌な気配がする!ソファーの後ろに隠れろ!
悟雷「スーッ」
ソファーの後ろに隠れたのと同時にリビングの扉が開いたがコトリは節穴な所がある気がするから大丈夫だろう。
コトリ「まま~!とうにぃどこ~?」
お母さん「ソファーの後ろよ~」
悟雷「言わないでよお父さん!!!」
お母さん「誰がお父さんよ!?」
悟雷「俺の傍に近寄るなぁぁぁぁぁ!」
コトリ「まってぇ~!」
悟雷「だが断る!この悟雷がコトリのために待つと思っていたのかーーーッ!」
お母さん「でも待ってるじゃん」
悟雷「ハッ!?体が待つ事を選択していた!?かっ体が動かん!」
お母さん「そりゃ私が後ろから動けないようにしてるからね」
悟雷「おいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおい。何してるんや!?」
コトリ「つかまえたぁ~!」
悟雷「腕がガガガガガガガガガガ」
二人がかりは卑怯だろ教えはどうなってんだふざけるんじゃあないぞ!確かに俺も悪かったさ!だが!俺の行動の自由を奪うんじゃあない!俺が最も嫌いな事は行動の自由が奪われる事だ!それに腕が赤くなってんだよボケが!
悟雷「だが逃げるっ!?コトリ力つっよ!?本当に幼稚園児か?来年小学校に入学するといえど力がいくらなんでも強すぎるだろ?」
お母さん「それ島が言える事じゃないでしょ。語彙力が小学生とは思えないのよ?」
悟雷「これが俺の魂!黄金魂を見せてやる!」
お母さん「何言ってるのよ……」
悟雷「遠心力でコトリを引きはがせねぇかな」
お母さん「やろうとしたら怒るからね?」
悟雷「はい、サーセンした。手に鮭の切り身描くから許してクレメンス」
お母さん「なんで鮭の切り身……?」
悟雷「俺が鮭好きだからだが?絵描くのは得意だし」
お母さん「へぇ~意外」
悟雷「キレるぞアンタ。授業中にノートに鮭を描いてたら先生に褒められたんだぞ」
お母さん「落書きしちゃ駄目でしょ!」
悟雷「いいや限界だ!描くね!今だ!」
空中に素早く鮭の絵を指でなぞるように描く。万年筆さえあれば手に描けるんだがね……万年筆は部屋にあるから取りに戻れば手に描ける。学校で使ってたら先生に怒られたのがイラつくがね。鉛筆以外でもいいだろ人生二週目なんだから俺はいいだろはっ倒すぞ。
お母さん「空中に描けるもんなんだね」
悟雷「一度極めたいと思った事は極めるタイプでの……手を抜く時は抜くけど」
お母さん「本気を見た事ないけど?」
悟雷「言っていい事と言っちゃあいけない事があるでしょうよ。コトリって怪力なんだね。初めて知ったよ」
お母さん「一瞬で矛盾してないそれ?」
コトリ「むぅ……」
力を更に入れてきやがったこの怪力妹!?中学生になる頃には更に力が強くなりそうで怖いですわァァァァァァァァーーーー!力の自制を自分でかけられるようにはよなって欲しいですわァァァァーーー!そんなんじゃあ将来ダウナー系の頼れるお姉さんになれないぞ!ユズも生まれるんだから大人になりなさいよしばくぞ!