BREAK THE LIMIT   作:心ここにあらず

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正邦戦

俺たちは準々決勝を制し観覧席に足を運んでいた。何故ならこの後の試合を見るためだ。もっと言うと1人の選手…キセキの世代を代表するシューター・緑間真太郎か。

 

緑間サイド

 

「スタートから出る?占いが悪いから出たくねぇって言ってなかったか?」

 

「旧友と新しい友達出来てテンション上がっちゃってるんすよ」

 

「いつまでも的外れな勘繰りはよせ…シュートタッチを確かめたくなっただけなのだよ」

 

「…ま、いいけど監督から許されてるお前の我儘は一日3回までだからな、あと2回言ったらキレッから」

 

_ _ _ズゥゥゥン

 

「ま、いつも通りシュート決めれば問題ねぇが占いが悪いなんてクソの言い訳にもならねぇからな」

 

 

そうキャプテンは言い残し去っていった。秀徳に入って思ったがこのチームのメンバーは俺を特別扱いしない。勿論色々融通してもらってるところはあるが…。

 

それに

 

「落ちるわけがない。今日のラッキーアイテムクマのぬいぐるみだ。運気も保証されている」

 

 

_ _ _キュッキュッ! ザシュ!

 

 

 

 

 

主人公サイド

 

 

聞いてた通り良いチームだな秀徳。

 

 

「第二クォーターにして30点差。流石って感じな」

 

「ふん!」

 

「でもやってるのは俺らとあんま変わんないのにすげー簡単そうに見えるよな。何でだろ?」

 

「ミスがねぇからだよ。常にハイスピードでボールが行き交うスポーツだからな。けどつえぇところはどこも例外なく…投げる・取る・走るみたいな当たり前みたいな動きからキッチリしてるんだ。簡単そうに見えるってことは基本がキッチリ出来てるってことだ」

 

「ま、あくまで基本だ。それ以上の理由がきっとある。それが」

 

 

 

「うぉぉぉ!」

 

_ _ _バギャァァァァン!

 

あれか秀徳のセンター大坪泰介。

 

日本屈指のパワー系センター。195センチ以上の身長に強靭なフィジカル。ボール捌きもセンターのものとは思えねぇ。

 

「絶対的な得点源。スコアラーがいるってことだ」

 

「また一段と強くなってるわね」

 

「去年あいつ1人でも手に負えなかったからな」

 

「そう!インサイドの大坪主体の攻撃が去年までの秀徳…しかし今年は…」

 

 

_ _ _ザシュ!

 

 

「今んとこ5の5だ。緑間は随分調子良いようだな」

 

「そうなんですか?」

 

「いや!しんねぇよお前の方が知ってるだろ?」

 

 

 

 

「だからお前らはダメなのだよ」

 

すげぇなこのループの高さ。並の選手なら距離感を掴むことさえ難しいだろうな。

 

「戻るぞ高尾」

 

「これでミスったら俺もドヤされんだけど」

 

「バカを言うな高尾。俺は人事を尽くしている。だから俺のシュートは…落ちん」

 

_ _ _ザシュ!

 

 

 

 

 

「緑間くんはフォームを崩されない限りほとんど決めます」

 

「マジかよ」「えげつないな」

 

「着弾までの時間が異常に長い。これは精神的にもくるわね」

 

 

確かにすげえけどまだ上があるなこの感じ。

 

 

「すげぇ100発100中!これがキセキの世代の力か!」

 

 

秀徳は中より外の方がつえぇな。これをどうするか。

 

ま、弱点も見えたし何とかなるか。

 

 

 

「ようし!じゃあ帰るか」バコッ!

 

「何言ってんの!今日もう一つあんのよ!バカか!バカなのか!」

 

「冗談だよ!」

 

「え、もう1試合あんの?」

 

「バカか!バカガミか!」

 

「準決勝!決勝も1日でやんのか…ん?監督三大王者って確か」

 

「うん。秀徳と泉真館とそして…正邦」

 

「これって?」

 

そうなのだ。最終日…準決の相手はおそらく北の王者・正邦高校そして決勝は秀徳。面白くなってきたな。

 

「は!1日に2試合できて両方強いなら願ったり叶ったりじゃん」

 

「いやこれはねぇって。どんな強がりだよ」

 

「ワクワクしちゃってます」

 

「はぁ?」

 

「でもピンチってちょっと燃えません?」

 

 

なかなか言うな黒子のやつ。

 

そして後日教室で飯を食っていると

 

「あ!白神くん!ちょうどいいわ!ちょっと手伝って!」

 

「はい?」

 

 

 

俺はダンボールを二箱ほど持たされて空き部屋まで監督と一緒に歩いていた。

 

 

「これなんですか」

 

「部室から持ってきた去年のDVDよ。部室狭いからさ。何てったってこれからは王者との2連戦だからね」

 

 

ふーん。そこまで警戒するほどなのか。俺もチェックしておいて損はしないな。

 

 

 

その日の夕方。俺は部室にバッシュを取りに行ったところ明かりがついてるのを見つける。そこには

 

「何してるんだ?黒子・火神」

 

「白神くんですか」 「白神」

 

「ん?これって…正邦の試合映像か。…ふむこいつら何かバスケとは違うものを取り入れてるな」

 

正邦はリズムや独特な感性を持っており映像から見てるだけでもDFは大したものだ。特にこの坊主。しつこさだけなら相当だ。

 

 

「この人知ってますか。中学時代まだ初めて間もないとはいえ黄瀬くんを止めた人です」

 

 

「まじか?あの黄瀬を」

 

「ふん。その時の黄瀬は初心者に毛が生えたレベルだろう?今なら瞬殺されるくらい力関係に差がある」

 

「…なんというか白神くんは黄瀬くんをすごく評価してますよね」

 

「…」

 

あいつには期待しているからな。キセキの世代の中でも特に。歴が浅いと言うのもあるが伸び代という意味では大輝以上。

 

 

次の日の昼休み

 

俺たちは部員全員でビデオを見ていた。

 

「すまん。また泣きたくなってきた」

 

「そんなことないわよ。はっきり言って新戦力が加入した今私たちが10回やれば9回勝つくらい力の差がある」

 

「「…」」

 

 

 

 

そして試合当日。

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