燃える男と世界でいちばん熱い夏 作:久戸瀬放映Project
春の日差しが降り注ぐ商店街。中華料理屋「鉄人」の看板娘、高校1年生の近藤咲はいつものようにお店の手伝いをしていた。
「ありがとうございましたー!」
閉店の時間が近づき、お客さんが満足そうに帰っていく。
「さて、片付けちゃおうかな」
近藤咲は食べ終わった食器を運び、テーブルを拭き始める。厨房では近藤咲の父が片付けを始めていた。
「お父さん。そういえばね。私、野球しようと思うの」
近藤咲はテーブルを拭きながら言う。
「………………野球か」
「うん。野球。……と、言ってもまだ生徒会から正式な許可が出てないらしいから、出来るかわからないんだけどね…」
近藤咲は笑顔ながらどこか寂しそうな表情をする。
その時、店の扉がガラガラと開き、白いTシャツにジャージのズボンの中年の男が入ってくる。
「あ、ごめんなさい。そろそろ閉店の時間なんです」
「そうか。ところで、おやじはいるか?」
「おやじ?あ、お父さんならあそこにいますよ」
近藤咲は厨房の方を指差す。
「おやじ。久しぶりだな」
中年の男が声をかけると、片付けをしていた父が顔を上げる。
「……………監督……監督じゃないか!」
普段物静かな父が珍しく声を上げる。
「お父さん。知り合い?」
近藤咲は尋ねる。
「…ああ。昔の常連さんでね。しばらく仕事の都合でこの街を離れてたんだ」
「おやじ。無理もないわ。まだ小さかった頃じゃないか」
監督と呼ばれる男と父の談笑中、近藤咲のスマホの着信音が鳴る。近藤咲は「お父さん。ちょっとごめん」と言ってふたりから少し距離をとり、スマホの画面を見る。
「…監督。そういえば今年で辞めたんだね」
「そうなんよ。しんどかったわぁ…。おやじはずっとあれから変わらず、店続けてたんだな」
「…ええ。まぁ」
監督は店内を見回す。
「そういえば、名前なんて言うんだっけ?」
監督は近藤咲の方を向く。
「…咲です。そういえば、ちょうど野球がしたいと…」
「野球するのか…!」
父の言葉に、監督は笑顔を見せる。それと裏腹に近藤咲の表情は曇っていた。
「……咲?……どうした?」
父の問いかけに、近藤咲は父を見ながら応える。
「……うん。あのね。監督がいないから、まだ同好会としても認められないみたいなんだ。だからちょっと入れそうになくて……」
近藤咲はスマホを持つ両手に力がキュッと入る。悲しそうな表情を見た監督は真剣な表情になる。
「おやじ。必ずあの子を野球選手にしたるから、待っとってくれ」
監督はそう言い残すと、店を出ていった。
久しぶりにやってみたいなぁと思ったらサービス終了してた。辛いなぁ…もう出来ないのか…。しかし、その次の思いが「出来なきゃ作ればええやないか」出来ない悲しみを創作意欲に注ぎ込もう!しかし、資料がない分オリジナルが濃いかもなぁ…。
実を言うと作りかけたのがあるけど、どうせならまた1から作ってみたい。
ありがとう!そしてサヨナラ!八月のシンデレラナイン!(本人は鈴木和香推しでした)