転生者達の新エリー都、二足のわらじ生活   作:フライパンソルジャー

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ちょっと個人的に忙しく、期間が空いてしまいました……。




自分だけの秘密の宝物

 

静まり返った戦場に夜気が満ちる。風が、自身を覆っている装甲と遠い記憶の輪郭を撫でた。

 

――母が私を売ったこと?別に気にもしていない。

 

あの時代、ホロウ災害の後に没落した家などいくらでもあった。

誰もが生きることで精一杯で私もそのひとつに過ぎなかった。

 

それに、あの手放しがなければ私は”彼ら”に出会えなかったのだ。

 

彼らと過ごした夜々は私の人生の中でいちばん色鮮やかだった。

 

盗みに出かける前のひそやかな笑い声、何度も練習したお決まりの台詞、屋根の上で見上げた星の群れ……。

 

端から見れば粗末な日々だったかもしれないが何にも代えがたい宝物だった。

 

今もそれは胸の奥にしまってある。

誰にも見せない小さな宝石箱のように。

 

――この気持ちばかりは仲間たちにも見せびらかすことはないだろう。

 

もう戻らないあの時間を私は誰よりも愛している。

金属に覆われた顔の中、クロエはひっそりと微笑んだ。

 

あの日の誓いを宿したその瞳に、義賊としての輝きが灯る。

目の前に広がる軍勢がどれほどの数であろうと恐れる理由などない。

 

あの頃の“家族”がくれた勇気がいまもこの胸に息づいているのだから。

 

「さあ、あの日彼らと学んだ”公平”と、今現在も私が抱き続ける”愛”をもたらそうか……!」

 

舞台の幕が上がる。

 

 

ーーーーーーー

 

 

 

 

アキラたちは建物のフロアで反乱軍の増援を抑え込んでいた。

照明が断続的に点滅する中、アキラは一瞬だけ上方を見上げる。

 

(クロエがこの上にいる……)

 

胸の奥を締めつける不安に思わず拳が強く握られた。

 

クロエの提案は敵を分断するために別行動を取るという大胆なものだった。

アキラたちが正面から敵の注意を引きつけ、その隙に彼女が屋上まで飛行して一人でレインを救い出す――それが作戦の全貌であった。

 

捕えた反乱軍の構成員の話では相当数の数が動員されているらしい。人質を取られている状況でまともな突破など望めるはずもない。だからこそ彼女の提案を受け入れるしかなかった。

 

理屈では理解しているが、それでも胸の奥で嫌な予感が渦を巻く。

 

B棟の屋上へ近づくほど敵の気配は濃く、空気が重くなっていく。

銃声と怒号が飛び交う中、ヴィクトリア家政と共に敵の注意を引きながらも、思考の片隅では同じ問いが何度も繰り返される。

 

――屋上には一体どれほどの敵が待っている?

 

――そしてクロエは……本当に無事なのか。

 

アキラの横で執事、ライカンが静かに言葉を発する。

 

「プロキシ様、ご心配なく」

 

鋭い眼光のままだが、その声には確かな信頼が宿っていた。

 

「任せてくださいと宣言したのです。彼女なら必ずやり遂げるでしょう。あれは、私が知る中で最も頼りになり……そして最も優しい人物です」

 

アキラは小さく息を吐いた。

ライカンもきっと心の底では彼女を案じている。だがその言葉の奥にある信頼の強さが痛いほど伝わってきた。

 

周囲で戦うカリンたちもまたそれを理解している。だからこそ全員がこの作戦を受け入れ、それぞれの役目を果たしているのだ。

 

「……分かった。ありがとうライカンさん。僕たちは僕たちの役割を果たそう」

 

やるべきことは明確だった。

 

以前治安官の二人と協力した時と同じである。敵の規模で劣るならホロウの特性を活かして優位を取る。

 

もうすぐフェアリーによるホロウの解析も完了する。クロエの負担を少しでも軽くして彼女と合流するために。

 

「……さあ、ここからが本番でございます、プロキシ様」

 

ライカンの言葉にアキラは力強く頷いた。

 

クロエを信じ仲間と共に戦う――その想いだけが胸の奥の不安をかき消していった。

 

 

 

ーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

「ハッハッハッ――!!」

 

夜を切り裂くような高らかな笑い声とともにファルコンの蹴りが閃いた。

装甲の表面を走る紅のラインが脈打ち、シールド兵たちの防壁はたやすく粉砕される。

 

「ぐあああ!?」

 

今までとは比べ物にならない衝撃波のような一撃だった。シールドごと吹き飛ばされた兵士が床を転がる。

 

「おっと、この程度で“退場”なんて言わないだろう……?」

 

冗談めかした声で彼女は指先を口元に当てて微笑む。その仕草はまるで舞台の上で観客を魅了するアクトレス。観客を虜にする主役のそれだった。

 

鋼鉄の翼が翻るたびに夜風に舞う砂塵や空気が花びらのように宙を舞い、屋上は幻想的な舞台に変わる。

 

足元の感触が消え、ファルコンは床を蹴り飛ぶように宙へ舞う。

重力を拒むかのように軽やかな身のこなしで一回転しながら空中を旋回。白銀の脚が夜気を裂き、反乱軍の銃口を上回る速度でひとりの兵士のライフルを蹴り上げた。

 

「っぐ……!?」

 

「お借りしよう」

 

宙を舞う銃を落下前に指先で掴み、逆手に構える。

 

バシュッ!

 

引き金が引かれるも狙いは人ではない。

弾丸は床に撃ち込まれ、跳ねた破片が閃光を生む。煙と光が交錯し視界が白く染まった。

 

「目を閉じてはいけないなあ、諸君」

 

声にはどこか楽しげな響きがあった。

 

閃光の中、舞うように着地した彼女は床を滑る。その姿は舞踏のようで暗闇に花を描くかのように滑らかだった。

脚の関節部が一瞬紅く輝き、加速する。残像を残して彼女の身体は敵陣を駆け抜けた。

 

「なっ……!?」

 

「は、速すぎ――!」

 

影が敵の間をすり抜ける。

ただすれ違っただけで兵士たちと彼らが持つ武器は宙を舞った。

 

「う、撃ち続けろ!」

 

「フフ!よく狙いたまえよ」

 

ファルコンは放たれる弾道を縫うように滑らかに舞う、嵐の中で踊る一羽の鷹のように。

撃鉄を弾き、腕を払う。スーツにより向上した力だけではなく、正確無比な“点”を突く技だ。

 

兵士たちの武器を弾き落とし、手から奪い去ったファルコンは小さく呟く。

 

「申し訳ない。こういう手並みで食べていたもので」

 

圧倒的な速度。完全な支配。

 

敵は狙うことすらできない。

照準を合わせた瞬間にはもう彼女はいない。

 

影が走る。光が閃く。

 

「クソ、武器が……!」

 

次の瞬間には兵士たちの装備がすべて宙に浮いていた。

 

跳躍、回転、着地――すべてが美しく、死を伴わない戦いの舞。

その中心で踊る彼女はまさに“夜の怪盗”そのものだった。

 

「……さあ、幕は開いたばかりだぞ」

 

ファルコンは姿勢を整え、深紅の翼を広げる。

金属が鳴動し、空気が震えた。

 

「主役を奪う者には礼儀として華やかな退場を――ここからが“本番”だとも」

 

光を反射しながら翼の一部が滑るように変形する。

関節が開き、鋭く光を放つ”二振りのブレイド”へと姿を変えた。

 

「諸君、私の意図は理解できたことだろう。瞬き厳禁だ」

 

低く呟いた瞬間、反乱軍の兵たちが息を呑む。すでに武器を弾き飛ばされ、彼らの手は空だった。

慌てて地に落ちた銃やシールドを拾い上げようとする――。

 

「くそっ、武器を拾え!」

 

「急げ、あいつが来る――!」

 

しかし彼らの指先が触れるより早く、ファルコンの姿が掻き消えた。

風を裂く音が幾重にも走り、残像が閃光のように散る。

 

「おっと失敬、余所見も厳禁だ」

 

彼女は目にも留まらぬ速さで動き、二振りのブレイドが舞うように軌跡を描いた。

 

――ザンッ!

 

金属の刃は決して殺意を帯びず、すべてが峰打ち。

触れた者は苦痛すら覚える間もなく、静かにその場へ崩れ落ちていく。

 

「な、何だ……あいつ、速すぎ――」

 

最後の兵がそう呟いた瞬間、意識を手放した。

 

「おやすみ諸君。良い夢を」

 

誰ひとり致命傷はない。だが立ち上がれる者もいない。

夜風が静まり返った屋上を撫でる。

 

彼女は恭しくレインに一礼する。

そこに立つ怪盗は月光を背にして浮かび上がっていた。

 

「……凄い……!」

 

その姿にレインは息を呑む。

恐怖ではなく、圧倒される美しさに。

 

――しかし、その静寂を裂く音があった。

 

「……動くな!」

 

鋭い声。

 

「え?……きゃっ!?」

 

振り返ったレインの視界に崩れ落ちた集団の陰からよろめき出る影。

反乱軍の隊長が立ち上がっており、片手に拳銃、もう片方の腕でレインの肩を乱暴に引き寄せる。

 

「動けば撃つ!」

 

ファルコンは静かに視線を向けた。

 

「……なるほど。冷静に舞台裏から現場を把握し、機を伺っていた……というわけか」

 

その声には怒りも焦りもなかった。

まるで舞台の演出を見通していたかのような、余裕そのものの響き。

 

隊長の喉がごくりと鳴る。汗がこめかみを伝い、息が荒い。

 

「そ、それ以上近づくな!こいつの命はないぞッ!」

 

「……ひっ」

 

レインの肩が小さく震えた。

恐怖を隠しきれず、視線だけが助けを求めてさまよう。

 

「……武器を捨てろ!」

 

隊長の声は荒く、焦燥を隠せない。

すでに部下たちは全滅。立っているのは自分ひとりだけだと誰よりも理解していた。

 

その事実が彼の背中を重く押し潰していた。

 

ファルコンは静かに頷く。

 

「いいだろう」

 

両手のブレイドを音もなく地面へと放った。

二本の刃はまるで意図されたかのように同じ方向へと滑っていく。

 

金属の澄んだ音が夜の屋上に響き、しんとした沈黙が訪れた。

 

「……よし、次はその金属装甲を解除しろ!」

 

隊長の声には焦りが滲んでいた。

 

ファルコンは微笑んだ。

 

「構いませんよ」

 

金属が解けるような音とともにスーツの装甲が分離し、内部からしなやかな肢体が姿を現す。

艶やかな黒髪が解き放たれ、光を受けて流れた。

 

そこに立っていたのは戦闘機械ではなく、一人のメイド、クロエであった。

その表情はまるで崩れていない。

 

「まさか……ヒールの構成員が人間だったとはな……。この情報が外に出れば、世間は――」

 

「時間稼ぎのつもりですか?」

 

クロエの声は氷のように冷たく、凛とした瞳が隊長を見据えていた。

 

「残念ながらあなたはもう詰んでいます。私の仲間がすぐにここへ来るでしょう。あなたが逃げられる道は、もう――」

 

「黙れッ!」

 

隊長が怒鳴る。だがその声には敗北を悟った色が混じっていた。

 

震える指が引き金にかかる。

彼の頭の中では焦りと恐怖が渦を巻き、判断が鈍っていく。

 

どうする?どうすれば、この状況をひっくり返せる?

思考が空回りし始めたその瞬間だった。

 

――シュッ。

 

空気が裂けた。

閃光のような線が走り、隊長の右手が弾かれる。

 

「なっ……!?」

 

衝撃で銃が落ち床を転がる。

彼の視線が弾かれた方向を追うと、そこには先ほどファルコンが投げ捨てた二本のブレイド。

それらが重なり合い、中央部から淡い光を放ちながら銃身のように変形していた。

 

そして――その金属音が響くよりも早く、クロエの姿は彼の目の前にあった。

 

「終幕です」

 

「がはっ!?」

 

鋭い蹴りが隊長の腹を捉え、彼の身体が宙を舞う。

壁に叩きつけられ、糸が切れた人形のように崩れ落ちて意識を失った。

 

レインを抱き留めたクロエは、静かに息を整える。

 

「ブレイドを同じ方向に投げたのはその一点を狙うため。二本が重なり合うことでレーザーライフルへと変形する仕組みです。……分かりようがありませんよね?だからこそ最後の切り札に成り得るのです」

 

理知的な声が戦場に残響する。

 

「……私はもう二度と失敗したくはないので」

 

その言葉は誰に向けられたものでもなかった。

けれどそこには過去への痛みと誓いが確かに宿っていた。

 

 

ーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

彼女の腕の中で助け出された私はしばらく言葉を失っていた。

体に伝わるその温もりがあまりにも現実離れしていたからだ。

 

身動きの取れないままホロウに捨てられそうになるという絶体絶命のその瞬間、突如現れたのはこれまで出会ったこともないほど美しい女性。戦闘の中、彼女は自らの正体を明かした。伝説の組織『ヒール』の構成員だと。

噂にたがわぬ圧倒的な実力をまざまざと見せつけ、怪盗のように華麗な動きであれほどの敵を圧倒し、私を救い出してくれた。

 

そして今、私はその腕の中にいる。

あまりにも急な展開に思考が追いつかない。

恐怖からは解放されたはずなのに、頭も心も完全に混乱していた。

 

「お怪我はありませんか?」

 

その声は驚くほど穏やかで、戦場の緊迫感が嘘のように感じられた。

クロエはそっと私の手を取った。

きつく結ばれた腕の拘束具に指をかけて外す。

 

自由になった手を包み込むように、クロエは私の指先を撫でる。

 

「……綺麗な手に跡が残らなくてよかった」

 

「!?……は、っはい」

 

柔らかな微笑みが浮かぶ。

心臓が高鳴り、彼女の言葉が心の奥まで染み込んでいく感覚に襲われた。

 

敵の銃声が止んだ静寂の中、クロエの吐息だけが耳元で微かに触れる。

金属の外装を脱いだ彼女の黒髪が私の頬にかかり、月光を受けてゆらめいた。

 

あの“ファルコン”の正体が――この人だなんて。

 

けれど次の瞬間、彼女の表情がわずかに引き締まる。

そして、少しだけ距離を詰めながら私の手を強く握った。

 

「改めて自己紹介をさせていただきます。ヴィクトリア家政のメイド、クロエと申します。本日はニコ様のご友人様からあなた様の救出を託されてまいりました。その方も、ほどなくこちらへ辿り着かれることでしょう。……つきましては、レイン様にお願いがございます」

 

真剣な瞳が私をまっすぐ射抜く。

その距離は近く、息が触れ合うほどだった。

 

「どうか――このことは内密にしていただけませんか?」

 

クロエは私を支えたまま、そっと囁いた。

その声には戦場の冷たさも、機械の響きもなく、ただ一人の女性の必死な願いが滲んでいた。

 

「なんでもいたします。ですから……お願いです」

 

「……は、……ぇ?」

 

どっと心臓がはねた。

 

怖い、というより息ができない。

あんなにも冷静で、美しくて、命を救ってくれた人が今はか細い声で私に“お願い”をしている。

 

”美しき姫君”、”屋上に咲く唯一の花”と私を飾り立て、気品と余裕に溢れていた彼女と対になるその姿が、

 

ひどく、

 

どうしようもなく、

 

私の心をぐちゃぐちゃにかき乱した。

 

混乱、動揺、戸惑い。

そしてそれをすべて呑み込むような熱が体を渦巻いていく。

 

(だ、だめ……頭が……追いつかな……!)

 

月明かりに照らされた横顔。

震える睫毛の影。

わずかに掠れた声の余韻。

 

どれも心を焦がすほどに美しくて、目を逸らすことができなかった。

 

「わ、わかった……誰にも、言わない。絶対に」

 

理性も、判断も、全部置き去りにしてようやく絞り出した声に、クロエはほっと息をつく。

 

そして、そっと私を抱き寄せながら微笑んだ。

 

「……ありがとうございます、レイン様」

 

その笑顔が、決壊点だった。

 

胸の奥で何かが溶ける音がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

691:カラスメイド ID:zzztensei04

ミッションコンプリート!レインちゃん可愛い~~!!

 

692:サソリ薬師 ID:zzztensei03

相変わらずで安心感があるな。アキラたちが来る前に早く隠蔽工作しろよ

 

693:軟体エンジニア ID:zzztensei05

レインちゃんとのツテの確保は順調っぽいね、まあ彼女なら原作同様黙っていてくれるでしょ

誠に遺憾だろうけどクロエが命の恩人だからね……

 

694:サイ男 ID:zzztensei01

う~ん、厄介な展開にならないといいが……

 

695:カラスメイド ID:zzztensei04

大丈夫!私の必死のお願いを彼女が聞き入れてくれたし、正体が漏洩する心配はないですよ!それで、ドクからもらったこの装置を使ってのびてる反乱軍をホロウ内に入れとけばいいね?

 

696:サイ男 ID:zzztensei01

心配してるのはそこじゃあ……

 

697:デンキウナギ ID:zzztensei02

まあまあ、もうなるようになるでしょう……我々は何も知らん

で、クロエだが……コホン、その通りだ。そいつらはそのまま拘束して目標地点に置いておけ

ビルの購入は無かったことになるだろうし、後で回収しとくわ

 

698:軟体エンジニア ID:zzztensei05

反乱軍が仕掛けた爆弾は一部を除いて起動させといてね

クロエが倒した奴らは逃げたことにしないとだから、アキラたちに発見させるわけにいかないし

 

699:カラスメイド ID:zzztensei04

了解……おk、一先ず片付いた

これで合流しても疑問持たれないな……ヨシッ!

 

700:サソリ薬師 ID:zzztensei03

おい、その確認は不安になるんだよ……!

 

701:サイ男 ID:zzztensei01

で……こいつらを俺の下に置く……だったよな?

 

702:デンキウナギ ID:zzztensei02

そうっすね、ダイさんには悪いけどお願いするわ

ただの雇われだったらスルーしてるんだけど元防衛軍の脱走兵が多い反乱軍は何かと利用ができる。防衛軍の装備や技術、情報を手に入れるチャンスだからな、見逃せないぜ……!

元防衛軍の雇用は彼女たち以外に何ぼいてもいいからな

 

703:軟体エンジニア ID:zzztensei05

確かに防衛軍の技術は凄いけどそんな上手くいくかな……?正直言ってリスクの方がデカいような?

 

704:デンキウナギ ID:zzztensei02

大した情報が無くても全然大丈夫だ。俺は今叩けば叩くほど埃が出る防衛軍の過去の不祥事についてのデータを握ってる

ただ、それだけじゃ出所が怪しくて信頼性がないから使えない

だから脱走兵のこいつらを俺のPMCで雇っておけば情報の裏付けが取れる。筋が通るんだよ

 

705:サイ男 ID:zzztensei01

そっちが本命か?

確かにうまく使えば相当効くな

 

706:デンキウナギ ID:zzztensei02

そう。もし防衛軍がいつか敵対してきたら、こいつらを使って内部から揺さぶる

要は公的組織に干渉するための有効利用だ。情報が出ればそれを材料に世間へリークする選択肢も作れる

面倒は増えるかもしれんがリスク管理と利得の天秤は見てますとも

 

707:軟体エンジニア ID:zzztensei05

おお……エグい算段だね流石リーダー

 

708:サソリ薬師 ID:zzztensei03

相変わらずで安心感があるな、でも口封じしなくていいのか?

クロエ経由で『ヒール』がバレるんじゃね?

記憶処理しようか?

 

709:デンキウナギ ID:zzztensei02

いいや大丈夫、それについては正直全く心配してない

原作で反乱軍の隊長は雇い主の依頼を何としてでも遂行するタイプじゃなくて、自分の命とリスク管理を上手く行ってた人物だ

何より()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()ことで此方に反抗しようなんて考えは捨てるだろうさ

 

710:軟体エンジニア ID:zzztensei05

あ、納得っす

 

711:サソリ薬師 ID:zzztensei03

あー……、ね。それはそうだな……隊長の性格なら自分で口噤むか……

 

712:サイ男 ID:zzztensei01

そうか?反乱軍だし、名前からして裏切ったりしそうだけどな……

 

713:サソリ薬師 ID:zzztensei03

…………何かおっしゃってるぞ、この人

 

714:カラスメイド ID:zzztensei04

あはは、さすがダイさん。冗談上手っすね

 

715:軟体エンジニア ID:zzztensei05

普通の人間は、人の形した超常現象に逆らおうなんて思わないんだよなぁ……

 

716:デンキウナギ ID:zzztensei02

脱走しないように見張っとくのだけお願いしますね

 

717:カラスメイド ID:zzztensei04

……あ、アキラたち来た

よし!最後にライカンさんのカッコいい飛行船までの跳躍をこの目に収めますかぁ!

 

718:サイ男 ID:zzztensei01

いや、普通に考えてお前が適任じゃね?

 

719:カラスメイド ID:zzztensei04

……ゑ?

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何かを探しているかのように襲い掛かってきた姉妹エーテリアスを撃退し、裂け目を通ると夜風がアキラたちの頬を撫でた。

月光に照らされた屋上は驚くほど静かだった。

 

銃撃の跡も少なく、血の痕もない。

風に揺れる砂埃の中には焦げた匂いすら漂っていなかった。

まるで戦いなど初めから存在しなかったかのように整っている。

 

(……おかしい。どう見ても戦闘があった形跡がない)

 

アキラは警戒を解かぬまま、素早く屋上中央へ足を進めた。

 

「クロエ!レイン!」

 

声に応えるように、月光の下で二つの影が振り返る。

いつものメイド服姿のクロエとその腕に支えられたレインだった。

どちらも無事そうだ。それだけで胸の緊張がほどけていく。

 

ライカンが思わず声を上げる。

 

「ご無事で何よりです……!」

 

「ええ、皆様も……。どうやら、問題なく事が運んだご様子」

 

クロエは穏やかな微笑を浮かべて静かに会釈した。

その仕草にはいつもの優雅さがあり、指先ひとつにも乱れがない。

 

「到着が早かったですね。こちらはもうご心配には及びません」

 

息も荒れていない。血に染まった衣もない。

戦闘の直後とは思えないほど完璧に整っていた。

 

「敵は?」とライカンが問う。

 

クロエは一拍おいて淡々と答えた。

 

「敵の数は思っていたより少なかったようです。私が屋上に到達した時にはすでに半数が撤退していました。おそらく既に目的を果たし、皆さまの陽動にも気が付いたのでしょう」

 

その声は落ち着き払っていて、わずかな虚偽の影さえ読み取れない。

 

アキラは頷いた。確かに下層での交戦は想定以上に激しかった。

こちらに意識が向いていた可能性は高い。

 

「そうだ……!突然屋上へのルートが途中で崩落してたけど、二人は何か知らないかい?」

 

アキラが問うと、クロエはほんの僅かに表情を曇らせた。

 

「敵が皆さまの接近に気付き、退路を確保するために爆破したようです。その際残っていた部隊も撤退していきました。……私はレイン様を守るので精一杯でした」

 

その声音にはわずかな疲労がにじんでいた。

 

アキラたちは顔を見合わせた。

 

轟音と共に通路が崩れ落ちていたのは事実だ。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()が出てしまったが、幸い他の機能は無事だった。

 

急いで別ルートを探し、危険をかいくぐってようやくここにたどり着いた。

 

特に違和感がなくクロエの説明には自然な説得力があった。

あまりに完璧すぎて疑う隙を与えないほどに。

 

「そうか……ならよかった。無事で安心したよ。……それで、君がレインだね?」

 

アキラが安堵の息をついて視線を向けるとレインが小さく頷いた。

 

「君がニコの友達?ありがとう助けに来てくれて。……屋上ではクロエが私を守ってくれたの。あの時……本当に、命を救われて……」

 

その声には真実味がありながらもどこかぎこちなさがあった。

クロエは一瞬だけレインの方に視線を向け、小さく微笑んだ。

 

それだけで何か言葉にできない“合意”が二人の間に通じた。

 

ライカンが辺りを見回しながら言う。

 

「しかしまるで戦闘がなかったような……。クロエ、あなたがここを整えたのですか?」

 

「ええ、レイン様が動揺されないように。少しでも安心していただけるよう片づけを……」

 

クロエは何でもないことのように言った。

 

エレンは苦笑しながら肩をすくめた。

 

「さっすがクロエさん。……アフターケアまでバッチリとか、完璧じゃん。でもさ……無理してない?本当はほとんど休めてないでしょ」

 

「ほ、本当にご無事で……!カ、カリン……本当に安心しました……!どうか、少しでもお休みを……。お顔の色が……その、少しお疲れのようで……」

 

「ふふ……ありがとう、二人とも。けれど心配には及びません。皆さんのここまでの苦労に比べれば私などまだまだですよ。それに――まだ任務が残っていますからね」

 

その二人の言葉にクロエは静かに会釈する。アキラはすぐに表情を引き締めた。

 

「そうだ、まだ終わってない。――飛行船の件だ」

 

その名を出すと、レインが口を開いた。

 

「反乱軍が進路を変更した飛行船がもうすぐここに墜落するの。制御権は取り戻したけど、飛行船に乗ってる全員は眠らされてるみたい。今、操縦できる人が必要で……!」

 

その時、空気を震わせるような低い轟音が響いた。

夜空の向こう。大気を引きながら傾く巨大な飛行船が姿を現す。

 

「……店長!?店長ぉ!俺はここだ!!」

 

「ビリー!!」

 

飛行船に乗っているビリーが必死に手を振っている。

 

全員の視線がクロエに向く。

 

「……ぇ?」

 

彼女は僅かに目を見開いたが、すぐに表情を引き締めた。

そもそも地表から屋上まで飛行してきたのだ。これ以上ない程適任者である。

 

更に自分と同じくクロエが飛行船を操縦できることを知っていたライカンが前に出て言った。

 

「その役目は彼女にこそ相応しいでしょう。レイン様、ご心配なく。クロエなら必ずやり遂げます。……申し訳ありませんがクロエ、お願いできますか?」

 

クロエは一歩前に出て風に漆黒の髪を揺らした。

 

「……っ(断れない……!)……ええ、ここは私にお任せください。皆さまは地上の状況を整えてください。下での戦闘でお疲れでしょう?次の行動のためにも少しでも体力を温存なさってください」

 

アキラたちは彼女を信じ、頷いた。

 

風が吹き抜ける中、クロエは一歩、また一歩と屋上の縁へ進む。

月光がその背を照らし彼女の翼がゆっくりと広がった。

 

「……行ってまいります」

 

その一言を残しクロエは夜空へと飛び立った。

風が渦を巻き黒と銀の羽が散るように光を反射する。

 

彼女の黒衣の裾がふわりと舞い上がる月明かりの下。その姿はまるで翼を持つ天使か幻影のようだった。

 

「綺麗……」

 

そう呟いたのは誰だろうか。

 

高層の残骸を越え、雲を裂くように舞い上がると、上空を滑る巨大な飛行船の灯りがクロエの視界に入った。

銀色の船体が夜空を進む中、クロエは空気の流れを読むように体を傾け、音もなく飛行船に接近する。

 

その動きはまるで重力という概念すら忘れさせるほど滑らかだった。

夜風が一瞬だけ鳴き、静寂が戻る。

 

「急げ!……そろそろやべ……うお!?」

 

下から迫るクロエに気が付いたビリーが驚愕のあまり声を失う。

クロエは乱れ一つない息遣いで彼の前に降り立ち、優雅に一礼した。

 

「ご無沙汰しておりますビリー様。改めて自己紹介を、ヴィクトリア家政所属、クロエと申します。急を要する任務にて参りました」

 

その所作は儀礼と美の極致。

彼女が名を告げるたび、周囲の空気が一段と澄んでいくようだった。

 

「……操縦室までご案内いただけますか?」

 

穏やかな声が響く。

 

「お、おう!」

 

ビリーは思わず背筋を伸ばし、呆然としたまま頷いた。

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

その後無事にビルの屋上に飛行船を不時着させた後、アキラたちはすぐに動き出した。

眠る乗客を抱えて連れ出し、その上に布を掛ける。

 

風が吹き抜ける屋上には眠った人々を乗せた簡易担架が次々と並べられていった。

 

「クロエ?大丈夫かい?無理はしない方が……」

 

「お気遣いいただきありがとうございます。しかし問題ありません……搬出ルート、確保済みです」

 

クロエはまるで使命に突き動かされているかのように、眠った乗客を次々と抱え上げていった。

動作の一つひとつは正確で無駄がない。だがその速さは彼女がどれほど焦りと責任を胸に抱えているかを物語っていた。

 

その内心では――

 

(まずい、早くこの場から立ち去らないとパールマンが目覚めてしまう……!)

 

パールマンが麻酔に慣れていたため先んじて起きることを知っていたクロエは彼が目覚める前にこの場から立ち去ろうとしていた。

 

恐らく今パールマンが飛行船に乗り、逃亡を開始したとしても余裕で追いついてしまう。

彼が郊外へ逃げない事には原作が壊れてしまう可能性があるのだ。

 

幸い彼女のその行動は仲間たちに不信感を与えることなく、逆に仕事を最後までやり遂げる勤勉なメイドであると評価されているのだが……。

 

乗客は全員運び出され、アキラはビリーに飛行船の操縦は唯一麻酔から逃れた彼が行ったと治安局に説明するようお願いしていた。

 

「お願いしてもいいかい?」

 

「任せとけ!」

 

ビリーは快く承諾する。

 

クロエはその二人のやり取りを確認した後、レインに近づいていく。

 

「レイン様、お手伝いいただきありがとうございました」

 

「あ、クロエ……。良いの、気にしないで。私がそもそも飛行船を墜落させかけたんだからこれ位はしなきゃ……」

 

「今回の一件は反乱軍によるものです。レイン様が気に病まれることはないかと」

 

「うん……ありがと」

 

「さて、治安局の方々が現場に来られる前に私たちと共にここから離れま……どうかされましたか?」

 

クロエの言葉にレインは小さく頷いたものの、その表情は晴れなかった。

風が彼女の髪を揺らす中、その瞳にはどこか怯えの色が浮かんでいる。

 

「……不安なんだ」

 

彼女はか細い声で言った。

 

「反乱軍のこと。報復とか……、完全に自業自得なんだけど、暫く普通の生活に戻れそうにないなと思うと少し憂鬱で……」

 

彼女が見せたその弱音にクロエは一瞬だけ驚いたように目を瞬かせた。

だがすぐに穏やかな微笑を浮かべ、そっとレインの肩に手を添える。

 

「恐れるのは当然です、レイン様。ですがどうかご安心を。貴女の安全は私たちが必ずお守りいたします」

 

「ヴィクトリア家政には外部から完全に遮断されたセーフハウスがございます。そこなら敵の目も届きません。そこへお連れし、暫くの間は私が付き添わせていただきます」

 

「クロエが……付き添うの?」

 

レインは少し驚いたように目を瞬かせた。

 

「ええ、お手数をお掛けしますが、お食事や身の回りの支度まで私が直接お世話をいたします。レイン様が落ち着かれるまで、手を取り、寄り添うつもりです」

 

「み、身の回りの……!?」

 

レインの声が裏返った。

だがクロエはまったく意図を理解していないように首を傾げる。

 

「不安定な状況では支えが必要ですから。……それに、あなた様の傍にいる方が私も安心できます。」

 

「えっ……?」

 

その瞬間クロエの背後で大きな翼が音もなく広がった。

その翼がレインを包み込むように伸び、周囲の光を遮って彼女の頬を撫でる。

 

クロエが一歩近づく。レインの視界には彼女だけ。

 

……まさかお忘れではないだろう?

 

「……!」

 

がらりと口調が変わり、低く、しかし囁く声が耳元をくすぐった。

 

「反乱軍よりよっぽど()()()()()が既に君に目をつけていることを。私は奪った宝を手放すつもりはないのだよ。……この意味が分かるかな?レイン様?」

 

「~~っ!?」

 

レインの全身が一気に熱くなる。

息が詰まり心臓が痛いほど脈打つ。

その瞳に映るクロエは今や完璧なメイドではなく、まるで獲物を逃がさない怪盗のように美しく危うかった。

 

「……ク、クロエ……」

 

ハクハクと動く口からなんとか掠れた声で彼女の名を呼ぶと、クロエは微笑を浮かべて翼を静かにたたんだ。

 

再び柔らかなメイドの姿に戻り、いつもの穏やかな口調で言う。

 

「ですから、ご心配は無用です。……すべて、私にお任せください」

 

風が吹き抜ける。

レインは息を整えることも忘れ、ただ呆然とその横顔を見つめていた。

 

──そして、その光景を見守る影があった。

 

乗客の無事を確認し、帰り支度を進めていたヴィクトリア家政の面々である。

彼らは足を止め、無言で二人のやり取りを見つめていた。

 

会話までは把握していないが端から見ればクロエが突如レインを翼で覆ったかと思うと、その後中から茹蛸の様に顔を赤くし、狼狽えたレインが出てきたのである。

 

エレンは苛立ちから眉間には微かな皺を寄せ、無言のまま口の中の飴玉を噛み砕いた。

小さな破裂音が周囲に乾いた音を立てる。

 

カリンは突如謎の息苦しさに襲われ、胸元で手を握りしめて呼吸を整えようとしていた。

その目は二人の方を向いたまま、何も言えずに揺れていた。

 

リナは腕に抱えたドリシラとアナステラをいじりながら、落ち着かぬ指先で布地を撫でる。

その横顔には母のような苦笑と、複雑な感情が同居していた。

 

ライカンはレインの様子からある程度察してしまい、眉間を抑えていた。耳はしなり、尻尾は重く垂れ下がっている。その様相が彼の心中を表していた。

 

 

クロエとレインを中心に屋上に妙な雰囲気が流れかけたが、背後からアキラの声が届いた。

彼はすでにビリーと話を終え、仲間たちに向き直る。

 

「それじゃビリー、ここは任せる。僕たちはもう行こう……どうしたの?ライカンさん」

 

「っ、いえ……失礼しました。なんでもありません。行きましょう」

 

ライカンは軽く頭を下げ、足を進める。

 

ビリーが大きく手を振り、笑顔を浮かべた。

 

「おう!色々ありがとな、店長!それとクロエさんたち!またなぁ!」

 

ヴィクトリア家政の面々はその声に反応し、意識を一斉に切り替える。

全員が揃って姿勢を正し、ビリーへ礼をした。

 

「おっと……それでは帰りましょうかレイン様。……ビリー様ご助力、感謝いたします」

 

クロエが静かに告げるとビリーは目を瞬かせた後、照れ隠しのように笑いながら大声を返す。

 

「おうよ!気をつけてな!」

 

クロエは去り際、もう一度だけ振り返り、風に揺れる髪を整えながら軽く一礼した。

その姿を見つめながらレインもそっと頭を下げてその場を後にした。

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

 

現場に残ったビリーは飛行船を背に、地面に腰を下ろしていた。

傍らでは麻酔からまだ覚めぬ仲間たちが静かに眠っている。

ニコは幸せそうな寝顔で笑みを浮かべている。

 

「みんらありがとー!悪をこらしめるにょが、邪兎屋のシメ~なんらから!お~っほっほ~……」

 

どうやら夢の中で裁判に勝利している様子である。

ビリーはその横顔を見て、小さくため息をついた。

 

「はあ、ニコの親分……目ぇ覚めて今日のこと知ったらどんな顔すんのかな……」

 

その時突如として轟音が響いた。

ビルの屋上を吹き抜けるような突風が巻き起こり、ビリーの上着を激しくはためかせる。

 

驚いてビリーが顔を上げた瞬間、陽光を遮るように巨大な影が屋上を覆った。

 

「ん……?何の音……て、あああーー!!パールマン!?」

 

慌てて後ろを向くとさっきまで眠っていたはずのパールマンの姿がそこにはなかった。

その代わり遠ざかる空に飛行船の灯が瞬いていた。

 

「おい嘘だろ、なんで飛行船に!?クロエさぁぁん!すまねぇ!戻ってきてくれぇぇぇ!パールマンが逃げたぁぁぁ!」

 

空に響く叫びが風にさらわれていく。

太陽に照らされた屋上でビリーの声だけが長く、虚しくこだましていた。

 

 





鳥類メイド「早く帰らないと……!え、レインちゃんどうしたの?不安?大丈夫私たちが守っちゃる!(意訳)」

ヒロイン系ハッカー「え///」


お冷メイド「…………は?(脳に衝撃)」

チェンソーメイド「え?(血の気、サァ――)」

殺人的料理人「あらあら……(複雑感情)」

苦労人お兄様「……(シナシナ……)」



AKIRA「ヴィクトリア家政の皆、いい人たちだったな……」

ビリーズブートキャンプ「クロエさぁぁん!カムバァァァク!!」



ボールマン「もう新エリー都に安全な場所はないっ!郊外に逃げなければ……!!」
















郊外にいるCEO「うん、……待ってるね♡」

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