これが私の騎士様!
一般的にこのフレンダでの魔法の立ち位置は『便利だが不便』という所にいる。魔法には幾つか区分があり、魔法の才能があれば誰でも使える汎用魔法、適正によって使える魔法に限りがある適正魔法がこの国の魔法社会の中では主流だ。
では何故『便利だが不便』と言われるのか。その理由は簡単至極で、一言に言えば『才能に左右されやすい』と言える。
使えれば便利な適正魔法も、1人の人間が使える魔法一つ一つに適正があり、1人1つの魔法に適正があると言うのが基本だ。なので適正のある魔法も良いか悪いかは個人差があり、せっかく魔法の才能があっても自分にとって好都合の魔法ではないということが多々。汎用魔法しか碌に使わないという魔法使いも多い。だから『便利だが不便』と言われる。
だがそれでも魔法への憧れを持つ者も少なく無い。しかもこの不便さが良いこともあり、便利過ぎないことで頼り過ぎないという考えが生まれ、このおかげで魔法が使える人と、使えない人との差別は中々起きにくいというメリットもあった。それは『多くの場合は』の話だが・・・。
そしてモーゼ北部リーメルは、魔法の発展の地区に任命され、今では国1番の魔法都市として成長し、優秀な魔法使いを多数生み出し続けている。
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モーゼ西部カーメルの森にある小さなレストラン『フレミア』の店主の朝は一般的に少し遅い程度。今日も暖かい日差しと小鳥たちに起こされ、フレミアの店主、メルアは目を覚ます。
「ふあ、おはよう〜。でも今日は休みだから寝かせてくれても良くないかな〜」
ベッドの隣にあるテーブルの上に乗っていた小鳥が駄目だと言いたげにメルアの腕を突きに来る。
「わかったわかったよ〜着替えるから〜」
そう言ってメルアはゆっくりベッドから出ていつもの服に着替えにかかる。
今日は週に数回の休みの日だ。本来なら習性に2回にする予定だったが、恩人であるミサの「無理は1番の敵」という言葉に従い、週に3回以上設けるようにしていた。今日は月水からの今週最後の休日である日曜日だ。
「もうあの子起きてるかな?」
やるべきことを全て終え、メルアは部屋を後にし、踊り場の階段を降りていく。すると食事場から少しの物音が聞こえてきた。
メルアが食事場に顔を出すと、普段客席に使っている1つのテーブルに2つのベーコンエッグトーストとコーヒーが置かれていた。どうやら朝ご飯は作ってくれたらしい。
そして奥には首元にループタイが付けられた白のカッターシャツ、その上からローブを開いた状態で羽織り、黒のスラックスの姿をした青年が窓辺に置かれた観葉植物に水を与えていた。
「あ、いたいた」
その人物を見つけたメルアが笑顔で近づく。向こうもメルアに気づいたようで、微笑んで挨拶をする。
「おはようございます、店主。起こしに行かなくて良くなりました」
「おはよう、リグ!朝ご飯と水やりありがとね!」
そしてリグは「どういたしまして。さ、食べましょう」と返し、2人は席に着いて食事を始める。
もうリグがフレミアに来てから早3週間が経つ。店にやってきた頃のリグは何をするにしても初めての経験だったようでとても大変そうだったが、メルアの教えや元々の才が良かったのか慣れには早く、今では閉鎖的だった性格は少し柔らかくなりすっかり馴染めたようで立派な従業員だ。
今では生活での当番を交代し合うほどにもなっているが、お互い苦労人気質なのか良く当番を奪い合うことが多くある。
「あ、もうコーヒー飲めるんだ。凄いじゃん」
「毎日飲むんですから当然飲めるようになりますよ。僕なんかより店主の方がコーヒーを飲めるのが凄いと思いますよ、僕より年下なのに」
「そりゃあ私は1人で店をしてたからねー。自分の飲食の味を知らないで飲食店なんて出来ないよ」
そうしてメルアはコーヒーを一口含んだ。
「重みが違いますね」とリグは微笑む。
まぁ実際の所は異なり、開店当初のメルアも何から手を付けたら良いのか分からない日々で、毎日遅くまで勉強するお供にコーヒーを飲み続けていたら勝手に飲めるようになっていたのだが・・・。
そんな懐かしい日々を脳裏で思い返しているとリグが話を進める。
「今日も買い出しをして作り置きを作る感じでしょうか?」
「うん、でもあともう1つ。夜に用事があるの」
「用事ですか?」
「まぁ後から分かるから、覚えておいて」
リグは不思議そうな顔をしていたが「分かりました」と了承して、食事が済んだ2人は「ご馳走様でした」と言った。
※
休日の2人はとても暇である。そのため休日であっても常に仕事のことを考えている。
とても暇だった2人はせっかくなので買い物前に少し森を散歩していた。
「もうすっかり慣れてきたねー」
「えぇ、この散歩も日課のようになってきました」
「ていうかやっぱりそれ持っていくんだね」
メルアはまじまじとリグに背負われる布に巻かれた長物を見た。リグの愛銃であるボルトアクションライフルだ。
「すいません、やはり外を歩くなら持っておきたくて・・・」
「良いんだよ!ちょっと気になっただけ!」
この国では銃の持ち歩きは禁止されてはいない。理由は様々あるが、魔法が使えない一般人の護身武器としての採用が主な理由だ。ただもちろん武器の所持を許すということはそれなりに悪用の余地もあるとして色々不安の声も上がっている。
メルア自身もそのことはもちろんそういう常識として承知している。本当に今回は気になっただけだ。
「・・・とても大切な物なのね」
そこから2人は静かに、ゆっくり森を歩いていく。
2人の間に特に会話は無いが、別に気まずい訳では無い。本当に気まずい訳では無い。のだが・・・。
そしてついに耐えきれないかのようにメルアが声を上げる。
「暇だねッ!!!」
「えぇ全く持ってそう思います!」
リグも同じこと思っていたらしく、苦い顔を浮かべた。
お互い20にも満たない人生ではあるが歩んできた経験上、暇というものに縁が無くどうしてもこの時間がもどかしい。リグは元軍人ということがあり、メルアは今までは1人だったので休日を仕事のために色々使えていた。だが店を回すのが2人になった今は休日にすることが無く、リグに教えることも減ってきていた。
「私たちってホントに損してるね・・・」
「はい・・・」
そんな気持ちを吐露していたその時だった。
カタカタ・・・カタカタ・・・
「ん?」
「どうかした?」
突然リグが辺りを見回すのでメルアは声を掛けていた。
「何処からか馬車の通る音がしまして」
「確かにこの森を通る馬車はあまりいないけど、普通だと思うよ?」
「いえ、音からして少し大きめの馬車のようです」
「少し大きめの馬車?」
メルアは少し考え込んだあと、突然閃いたように声を上げる。
「わかった!」
「なにがわかったんですか?」
「街に行けば分かるよ!早く行こ!」
そう言ってメルアはリグの手を引いて街に向かった。
※
街に着くといつも通りの賑わい見せる市場が見えてきたが、今回は他より特に人集りが奥の広場に出来ていた。
「あれは・・・」
「わぁ!やっぱりだ!」
そこには古屋くらいの大きさの馬車が6〜7台並でいて、その前には沢山の曲芸師たちがジャグリングやダンスなどのパフォーマンスを行なっていていた。周りには小さい子供からお爺さんお婆さんまでの様々な観客が沢山観に来ており、まさにお祭り状態だった。
「巡業サーカスですか」
「正確に言うと“商業兼巡業サーカス”かな。リグは初めてだよね、あの人たちは半年に一回1週間に渡って魔法都市のリーメルからサーカスをし来るんだけど街に来るついでに魔法薬を売りに来てくれるんだ」
「魔法薬、ですか」
「あぁ!あれは良いぞ!」
すると横から元気な声が響いてきた。そこには茶髪の髪からメレー帽を被り、短く髭を生やした若めの男が立っていた。
「あっ、フレキさんだ」
「こんにちはフレキさん、いまは牧場に居なくて良いんですか?」
「おぅこんちは!今日は妻に任せてるんだ!リグちゃんはどうよ?メルア嬢の店のホールは慣れたかい?」
「まだ『ちゃん』付けするんですね・・・」
フレキはメルアが店を始めて半年程から通いに来ている中堅客であり、この街の牧場主だ。結構気さくな性格で、メルアは彼の所から主に乳製品の仕入れも行っているのでお互い上客というような関係だ。リグが働き始めたときからも店にきており、リグともすぐ打ち解け、応援してくれていた。
余談だが、リグはあまりにも女性と間違われるので常連以外の客には女性で通すことにしている。フレキはリグが男だと知っているが、それでも『ちゃん』付けするので2人は諦めている。
「それなりに慣れてきましたよ。店主の教えのおかげで今は失敗なく仕事が出来てます」
「良いことだ!お前たちなら上手く行けそうだな!」
「それよりフレキさん、あの魔法薬飲んでるんですか?」
「いま売ってる回復ポーションだろ?あぁ買ってるよ、てかこの街の奴らは大体買ってるんじゃないか?傷や怪我なんて一瞬で治るし、疲労回復や細胞活性化とか至れり尽くせり。これさえ買っておけばどんだけ重傷でも一瞬で治るからバカほど売れてるんだ」
「ほれ」とフレキが顎で示すので2人が目を向けた先では、『市販化決定!』の文字の看板と共にとてつもない勢いで魔法薬が売れている馭者台があった。どうやらここにいる大人の大半は魔法薬目当てで来ているみたいだった。
「メルア嬢は買ってねぇのか。意外だな、忙しくて今まで買ってるものだと思ってたのに」
「あ、あ〜私はちょっと使うのが怖くて・・・」
安心安全、万能と言われる魔法薬。この街に住んでから何回か販売されている所を見かけてはいるが、どうしても怪しく感じてしまって買う気にはなれなかった。
「今んとこ副作用とかは聞かねえけどなー?一個くらい持ってても損はねぇと思うぞ。人生って何があるかわかんねぇからな、もし危険な目にあったときとかに持っててもいい。効果は俺で実証済み」
「う、うーん・・・」
“危険な目、か・・・”
今は戦争中のあの殺伐とした時代ではない。戦争は終わり、今は活気がつき始めている復興期、それに加えここカーメルは他の地より中々治安の良い場所だ。
だから買う必要は無いと信じたいが、フレキの言う通り人生なんて何が起こるか分からない。それを考えてしまうと否定はし辛かった。
「しゃあない、それじゃ俺が買ったやつ分けたるよ」
「ほい」とフレキは突然リグに魔法薬をぽいっと渡した。
「あわわわっ!」
「えっ!?良いの?」
「良いさ、少し惜しいが普段のお得意様としての礼だよ。受け取ってくれ」
そう言ってフレキは礼も受け取らずにこの場を後にした。
「・・・どうしましょうか?これ」
「まぁ、せっかくくれたんだしね...一応貰っておこうかな」
そしてメルアはリグから魔法薬を受け取り鞄にいれた。
「じゃあオールさんの所に行こっか」
「分かりました」
オールの所に向かおうしたとき、メルアは何か視線のようなものを感じて振り返る。だが人が多いのも相まってか視線の主が誰なのかが分からなかった。
「・・・?」
「どうかされましたか?」
「ん、なんでもない!」
不思議そうな顔のリグにメルアは微笑んで歩き出す。馬車の一台の影から2人を盗み見る人物に気付かずに・・・。
※
「おはようオールさん!あっミサさんもいる!」
「おはようございます、オールさん、ミサさん」
「あぁ、おはようメルちゃん、リグくんも。今日は一緒に買い物か」
「おはようメルちゃん、リグくん」
2人は店台を挟んで何かを話し込んでいたようだが、メルアたちに気がつくといつも通りの笑顔で出迎えてくれた。
「ごめんなさい、お話中だった?」
メルアが心配したように聞くとオールが変わらない表情で言葉を返す。
「いや、大丈夫。ただの世間話だよ」
「そうなの?」
「あぁ。そんなことより、リグくんとはどうだ?上手くやれてるか?」
「凄く助かってるよ!リグったらめちゃくちゃモノを覚えるのが早いからもう私と同じくらい仕事出来てるんだもん」
「いえ、店主の教え方が上手なだけですよ」
「ふふふ、それは良いことね」
リグについてオールとミサはメルアたちが報告と買い出しを兼ねて最初に会ったときに知り合っている。オールたちは店にくる頻度は高くはないので主に買い出しで良く顔を合わせている。
最初リグが働くと知った2人は意外にも静かな反応で、オールはリグの為に服を分けてくれたり、ミサはリグの普段着兼仕事着を考えて服を作ってくれたりと2人揃って前向きに応援してくれた。
そしてミサがリグに視線を向ける。
「どう?その服装。気に入った?」
「ええ、動きやすいですし、良い感じに通気性があってこのローブとの相性も噛み合ってて本当に助かっています」
「良かった、ローブは手放したく無いって言うから考えるの大変だったのよ」
ミサは機嫌良く笑う。その会話を聞いてオールが本題に入り始める。
「それで?ここに来たんだったらなにか買いたい物があるんじゃないか?」
「うん、ビーフシチューに使う牛肉とステーキに使うラム肉と豚肉が欲しいの」
「了解、1700リルだ。ちょっと待ってな」
そしてオールは店台の裏で肉を詰め始めた。そんな中、リグとミサがサーカスについての話をしていた。
「そういえば今日からあの巡業サーカスが来てるけど、ねぇ貴方たち、あの魔法薬は買った?」
「いえ、買ってはいません。ただフレキさんから一つ頂いて・・・。」
「そう...あのね、あのサーカスが売ってる魔法薬、あまり飲まないようにして欲しいの」
「え?それはどうして?」
たまらずメルアは割って聞く。するとミサは苦い顔で言葉を返す。
「なにか、嫌なものを感じるのよね...あの魔法薬。生理的に受け付けないヤな感じ・・・。でも勘違いしないでね、絶対に飲んじゃいけないって訳じゃないの。あくまで私の意見。魔法薬に副作用なんてないし、効果は本物だから全然飲んでも大丈夫よ、ただこれは私の考えだから...」
「う、うん、わかった」
メルアは少しいつもより落ち着かない雰囲気のミサに驚きながら返事をする。
別にこのサーカスが魔法薬を売ることは今回が初めてじゃない。すでに何回もこの街に売りに来ているが、こんなに警戒したように魔法薬のことを気にするミサは初めてだった。
「まぁ、慎重に扱えってこったな」
するとオールが品物を入れた袋を持って店台から出てきた。
「ほい、注文通りの品だ」
「ありがとう、はいお代」
「毎度!」
「そういえばオールさんはあの魔法薬飲んでるんですか?」
「いや、俺もミサと同じで買う気はないな」
「そうなんですか」
この2人はフレキと違ってそこまで魔法薬に信頼は置いていないみたいだった。
「そういや今回の夜の番、メルちゃんだよな?リグは初めてだろうし、お前たちだけで行けるか?」
「大丈夫だよ、何回も言ってるんだから。任せといて!」
メルアはニッとオールに笑いかける。
オールは一言「そうか」と言ったあとに
「んまぁなんにせよ、お前たちならそこまで気にしなくても良いか。まぁ気をつけて帰りなよ、2人共!」
「えぇ、またねメルちゃん、リグくん」
「ありがとうミサさん!オールさん!」
「ありがとうございました!」
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そう別れの言葉を言って帰路に向けて足を進める2人の背中を見つめながらオールは静かに口を開く。
「良いのか?」
「なんのこと?」
「魔法薬のことに決まってるだろ、なんであんな忠告をした?」
「別に、特に何も無いわ」
「お前がこんな無駄なことをする訳ないだろ。感情に身を任せるなんてらしくないな、お得意の台詞はどうしたのかね」
「・・・私は戻るわね、この話はまた別の日にしましょう。こんな公共の場じゃこうやって聞かれる可能性があるからね」
「・・・」
そして2人に続いて帰っていくミサを見届けてオールは「ふん」と鼻を鳴らして呟く。
「・・・素直じゃないな。無意識だが、変わって無さそうで1番変わってるよ、お前」
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メルアたちが買い物を済ませ、数時間経ったとある馬車の中で1人の少女が倒れていた—————。
・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・・・
「••••••暗い」
「••••••いま、夜?」
少女は1人、目を覚ました。暗い中、鎖が繋がれ痛む体を動かしてカーテンを避けて馬車の窓を覗くと月が空のてっぺんまで登ろうとしているのがうっすら見えた。
「ここから、出ないと••••••!逃げないと!」
少女は内出血などで青くなった手で鎖を思い切り引っ張って千切ろうとする。だがこの幼い体ではアザなどで痛むのも相まって手の平に血が滲む。少女は涙を堪えてそれでもなお引っ張る。
「お願いッ!切れてッ!」
声を抑え、痛みを抑え、涙を抑えて、少女は鎖を引っ張る。だがそれとは裏腹に手から血が流れる。体力もそこまであるわけではない。
「うぅ...!」
“だめだ•••••••。”
少女がついに諦めかけたその時、いきなり何かが窓を割って飛んできた。
ガンッ!!
「うわぁっ!」
いきなりのことに少女は思わず尻餅をつく。
「い、痛い!なに!」
そして少女は足元に転がっていた丸いものを拾い上げる。手の平より少し大きく重い、窓を割って飛び込んできたのは石のようだった。
誰かが投げたのかと思い窓を確認しようとした時、少女は自分がさっきより遠くまで動けていることに気づいた。
「えっ?もしかして••••••」
そして少女が振り返るとつい先ほどまで自由を封じていた鎖が切れていた。恐らくいま飛び込んできたこの石が鎖を断ち切ったのだろう。
「切れてる!やったぁ!やったよ!サーラ!」
そして少女は涙を流しながら歓喜する。そしてひとしきり喜んだあと、すぐに気持ちを切り替える。
「逃げないと!」
そして少女は馬車のドアを開けて外に出る。
「うわぁ」
そこは美しい夜の街の広場だった。お洒落な街灯と雰囲気のある店が建ち並び、白レンガで建てられた家々には芸術的な絵が彫られている。
「綺麗な街...」
だが感動する気持ちを程々に、どこに行けば良いのか悩んでいるとなにかを感じた。
「これ...
“これを辿れば隠れられるかも!”
少女はすぐに魔力を辿っていこうとしたが、裸足の足を踏み出したところでふと思った。
“さっきたすけてくれたのは•••••••”
少女は辺りを見回すがやっぱり自分以外の人何処にも見当たらなかった。
「誰••••••?」
しかし少女はすぐに頭をブンブンと振り、いま余計な考えを振り払ってこの場から離れることを考える。
「に、逃げないと!」
そして少女は感じとった魔力を辿って夜の街に消えていく。陰から見ていた人物に気付かず••••。
【魔法の種類】
魔法の種類には冒頭で話した汎用魔法と適正魔法の他に、あと2種類の例外の魔法がある。