悪役令嬢、不登校を決める。   作:サイリウム(夕宙リウム)

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26:チーム結成ですわ!

 

 

はい、ということで今日もダンジョンに来たのですが……。

 

 

「今日からよろしくお願いしますね、ヴァル様♡」

 

「……貴様よくそんな顔出来るな。あとそれ以上『若様』に近づいたら叩き潰す。」

 

「あ、うん。喧嘩しないでね、ほんとに。」

 

 

えーはい。『若様』こと、ヴァネッサです。

 

何と今回から仲間が増えました。嬉しいですね。

 

一人ずつご紹介しますと……。私にハートマークを飛ばしているのが『20億借金巨乳シスター』ことセラフィナ、愛称セラちゃんであり。メイド服に金属装甲を張り付けて巨大な槍を背負っているのが、『百合騎士』こと偽装メイドのベリアンヌちゃんです。名前を変えた方がいいということで、メイド状態の時は『アンヌ』ちゃん呼びすることが決まりました。

 

つまりですが……。

 

ほんとは女なのに男の恰好しながらダンジョンに入る不登校公爵令嬢。

騎士でありながら武装メイドとして振舞う、百合を陰から見守りたいだけの変態。

公爵令嬢な私に20億立て替えてもらったギャンブル中毒のシスター。

 

で、冒険することになったわけです。

 

 

(く、癖が凄いッ……!)

 

 

まぁなんでこうなったかと言いますとね?

 

まず色々悩んだ結果、『これ私が見捨てたら死ぬんじゃね?』と思い至った私は、結局セラちゃんを仲間に招き入れることに致しました。額が額ですし、既にかなりの借金取りから目を付けられているらしい彼女。非合法なところからも借りていましたので、まぁ確実に碌な未来は待っていません。

 

能力的には問題ありませんし、軽くお話しただけで頭の回転がかなり速い優秀な人材であることは理解できます。そういう人材を失うのは痛いと思った私は、哀れみ8割ぐらいの気持ちで立て替えてあげることにしたのです。だってこのまま見捨てたら明日には死体になってそうで、すごく目覚めが悪くなりそうなんですもの。

 

無論メイドのグレタにも、その他の人たちにも全力で反対されましたが……。ちょっと押し切って決行しちゃいました。

 

 

(多少“返って来る”ことは解ってましたし、少し気になることもありましたから。)

 

 

我々がいる王都ですが、かなりの人数が集まる巨大都市です。

 

そうなればまぁ犯罪も増えるわけですし、裏と呼ばれるような世界に属するものも増えてしまいます。王家のお膝元なので私はあまり関与すべきではないのでしょうが……、わたくしも民から頂く税金によって財と力を為した貴族の一人。税金を払ってもらっている分だけのお仕事はしなければなりません。

 

それが王家のお膝元であっても、です。

 

一応“まだ”王子の婚約者であることは確かですし……。

 

 

(ということで『立て替え』を利用して、幾つかの闇金を検挙しちゃいました。)

 

 

前世の法律のことは専門ではなかったので全く解らないのですが、この世界では半ば貴族自体が法みたいな感じになっています。つまり『国が定めた法に反している裏組織』の存在を発見した場合、勝手にとっちめて溜め込んだ財を自分のものにしてもそこまで怒られないのです。方々への配慮は必要ですけどね?

 

自身も裏でしか生きられない様な方がいることも理解しているのでちょーっと気が引けましたが……、色々調べて結果かなりあくどいことをしていたのは事実。犯罪者をそのままにすれば治安の悪化に繋がりますので、心を鬼にして叩き潰すことに致しました。

 

ということで護衛の皆様+公爵家の兵士を動かしまして、全員逮捕して牢屋行き。

 

急なスピード一斉検挙ということで軽傷者無しでのパーフェクト制圧を完了致しました。配下の皆様にはとっても感謝ですわね! まぁそのお陰様というべきか、20億のうち8億ぐらい返って来たわけです。

 

あ、国の衛兵さんとか軍の方々が恥をかかぬよう手回しは済んでますし、“口止め”も完了済です。他には裏組織と繋がっていた人たちの検挙、あとそれに困っていた人たちへの返金などなど。細かいことはちゃーんと全部やっていますのでご安心ください。

 

 

(まぁグレタに呆れられたせいで、全部自分でやる羽目になったのですが……。一応片付いたんです。)

 

 

でもね?

 

セラフィナちゃんからすればわたくしこと『ヴァル』が、『20億立て替えてくれた上に、裏組織一掃出来るぐらいの兵力と地位を持っている』男に見えるわけで……。えぇはい。完全にロックオンされたわけでございます。まぁ貴族と言えど、20億は腰が抜けるレベルの大金です。私が立て替えた以上、セラちゃんはその働きを持って返済に当たらなければいけないわけですが……

 

その返済を良いことに、『ヴァル』の愛人枠に収まろうとしてるんですよね。この人。

 

 

「ヴァル様ヴァル様♡」

 

「えぇいっ! だから近づくなと言ってるだろうがッ!」

 

(な、なんというか逞しいですわよね。ほんと。)

 

 

純愛厨な一面もあるベリアンヌこと『アンヌ』が反応せずガチでキレてるあたり、完全に金蔓としてロックオンしている彼女。愛人枠に収まりお金を出してもらい、大好きな賭け事を死ぬまで楽しもうとしているのが本当に見て取れます。20億の借金も、自身の能力と体で支払い切ろうとしているあたり……。ほんと凄いですわね。逆に感心致しますわ。

 

い、いやまぁ解るんですよ? 色々と。

 

男性目線で見れば、ベリアンヌもかなりお顔が整っている女性です。百合に狂乱しているせいで男性の気配が一切ない彼女ですが、 セラフィナちゃんからすれば『ヴァル』の御手付きに見えても全くおかしくありません。というか彼女も合わさった結果、『ヴァル』のハーレムパーティみたいになってますし。

 

……これ大丈夫かな???

 

 

(ま、まぁいいや。とりあえずまだセラちゃんがグレタや護衛の皆様から信用を得るまでは、正体を明かさぬことにしたのです。『ヴァル』としての振る舞いを続けながら……。全部忘れて、ダンジョン攻略たのしみますかッ!!!)

 

「よし! じゃぁ仲良く成れたようだし、早速攻略頑張っていこう!」

 

「どこがです!?」

 

「はーい♡」

 

 

 

 

 

[STATUS]

Name : ヴァネッサ・ド・ラモルヴィーヌ

Race : 人間 (転生)

Age : 15

Job : 魔剣士

Level : 5

EXP : 0 / 71

 

HP : 13 / 13

MP : 17 / 17

 

ATK : 6

DEF : 7

M.ATK : 8

M.DEF : 9 

SPD : 14

LUK : 15

 

SP : 14 

 

Skill Slots: 1 / 3 『付与魔法』

 

 

 

[STATUS]

Name : ベリアンヌ・オブセルヴァ

Race : 人間

Age : 26

Job : 槍騎士

Level : 29

EXP : 127 / 3872

 

HP : 45 / 45

MP : 2 / 2

 

ATK : 36 

DEF : 39 

M.ATK : 4 

M.DEF : 19 

SPD : 15

LUK : 8

 

SP : 0 

 

Skill Slots: 4 / 4 『槍術』『上槍術』『大槍術』『気配遮断』

 

 

 

[STATUS]

Name : セラフィナ

Race : 人間

Age : 21

Job : シスター

Level : 8

EXP : 4 / 60

 

HP : 11 / 11

MP : 8 / 8

 

ATK : 2 

DEF : 7 

M.ATK : 10 

M.DEF : 7 

SPD : 4

LUK : 22

 

SP : 0 

 

Skill Slots: 2 / 2 『回復魔法』『神聖魔法』

 

 

 

 

 





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次回からは戦闘を挟みながら、お話を進めていきます。
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