魔法科高校の劣等生に転生したら生まれた時から詰んでいた件について(仮)   作:カボチャ自動販売機

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いよいよ原作一巻突入です。
入学編は迷走するかもしれませんがよろしくお願いします。


入学編
そして春は来る


四月。それは始まりの季節。というわけで今日は国立魔法大学附属第一高校の入学式である。

 

 

「まぁ行かないけどね」

 

 

えっぼく?自宅の研究室でCAD弄ってますが何か?

 

 

 

 

「雪花、学校には行かなくていいのか?」

 

「良いんですよ、ぼくにはここでCADを弄ってる方が合ってるんです」

 

 

入学式から一週間が経つがぼくは高校には行っていない。第三課に入り浸ってCADを作っている。今はちょっとしたお遊びで武装一体型CAD『聖剣エクスカリバー』を作っていてもうすぐ完成予定。

 

あっちなみにぼくも一校に入学した。それも一科生(ブルーム)だ。とはいえ不登校を貫くつもりなのであまり意味はないが。当初より不登校になるつもりで入学したので兄さんと姉さんに迷惑をかけないよう古葉 雪花の名前で学校には届けている。入学した理由としては一応だ。後で学校に行きたくなるかもしれないし行く必要が出てくるかもしれないので一応入学しとこうと思い入学した。原作に介入したい時も便利だし。まぁ今のところこれっぽっちも学校に行きたくならないが。

 

 

「しかし不登校なんてお姫様が良く認めたな」

 

 

お姫様というのは姉さんのことである。実にぴったりな呼称だ。

 

 

「説得するの大変でしたよ」

 

 

遠い目で虚空を見つめれば思い出されるあの屈辱の日。

女装なんて朝飯前。お姉ちゃんと呼ばされ一日着せ替え人形にされ化粧までされ写真を撮られやっと許されたのだ。姉さんはここぞとばかりに暴走した。兄さんは止めなかった。学校に行った方が良いに決まっているからだ。

 

 

「まぁでも今更お前が学校に行く必要もないか。なぁ二代目トーラス(・・・・・・・)?」

 

 

「やめてくださいよ、自分の力だけでCADを作りたいがためにぼくに押し付けたくせに」

 

 

そうぼくはつい先日師匠からトーラスを引き継いだ。どうやら師匠にはトーラスシルバーとしてではなく牛山として有名になるという野望があるようだ。

 

 

「いやいやお前はもう俺以上の技術を持ってるよ、まさか一年で抜かれるとは思っていなかったがさすがは御曹司の弟と言ったところか」

 

「アレと一緒にしないでくださいよ」

 

 

あんなチート野郎と一緒にされちゃ困る。ぼくも大概だけどまだ(・・)あそこまでじゃないんだから。

 

 

「誰がアレだ」

 

「ギクッ」

 

 

口から効果音が出るという稀有な体験をした。

しかしそれも無理のないことだろう。だっていつの間にか兄さんが後ろに立っていたんだからね!

 

ちょっ痛い痛い!両手で頭潰すのやめい!

 

 

「雪花、深雪からの伝言だ。

『ただの一度も学校に来ないとは…後でどうなるか分かっていますね』だそうだ」

 

「兄さん…女言葉キモいね!って痛い痛い!潰れる!冗談抜きで潰れる!」

 

「安心しろ、人体の構造は把握している。この程度なら問題はない」

 

「問題しかないよ!ちょっマジでなんか出る!」

 

 

姉さんのお怒りも恐いが今はこの状況をなんとかしないと。そうだ師匠!助けて!

 

 

「御曹司、俺ァ仕事があるんで」

 

「えぇ、お邪魔してすみません」

 

「師匠ーー!!」

 

 

 

ぼくの頭は犠牲になった。

 

 

 




劣等生の二次創作で不登校のオリ主なんているんでしょうか?皆さんの予想を裏切れたのなら嬉しいです。

オリ主が牛山さんの技術力を僅か一年で身に付けることができたのにはちゃんと理由があります。がそれについてきちんとした説明ができるのは恐らく九校戦編となるでしょう。それまでは伏線を張る程度になりそうです。

さて明日も0時に投稿します。
次話から次々と原作キャラが登場し完全にオリジナル展開になりそうな入学編ですが今後ともよろしくお願いします。

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