魔法科高校の劣等生に転生したら生まれた時から詰んでいた件について(仮)   作:カボチャ自動販売機

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2ヶ月以上振りの投稿……。
書き溜めてから一気に投稿しようとした結果がこの様だよ。お待たせして申し訳ない!
その代わり、今話から最終章に向けて、伏線を撒き散らしつつ、一気に進展するので、これからもどうぞよろしくお願いします!


雪花帰還①

リーナは日本国籍を得ると同時に雪花と婚約した。そしてリーナがUSNAから何をされるでもなく、こうしてのうのうと過ごせるのは四葉と九島の力があるからだ。この二家の名は海外でも広く知られており、いかにUSNAとはいえ多大なリスクを背負うことになる上、スターズの件で既に日本には大きな借りができてしまっているため、そうそう手が出せないのだ。

 

さて、つまりリーナが日本にいられるのは雪花と婚約したからということになるわけだが……。

 

 

「義妹、義妹ってタツヤ達が冗談で言ってるわけじゃ無かったの!?」

 

「……その辺の事情は既に話されていると思っていたのですが……」

 

 

 

放課後、達也ら一行は司波家のリビングに集まり、これからのことを考えていた。

そこで、リーナが照れたように「義妹、義妹言うの止めてよ、雪花は幼なじみってだけで付き合っているわけじゃ……」なんて言うものだから、問題が一つ発生した。

 

そう、何故かリーナは雪花と婚約したことを知らなかったようなのだ。

 

 

「……生リーナが可愛かったものだからつい愛でるのに夢中で忘れてたわ……」

 

 

やはり原因はこの色ボケ(雪夜)だったらしい。

呆れてものも言えないとはこのことだろう。達也はもはや苦言を呈することさえする気がなくなっていた。言うだけ無駄であると確信してしまったからだ。

 

 

「ここここ婚約!?私と雪花が!?えっ!?嬉しいけど!えっ!?」

 

「大混乱していますね」

 

 

百面相しながらバタバタと慌てているリーナ。

深雪が苦笑い気味に指摘して尚、何事か一人で呟きながら慌てている。

 

 

 

「リーナ、君はそれを知らなかったというなら自分がこうしてここにいられることを何も疑問に思わなかったのか?」

 

 

リーナは九島と四葉の力で無理矢理USNAから奪ったと言ってもいい。それほど強引に事は行われた。そうしなくてはスターズの総隊長であり、多少なりともUSNAの機密を知っているリーナが野放しになるわけがない。

 

達也がやっと落ち着いてきたリーナにそのことを質問すれば顔を赤くしたリーナが小さな声で。

 

 

「うう、雪花がなんとかしてくれたのかなって……」

 

 

これにはこの場の全員が呆れるを通り越して唖然としてしまった。自分の人生の一大事を全て『雪花がなんとかしてくれた』と信じ込みのうのうと生活していたというのだから当然だろう。

 

 

「どうやらUSNAという国は俺が思っているよりずっと魔法師不足のようだね」

 

「どういう意味よ!」

 

「そのままの意味だ」

 

 

リーナに元々軍人の適正はないと思っていた達也であったがここまで『残念』なものであるとは思ってもみなかった。いや、リーナが軍人であったころはここまで酷くはなかったのだから雪花のせいと言えないこともない。

 

 

「貴女はそのままでいいのよ、そういうところが可愛いのだから」

 

「私はポンコツじゃなーい!」

 

「誰もポンコツとは言っていないんだが……」

 

 

達也の言葉にリーナは顔を真っ赤にする。

何せ今のリーナの発言は自分がポンコツである、と少なからず自覚しているということなのだから。

 

 

ポカポカと達也を割と痛い程度の力で叩くリーナと、顔をしかめるながらも宥めようとする達也、兄に乱暴を働くリーナを止めようとする深雪、それらの光景を楽しそうに眺める水波。

 

 

「そう、きっとリーナはそのままの方がいい……真実を知ったとき辛い思いをしなくて済むから」

 

 

その騒がしさの中、雪夜は誰に聞かせるでもなく、静かにそう呟いた。

 

それは、今ある日常を終わらせる引き金だったのかもしれない。

 

 

 

 

「いや、もう二度とリーナに辛い思いはさせない……()()が全てを懸けてでもね」

 

 

呟くように、()()が言った一言は騒がしかった喧騒の中でも響くような、重さと決意に溢れていた。

その声によって、一瞬のうちに静まり返る部屋。

目の前に立つ《彼》が誰であるのか、皆、ただの一言で理解したからである。

 

 

「やあやあ、ただいま。雪花さんのご帰還だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

この瞬間、物語は走り出す。

 

 

ある者は、覚悟を胸に抱いて再び立ち上がり。

 

 

 

 

「ただ貴方の側に……そのためなら私は……」

 

 

 

 

ある者は、力を求めて深く沈んでいく。

 

 

 

 

 

「そろそろ始めようじゃないか、僕の……彼女の夢のために……()()の破壊を」

 

 

 

 

 

そして、物語は残酷な真実を語るだろう。

 

 




(;・ω・)深雪「リーナ、会ったばかりのころはこんなに酷くはなかったのに」

σ(´・д・`)達也「平和ボケというか雪花ボケだな」


(`Д´メ) リーナ「そこ!兄妹で上手いこと言わなくていいのよ!」


(・ω・)水波「つまり雪花様が全て悪いのでは?」



( ̄ω ̄;)深雪、達也、リーナ「「「そうね(だな)」」」





(つд;*)雪夜「私たちをいじめないで!」


(*´Д`*) '`ァ'`ァ 水波「それは無理ですね、楽しいので♥」






書き溜めしただけあって、ダブルスノー編完結までは毎日投稿します!
次章で最終章になる予定なわけですが、衝撃の展開をいくつも用意しているので、今から予想してみてください(挑戦)

さて、明日も0時に投稿します。

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