魔法科高校の劣等生に転生したら生まれた時から詰んでいた件について(仮)   作:カボチャ自動販売機

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12月17日、何か小説を読もうと思い日間ランキングを見てびっくり、まさかの一位です。
これも皆さんのおかげです、本当にありがとうございます。

そのお礼の意味も込めて今日は二話投稿しました。自転車操業という言葉がぼくの頭に過るのはきっと気のせいでしょう。


ではまた後書きで。


九校戦編〈中〉
九校戦四日目①


一条将輝、いやマッキーと友達になり心を入れかえ本気をだすことにしたぼくは早速寝坊していた。

今日から五日間は一年生のみの新人戦が行われるため兄さんのチートっぷりと姉さんの無双をやっと観ることができるというのに。兄さんが担当する女子スピード・シューティングは午前だったはずだからもう始まっているだろう。ぼくは急いで制服に着替えて部屋を出る。響子さんは仕事があるらしく今日はいないので一人だ。

昨日、連絡先を交換したマッキーに連絡しようかとも思ったが三校一年のエースが他校の生徒と一緒にいるのはあまり良くないかもと思い控える。

 

結局一人で会場に来たものの試合が始まっているため席は既に殆ど埋まっておりさてどこに座るかと辺りを見渡すと一校の生徒が一人で座っているのを見つけた。見たところ二科生であるし観客として九校戦に来ているのだろう。隣が空いていることだし声をかけることにする。昨日のマッキーとの一件でぼくは友達が少ないということに気がついたのだ。同年代で言えばマッキーが初めての友達である。こういう機会に声をかけ友達を作らなくては学校に行っていないぼくではそうそう友達はできない。

 

 

「隣いいかな?」

 

「…どうぞ」

 

 

素っ気ない。実に素っ気ない。早速心が折れそうだ。いや初対面だしそんなもんかなとも思うけどほら同じ一校の生徒だよ?あっだからか。ぼく一科生の制服だし気後れしてるのかな?なんか原作の主要キャラ達って二科生であることをあんまり気にして無さそうだったから失念してた。

 

 

「誰かの応援?ああぼくも一年生だから敬語はいらないよ?」

 

「……姉さん…エンジニアだけど」

 

 

答えてくれたよ!よしこのまま次の話題に持っていって会話を広げよう、とぼくが考えているとあちらから話しかけてくれた。

 

「ねえ、あなたどうして男子の制服を…」

 

「おっと言いたいことは分かってる、分かった上で言わせてもらおう!ぼくは男だ!」

 

「…この世には不思議なことってあるものね」

 

 

くっ少々不本意ではあるが会話ができた。このまま次の話題を出し、会話を広げ盛り上げ仲良くなる。

次の話題を…次の話題を…次の…

 

 

 

 

 

そこからは無言だっだ。

何も話題がなかった。というかそもそも隣からの話しかけんなオーラが半端じゃない。下手に空気を読んでしまいそれに耐えられなかったぼくは結局試合の観戦に集中することとなった。

 

そしていよいよ準々決勝。兄さんがエンジニアを担当している北山雫の試合が始まる。この試合で兄さんはとんでもないもの、ドイツで一年前に発表された新技術を駆し標準補助システムを備えた汎用型CADを披露する。マッキー驚いてるだろうな。そんなことを考えていると隣から物凄い速さで独り言を漏らしているのがきこえてきた。

 

 

「嘘…アレ汎用型?でも標準補助システムが付いてる…あれはFLTの車載用汎用型CAD『セントール』シリーズ…ならコネクターでグリップと標準補助装置につないでる?…そんなことが可能なの?」

 

 

ぼくはニヤリと笑って隣に声をかけた。

 

 

「あれは汎用型だよ、間違いなくね」

 

 

隣の女子生徒は小さく「…何故分かる?」と理由を尋ねる。ぼくはそれにとびきりの笑顔でこう言った。

 

 

「だってあれ作ったのぼくだから」

 

 

女子生徒の瞳が大きく見開かれた。




ぼくが九校戦のルールで良くわからないのがCADとかエンジニアのルールなんです。大体の人はプロの人が作った術式を使っているわけでCADもどこかの企業が作ったものを使っているわけで。だったらCADを主人公が作っても反則じゃないんじゃね?と思ったのですがどうなんでしょう?
もしそうじゃなかったとしてもこの作品内ではアリの方向で行きます。


ではまた次話で。

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