魔法科高校の劣等生に転生したら生まれた時から詰んでいた件について(仮) 作:カボチャ自動販売機
次の試合、二校との試合は三十分後に指定されステージが決定されるのを一校選手控え室にて待っているとぼくの携帯が買ったときのままの着信音を鳴らす。
「ありゃ?携帯ポケットに入れっぱだった」
「壊れても知らんぞ」
兄さんと軽い会話をしつつ誰からの電話なのか確認もせずに出てしまう。
『雪花くん!』
「へっ?澪さん?どうしたんです?」
『どうしたんです?じゃないですよ!試合です試合!なんで出てるんですか!?』
「あーなんか怪我した生徒の代役で出ることになりまして」
『そういうことは連絡して下さいよ!私、驚いてベッドから落ちそうになりました!』
澪さんに伝えるのを忘れていた。ちーちゃんや響子さんには連絡したのに。
『もうすぐそちらに着くので次の試合は会場で応援しますね!』
「へっ!?体大丈夫なんですか?というかもうすぐ着くって早くないですか?」
『体調は万全です!それに雪花くんの作ってくれた車椅子もありますから。移動は急いでいたのでヘリです』
あの人意外に無茶するよね!ヘリって!自家用があるんだろうけども!
「澪さんが見てるんじゃカッコ悪いところは見せられないですね」
『可愛いところを見せてくれれば十分ですよ』
「可愛さは期待しないでください!」
こういうのが嫌だからフード被っているのに!澪さんは天然で言ってるからなんか反論しづらいし。
『ふふっでは格好いいところを期待してますよ?頑張ってくださいね?』
「…はい頑張ります」
電話を切ると携帯を兄さんの肩を揉んでいる姉さんに預ける。
「雪花、誰からだったんだ?」
「澪さん」
「いや、誰だか分からないんだが」
そういえば澪さんのことは話していなかった。とはいえ説明している時間はなさそうだ。
「…何だか酷く非難されているというか、蔑まれている気がするんですが?」
「気の所為よ」
キャンパスの仕切りをめくって、七草真由美と中条あずさが入ってきたからである。彼女たちがわざわざ来たのはステージがどこになったのかを伝えるためだろう。
「それより次の試合のステージが決まったわ。市街地ステージよ」
よし、原作通りだ。これでこの試合も展開をある程度予測して行動できる。
「早速移動します。CADの調整は終了していますので」
「ご苦労様」
上半身だけ脱いでいた
「行くぞ」
一校VS二校、ステージは市街地。
ぼく、二回目の試合が始まる。
◆
作戦は簡単。
兄さんが喚起魔法を使いあらかじめ貼り付けておいた精霊を活性化、元々の主であるミッキーとの間にリンクを確立させる。そして精霊を敵モノリス近くまで連れていきモノリスを開け、精霊と視覚を同調させたミッキーがコードを打ち込む。
つまり今回もぼくの役割は変わらずモノリスを敵選手から守ること。
「守るのはいいけど…別に、アレを倒してしまっても構わないよね!」
二校の選手が放った魔法を『
「当たるかよ!」
が、全弾かわされる。さすがぼく。シューティングゲームが苦手なだけのことはある。まあ当たらないことは想定内。この魔法は発動させたことそのものに意味がある。
つまりはドライ・ブリザードのドライアイス気化によって水蒸気を凝固させ、気化した二酸化炭素を溶け込ませた導電性の高い霧を発生させることこそが目的。
霧は広範囲に広がりこの階全体を包もうとしている。第一段階クリア。
「ミッキー!」
そしてビルのどこかから精霊を介してこの部屋を観ているミッキーに合図を送ることでぼくの魔法は完成される。
合図と同時に空中に生じた球電。
電撃が、二校選手を襲う。
「チェックメイトだ」
そして雷撃は炭酸ガスが溶け込んだ霧や水滴を導線として破れた窓から見える潜んでいたもう一人の二校選手に強烈な一撃を浴びせた。
「『
試合終了のサイレンが鳴り響いた。もちろんぼくらの勝利である。
主人公の台詞は某赤いイケメンの台詞をオマージュしております。
さて明日も出来れば0時に投稿したいのですが色々忙しいので投稿できるか分かりません。もし無理でも明後日には必ず投稿します。