かいてませんでしたが、二人で訓練をしてる最中にしれっと春明には話してます。感想は「え、なにそれカッコイイ」でした。その日ラウラはクラリッサと話して不思議なことに泣いたそうです。あと聞いていた各国の人たちは冷や汗がヤバイ。関わりない人は映画のワンシーンみたいで盛り上がってました。
情けないちっふーの爆弾発言で束に流れ弾撃たれてて笑いました。執着してるのか? と言われましたがなんだかんだ言って自分のとこに来るだろ、来るよな? え、目移りしてるし大丈夫か? いや大丈夫だもんな。って感じです。
というわけで、ラウラにパンツを剥かれたホモの話です。
ラウラを保健室へ運んだあと、俺たちは事情聴取を受けた。
いろいろと聞かれたり言われたりしたが、大まかに言うと黙っておいてくれ、と約束させられた。あと勝負の最中のデザイナーズチャイルドについて聞かれた。あんな設定の作品好きなんですよね、って言ったら頷いてくれたので良い人だった。取り調べから帰る途中、すれ違った外国のおっちゃんたちは冷や汗をかいてたが責任でも取らされるのだろうか。
大人は大変である。
そして自室に戻ってのんびりしていたところ、山田先生が来た。
「篠崎君! 大浴場が使えますよ!」
「一緒に入ってくれるんですか?」
「え、あ、えっ~とですね」
かわいい。
顔を赤くしてモジモジしながら説明を聞くと、これからはスケジュールを調整して男でも大浴場に入れるようにするとか。
たぶんめんどくさいと思うので新しく浴場を作った方が早い気がする。ISなんてものが作られて世界の技術は進歩しているのだ。
結局同じ風呂は断られて、俺は悩んだ。
別に大好きというわけではないが、たまには風呂に浸かってゆっくりしたい。しかし、この学園にはホモがいる。
忘れられてるかもしれないが俺はホモから逃げるために婚活をしているのだ。日常生活でも尻に視線と手が伸びてくる恐怖はかわいい女の子を見ることで癒している。だというのに風呂が解放されるとは、もしや学園は俺の尻などどうでもいいと思っているのではないのだろうか。
仕方ないので風呂に入ろうとする、覗こうとする、これを破るか半径百メートル以内に近づくと千冬さんを攫って遠い田舎で二人で暮らすという旨を伝えて血涙を流すホモを牽制した。
行き遅れが行き遅れで助かった瞬間である。
「ふぃ~」
一夏は大の風呂好きだが、俺も日本人なので風呂は好きだ。聞いた話によると夏は温泉にも行けるらしい。ホモさえいなければ最高である。
と、のんびり浸かっていたら、扉の開く音。
まさかホモが何もかも放り出して破れかぶれの特攻を仕掛けてきたのか! と危惧したら、
「お、お邪魔しま~す」
シャルだった。タオルを巻いてやがる。チッ。
少しずれると横に入ってきた。
「あ、あのね。さっき山田先生と話して、もう男装しなくても良くなったんだ。ちゃんと女の子として学校に入り直して、それで」
湯船に浸かったシャルがはなし始めた。一番の問題であるデュノア社については解決しており、タッグマッチトーナメントやラウラの転入もあり、ここまで時間がかかったのだとか。あと先生方は知ってた。そりゃそうだわ。
急に言葉を止めるシャル。湯気が浴室を埋めて、冷やされると水になって湯船に落ちる。
「へやっ、が変わるって、けど、「布団は自分で敷けよ」……………………うん」
誰もが使うためなのか湯の温度はそこまで高くない。しかし、外国人には辛いのかシャルは耳が赤くなっている。倒れたら介抱するためにタオルを外さないといけないな、うん。もう少し浸かっているのもいいか。シャルが倒れたら危ないもんな。
「は、春明!」
急に立ち上がってこちらを見るシャル。湯気で顔以外見えにくいが、少なくとも今すぐ倒れそうではない。
「あ、りがと。いろいろと…………………………………………だからその、お礼、ってことで」
ハラリとタオルが剝がれ落ちる。湯気で見えないはずのタオルが落下し、極限まで高まった集中力が一切を逃さないように目に力が入る。
そして落ち切ったタオルの向こうに……………………っ!
そそりたつ、ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲があった。かんせいどたけぇなオイ。
落ちてきた水滴が湯船に波紋を作る。
しばらく無言のまま見つめ合うが、シャルはISを解除する気配がない。おい。
「あ、あのね? ちゃんと使い方教わったから」
「おい待て、使い方ってなんだ? もしそれのことを言ってんなら速やかにISを解除しろ」
「春明のこと考えていたらずっと大きくなっちゃって、あふれ出る思いがもう爆発しそうなんだよ」
「そうか、それはすごいな。その危険物は一人で処理して決して近づくな」
「先っぽ、先っぽだけだから」
「それ最後までするやつのセリフ!」
もうさっきまでの高まりはない、今あるのは真っ青な顔とテストで自己採点をして赤点ギリギリだった時のドキドキだ。
というかなんでホモ増えてんだよ! せっかく対処したと思ったらホモが増えるとか聞いてねぇよ‼
「ボクのサイズなら優しくできるから」
「大きさは問題じゃねぇんだよ! 入れるもんじゃないって知ってるか⁉」
「うんうん、出し入れするんだよね」
「出す一択だわボケ‼」
「たくさん出してあげるよ」
顔を真っ赤にして息が荒くなり手を伸ばしてくるホモ、
「ギャアァァァァァァァァァ‼」
かろうじてタオルを腰に巻いた状態で風呂から飛び出して部屋まで逃げた。途中何人かとすれ違ったせいで千冬さんに怒られた。理由を話すとツマミをくれた。
「あの~オーマ・イーラさん? 教わった通りにしたら逃げられたんですけど、ボクが生む方じゃダメでした? え、いや、別に学生結婚とか、フヘヘ、考えてませんけど、へへ。卒業するころには準備ができるって、それまでに春明が誰かとくっついたら許しませんよ? パソコンの検索履歴とメモリの中身、全部暴露しますからね?」
後日、ラウラ泥まみれ事件の犯人であるドイツから、大量のソーセージとビールが学園に届いた。タッグマッチトーナメントも中止になったので、ここいらでリフレッシュしようと、アリーナを使って全学生が参加自由なソーセージパーティーが開かれた。
たくさんのBBQグリルと炭を使ったソーセージは美味しく、おにぎり片手に自分で焼いて食べていると山田先生がシャルが女の子として転入したことを報告した。驚くクラスメイトだが、どちらかというと膝をついて絶望している方が多かった。
「ね~しのき~は一緒にお風呂入ったんだよね~?」
近くにいたのほほん女子の一言で荒れた。一夏との関係についてばっかだったので無視してソーセージを食べた。
「春明ぃ! 俺が焼いたソーセージを食べてくれぇ‼」
途中、ホモがバカなことを言って来たので蹴飛ばしてソーセージだけ頂いた。うわっ焼き方上手いな、コイツ。そうしてモゴモゴ食べていると、ラウラが来た。
「お、ソーセージありがとな、めっちゃ美味い」
「気にしないでいい、元々はこちらの不備だ」
何度か保健室へ行ったのだが、タイミング悪く寝ていたり千冬さんが話していたりでちゃんと話すのは久しぶりだ。
「ケガは?」
「大丈夫だ、問題ない」
「それ問題あるやーつ」
ソーセージを食べながらアホな会話をする。ふむ、どこか前よりも元気そうだ。今度また必殺技の練習にでも誘うか。
「篠崎春明、わたしは貴様を推すことにする」
と、考えていたら謎の宣言をされた。
推し、ってなんだっけ? ネットスラングとかは使いはするがそこまで詳しく知ってるわけではないので調べると、昔で言う「俺の嫁」宣言と似てるらしい。ふむ。
「そうか、好きにしろ」
とくにこちらへ何か害があるわけでもないし好きにしたらいいと思う。聞きつけた生徒たちがラウラを囲んで餌付けしている。小さな口で食べ物をほおばる様子はまるで小動物みたいだ。
「春明」
「近寄るな」
コイツいつの間に背後に⁉
尻の穴を狙われないよう、後ろに隠す。ホモに後ろを取られてはいけない、基本である。
「この前はごめんね、お礼何がいいかなってオーマ・イーラさんに聞いたんだ」
「早く首にしろ」
もしくは乗り込んで物理的に首にしてやろうか。
「えい」
「あ」
元凶をどうしてやろうかと考えてたら、持っていたソーセージを食われた。
「はむはむ、はうあきのほーへーじほいしいね」
上目遣いで言うのやめてくれる? 前から思ってたけど顔良いんだから、ホモだけど。というか気が付いたけど大企業の令嬢なんだよな、恩もあるし乗り込んで逆玉の輿もありえた。ホモなので無理だが。
「えへ、ボク、悪いことしちゃったからお詫びしようと思って。なんでも言って?」
「なんでも?」
なんでも?
「うん、なんでも。春明のしたいこと、やりたいことなんでも良いんだよ。…………悪いことしちゃったからオシオキでも……………………」
背伸びをして俺の耳元に口を持ってくると、ボソリと呟いた。
「えっちなことでも」
離れるとえへへ、と笑うシャル。……………………舐められたものだな、ここまでされて俺が何もしないと思っているのだろうか。シャルはホモである、しかしそれはISの機能を使った時だけ。生粋のホモである一夏とは違い、シャル自身の性別は女である。
あれ女でもホモなんだっけ?
いらない雑念が入ったが、こちとら健全な男子高校生である。同じような経験は過去にもある。遊びに行かない? 泊って行きましょ? と異性に誘われてホイホイ着いて行くとホモがいたことなんてザラである。その経験をもとに俺が出すべき答えは……………………!
「よろしくお願い「春明、教職員用のソーセージを焼け」自分でやってろ家事壊滅女」
おいおい、何言ってやがんだこの教師は。せっかく生徒が成長する機会を得たというのにそれを邪魔するとは、他人の幸せを願えないやつは幸せにならないんだぞ?
「それに一夏がいるだろ」
「先ほど何者かに攻撃を受けてな、男手が足りん。このままでは途中で中止になるかもな」
「BBQは男の戦場だ、任せろ」
トングと炭の入った段ボールを担いで歩く。後ろではシャルがしゃがんでクラスメイトに囲まれていた。有罪だけど悪くないってなんだそりゃ。
向かった先ではビールを飲んでいる先生方がいた。普段の仕事でストレスが溜まっているのか、笑って泣いて情緒が不安定過ぎる。流石に哀れに思ったので、俺がソーセージを焼いて鈴が配膳、ときどき摘まむ、でBBQ奉行となった。山田先生には日頃の感謝も込めて、丁寧に焼いた焼きおにぎりをあげると泣かれた。それを見て笑いながらビールを飲んでいた千冬さんには焼きたてソーセージを直接口に放り込んだ。
あとその様子を見ていた箒やセシリアも手伝ってくれた。復活したホモは「初めての共同作業だな!」と喜んでいたのだが、人手が足りなかったので終わってからゴミ捨て場に投げた。
無事ソーセージBBQは終わったのだが、次の日飲み過ぎで二日酔いになる先生が大量発生。休校日になった。ストレスが溜まり過ぎていたところに、生徒から料理を渡されて普段以上に飲んでしまったらしい。
蛇足だが、この日以降各国から名産品が送られるようになり定期的にパーティーが開催されるようになった。相変わらず男手が足りないので、その度に一夏と一緒に駆り出されている。
後日談。
シャルは俺の部屋から移り、ラウラと同室になった。鈴と同じくらいの頻度で泊っている。一緒に寝たいと言うくせに布団に入ろうとすると断って、起きると同じ布団にいる。なんだコイツ。
ラウラも入りびたるようになり、寝る時は裸族なのだが風邪をひくかもしれないので俺のシャツを鈴が着せている。
俺一人分しかなかった荷物も多くなり、雑多な部屋を相変わらず不法侵入してきた一夏が文句を言いながら掃除する。
夏が来る。
テストは来るな。
リングはまだ持ってるらしいです。ラウラがいない時、たまにトイレで検査してるとか、春明の写真は必要ないはずなのに。
あざといというかヘタレスケベな気もするけどまぁいいか!
なんかホモを除くとありがちなISハーレムになりそうで、悩んでいます。けど修羅場も期待されてるしいっか! 一夏ちゃん出てるとホントにハーレムものだけどそれはそれで期待されてるしいっか!
次回閑話を挟んで海合宿の予定です。
感想、誤字報告いつもありがとうございます。感想読むの楽しいのでもっとください