そもそも原作の実力分かりづらいとか思ってないよ、はい。
あとホモ否定すると感想増えることが判明しました。それ関連の感想した人全員ホモね。
「ハッハッハッハ、よえぇなぁ‼︎」
「ぬるいな、篠崎春明の指導を受けてこの程度か?」
圧倒的な人数有利、だというのにまともな攻撃も入れられないまま時間とエネルギーだけが削られていった。それどころか途中で攻撃に参加するゴーレムにすら手こずるほど。それほどまでに両陣営で実力が離れていた。
「オラァ‼︎」
勢いよく突撃する白式の攻撃を難なく避け、爪の攻撃をも防ぎ蹴飛ばす。
「突撃とセンスの悪いフェイント、能力のおかげで目立つがそれだけ。囮としては優秀だな」
「タァッ‼︎」
両手で持った刀を振りかぶって箒が攻める。一刀に対し、多数の脚が襲いかかるが綺麗に捌いていく。隙ができた、と吹き込もうとした箒の背後から、未だ使っていなかった脚が襲いかかる。
「剣の腕は悪くないが、ISの戦闘というものを理解していない。頭硬いんじゃねぇか? 世界最高峰のISも宝の持ち腐れだな」
「ハアッ‼︎」
鈴が青龍刀で突いてくる。躱して距離を取ろうとするオータムを空気砲で牽制し、逃げ道を塞ぐ。二刀と多脚の打ち合いの中、青龍刀を連結し距離をズラすと一撃入れる。
「へぇ他よりマシだがその動き、マネしてんな? 二刀流に二つの砲門、そっくりだもんなぁ」
「アイツがアタシのマネしてんのよ!」
「そりゃつえぇな」
ニヤリと笑いながら起き上がってきた一夏と箒も合わせてオータムは楽しむ。ザコは嫌いだが、跳ねっ返りは遊ぶにはちょうど良い。
この頃、春明は楯無と侵入者を仲良く蹴散らしていた。
「スペック、武器、共に平凡、高速切り替えはあるがそれを活かすだけの性能がない。よく言えば万能、実際は器用貧乏、篠崎春明の劣化だな」
「くぅ!」
手持ちの武器をことごとく躱し撃ち抜き、手数が多くても純粋な技量で負けたシャル。悔しさが顔に出るがそれだけではな、と言い捨てられる。
「偏光射撃を使えるが使いこなせてはいない。試験機ゆえの武装の少なさ、というのは言い訳になるが言い訳にしている間はそのままだな」
「はぁっはぁっ」
息切れを起こしているセシリア、頭脳派であるが故の思考の固さは特訓の末にレーザーを曲げることはできたが、それを活かす手が思いつかない。
「性能も技量もある、が圧倒的な経験不足。補える発想はあるがまだまだいけるな、あの試合は楽しませてもらった」
「ひゃ! ヒャイ‼︎」
多種多様な武器を使いこなし、それでいて特撮知識を使った発想も豊富な簪。自分も怒られると身構えており、褒められた事に気がつかず反射的に返事をする。その様子も他者と関わるのが苦手なのにあそこまで連携が取れたのかとさらに評価が上がる。
この頃、春明は楯無の耳を触っていた。
「ふん、この中で唯一の実戦部隊の隊長。生まれも育ちもあり、実力だけならこの中ではトップ。が、それだけ。面白みに欠ける」
「…………何が言いたい」
実は似たような生まれであり、姉妹とも言えなくはない関係の二人。同じ人物に憧れを持ち、同じ人物に惹かれた同士。しかしそのことはマドカしか知らない。
「篠崎春明と出会って変わったといえば聞こえはいいが、その実まるくなっただけ。分かりやすく言ってやろうか? 日本に来る以前のギラギラしていた方が強かったぞ」
「好き勝手に言わせておけば‼︎」
「待ってラウラ‼︎」
憧れと恩人によって弱くなった。その言葉は今のラウラにとって耐え難いものだった。指揮する立場でありながら前へ飛び出してしまうラウラをシャルが止めようとするが遅かった。マドカの持つライフルから撃たれたレーザーを避けてプラズマを纏った手刀で切りかかるが、
「なに…………?」
背後から飛んできたレーザーが直撃する。もちろんセシリアが誤射したわけではない。本人は目を見開いて驚いていた。
「偏光射撃を……」
マドカの撃ったレーザーはラウラを通り過ぎて曲がり、後ろから襲ったのだ。これまでの間には使っていない、もちろん今も使わないで良かった手である。
「ほらどうした、相手の手を暴けたぞ。単純な煽りにのらなければダメージもなかったがな」
遊ばれていると気がついても撃つ手がない。それほどまでに実力差が開いている。それが全員の同じ考えだった。
体力もエネルギーも少ない、どうするべきか。ラウラの頭に撤退の文字が浮かんだ時、
「この程度なら篠崎春明もたいした事はなさそうだな」
ピクリ、と全員動きが止まった。
「そうだなぁ、これまでの戦闘も運が良かっただけか? 逆にすげぇけどな! 世界に二人しかいない男性操縦者にして運も良い男ってか⁉︎ 最高じゃねぇかおい‼︎」
オータムとマドカ以外の声が消える。音が消える。熱が消える。
「戦闘データを取るだけのつもりだが、この分では連れて帰れ」
マドカとオータムのすぐそばを銃弾とレーザー刃が通りすぎる。振り返れば俯き気味に並び立つ専用機持ちたち。
「…………俺たちが弱いのは事実だ、いつも春明に頼りっぱなしで甘えている」
雪片弍式をこれまでの目線に構える中段ではなく、刃先を下ろす下段に構えた一夏が静かに呟く。他のメンバーも武器を構えなおし、顔をあげた。その目には焦りも油断もなく、真剣に相手を倒すという決意。その底にあるものは、
「春明を弱いなんて言わせない。弱い俺たちのために身体を張って守ってくれる強い春明を弱いなんて言わせない。どれだけ俺たちをバカにしても構わないが、春明をバカにすることだけは許さない」
スラスターが輝き出す。
「春明を連れて行かせることなんて、絶対にさせない」
腰を低くして獣が襲いかかるかのような体勢になる。
「春明の居場所は俺の隣だァ‼︎」
この頃、春明は腰の抜けた楯無を背負い、耳を噛まれたり、耳元で囁いたりしていた。
「じゃあ正座な」
「「「「「…………」」」」」
戦闘ログを見た。最初はいい感じにあしらわれ欠点を悉く看破されていた。ボロボロになっていたが、途中吹っ切れたのか動きが良くなった。なんというか、勘で動くようになった。
頭を使うのは大事だが、実践でこの時はこうするあの時はあぁする、なんて時間はない。間違える可能性も込みで動き続けなければいけない。それが地上最強と言えるISの武器、機動力を活かせるからだ。
ただひたすらに加速力を発揮して動き続けて翻弄する一夏に同じく近距離でもビーム刃を飛ばすようになった箒、セシリアは当たらない銃撃を敢えて混ぜることで翻弄し文字通り曲げたレーザーを網のようにしかけ、シャルはハンドグレネードを高速で補充することで連投し、空いた片手で撃ち抜きタイミングをずらして起爆させた。
一番変わったのはラウラだ。安定した作戦をとることが多かったのだが、自らが攻撃しながらも指示を出すようになった。攻めこそが最大の防御、というものを体現していた。
鈴は空砲の位置をずらした。両肩付近にあったが切りかかって通り過ぎた時に後ろ向きで撃ったり、器用さに磨きがかかった。
簪はまぁ、がんばった。経験不足を手数で補っていた。
最後二人は実際自力をつけるくらいしか言うことないんだよなぁ、と思いながら正座する目の前の奴らに注意をする。良くなりはしたが反省どこは多いのだ。最後の方はマシになったとはオータムさんの言葉だ。ゴーレム全機を落とされたタイミングで帰ったらしい。引き際も鮮やかだ。あとでお礼言っとこ。
なお言いたいことを言い終わったタイミングで楯無が乱入、さっき腰砕きにした責任を取って仕事を手伝えと言い出した。
なんか正座組に文句を言われたので、逃げ出した。やーい、足が痺れて動けまい‼︎
とりあえず晩飯を用意することで許された。数の暴力は強い。
マドカは(どうせ私のものなのに)と余裕ぶってます。どっかのブリュンヒルデと一緒です。オータムはスコールと一緒にこの日のことをツマミに酒飲んでます。酔っ払った拍子に春明に電話かけました。
次回から京都編の前にちょっとイチャコラ回でも書こうかなと思います。ヒロインはちゃんとヒロインなんだぞ、というアレです。ホモには女の子とのイチャコラが書けないと煽られたわけではありません。
感想、誤字報告高評価いつもありがとうございます。ついに四十話です。このままだと五十越えそうでガクブルしてます。まぁ超えますが、活動報告にでもヒロインのリクエストでも書いといてください。