あと胸の大きさで距離が変わるって言われましたがそうなると一番近いの山田先生になるんやがどうなんや。どうなんやろ。
まぁさておき、学園外にも目をつけましょうの回です。
五反田蘭にとって篠崎春明は兄の友人である。
面倒見がいいのか、他の友人たちと遊ぶときによく気をかけてもらっていた。普段はおちゃらけていてバカな兄と一緒に、ナンパをしに行くところをよく見ていた。もう一人の友人はイケメンで優しく、モテていた。
自分も出会った頃はそっちに惹かれており、もう一人のことは悪くないけどバカな人という認識だった。家に来る時は土産を持参して、恋愛相談に乗ってくれ、兄からのお使いだと風邪をひいた時に見舞いに来てくれた。そんな日が積み重なり、悪くないから良い人だなと思い、気がつけば視界の隅で追いようになった。
バカで、雑で、いい加減で、悪ノリもするしデリカシーもない。そのくせ周りを見てこっそり助けたりする。一人が目立ちすぎただけで、目立たなかった一人の優しさに気がついた時、五反田蘭は「あ、この人のことが好きだ」と気がついた。
卒業前に告白できなかったことは今でも心残りである。
「あ、もしもし。見えてます?」
「見えてるよー」
暇だった春明は一人で五反田食堂へ行った。いつも通りご飯を食べて、遊びに行き、帰ろうとした時に蘭が声をかけた。
「よ、良かったら夜ビデオ通話しませんか⁉︎」
「いいよ」
特に困ることもなく、あっけなく了承されたお願いに春明の背中が見えなくなると蘭ははしゃいだ。そしてまだ夜にもなっていないのに、慌ただしく風呂に入る準備を始めた。兄はそんなはしゃいでいる妹を見てため息をついた。
そして夜、どう声をかけたらいいのか迷っていた蘭に春明からチャットが届く。慌てて返信するとすぐに電話の通知音が鳴る。
身だしなみ、寝巻き姿、と髪を整えて通話ボタンを押す。
春明に寝巻きはなく、適当なゆるい服で寝ている。新鮮な姿に蘭は内心喜んでいた。なおこの姿で普通に寮内を出歩くので結構な人数がこの姿を見ている。
おそらく敷きっぱなしとなっている布団に、マンガなどが平積みされている。汚部屋ほどではないが、まぁ一人暮らしの男子学生などこんなものだろうという散らかり具合。IS学園に入学したら片付けに行こうかな、と考えているが散らかすのは春明だけではないし、ホモが定期的に清掃に来ている。
あわよくば部屋に泊まったりして一緒に寝たりとか、運良く一緒の布団で寝ちゃったりとか! などと蘭は可愛らしい妄想をするが、結構な頻度で誰かが遊びに来て泊まっている。最近はこれまで泊まることのなかった、セシリアや箒も泊まるようになっている。たまに別の布団で寝ていたのに近くにいる春明が心臓に悪い。
まーそんなことないだろうけどねーと、妄想で終わらせる五反田蘭は良い子である。
最近あったこと、IS学園の授業、自分の学校のことを楽しく話す二人。そして知っている共通の人物の話題も、
「最近なんか、すごい顔で端末を触ってるんですけど何か知ってます?」
「あーなんか仲良い女子と連絡してるらしいぞ」
もちろん虚の事である。会うことは少ないが、それなりの頻度で連絡を取り合っている。
「きっと騙されてるんですよ」
「だろうなー」
割と虚が弾に惚れているのを知っているのは春明だけである。楯無は最近機嫌が良いのを変なものを食べたと訝しんでいる。直接聞いたら「子どもには分からないことですよ」と返されていた。大人の余裕というかただの煽りだった。
「は、春明さんはその、仲の良い女の子とか、います、よね」
「そりゃあなぁ、ほぼ全員女だし」
分かってはいたが少し落ち込んだ。来年から一緒になるとは言っても、来年からだ。その間に何かが起きることもあり得る。ラッキースケベとか偶然キスするとか、もしかしたら一緒にお風呂に入ったりするかもしれない。思春期特有の妄想が暴走するが、所詮妄想だと頭を振る。それでも心の陰りは取れない、
「ビデオ通話するのは初めてだけど結構楽しいもんだなぁ」
こともなかった。むしろ輝いた。
「よ、良かったらまたしませんか⁉︎」
「予定合えばいいよ」
心の輝きが最高潮になった。自分が初めてで次の約束も取り付けた。自分だけの特別という言葉が閃いて、もはや頭の中はお祭り状態である。
画面越しに見ていた春明はなんか元気だなーかわいいなーくらいに思っていた。口に出せば蘭は幸せで寝てしまったかもしれない。
その後もテンションの上がった蘭との話が続き、あれやこれやと話を続けて時間もあっという間に過ぎていった。
そして、横向きになった画面向こうからはすぅすぅというかわいらしい寝息が聞こえる。通話を繋げたまま、チャット画面を開き別の名前を探し出す。ポチポチと短文を送ると、しばらく経って通話画面から足音が鳴る。
バサバサと布団を捲るような音がすると、画面が動き布団をかぶって寝息をたてる蘭の顔が画面いっぱいに映し出された。軽く笑いながらスクショを撮る。そして通話を切った。
次の日、ぐっすりと寝て最高の目覚めを迎えた蘭は、端末の通知に気がついた。春明からのまたビデオ通話しようね、の一言で幸せの数値が上限を突破、そして画像が送られてきたことに気がつく。
うきうきで開くと、自分の寝顔のスクショだった。
真っ赤になって消そうとしたが、隅に映る笑顔の春明に気がつき渋々保存した。
一番真っ当に恋愛してる気がする。
レースでは下位の方ですが、順当に頑張ってます。がんばれ
あと兄はもげろ。
押し倒せば勝ちなら差はない、言われましたが押し倒せたのにできなかったやつ多くてヒロインレースは迷走してます。相手に押し倒されたい奴ばっかなので。
あとホモ少ない言われたけどヒロイン多くてこっちが驚いてます。なんならあと一週間くらい続きそう。ホモ希望兄貴は待ってて。
あと感想で自分の所感ですが、作者に話しかける時、作者は〜ってのが多いですが自分の場合名前呼ばれること多い気がします。気のせいかな? 嬉しいので全然いいですけど、それくらいネーミングセンス良かったってことですし。
感想、誤字報告高評価いつもありがとうございます。最終章前にヒロインとの絡みを書こうとして長くなってててんやわんやです。まだシチュ募集してますので活動報告にてどうぞ