今後もホモをスパイス程度に出しながら続けて行きます。
感想、誤字報告高評価いつもありがとうございます。前回結構な感想が来たんですが、スコールのことなのか赤い人のことなのか分かりませんでした。とりあえずみんな好きなんですね情けないロリコン、自分も好きです。
久しぶりに会った美女がお父様と呼んできた。
「いやごめん何言ってるか分からん」
「別に理解しなくてもいいのよ、私がそう慕っているだけで」
なんかすごい純粋な笑顔なのが逆にコワイ。なんで? 何があったの? 出会った時のクールで鋭い表情のお姉さんはどこ行ったの?
「約束通りいい子に、してたとは言い切れないのだけど、それでも会いたかったの」
「最後の言葉だけならすごく嬉しいんだけど」
え、あれ? いい子にって俺が言ったから? でもほら、洋画とかでもあんな感じにかっこよく立ち去るシーンあるじゃん! それしたかっただけなんだけど? カーチェイスにアクションに脳汁ドパドパで一時のテンションに身を任せるもんじゃないな!
「えー……っと、どうする?」
とりあえずこの空気をどうにかしたい、いやもうこっから戦えとか嫌なんだけど。撤収して甘味処行こうぜ。
みたらし団子とかどうよ。
「それもいいわね、でも」
どこからか現れたゴーレム、あんま数いないけどどういうこと? まだやんの?
「上の目的は戦争の火種をおこすこと、呑気にお茶会なんてしてたら怒られるの」
長い髪を翻し、耳につけたイヤリングが太陽の光を反射する。顔を出したまま再び炎を纏うゴールデン・ドーン、めんどくさいと思いながらもフルフェイスに戻して刀を構える。
「いくわよお父様」
「気が抜けるからやめてくれ」
「おーおーやってんなぁ」
時折り感じる熱波が戦闘の激しさを思わせる。最初と違い汗もかいているがオータムの表情は涼しい。
「まったく、わたしの旦那に興味を持つのは良いが年を考えろ」
表情は見えないが、同じく気楽に返すマドカ。ゴーレムの数は減っているというのにオータムと同様気楽だ。
「春明と添い遂げるのは俺だァ‼」
そんなマドカに切りかかる一夏、大きく上段から降りかかる大剣を躱し、翻った勢いのままに蹴りを入れる。心ばかり力がかなり強い気がする。
「おい、次にふざけた事を抜かすと首と胴体をさよならさせるぞ」
「ふざけた事を言っているのはお前だろう!」
心底不快だというマドカの声に腹ただしいと箒が切りかかる。ゴーレムが割り込み、受け止めるとまた別のゴーレムが箒へ攻撃する。
「チィッ!」
舌打ちしてゴーレムから離れると、収束したレーザーがゴーレムを打ち抜く。その様子を見ていたマドカに遠くから銃弾が飛んでくるが、軽く躱す。振り向いた先にはシャルが新しく用意したスナイパーライフルを鬼のような形相で構えていた。
「おい、さっきから何故わたしだけを狙う。そっちのオータムも狙え」
「何で狙われてるか分からないかなぁ? それならその身体に教えてあげるよ」
両手にマシンガンを持つとマドカへ向けて乱射するシャル。空を駆け回り襲撃から逃げるが、その先には一夏と箒が待っていた。
「いろいろと聞きたいことはあるが」
「その前に堕とす!」
さっきからずっと狙いはマドカとなっており、ゴーレムもマドカの援護ばかりしている。そのせいで手持無沙汰になっていたオータムは呑気に遠くを見るためのハイパーセンサーを使ってスコールと春明の戦闘を眺めていた。
「お前はいいのかチャイナ娘」
「ここでアンタを見張るのが仕事よ」
ほどほどの距離にいる鈴に声をかけるが鈴も武器は持っているだけ、その顔も態度もやる気は見えない。というかこの二人以外でマドカとゴーレム対全員というバランスの悪すぎる戦闘になっていた。
ラウラはなにかモヤモヤするのかムッとした表情で指示を出し、セシリアも額に眉を寄せて険しい顔で前衛組の援護をしている。
「へーお前ら全員惚れてんのかと思ったけどそうでもないんだな」
「そりゃそうでしょ、万人に好かれるわけないじゃない」
「でもモテるんだろアイツ、スコールだって気にしてるし」
「女所帯のIS学園で男がいたら気にはなるでしょ。共学ならそこまでなんじゃない?」
「あーそういうもんか」
井戸端会議のような呑気具合、隣ではかなり激しい戦闘をしているのだがやる気の問題だ。鈴は自己紹介を聞いてすでにやる気はない。
「アンタたち投降とかしないの?」
「んー追い込まれたらするかな。お、スコールのプロミネンス切り落としたな」
口笛を吹いて賞賛するオータム、その様子を観察しながらも鈴は放置の判断をした。決して後ろのメンバーと混ざりたくないからではない。
結局あのISの脅威は炎、IS自体の攻撃はシールドバリアーで防げても人体に熱は届く。下手をすると絶対防御が発動してシールドエネルギーが削られる。規模は落ちるが零落白夜みたいなもんだ。それを踏まえると削り合いは不利、故に速攻を仕掛ける。
「よっと」
ゴーレムを足場にして瞬間加速も合わせて接近、そのまま通り過ぎる。
「本体に切りかかる、のではなくプロミネンスを切り落とすなんてね。速攻を仕掛けてきた割には冷静な判断昔もそうだったわね」
「あんま思い出さないでくれない?」
「ヘリを落とした時の指鉄砲、もしかしからあの時に私は打ち抜かれていたのかもしれないわ」
「思い出さないでほしんだけどぉ!?」
ISでも言葉は防げないんだって! 精神ダメージはシールド貫通だから違反だってアラスカ条約にも書いてあるでしょ。
「そうだったのね、流石だわお父様」
「それもヤメテくんねぇかなぁ‼」
明らかにこっちが有利なのに精神立場が不利すぎる!
げんなりとしているとスコールさん、が笑う。さん付けするのが正解なんだけど違和感しかない不思議。
「あなたのことは調べたのよ、あらゆる機関にハッキングなどしてデータを入手したわ」
「悪いことだな」
「束博士からもアルバムを見せてもらった」
「そこ詳しく聞こうか」
やる事が増えた。
「でも、そのどれもがカメラ越し、文字でしかなかった」
因みにこの会話の間も戦ってはいる。今もゴーレム一機落とした。
「だからこうしてお父様の顔や言葉を直接感じることができて嬉しいの」
炎のムチが広がり、俺をも巻き込むように囲む。
「だから」
狭まっていく炎の結界、切り開くには振り返らないといけないが、背中を見せる隙を見せるわけにはいかない。
「あなたの熱を感じたいの」
両手を広げて包み込むように、抱きしめるように閉じていく。
「お、終わったか」
その様子を眺めていたオータムが終わりを告げる。他所から見ても炎に囲まれた春明は逃げ出せず、IS一機分の大きさまで小さくなった炎の中で焼かれているだろう。
「の、割には慌てねぇな」
オータムが振り返った先には変わらず警戒はしてるものの、やる気はない鈴。後ろでは相変わらずマドカ狙いの戦闘。
「言う必要ある?」
なんでもない風に応える鈴。声も身体も震えておらず、強がりではないと分かる。その事実にオータムは笑った。
「流石ね」
消えていく炎の結界の中で、全身に青白い電撃を纏う渡烏。突き出した刀はスコールのすぐ横の顔を通りすぎている。切っ先にあるのはスコールの付けていたイヤリング、ひびが入り、バラバラになって落ちた。
「それがある限り私たちは何もできなかったの」
通信機兼機械の身体を持つスコールの抑制機の役目を持っていたイヤリング、前日に渡されたために束には何もできず、自分で壊すこともできなかった。
「上からって分かりにくいんだけど」
そのヒントもなんとか把握し、アサルトアーマーの電撃でゴールデン・ドーンをマヒさせての一撃、それだけのために本気で戦っていた。
「ありがとう、お父様」
「……………それやめてくんね?」
終わったと、穏やかな空気のなかで動いた影があった。
「っ!」
ゴーレムがスコールの背後に現れ、巨大な手で拳を握っていた。
マヒして動けないスコールとの間に割り込んだ春明が刀で受け止め、肩のライフルで打ち抜く。
警戒して周りを見渡した春明の背中を、衝撃が襲った。
振り返るとそこには驚愕の顔をしたスコール、のISから伸びて先端が熱くなった尾が渡烏の装甲を貫いていた。
「……………バカアキ?」
???「真のヒロインだ~れだ」